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論文記事: 医療施設調査に基づく東日本大震災前後の医療施設の廃止・休止状況 201503-06 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第62巻第3号 2015年3月

医療施設調査に基づく東日本大震災前後の
医療施設の廃止・休止状況

川戸 美由紀(カワド ミユキ) 三重野 牧子(ミエノ マキコ) 村上 義孝(ムラカミ ヨシタカ)
山田 宏哉(ヤマダ ヒロヤ) 橋本 修二(ハシモト シュウジ)

目的 岩手県,宮城県,福島県の3県における東日本大震災前後の医療施設の廃止・休止状況について,医療施設調査に基づいて検討した。

方法 平成20~23年医療施設調査を統計法33条による調査票情報の提供を受けて利用した。東日本大震災前の2008年10月~2011年2月と震災後の2011年3~9月において,各月の開設・再開と廃止・休止の医療施設数を観察するとともに,震災後の超過の廃止・休止の医療施設数およびその在院患者数と外来患者数を推計した。

結果 3県において,各月の廃止・休止の医療施設数は,震災前では震災直前の施設数の0.0~0.5%であったが,震災後に沿岸部の市町村で著しく増加した。沿岸部の市町村では,震災後の超過の廃止・休止医療施設数は約250施設(震災直前の医療施設の12.3%),その在院患者数は約2,140人/日(同11.2%)と外来患者数は約8,840人/日(同11.3%)と推計された。沿岸部以外の市町村では,震災後の超過の廃止・休止医療施設数,在院患者数と外来患者数はそれぞれ震災直前の医療施設の1.2%,0.1%,0.8%と見積もられた。

結論 3県の沿岸部の市町村では,東日本大震災後に医療施設の廃止・休止が著しく増加し,その超過分は震災直前の医療施設の10%を超えると推計された。

キーワード 医療施設調査,東日本大震災,医療施設,保健統計

 

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