論文
第62巻第5号 2015年5月 小児科定点医療機関における内科標ぼうの有無による
船山 和志(フナヤマ カズシ) 田代 好子(タシロ ヨシコ)飛田 ゆう子(トビタ ユウコ) |
目的 感染症発生動向調査事業における小児科定点医療機関(以下,小児科定点)からの報告において,内科標ぼうの有無による患者の年齢構成の違いを検証した。
方法 横浜市における小児科定点から報告された感染性胃腸炎患者の年齢構成を,全小児科定点および小児科定点のうち,小児科を有する一般診療所(主たる診療科が小児科)において,内科標ぼうの有無でそれぞれ比較した。
結果 全小児科定点と小児科定点のうち,小児科を有する一般診療所(主たる診療科が小児科)のどちらにおいても,内科標ぼうの有無で年齢構成に有意な違いがみられた。
結論 地域によって内科標ぼうのある小児科定点の割合が異なる可能性が考えられることから,全国や地域間における患者の年齢構成の比較や,年齢ごとの罹患数を推計する際には,定点の内科標ぼうの有無についても考慮する必要があると考えられた。
キーワード 感染症発生動向調査,小児科定点医療機関,内科標ぼう,年齢構成