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論文記事:地域医療構想の推進に資する急性期指標の開発 201704-02 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第64巻第4号 2017年4月

地域医療構想の推進に資する急性期指標の開発

野田 龍也(ノダ タツヤ) 松本 晴樹(マツモト ハルキ) 伴 正海(バン マサウミ)
石井 洋介(イシイ ヨウスケ) 原澤 朋史(ハラサワ トモフミ) 
木下 栄作(キシタ エイサク) 今村 知明(イマムラ トモアキ) 

目的 病床機能報告の公表データを用いて,全国の各病院の高度急性期・急性期の度合いを示す指標(急性期指標)を開発することにより,病床機能区分の定量的な定義づけを目指した。

方法 病床機能報告に含まれるストラクチャー指標およびプロセス指標から,急性期以外の病院に比べて急性期病院で充実していると考えられる項目を選定し,それらを統合した。具体的には,2014年に行われた病床機能報告(報告病院数:7,416施設)をもとに,⑴急性期的な項目の選定,⑵項目の縮約,⑶病床規模による補正,⑷スコアの標準化,⑸合算による急性期指標の作成の5つの段階を経た。

結果 全国7,416施設を対象とする急性期指標の最大値は90.43,最小値は0.00,平均値は21.46,標準偏差は13.8であった。数値の誤報告によると思われる急性期指標スコアは散見されるが,おおむね急性期医療を重点的に行っていると考えられる病院が大きなスコアを獲得した。

結論 本研究では,ある病院が他の病院に比べてどれくらい急性期を主体とした医療を行っているかの相対的な傾向を示す急性期指標を開発し,おおむね妥当と思われる結果が得られた。本指標はあくまで総合的な急性期医療の度合いを示すものであり,特定の傷病に特化した医療やケアミックス,慢性期医療等に注力している病院については測定することができない。本急性期指標にはいくつかの限界があるが,適切な病床機能のあり方を定量的に議論するためのツールとして利用されることが期待される。

キーワード 地域医療構想,病床機能報告,急性期指標,病床機能区分,急性期病床