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論文記事:公立病院における病床規模別の収益構造を踏まえた経営管理指標のあり方について 201908-05 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第66巻第8号 2019年8月

公立病院における病床規模別の収益構造を踏まえた
経営管理指標のあり方について

-他会計繰入金控除後の医業収益比率の高い群と低い群の比較から-
石川 雅俊(イシカワ マサトシ)

目的 急性期医療を提供する公立病院を対象として,他会計繰入金控除後の医業収益比率の高い群と低い群における収入および費用の差異について病床規模や地域特性等を考慮し定量的に分析し,公立病院が収益管理を行う際に重視すべき経営管理指標について検討することを目的とした。

方法 主として急性期医療を提供する公立病院を選定し(n=458),総病床規模(100床未満,100-300床未満,300床以上)を考慮した上で,他会計繰入金控除後の医業収益比率の高い群と低い群の収入および費用の構造の差異について,t検定を行った。病院のデータは,平成27年度地方公営企業年鑑を参照した。

結果 すべての病床規模で有意差がみられたのは年間退院患者数,1日当たり外来患者数,病床利用率,給与費合計比率,減価償却費比率,委託料比率,経費比率,医師数(100床当たり),医師平均年齢だった。一方で,すべての病床規模で有意差がみられなかったのは,事務職員数(100床当たり),事務職員給与費単価,准看護師・事務職員の平均年齢,1床当たり器械・備品資産額,人口だった。

結論 定量的な分析手段を用いて,病床規模,地域特性等を考慮しながら,公立病院の経営におけるコスト効率の重要性を検証した。コスト集中戦略により売上の最大化が重要であることを示した。また,公立病院が収益管理を行う際に重視すべき経営管理指標について提示した。

キーワード 公立病院,経営管理指標,横断分析,病床規模

 

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