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第100回保健師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応 | 一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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第100回保健師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応

平成26年2月14日実施の第100回保健師国家試験の全問題と正答を掲載します。

また、内容に応じて保健師国家試験受験者の必携テキスト「国民衛生の動向2024/2025」の参照章・ページを示します。問題を解きながら本誌を確認することで、より問題の理解を深めることできます。

 

分野別解説付き問題まとめ

を合わせて活用しながら、合格に近づく過去問対策を進めて頂ければ幸いです。

 

なお、最新の統計の記載、法律の改正、不適切問題などにより、一部問題を改変、削除しています。

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

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▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

第100回保健師国家試験目次

 

 

第100回保健師国家試験・午前(55問)

 

 

▶午前1

保健師の歴史に関する事項とその対策の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 開拓保健婦制度――入植者の健康管理
  2. 保健婦駐在制度――健兵健民政策
  3. 保健婦の身分の確立――GHQ覚書による公衆衛生対策
  4. 国民健康保険保健婦の市町村移管――特定健康診査

 

 


 

▶午前2

市の健康課題の解決に適切なのはどれか。

 

  1. 市が現在実施している保健福祉事業の中で解決を考える。
  2. 健康課題の対象者を医療モデルで捉える。
  3. 地域のキーパーソンの意見を優先する。
  4. ソーシャルキャピタルを活用する。

 

 


 

▶午前3

保健師が行う家庭訪問の対象者と根拠法令の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 1歳6か月の児――母子保健法
  2. 介護を要する者――介護保険法
  3. 特定保健指導対象者――高齢者の医療の確保に関する法律
  4. 結核登録票に登録されている者――感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

 

 


 

▶午前4

要介護高齢者の多い町でコミュニティ・エンパワメントを示す状況はどれか。

 

  1. 住民による高齢者サロン活動が実施される。
  2. 介護予防の方法を介護支援専門員が話し合う。
  3. 住民との話し合いの場で専門職が積極的に解決方法を提案する。
  4. 要介護高齢者の家族が抱える問題を当事者たちの問題と住民が認識する。

 

 


 

▶午前5

3歳児健康診査において確認するのはどれか。

 

  1. しりとりができる。
  2. 円を描くことができる。
  3. 自分の「前後」「左右」がおおよそ分かる。
  4. 約束やルールを守って遊ぶことができる。

 

 


 

▶午前6

市の保健師は、認知症の高齢者への支援には地域で支え合いができる体制を構築することが必要と考え、市内の中学校に出向いて生徒に対して認知症に関する健康教育を行うことにした。
媒体として最も効果的なのはどれか。

 

  1. 認知症高齢者の頭部MRI
  2. 県内の認知症高齢者数の推移のグラフ
  3. 市内の介護ボランティアグループのリスト
  4. 認知症高齢者を介護する家族が介護体験を語る映像

 

 


 

▶午前7

2年前に発足し、定期的に活動している精神障害者の家族会。
今後も活発に活動するための保健師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 運営資金の確保
  2. 家族会の会の進行
  3. 年間行事計画の作成
  4. リーダーへの精神的支援

 

 


 

▶午前8

地区踏査による情報収集の特長はどれか。

 

  1. 地区の環境を把握することができる。
  2. 地区の医療費を分析することができる。
  3. 地区の健康指標の情報を得ることができる。
  4. 1回の地区踏査で十分な情報を得ることができる。

 

 


 

▶午前9

保健師は、BMI28以上の人を対象に生活習慣病予防のための健康づくり教室を企画した。教室は、1回目を講話、2回目を運動指導、3回目を調理実習で構成した3日間で行い、教室終了後6か月に参加者を集めて評価を行う。
評価を行う際のアウトカム指標で最も適切なのはどれか。

 

  1. 血圧の変化
  2. 腹囲の減少率
  3. 実施日ごとの参加者数
  4. 生活習慣病による通院者数

 

 


 

▶午前10

市ではボランティア組織の活動を活性化させるために、地区の健康づくりリーダーを養成することにした。
対象者を選定する方法で最も適切なのはどれか。

 

  1. 保健師の推薦
  2. 市民への募集
  3. 自治会長の推薦
  4. 自治会員の輪番制

 

 


 

▶午前11

人口4万人、高齢化率31%の市。保健師は高齢者の生活と健康問題の実態を把握するため、グループインタビューを行いたいと考えた。
優先的に行うグループはどれか。

 

  1. 民生委員
  2. 消防団員
  3. 商工会議所役員
  4. 食生活改善推進員

 

 


 

▶午前12

人口30万人の市。市内にロコモティブシンドローム予防を目的としたウォーキンググループが8つある。保健師は、これらのグループが交流することによって連携し組織化した活動を行うことを支援したいと考えた。
保健師の支援で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 活動目的を提案する。
  2. 運営規則の作成を促す。
  3. ロコモティブシンドローム予防の資料を提供する。
  4. ロコモティブシンドロームに関連した地域の課題を共有する場を設定する。

 

 


 

▶午前13

市では、認知症高齢者の徘徊についての家族からの相談や、警察に保護される事例が増加した。保健師は認知症高齢者の徘徊について地域で対応するケアシステムの構築が必要と考え、地域の関係者を集めた会議を開催することにした。
初回の会議で検討する内容として最も適切なのはどれか。

 

  1. 認知症高齢者家族会の設立
  2. 徘徊高齢者の見守りの役割分担の決定
  3. 会議の構成員の徘徊高齢者への対応状況の共有
  4. 会議の構成員の認知症高齢者に関する知識の確認

 

 


 

▶午前14

3歳児の母親。「子どもが専門医療機関で自閉症と診断されました。夫は仕事で忙しく、育児は自分に任されてきました。子どもが多動でパニックを起こすと手が付けられないので、外出することは少ないです。主治医に対応の方法を聞きましたが、うまく対応できません」と保健センターに相談のため来所した。
保健師の支援で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 保育所への入所を勧める。
  2. 自閉症児の家族会を紹介する。
  3. 夫と一緒に来所することを勧める。
  4. 地域子育て支援センターを紹介する。

