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論文記事:社会福祉施設における高齢者ボランティア受け入れの現状と課題 202012-03 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第67巻第15号 2020年12月

社会福祉施設における高齢者ボランティア受け入れの現状と課題

-地域活動への展開を目指して-
守本 友美(モリモト トモミ)

目的 本研究では,まず,近年着目されている「地域共生社会」の担い手として期待されている高齢者の実践活動を進めるために,ボランティア活動が誘因となるという仮説を立てた。それを証明するための前段階となる基礎的資料を提示するとともに,高齢者ボランティアの意識および活動の展開・発展につながる福祉施設による支援方法を考察することを目的とした。

方法 A市所管の介護老人福祉施設への質問紙調査を実施した。調査期間は2019年6月20日から7月31日であった。A市所管の介護老人福祉施設数は151施設であり,調査票回収数は58件で,回収率は38.4%であった。調査項目は,運営主体,開設からの年数,入所定員,職員数,ボランティアの受け入れの有無,ボランティア受け入れの目的,65歳以上のボランティアの受け入れ状況と募集の方法,ボランティア活動の内容,ボランティアを受け入れる際の課題,ボランティア受け入れ担当者の有無,ボランティアコーディネーションの内容とした。

結果 介護老人福祉施設におけるボランティア受け入れの現状から,87.9%の施設がボランティアを受け入れており,そのうちの86.3%の施設で高齢者が活動していることから,高齢者のボランティアが高齢者福祉分野で活躍していることがわかった。ボランティア受け入れ担当者については,37施設,63.8%の施設が配置をしている。ただし,ボランティアを受け入れている施設は51施設,87.9%という調査結果からみると,ボランティアを受け入れていても,担当者が配置されていない施設があるということがわかる。また,受け入れに際しては,活動内容・範囲などの配慮を行っていることが明らかになった。

結論 社会福祉施設で活動するボランティアが地域活動にも活動範囲を拡大していくためには,ボランティアが施設で受け入れられ,安定して活動を継続することから生まれる自信が必要になると考えられる。したがって,受け入れ施設の支援としては,ボランティア受け入れの体制を整え,ボランティアコーディネーションの内容を充実させることが必要になる。また,その上で,地域活動への展開のためにも,コミュニティソーシャルワークの視点も求められる。

キーワード 高齢者ボランティア,社会福祉施設,ボランティア受け入れ,ボランティアコーディネーション

 

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