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論文記事:EPA介護福祉士候補者の介護現場における経験 201609-05 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第63巻第11号 2016年9月

EPA介護福祉士候補者の介護現場における経験

-日常業務での他者からの支援に焦点をあてて-
河内 康文(コウチ ヤスフミ)

目的 本研究の目的は,EPA(Economic Partnership Agreement=経済連携協定,以下,EPA)介護福祉士候補者が介護現場において,誰とかかわり,どのような支援を得ているのかを明らかにする。

方法 方法は,EPA介護福祉士候補者を調査協力者として,富士ゼロックス総合教育研究所が開発した「業務支援」「内省支援」「精神的支援」の尺度を用いて,聞き取りをする形式で実施した。2015年1月1日現在の平成24年度入国者129名のうち,50.4%にあたる65名から回答を得た。

結果 EPA介護福祉士候補者は,介護現場において,上司にかかわることが多い。上司からは,「業務支援」を最も受けており,そこから自らの成長を実感している。施設長・医師,多職種からは,自らを振り返る機会となる「内省支援」により成長が促される。また,同僚・後輩から受けることが多いものには,「精神的支援」「動機づけ支援」があることが確認された。

結論 介護現場におけるEPA介護福祉士候補者に対する支援としては,上司のモデリングによる「業務支援」,施設長・医師,多職種による「内省支援」の機会の提供,および同僚・後輩の「精神的支援」「動機づけ支援」が効果的であり,それぞれの特徴を踏まえたチームアプローチによる多様な他者とのかかわりが重要であることが示唆された。

キーワード EPA介護福祉士候補者,介護人材の確保,経験学習,他者からの支援,チームアプローチ

 

 

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