 

 


 

▶午前15改題

令和4年(2022年)の歯科疾患実態調査結果で正しいのはどれか。

 

  1. 歯みがきの回数は1日3回以上が最も多い。
  2. う蝕を持つ者の割合は65~74歳が最も多い。
  3. 歯肉に所見のある者の割合は55~59歳が最も多い。
  4. 80歳では20歯以上自分の歯を有する者の割合が5割を超える。

 

 


 

▶午前16

医療費の助成と根拠法令の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 自立支援医療――次世代育成支援対策推進法
  2. 結核児童の療育給付――感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律
  3. 小児慢性特定疾患治療研究事業――児童福祉法
  4. 妊娠高血圧症候群等の療養給付――母体保護法

 

 


 

▶午前17

35歳の男性から「職場の健康診断の結果通知を見たら、HDLコレステロールの欄が35mg/dLで正常範囲ではありませんでした。その他の項目はすべて正常範囲です。どのようにしたらよいでしょう」と保健師に相談があった。営業職で、毎日20本喫煙し、日本酒換算で週4合飲酒している。特記すべき既往歴はなく、現在治療中の疾患もない。保健師はHDLコレステロール値の意味を説明した。
併せて行う指導で適切なのはどれか。

 

  1. 禁煙する。
  2. 禁酒する。
  3. 医療機関を受診する。
  4. コレステロールの多い食品の摂取は避ける。

 

 


 

▶午前18

学校保健安全法に基づく児童生徒等の健康診断の実施期限と児童生徒等および保護者への実施日から結果通知までの期間の組合せで正しいのはどれか。

 

   実施期限――結果通知までの期間

  1. 5月31日――28日
  2. 5月31日――21日
  3. 6月30日――28日
  4. 6月30日――21日

 

 


 

▶午前19

職場巡視について労働安全衛生法に規定されているのはどれか。

 

  1. 保健師は週1回以上行う。
  2. 安全衛生推進者は週1回以上行う。
  3. 産業医は月1回以上行う。
  4. 衛生管理者は月1回以上行う。

 

 


 

▶午前20

保健所の平時の健康危機管理対策について正しいのはどれか。

 

  1. 健康被害情報の把握
  2. 積極的疫学調査の実施
  3. 情報の通信手段の確保
  4. ボランティアの配置の調整

 

 


 

▶午前21

有料老人ホームの職員から複数の入居者がノロウイルスによる胃腸炎と診断されたと保健所に連絡があった。
感染拡大の防止のための職員への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 家族の面会は禁止する。
  2. 嘔吐物の処理は密閉した空間で行う。
  3. 嘔吐物で汚染されている場所に入居者を近付けない。
  4. 嘔吐物で汚染されている場所は逆性石けんで消毒する。

 

 


 

▶午前22

市では、毎年12月に次年度の地区活動計画を立案している。
保健師が担当地区の次年度の地区活動計画を立案する時に適切なのはどれか。

 

  1. 目標値の修正はしない。
  2. 保健事業の必要量を算出する。
  3. 昨年度の決算額を予算額とする。
  4. 地区の自治会長と一緒に立案する。

 

 


 

▶午前23

ヒストグラムについて正しいのはどれか。

 

  1. 連続量や度数の経時的変化を折れ線で示す。
  2. 名義尺度の度数の分布を棒の高さとして示す。
  3. ある範囲にある連続量の度数を面積の大きさとして示す。
  4. 標本のもつ2つの連続量をプロットしてその関連を示す。

 

 


 

▶午前24

統計調査と調査内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 国勢調査――健康保険の種別
  2. 人口動態統計――転出入
  3. 社会生活基本調査――生活時間の配分
  4. 国民生活基礎調査――栄養摂取状況

 

 


 

▶午前25

世界保健機関〈WHO〉の機能について正しいのはどれか。

 

  1. 青年海外協力隊の派遣
  2. 国際社会の平和と安全の維持
  3. 開発途上国における学校の建設
  4. 新興・再興感染症の監視網の構築

 

 


 

▶午前26

保健所について正しいのはどれか。

 

  1. 結核登録票を整備する。
  2. 保健所法に基づいて設置されている。
  3. 保健師は保健所長になることができない。
  4. おおむね人口10万人当たり1か所設置されている。

 

 


 

▶午前27改題

日本の令和2年(2020年)における社会保障給付費の割合の内訳について多い順に並んでいるのはどれか。

 

  1. 医療>介護>年金
  2. 医療>年金>介護
  3. 年金>医療>介護
  4. 年金>介護>医療

 

 


 

▶午前28

40歳の女性から「同居している74歳の姑が、最近物忘れがひどくなり、食事を食べているのに、嫁がご飯を作ってくれないと近所に言いふらすので困っています」と電話があった。
保健師の最初の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「様子を見に行かせてください」
  2. 「民生委員に相談してみましょう」
  3. 「認知症の高齢者にはよくあることです」
  4. 「かかりつけの医師に相談してください」
  5. 「お姑さんに食事を食べたことを伝えてみましょう」

 

 


 

▶午前29

在宅療養者の支援におけるヘルスケアチームについて正しいのはどれか。

 

  1. 病院と同等の治療環境を目指す。
  2. チームメンバーに在宅療養者の家族を含む。
  3. 最初に決めたチームメンバーは変更しない。
  4. チーム会議では情報の共有より役割の分担が優先する。
  5. ボランティアとして関わっている人はチームメンバーとしない。

 

 


 

▶午前30

担当地区に住むAさんから「48歳の夫が若年性認知症と診断され治療が開始されました。どうしたらよいかわかりません」と市の保健センターに電話があった。
保健師の最初の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 夫への対応の仕方を指導する。
  2. 保健センターへの来所を勧める。
  3. Aさんが心配していることを聞く。
  4. 主治医に再度相談するよう勧める。
  5. 夫の職場の上司に相談するよう勧める。

