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論文記事:障害者雇用推進に向けた支援の条件に関する研究 201504-05 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第62巻第4号 2015年4月

障害者雇用推進に向けた支援の条件に関する研究

-支援専門職のフォーカス・グループインタビューを用いて-
有岡 栞(アリオカ シオリ) 徳竹 健太郎(トクタケ ケンタロウ) 酒寄 学(サカヨリ マナブ)
宇留野 功一(ウルノ コウイチ) 宇留野 光子(ウルノ ミツコ) 高山 忠雄(タカヤマ タダオ)
安梅 勅江(アンメ トキエ)

目的 本研究は,障害者の就労支援に携わる専門職を対象としたフォーカス・グループインタビューを実施し,障害者雇用推進に向けた支援の条件を明らかにすることを目的とした。

方法 対象は,障害者雇用に携わる福祉施設の相談員5名および介助員6名であり,フォーカス・グループインタビュー法を実施した。内容は,相談員および介助員としての活動と経験,障害者の楽しみやニーズ,障害者雇用の可能性について,であった。ICレコーダーに録音された記録から正確な逐語録を作成した。観察記録による参加者の反応を加味し,複数の研究者および専門職で確認しながらテーマに照合して重要な言葉(重要アイテム)を抽出した。抽出した重要アイテムからサブカテゴリーを抽出し,コミュニティ・エンパワメントの7原則を用いて演繹的アプローチにより整理した。

結果 障害者雇用推進に向けた支援の条件について語られた内容から,相談員グループでは24個,介助員グループでは23個の重要アイテムを抽出した。コミュニティ・エンパワメント実現の7つの要素に基づき[目標の明確化][関係性を楽しむ][共感のネットワーク化][変化を加える][柔軟な参加様式][先を見据える][活動の意味づけ]の7つの重要カテゴリーに整理した。さらにその中でサブカテゴリーを抽出した。

結論 障害者の就労支援に携わる専門職を対象としたフォーカス・グループインタビューにより,障害者雇用の推進に向け,強みを引き出す支援,社会性を育む支援,対象者を総合的に捉えた継続的な支援の重要性が示唆された。

キーワード 障害者雇用,コミュニティ・エンパワメント,フォーカス・グループインタビュー,支援

 

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