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論文記事:地域包括支援センターと関係機関等との連携状況に関する基礎的分析 201809-04 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第65巻第11号 2018年9月

地域包括支援センターと関係機関等との
連携状況に関する基礎的分析

-長崎純心大学医療・福祉連携センターによる全国調査結果を踏まえて-
吉田 麻衣(ヨシダ マイ) 潮谷 有二(シオタニ ユウジ) 永田 康浩(ナガタ ヤスヒロ)
奥村 あすか(オクムラ アスカ) 宮野 澄男(ミヤノ スミオ)

目的 本研究では,医療介護総合確保推進法の施行後の地域包括支援センターと関係機関等との連携状況を把握するために,地域包括支援センターと市区町村,福祉事務所をはじめとする26種の関係機関等との連携頻度について,地域包括支援センターの設置主体による差異も視野に入れて記述的に明らかにすることを目的とした。

方法 全国の地域包括支援センター(4,622カ所)の社会福祉士またはそれに準ずる者を対象に質問紙を用いた自計式の郵送調査を平成28(2016)年3月30日から同年4月末日に実施した(回収数981件,回収率21.2%)。分析方法は,各種変数における記述統計量の算出および地域包括支援センターと関係機関等との連携頻度に関する分析を行った。

結果 総合相談支援業務および権利擁護業務における26種の関係機関等との連携頻度の平均値を算出した結果,両業務に共通して連携頻度の高い関係機関等は,市区町村,居宅介護支援事業者,病院,民生委員・児童委員であった。次に,2つの業務別に地域包括支援センターの設置主体を独立変数,26種の関係機関等との連携頻度を従属変数とする一元配置分散分析を行った結果,総合相談支援業務では4種の関係機関等に,権利擁護業務では2種の関係機関等に有意水準0.1%で統計的に差がみられた。

結論 本研究の結果から,医療介護総合確保推進法の施行後の26種の関係機関等との連携状況について,地域包括支援センターの設置主体による差異も視野に入れて記述的に明らかにすることができたが,地域包括支援センターの設置主体によって連携頻度に差異が生じている理由については,合理的に説明できるまでには至っておらず,今後の課題となった。

キーワード 地域包括支援センター,地域包括ケア,多職種連携

 

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