 

 


 

▶午前31

セルフヘルプグループはどれか。

 

  1. 町内会
  2. 断酒会
  3. 母子保健推進委員会
  4. 公民館で行う太極拳の教室
  5. 絵本の読み聞かせグループ

 

 


 

▶午前32

Aさん(40歳、女性)。48歳の会社員の夫と2人暮らし。「夫が1か月前から夜眠れない様子で、ここ数日は『役に立たない人間は生きていてもしょうがない』と言っています。どう対応したらよいでしょうか」と市の保健センターに相談のため来所した。
最初に行う助言で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「産業医に相談して仕事量を減らしてもらいましょう」
  2. 「市販の睡眠を改善するお薬を飲んでもらいましょう」
  3. 「できるだけ早く精神科医の診察を受けましょう」
  4. 「言動に注意しながら様子をみましょう」
  5. 「Aさんも体調に気をつけましょう」

 

 


 

▶午前33

癌と危険因子の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 乳癌――多産
  2. 胃癌――脂肪摂取
  3. 膀胱癌――喫煙
  4. 食道癌――アスベスト
  5. 大腸癌――炭水化物摂取

 

 


 

▶午前34

3種類のスクリーニング検査A、B、Cの受信者動作特性(ROC)曲線を示す。
100am34h
検査の正確さについて正しいのはどれか。

 

  1. 3検査のうちAが最も正確な検査である。
  2. 3検査のうちBが最も正確な検査である。
  3. 3検査のうちCが最も正確な検査である。
  4. 正確さを評価するには足りない情報がある。
  5. この曲線は検査の正確さの評価には適していない。

 

 


 

▶午前35

相関について正しいのはどれか。

 

  1. 因果関係の必須項目である。
  2. 相関係数が大きいほど相関関係は強い。
  3. 相関が全くないときの相関係数は0である。
  4. 相関係数は0から100までの数値で示される。
  5. 2つの連続量の一方を使用して他方を推計することをいう。

 

 


 

▶午前36

Breslow〈ブレスロー〉の7つの生活習慣に該当するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 喫煙しない。
  2. ストレスを避ける。
  3. 食後に歯磨きをする。
  4. 1日3回の食事を摂取する。
  5. 1日7~8時間の睡眠をとる。

 

 


 

▶午前37改題

令和4年(2022年)の厚生労働省「人口動態統計」と警察庁「令和4年中における自殺の概要」における自殺による死亡で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 死亡総数は4万人を超えている。
  2. 男性の死亡数は女性の約2倍である。
  3. 35歳から39歳に死亡率のピークがある。
  4. 原因・動機は経済・生活問題が最も多い。
  5. 10歳から39歳における死因の第1位である。

 

 


 

▶午前38

分母に集団の人口全体を用いる指標はどれか。2つ選べ。

 

  1. 有病率
  2. 累積罹患率
  3. 致命率〈致死率〉
  4. 死因別死亡割合
  5. PMI〈proportional mortality indicator〉

 

 


 

▶午前39

日本の社会保障の財源で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 雇用保険の財源は公債である。
  2. 生活保護の財源は保険料と税である。
  3. 医療保険の財源は保険料と税である。
  4. 介護保険の財源は保険料と税である。
  5. 労働者災害補償保険の財源は税と企業が支払う保険料である。

 

 


 

▶午前40改題

日本の自殺対策で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 法律の規定はない。
  2. 雇用対策が中心である。
  3. 遺族対策が含まれている。
  4. 平成20年に自殺対策加速化プランが策定された。
  5. 自殺総合対策大綱では、令和8年には平成27年の死亡率の5%減少を目標にしている。

 

 


 

次の文を読み41~43の問いに答えよ。

人口11万5千人、高齢化率25%の市。要介護高齢者が増加傾向にある。要介護高齢者の介護者の交流を目的に、月1回保健センターで「介護者の集い」を行っている。

 

▶午前41

介護者の集いのアウトプットとして最も適切なのはどれか。

 

  1. 継続参加者数
  2. 介護者の健康診査結果
  3. 介護者のストレス対処状況
  4. 介護者の介護に対する困難感

 

 


 

▶午前42

多くの参加者から「介護がとても大変だ」という声が聞かれた。保健師は、市全体の状況を把握するため、要介護高齢者の介護者の負担について調査を実施することにした。
調査項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 介護に要する時間
  2. かかりつけ医の有無
  3. 介護技術の習得状況
  4. 要介護高齢者の要介護度

 

 


 

▶午前43

調査の結果、要介護認定を受けている者が介護保険サービスを十分に利用していないため、介護負担が大きい可能性があると考えた。保健師は関係者を対象に介護者の負担軽減を目的とした研修会を実施することにした。
研修会の対象者として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 民生委員
  2. 精神保健福祉士
  3. 介護支援専門員
  4. 健康運動指導士

 

 


 

次の文を読み44~46の問いに答えよ。

山間部にある人口8,000人、高齢化率40%のA町。高齢者のうち独居者の割合35%。町に急な坂が多く、電車やバスが運行していないため、高齢者は買い物に不便を感じている。

 

▶午前44

保健師は、独居高齢者の状況について情報収集を行うことにした。
収集する資料で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 診療報酬明細書
  2. 生活機能評価結果
  3. 特定健康診査結果
  4. 要介護認定者の状況

 

 


 

▶午前45

保健師が高齢者を対象に健康に関するアンケートを実施した結果、食事回数が1日2回と回答した割合が、独居高齢者では60%、同居者がいる高齢者では30%であった。
独居高齢者の食事回数が1日2回であることに対する寄与危険はどれか。

 

  1. 2.0
  2. 0.50
  3. 0.30
  4. 0.26

 

 


 

▶午前46

保健師は、独居高齢者の食生活上の問題を解決するには地域の協力が必要と考え、自治会役員を集めて町の独居高齢者の状況について説明した。
このときの保健師の自治会役員への働きかけとして最も適切なのはどれか。

