メニュー

論文記事:グループホーム入居者の退去先の決定要因 201505-04 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

m header btn

一般財団法人 厚生労働統計協会

サイトポリシープライバシーポリシー

pmark     お問い合わせ

論文

論文

第62巻第5号 2015年5月

グループホーム入居者の退去先の決定要因

岸田 研作(キシダ ケンサク) 谷垣 靜子(タニガキ シズコ)

目的 グループホーム(以下,GH)入居者の退去先の決定要因を明らかにすることとした。

方法 全国のGHから無作為に抽出された6,064の事業所を対象に調査を行った。最終的に分析対象となったのは,1,415のGHの入居者および過去1年間の退去者(計11,787人)である。退去先の決定要因を多項ロジットモデルで分析した。

結果 看護師を配置しているGHでは,老人保健施設への退去が少なかった。看取りに取り組む意向があるGHでは,一般病院への退去が少なかった。母体法人が医療機関や介護施設を持つGHでは,医療機関や介護施設への退去が多かった。

結論 看護師の配置は,老人保健施設への退去確率を低下させるものの,療養病床や一般病院への退去確率に影響しなかったことから,医療依存度が高い者の入居継続を促進する効果は限定的であると考えられる。看取りに取り組む意向があるGHでは,医療依存度が高い入居者でも受け入れることにより,一般病院への退去が少ない。母体法人が医療機関や介護施設を持つGHでは,重度化した入居者を母体法人が有する医療機関や介護施設に入院・入所させている可能性がある。

キーワード グループホーム,退去者,看取り

 

論文