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論文記事:保育における発達支援の認知にかかわる関連要因の検討 202409-01 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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論文

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第71巻第11号 2024年9月

保育における発達支援の認知にかかわる関連要因の検討

 

新村 隆博(シンムラ タカヒロ) 安村 明(ヤスムラ アキラ)

目的 インクルーシブ保育や発達の個別性に配慮した支援が求められる保育現場において,保育における発達支援の認識に関連する個人要因・環境要因および自己効力感との関係について検討することを目的とした。

方法 地方都市A県の保育園・幼稚園・認定こども園保育者467人を分析対象に,自記式調査票による質問紙調査を行った。調査内容は,個人的背景変数と保育における発達支援観・特性的自己効力感・保育者効力感を測定する尺度を用いて統計学的分析を実施した。

結果 保育における発達支援の認知には保育者の年代や発達障害(傾向)児の担当経験,現在の担当といった個人属性により異なる傾向を示す可能性があり,他の年代に比べ30代の発達支援の困難感が有意に高いこと等が示唆された。加えて,特性的自己効力感と保育者効力感の両方の自己効力感の高さと発達支援の困難感の低さの関連が認められた。

結論 発達支援の困難感と保育者の年代等の属性や自己効力感の関連が示されたことから,発達の多様性を尊重した保育・教育を行う保育者の困難感軽減等の支援には,個人属性や背景要因に配慮しながら効力感を向上できるような関わりが重要であると示唆される。

キーワード 保育,保育者,発達支援,自己効力感

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