 

  1. 独居高齢者に対して地域で取り組めることを一緒に考える。
  2. 独居高齢者が簡単に作れる料理教室の開催を依頼する。
  3. 自治会役員による買い物の代行を提案する。
  4. 独居高齢者への家庭訪問を依頼する。

 

 


 

次の文を読み47~49の問いに答えよ。

児童委員から担当地区のアパートに住む2歳の児について「見かけた時は元気がなくて、外で遊ぶ様子も見ません。いつも同じ服を着ていて身なりも汚れています」と町の保健師に相談があった。保健師が児童委員に詳しく話を聞いた結果、母親は児童委員に子育ての大変さを繰り返し訴えていることが分かった。

 

▶午前47

保健師が確認する情報として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 乳幼児健康診査の状況
  2. 新生児訪問で把握した状況
  3. アパートの管理人からの情報
  4. アパートの近所の住民からの情報

 

 


 

▶午前48

保健師は児童委員と一緒に家庭訪問を行うことにした。
初回の家庭訪問で確認する事項として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 母親の子どもとの遊びの状況
  2. 家の中の整理整頓の状況
  3. 子どもの発育・発達状況
  4. 母親の既往歴

 

 


 

▶午前49

家庭訪問で、父親は県外に単身赴任中であり、子どもと2人きりでずっと一緒にいてつらいこと、母親は疲労のため寝ていることが多いこと、子どもには食事の代わりにお菓子を食べさせていることが分かった。
保健師の支援で優先するのはどれか。

 

  1. 児童委員への見守り依頼
  2. 母親の医療機関への受診勧奨
  3. 地域生活支援センターへの連絡
  4. 要保護児童対策地域協議会実務者会議の開催要請

 

 


 

次の文を読み50~52の問いに答えよ。

Aちゃん(7歳、女児)は、B小学校に通学している。健康診断で尿蛋白+と指摘された。昨年までの健康診断では検尿を含めて異常を指摘されたことはなく、既往歴に特記すべきことはない。

 

▶午前50

養護教諭が尿の再検査についてAちゃんと保護者へ行う説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「Aちゃんのお母さんの尿も検査する必要があります」
  2. 「腹痛があるときは尿を採らないでください」
  3. 「尿を採る12時間前から絶食してください」
  4. 「朝起きて一番の中間尿を採ってください」

 

 


 

▶午前51

Aちゃんは、再検査でも尿蛋白+となり、腎生検の結果、IgA腎症と診断され入院した。副腎皮質ステロイドを内服しながら院内学級に通っていた。3か月後、退院が決まりB小学校に再び登校することになった。B小学校は学校生活管理指導表の提出を求めた。
学校生活管理指導表を記載する者で正しいのはどれか。

 

  1. 保護者
  2. 入院先の主治医
  3. 入院先の看護師長
  4. 院内学級の担当教員

 

 


 

▶午前52

Aちゃんは副腎皮質ステロイドを内服しながら通学を再開した。
養護教諭が行う支援で適切なのはどれか。

 

  1. 内服薬は保健室で保管する。
  2. Aちゃんの尿検査を定期的に行う。
  3. Aちゃんの健康状態の観察を学級担任と協力して行う。
  4. Aちゃんの疾患について同じクラスの児童へ説明する。

 

 


 

次の文を読み54、55の問いに答えよ。

人口50万人の中核市のA市。市の保健医療計画に糖尿病対策の強化を盛り込むことになった。

 

▶午前54

A市には、特定機能病院1か所、200床規模の病院が3か所、診療所は200か所ある。市内の病院と医師会、歯科医師会、薬剤師会とで糖尿病医療連携推進会議を実施することになった。
この会議で検討する内容で適切なのはどれか。

 

  1. 糖尿病専門医の育成
  2. 人工透析患者の医療機関への送迎
  3. 病診連携のための連絡用フォーマットの作成
  4. 特定健康診査受診者のうち積極的支援対象者の選定方法

 

 


 

▶午前55

A市の糖尿病医療連携推進会議での検討の結果、市では糖尿病対策として、市の保健事業を強化することにした。そこで、保健師は、糖尿病発症予防対策としてウォーキング教室を企画した。
対象として適切なのはどれか。

 

  1. 糖尿病患者の家族
  2. 市の広報誌で募集する市民
  3. 市内のフィットネスクラブの指導者
  4. 特定健康診査において空腹時血糖100mg/dL以上で積極的支援とならなかった市民

 

 

 

第100回保健師国家試験・午後(55問)

 

 

▶午後1改題

令和4年度(2022年度)の保健師活動領域調査で正しいのはどれか。

 

  1. 地方自治体の常勤保健師数は5万人を超える。
  2. 常勤保健師数は、市町村(保健所設置市・特別区を除く)よりも都道府県保健所が多い。
  3. 都道府県保健所の活動項目別保健師1人当たりの平均時間数は、健康危機管理が最も多い。
  4. 市町村(保健所設置市・特別区を除く)の活動項目別保健師1人当たりの平均時間数は、直接対人支援が5割を超える。

 

 


 

▶午後2

健康づくりの自主グループで活動しているリーダーのAさんから、最近グループメンバーの参加が少なくなったと保健師に相談があった。
保健師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. グループ活動の休止を勧める。
  2. 新しい参加者の募集方法を提案する。
  3. 保健師が参加者一人一人の意見を聞く。
  4. メンバーの話し合いの場を設けるよう勧める。

 

 


 

▶午後3

市の健康診査の結果、糖尿病が強く疑われる者の割合が高いことが分かった。保健師は糖尿病予防のための教室を企画することにした。
最初に検討するのはどれか。

 

  1. 目標
  2. 周知方法
  3. プログラム
  4. 教室のテーマ

 

 


 

▶午後4

人口10万人の市。市では、電話相談と来所相談について相談の項目と件数をまとめている。その結果、育児不安の相談件数が増加傾向にあることから、保健師は地域診断を行うことにした。
最初に行うのはどれか。

