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論文記事:職員主体性の尊重とパーソンセンタードケア実践との関連 202007-03 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第67巻第7号 2020年7月

職員主体性の尊重とパーソンセンタードケア実践との関連

-特別養護老人ホームと認知症型グループホームの介護職員に対する調査より-
鄭 尚海(テイ ショウカイ)

目的 本論文は,認知症ケアにおいて重要な役割を果たしている特別養護老人ホームと認知症型グループホームをフィールドにしながら,近年注目されているパーソンセンタードケア実践をよりよく行うための方策を提案することを目的とし,そこで働く職員の主体性の尊重とパーソンセンタードケア実践との関連を検討した。

方法 WAMNETに登録されている全国の特別養護老人ホームと認知症型グループホームのうち,それぞれ1,000カ所を無作為に抽出し,1施設につき1部,計2,000部の無記名の自記式調査票を各施設宛てに郵送した。回答者は,現在の施設において1年以上の認知症介護経験があり,現在も認知症介護に直接携わっている介護職員1名とし,その選出は各施設に一任することとした。分析は,単純集計と多重指標モデルを用いて,必要項目に欠損値のない556票を分析対象とした。

結果 単純集計において,職員主体性の尊重は,全体平均得点が3.50点(5点満点)であり,パーソンセンタードケアの実践は3.96点(5点満点)であった。また,パーソンセンタードケアの実践を従属変数,職員主体性の尊重を独立変数とした多重指標モデルは,いずれの指標においても統計学的な許容水準を満たしており,決定係数(説明率)が0.42と中程度であった。さらに,この多重指標モデルを用いて検証した結果,主体性が尊重されると感じる職員ほど,パーソンセンタードケア実践度が高かった。

結論 本研究の結果,パーソンセンタードケア実践をよりよく行うためには,職員主体性の尊重が重要であると示唆された。また,職員主体性の尊重を行う際に参考となる過程を提示し,重要となる中間管理職に対する研修の実施やスーパービジョン体制の構築を提言した。

キーワード 職員主体性の尊重,パーソンセンタードケア,職場環境,介護職員

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