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論文記事:福島市における地域在宅高齢者の食品摂取の多様性の現状と関連する要因の検討 202201-01 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第69巻第1号 2022年1月

福島市における地域在宅高齢者の
食品摂取の多様性の現状と関連する要因の検討

伊藤 佳代子(イトウ カヨコ) 森山 信彰(モリヤマ ノブアキ) 安村 誠司(ヤスムラ セイジ)

目的 地域在宅高齢者の栄養状態を,食品摂取の多様性を評価する指標であるDietary Variety Score(以下,DVS)を用いて判定し,関連する要因を検討した。また,高齢者の低栄養状態を予防・改善し,健康づくりを進めるための施策の提言につなげることを目的とした。

方法 平成28年度「福島市民の健康と生活習慣調査」の結果を二次利用した。この調査では,福島市の住民基本台帳を基に18歳以上84歳以下の人口226,492人から,地区別・年齢別(5歳階級)・性別に偏りがないように人数を案分し,6,023人(65歳以上84歳以下は65,300人から1,736人)が抽出(抽出率2.66%)された。2016年に郵送法で自記式質問紙調査(項目:属性,健康に関する意識,栄養・食生活の状況,運動習慣・地域活動への参加等)を実施した。DVSは10食品群の摂取頻度から10点満点で算出し,合計得点が3点以下(低得点群)と4点以上(高得点群)の2群に区分した。65歳以上を対象として,DVSと各調査項目について単変量解析にて関連を検討した。さらにDVSを従属変数,単変量解析により有意差を認めた項目および年齢を独立変数とした二項ロジスティック回帰分析を性別で行った。

結果 郵送数1,736人,回収数1,256人(回収率72.4%)で,記載に不備のない797人(有効回収率45.9%:男369人,女428人)を解析対象とした。低得点群は398人(49.9%)で,男性210人(56.9%),女性188人(43.9%)だった。DVS(低得点群)と有意な関連を示したのは,男性では1日3食の摂取頻度〔オッズ比(OR):3.11,95%信頼区間(CI):1.28-7.58〕,栄養バランスに気をつけた食生活(OR:2.52,95%CI:1.00-6.38),塩分のとりすぎへの意識(OR:2.86,95%CI:1.50-5.47),運動習慣(OR:1.90,95%CI:1.12-3.24)で,女性では健康を維持するための心がけ(OR:2.11,95%CI:1.06-4.22),塩分のとりすぎへの意識(OR:2.71,95%CI:1.25-5.88)だった。

結論 福島市の地域在宅高齢者の栄養状態を食品摂取の多様性からみると,低い状態にあるものが全体の約半数で特に男性で多かった。この状態を改善するためには,塩分のとりすぎに気をつけ,男性では欠食せず,栄養バランスに気をつけるなどの望ましい食生活を心がけ,運動習慣を持つこと,また,女性では健康を維持するための心がけを持つことが重要であることが明らかになった。

キーワード 地域在宅高齢者,低栄養,食品摂取の多様性

 

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