 

  1. 家庭訪問で聞き取り調査を行う。
  2. 乳幼児健康診査でグループインタビューを行う。
  3. 乳幼児健康診査における相談内容のデータを分析する。
  4. 乳幼児健康診査の問診表に「育児不安の有無」の項目を入れる。

 

 


 

▶午後5

保健事業の評価について正しいのはどれか。

 

  1. 経済的評価は実施評価に含まれる。
  2. 形成的評価は事業の実施後に行う。
  3. 評価計画は活動計画の策定時に立てる。
  4. プロセス評価は事業実施後に総合的に行う。

 

 


 

▶午後6

市では健康増進計画を見直すことになり市役所内の関係部署の代表者による計画策定会議を設置した。保健師は事務局として会議を運営する。
市役所内のエンパワメントにつなげる計画策定方法として最も適切なのはどれか。

 

  1. 目標設定は事務局が担当する。
  2. 事務局が各部署の役割を指示する。
  3. 計画策定後に策定内容を市役所内に周知する。
  4. 各部署で検討された内容を策定会議で検討する。

 

 


 

▶午後7

市では、脳卒中後遺症による要介護認定者数が増加している。保健師は、脳卒中後遺症患者が退院後に適切にリハビリテーションを行っていないために、拘縮が進んだ状態で要介護認定の申請に至っていることが課題と考えた。そこで、病院から地域への円滑な移行に向けた地域リハビリテーションの体制整備を目的に、医療機関、訪問看護ステーション、通所介護事業所の関係者による会議を開催することにした。
初回の会議で出席者から収集する情報で最も適切なのはどれか。

 

  1. 要介護認定者の原因疾患
  2. 市内の理学療法士の従事状況
  3. 通所型介護予防事業の実施状況
  4. 各機関におけるリハビリテーションの利用状況

 

 


 

▶午後8

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律に基づく支援について正しいのはどれか。

 

  1. 更生医療の給付実績は、内臓障害で給付される割合が増大している。
  2. サービス内容は行政の決定に基づく措置制度である。
  3. 自立支援給付の申請は都道府県に行う。
  4. 養育医療は自立支援医療に含まれる。

 

 


 

▶午後9

Aさん(37歳、男性)。妻と2人の児との4人暮らし。会社員。3か月前に脊髄小脳変性症と診断された。最近、歩行障害が進行し、会社への通勤に支障がでてきたとAさんから保健所保健師に相談があった。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 介護保険の利用を勧める。
  2. 難病情報センターへ紹介する。
  3. 身体障害者手帳の申請を勧める。
  4. 勤務形態の変更について職場に相談するよう勧める。

 

 


 

▶午後10

人口40万人の中核市。定期的に地域・職域連携推進協議会を開催している。その会議で、市内の3つの事業所の出席者から、特定健康診査の結果では2年後に定年退職となる者に血中脂質検査の項目が異常の者の割合が高いことが報告された。市の保健師は、退職予定者を主な対象として健康づくりの講演会を各事業所の衛生管理者と企画することにした。
連携先として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 商工会議所
  2. 地域活動支援センター
  3. 地域産業保健センター
  4. 地域包括支援センター

 

 


 

▶午後11

管内のA病院から、下痢のため3日前に入院した8歳女児の便から、サルモネラが検出されたと保健所に電話があった。同日、B病院からも同じ菌を検出したとの電話があった。
保健所の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 患児の自宅を消毒する。
  2. 患児の喫食調査を実施する。
  3. A病院の検食の病原体検査を行う。
  4. 患児を第1種感染症指定医療機関に移送する。

 

 


 

▶午後12

Aさん(75歳、男性)。72歳の妻と2人暮らし。脳梗塞後遺症による右片麻痺がある。要介護3で車椅子の生活であり2週前に退院した。自宅から避難所になっている小学校までは、坂道の多い市街地を通り徒歩で15分かかる。息子はAさん宅から車で1時間の場所に家族と暮らしている。Aさんの妻から、災害時に2人だけでは心配だと保健師に相談があった。
保健師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 長男に徒歩圏内に転居することを勧める。
  2. 避難所になっている小学校の建物の構造を妻と確認する。
  3. Aさんと妻に災害の情報はテレビから入手するよう説明する。
  4. 緊急時にAさんを手助けする近隣のボランティアを育成していくと伝える。

 

 


 

▶午後13

新人保健師を対象とした現任教育で適切なのはどれか。

 

  1. 職場外研修(OFF-JT)を中心に行う。
  2. 基礎的な知識を獲得することに重点を置く。
  3. 職場の実地指導者が人材育成計画を立てる。
  4. 新人保健師が担当する対応困難な事例を課内で検討する。

 

 


 

▶午後14

40歳代男性を対象とした研究で、虚血性心疾患死亡率(人口10万人対)を観察した。喫煙群では20.0、非喫煙群では10.0であった。
次の計算で求めたのはどれか。
20.0÷10.0=2.0

 

  1. オッズ比
  2. 寄与危険
  3. 相対危険
  4. 寄与危険割合

 

 


 

▶午後15改題

令和2年(2020年)の患者調査で傷病分類別入院受療率が最も高い疾患はどれか。

 

  1. 糖尿病
  2. 心疾患
  3. 悪性新生物〈腫瘍〉
  4. 脳血管疾患

 

 


 

▶午後16

日本人の血液型のうちAB型の割合が10%であるとする。無作為に選んだ100人の日本人集団の中にAB型の人が20人以上いる確率を知りたい。
この集団の中に含まれるAB型の人数が従う分布として最も適切なのはどれか。

 

  1. t分布
  2. F分布
  3. 正規分布
  4. 二項分布

 

 


 

▶午後17改題

65歳男性の生命表に基づく死因別死亡確率(%)の表を示す。
100pm17h
ただし、A~Dは悪性新生物〈腫瘍〉、脳血管疾患、心疾患または肺炎のいずれかを示す。
脳血管疾患はどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D

