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論文記事:都市高齢者の被援助志向性の関連要因 202405-02 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第71巻第5号 2024年5月

都市高齢者の被援助志向性の関連要因

-地域活動への参加とソーシャルサポートネットワークに着目して-

澤岡 詩野(サワオカ シノ) 渡邉 大輔(ワタナベ ダイスケ)

中島 民恵子(ナカシマ タエコ) 大上 真一(オオガミ シンイチ)

目的 都市高齢者の地域活動とソーシャルサポートネットワーク,被援助志向性の関連を明らかにすることを目的とした。

方法 神奈川県横浜市において住民基本台帳より無作為に抽出された介護認定を受けていない65歳以上の市民から,2013年のベースライン調査において有効回答した人を対象に,2019年10月に郵送法による自記式のアンケート調査を行った。このうち,分析に用いる変数に欠損がない794人を対象に分析を行った。被援助志向性を明らかにするために,援助志向性を構成する2つの因子「援助に対する欲求」と「援助に対する抵抗感」それぞれについて,2つの援助要請対象「身近な他者」と「公的な他者」に関する4つの質問項目に対し5件法で尋ねた。

結果 ①男性ではお祭り・行事に参加している人で「身近な他者」からの「援助に対する抵抗感」が高いこと,②加えて受領可能と認識する手段的サポートネットワークの種類が多い人で「公的な他者」からの「援助に対する抵抗感」が高いこと,③女性ではこれらの関連は認められないことが示された。

結論 援助拒否の抑止を考えるうえで,被援助志向性に影響を与える要因は男女で異なり,援助を受けることへの欲求と抵抗という相反する感情が内在する高齢者の存在を前提にした早い段階での働きかけが求められている。

キーワード 地域活動,ソーシャルサポートネットワーク,被援助志向性,都市高齢者

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