 

 


 

▶午後18

情報処理について誤っているのはどれか。

 

  1. データをコンピュータで使用可能な形にすることをデータの電子化という。
  2. 体系づけられたデータやファイルの集まりのことをデータベースという。
  3. 同じ形式のデータを連結することをレコードリンケージという。
  4. 氏名の削除や番号・記号への置き換えのことを匿名化という。

 

 


 

▶午後19

保健所が行う業務はどれか。

 

  1. 病院への立ち入り検査
  2. 介護保険事業者の開設許可
  3. 労働者災害補償保険給付申請の受付
  4. 精神障害者保健福祉手帳申請の受付

 

 


 

▶午後20

介護保険制度における都道府県の役割はどれか。

 

  1. 被保険者の資格管理
  2. 介護支援専門員の登録
  3. 介護給付費の1/4を負担
  4. 地域密着型サービス事業所の指定

 

 


 

▶午後21

39歳の女性。全身性エリテマトーデス〈SLE〉と診断された。「病院に掲示されていたポスターに保健所の住所と電話番号が書いてあったので来ました」と言う。
保健師の最初の対応として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 就労状況の確認
  2. 婚姻状況の確認
  3. 相談内容の確認
  4. 治療状況の確認
  5. 全身性エリテマトーデス〈SLE〉の説明

 

 


 

▶午後22

Aさん(21歳、初産婦)。出生連絡票の子の父の氏名は母と違う姓が書かれ、相談したいことの欄には「子どもと接したことがなく、育て方がわからないことが多く不安」と書かれていた。
保健師の新生児訪問指導で最初に確認すべき事項として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 妊娠の経過
  2. 授乳の状況
  3. 出産時の状況
  4. 子の父親の状況
  5. Aさんの交友関係

 

 


 

▶午後23

Aさん(60歳、男性)。Aさんの妻から「夫は身長165cm、体重68kgだったのが退職後6か月で体重が5kg増加しました。家でゴロゴロしていることが多く、食欲は旺盛です。夫にどのように対応したらよいでしょうか」と保健師に相談があった。
妻への対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「毎朝、夫婦でウォーキングをしましょう」
  2. 「Aさんに栄養士の指導を受けてもらいましょう」
  3. 「Aさんに肥満予防教室に参加してもらいましょう」
  4. 「Aさんは体重増加をどう思っているか聞いてみましょう」
  5. 「Aさんに肥満は心臓病の原因となることを伝えましょう」

 

 


 

▶午後24

市では肺癌死亡率がここ数年上昇傾向にある。そこで、市の保健師は肺癌死亡率の低下を目標に事業を計画した。
ハイリスクアプローチはどれか。

 

  1. 妊婦に対する禁煙教室
  2. 高血圧の者に対する禁煙教室
  3. 街頭における分煙キャンペーン
  4. 喫煙者に対する肺がん検診の勧奨
  5. 特定健康診査と肺がん検診の同時実施

 

 


 

▶午後25

25歳の母親。専業主婦。夫と6か月の乳児(出生時体重2,900g、身長49cm)との3人暮らし。乳児健康診査未受診で何度か電話で受診勧奨したが来所しないため、市の保健師が家庭訪問した。訪問時、児は体重6,900g。首はすわり、寝返りはできているが、はいはいはできない。離乳食は開始したばかりであり、進め方が分からないと言うので保健指導した。人付き合いが苦手で、育児の相談相手もいないという。
保健師の対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 家庭訪問を継続する。
  2. 市の育児相談を勧める。
  3. 育児サークルを紹介する。
  4. 児童委員に情報を提供する。
  5. 児を発達障害の専門外来へ受診させるよう勧める。

 

 


 

▶午後26

学校保健安全法施行規則で規定されている疾病と出席停止の期間の基準の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 結核――特有の咳が消失するまで
  2. 水痘――すべての発しんが痂皮化するまで
  3. 風しん――解熱後2日を経過するまで
  4. 麻しん――特有の発しんが消失するまで
  5. インフルエンザ――解熱後1日を経過するまで

 

 


 

▶午後27改題

日本の令和元年(2019年)の健康寿命について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 女性より男性の方が長い。
  2. 男女ともに70歳を超える。
  3. 都道府県間の差は5年を超える。
  4. 平均寿命との差は5年未満である。
  5. 平均寿命との差は男性より女性の方が長い。

 

 


 

▶午後28

ノーマライゼーションについて正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 北米から概念が広まった。
  2. 性的な生活をする権利を含む。
  3. 1970年代に初めて法律の中で用いられた。
  4. 国際障害者年のテーマを支える理念である。
  5. 最初に提唱されたときは身体障害者を対象とした。

 

 


 

▶午後29

21世紀における国民健康づくり運動(健康日本21(第二次))の目標について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 推進する期間は5年である。
  2. 9分野の目標が設定されている。
  3. 最終的な目標の1つに健康格差の縮小がある。
  4. 妊婦の喫煙率の目標は0%である。
  5. 1日の食塩摂取量の目標は10g未満である。

 

 


 

▶午後30

予防接種で生ワクチンはどれか。2つ選べ。

 

  1. 肺炎球菌
  2. B型肝炎
  3. おたふくかぜ
  4. 麻疹・風疹混合
  5. Hib〈インフルエンザ菌b型〉

 

 


 

▶午後31

Aさん(43歳、男性)は、23歳で統合失調症と診断された。精神科病院に20年間入院している。現在Aさんは任意入院であり退院を強く希望し、主治医も退院の方向で検討している。両親は亡くなっており、兄弟姉妹はいない。
Aさんが退院し、地域生活へ移行するために必要なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 日常生活支援体制の調整
  2. 親戚の退院への同意
  3. 地域住民への連絡
  4. 就労先の確保
  5. 居住先の確保

 

 


 

▶午後32

疫学研究における因果関係の推論で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 関連の一致性は因果推論を強める。
  2. 統計学的に有意な関連は因果関係である。
  3. 関連の整合性は因果推論の十分条件である。
  4. 関連の特異性は因果推論の必要十分条件である。
  5. 関連の時間的関係性は因果推論の必要条件である。

 

 


 

▶午後33

生活保護法について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 申請保護を原則とする。
  2. 世帯単位を原則とする。
  3. 実施機関は保健所である。
  4. 保護の種類は4種類である。
  5. 日本国憲法第11条に基づいている。

 

 


 

▶午後34改題

法令に基づき市町村が策定しなければならない計画はどれか。2つ選べ。

 

  1. 環境基本計画
  2. 障害者計画
  3. 介護保険事業計画
  4. 医療費適正化計画
  5. がん対策推進基本計画

 

 


 

▶午後35

都道府県が医療計画に記載すべき事項はどれか。2つ選べ。

 

  1. 医療の安全の確保に関する事項
  2. 介護サービス情報の公表に関する事項
  3. 住民の健康増進に係る達成目標に関する事項
  4. 5疾病5事業に係る医療連携体制に関する事項
  5. 地域生活支援事業の種類ごとの実施に関する事項

 

 


 

次の文を読み36~38の問いに答えよ。

Aさん(80歳、女性)。1人暮らし。糖尿病で内服の自己管理をしながら自立して生活していた。半年前から認知機能が低下して、食べる回数が増え、内服を忘れることが多くなった。隣町に住む娘が同伴して医療機関を受診したところ、血糖値が上昇しており入院となった。入院中のMini-Mental State Examination〈MMSE〉は22点であった。1か月の入院治療により血糖値は安定し退院が予定された。

 

▶午後36

娘から退院後の生活について地域包括支援センターの保健師に相談があった。Aさんは自宅での生活の継続を希望しているが、娘は仕事があり日々の介護はできないと言う。
退院後の生活のアセスメントに必要な情報として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 本人の経済状況
  2. 本人の家事能力
  3. 娘の健康状態
  4. 娘の勤務先

 

 


 

▶午後37

内服は朝1回となり、入院中に看護師が自己管理を指導したが、本人は内服したことを忘れてしまう状況であった。退院後の在宅療養生活に向けて要介護認定を申請し、要支援2と認定され、娘が週末に訪れることになった。
保健師が立案するケアプランのサービス内容として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 介護予防通所介護
  2. 介護予防訪問入浴介護
  3. 介護予防短期入所生活介護
  4. 介護予防訪問リハビリテーション

 

 


 

▶午後38

保健師は、この事例への支援を契機に、慢性疾患のために健康管理が必要な独居高齢者の実態に即して支援体制を見直す必要があると考え、自治会役員、民生委員、開業医、介護支援専門員など、地域の関係者を集めて会議を行うこととした。
会議において最初に行う保健師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 独居高齢者への家庭訪問を依頼する。
  2. 地域の独居高齢者の個人情報を共有する。
  3. 慢性疾患の最新の診断法について講義を企画する。
  4. 健康管理が必要な独居高齢者への関わりの状況を共有する。

 

 


 

次の文を読み39~41の問いに答えよ。

Aさん(20歳、男性)。高校卒業後、就職したが職場の人間関係がうまくいかず退職して自宅にいる状態が1年半続いている。心配した母親(48歳)が保健所に来所した。保健所では精神保健相談を実施しており、管内にあるひきこもりの家族会やセルフヘルプグループを支援している。

 

▶午後39

最初の面接で、Aさんの様子を尋ねると「普段は家にいて、何もせず、テレビを観るか、インターネットをして過ごしています。午後は図書館に通っています」と話した。
母親への保健師の対応で正しいのはどれか。

 

  1. 家庭訪問を約束する。
  2. 本人の来所を勧めるよう話す。
  3. 保健所の精神保健相談を勧める。
  4. ひきこもりの家族会を紹介する。
  5. 外出しているので問題はないと説明する。

 

 


 

▶午後40

その後、Aさんは母親と精神科を受診したが精神疾患は否定された。Aさんは以前と変わらず夜遅くまでテレビを観るか、インターネットをしていると母親から連絡があった。
現在のAさんに対する援助目標として優先度が高いのはどれか。

 

  1. 作業所に通うことができる。
  2. 午前中に図書館に通うことができる。
  3. 睡眠導入薬で睡眠のコントロールができる。
  4. ひきこもりになった原因を自覚することができる。

 

 


 

▶午後41

最初の相談から3か月が経過し、Aさんは保健師に電話で、今後のことについて話すようになってきた。
保健師の対応で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 相談終了の時期を決める。
  2. ハローワークで相談することを勧める。
  3. 精神保健福祉センターの相談を紹介する。
  4. ひきこもりのセルフヘルプグループを紹介する。

 

 


 

次の文を読み42~44の問いに答えよ。

Aさん(70歳、男性)。1人暮らし。2か月前から軽い咳があったが放置していた。1週前から咳がひどくなり、倦怠感が出現したため病院を受診し入院した。Aさんは要支援2で週1回訪問介護を利用している。娘は夫と中学生と小学生の子どもの4人家族であり、車で30分の地区に住んでいる。

 

▶午後42

Aさんは喀痰塗抹菌検査Gaffky〈ガフキー〉5号の肺結核と診断され、主治医から保健所に結核患者発生届が提出された。
保健師の対応で最初に行うことはどれか。

 

  1. 入院中の病院に訪問し、Aさんと面接する。
  2. 娘にAさんと娘の家族の接触状況を聞く。
  3. 訪問していた訪問介護員の健康状態を確認する。
  4. 民生委員にAさんの入院前の生活状況を確認する。

 

 


 

▶午後43

娘は週1回Aさん宅を訪ね2時間ほど一緒に過ごしていたが、接触者健康診断では異常はなかった。娘は「子どもたちは咳や熱の症状はありません。半年以上前から父とは会っていません」と言う。
保健師の娘への対応で正しいのはどれか。

 

  1. 「お子さんはBCGを接種しましょう」
  2. 「お子さんは胸部エックス線検査を受けましょう」
  3. 「お子さんは接触者健康診断の必要はありません」
  4. 「お子さんはツベルクリン反応検査を受けましょう」

 

 


 

▶午後44

入院中にDOTSカンファレンスが開かれ、Aさんは退院した。
AさんのDOTSの実施について適切なのはどれか。

 

  1. 服薬支援者が月に1~2回以上訪問し、服薬確認を行う。
  2. 服薬支援者が週に1~2回以上訪問し、服薬確認を行う。
  3. Aさんは毎日病院の外来に通院して服薬する。
  4. 訪問介護員は服薬支援者になれない。

 

 


 

次の文を読み45~47の問いに答えよ。

保健師は、従業員600人のIT関連会社に勤務している。5月に実施した定期健康診断の問診では、肩こり、腰痛、目の疲れを訴える人が多かった。症状を訴えた従業員の業務内容を確認したところ、VDT作業に従事していることが分かった。保健師は職場巡視をすることにした。

 

▶午後45

職場巡視における作業環境の観察項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 機器の配線
  2. 作業室の空調
  3. 作業台の高さ
  4. 作業室の清掃状況

 

 


 

▶午後46

職場巡視の結果、VDT作業における労働衛生管理のためのガイドラインが遵守されていないことが分かった。
保健師が行う対応で適切なのはどれか。

 

  1. 休憩時間を設定する。
  2. 衛生委員会で報告する。
  3. 職場の照明を変えるよう指導する。
  4. 特定業務従事者の健康診断を実施する。

 

 


 

▶午後47

その後、ガイドラインを踏まえて新たにVDT作業マニュアルが作成された。保健師は、このマニュアルを普及させるために研修会を企画した。
最も効果が期待できる対象はどれか。

 

  1. 新入社員
  2. 会社役員
  3. 各部署の管理者
  4. 頸肩腕症候群有症状者

 

 


 

次の文を読み48~50の問いに答えよ。

保育所長から「昨日午後から今朝にかけて、園児100人中35人に嘔吐、下痢症状がある。本日も多くの園児、職員が同様の症状で欠席している」との連絡が入った。保健所は感染症と食中毒の両面から調査を開始した。

 

▶午後48

初動時に保育所長に指導する内容として適切なのはどれか。

 

  1. 調理担当者の隔離
  2. 全園児の家族の検便検査
  3. 連絡調整の窓口の一本化
  4. 医療機関からの情報収集

 

 


 

▶午後49

保健師は調査した結果を分析することにした。
適切なのはどれか。

 

  1. 患者が受診した医療機関の場所をプロットする。
  2. 発症日時ごとの発症者数をプロットする。
  3. 全園児の家の場所をプロットする。
  4. 発症群と曝露群とを比較する。

 

 


 

▶午後50

調査分析の結果から、食中毒の可能性は低く、ノロウイルスの施設内感染と推定された。保育所長から「対応について保護者から質問が多く寄せられているので、説明会を開いてほしい」と依頼された。
患児がいる保護者への二次感染拡大防止の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患児の兄弟姉妹は入浴させない。
  2. 患児と家族のタオルは共有しない。
  3. 手洗いは石けんを使って流水でする。
  4. 患児は解熱後3日を経過するまで登園させない。
  5. 汚染場所は0.001%次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

 

 


 

次の文を読み51~53の問いに答えよ。

A市では大腸癌による死亡者数が増加する傾向がみられたため、その要因を分析し、対策を検討することにした。

 

▶午後51

A市と基準集団である県全体の50歳以上の男性の大腸癌死亡者数と年齢階級別人口を表に示す。
100pm51h
A市のこの年齢層における標準化死亡比〈SMR〉を求めよ。
ただし、基準を1とし、小数点以下第3位を四捨五入すること。

 

解答:① . ②③

 

 


 

▶午後52

A市では大腸がん検診の評価のために、B市のデータと比較した。A市とB市の男性の大腸がん検診の実施状況を表に示す。
100pm52h
B市と比較して、A市が高いのはどれか。

 

  1. 検診受診率
  2. 検診陽性者割合
  3. 検診陽性者が精密検査を受けた割合
  4. 精密検査での大腸癌発見率

 

 


 

▶午後53

B市のデータを参考に、大腸癌の発見を増やすためにA市の保健師が行う方法で最も有効なのはどれか。

 

  1. 検診受診を勧奨する。
  2. 禁煙指導教室を開催する。
  3. 検診陽性者に精密検査の受診を勧奨する。
  4. 検診の敏感度を上げて検診陽性者を増やす。

 

 


 

次の文を読み54、55の問いに答えよ。

人口2万5千人、高齢化率28%のA町。今年度、健康増進計画策定後5年目を迎え、中間評価を行うことになった。保健師が各事業の評価を実施したところ、特定健康診査の受診率と特定保健指導の実施率が目標値を下回った。

 

▶午後54

特定健康診査の受診率を向上するためにA町の保健師が重点的に働きかける対象者を検討したい。
優先して分析するのはどれか。

 

  1. 特定健康診査の年齢別受診率
  2. 特定健康診査の実施機関別受診者数
  3. 特定健康診査対象者の通院治療者の医療機関別割合
  4. 特定保健指導対象者の地区別割合

 

 


 

▶午後55

保健師は、さらに地区ごとに分析を行った。その結果、住民の多くが農業に従事しているB地区の受診率が特に低いことが分かった。
B地区の受診率向上のための支援として最も効果的なのはどれか。

 

  1. 特定健康診査の受診を呼びかけるパンフレットを配布する。
  2. B地区の特定健康診査の受診者を対象とした結果説明会を開催する。
  3. 地区ごとの特定健康診査の受診状況に関する資料を町の広報誌へ掲載する。
  4. 生活習慣病予防対策について農業団体と共催で住民が話し合う場を設ける。

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

 

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向