第112回保健師国家試験問題・正答-国民衛生の動向対応
令和8年2月12日実施の第112回保健師国家試験の全問題と正答を掲載します。
また、内容に応じて保健師国家試験受験者の必携テキスト「国民衛生の動向2025/2026」の参照章・ページを示します。問題を解きながら本誌を確認することで、より問題の理解を深めることできます。
分野別解説付き問題まとめ
- 国民衛生の動向でみる保健師国家試験の統計問題まとめ
- 国民衛生の動向でみる保健師国家試験の法律問題まとめ
- 国民衛生の動向でみる保健師国家試験の感染症問題まとめ
- 保健師国家試験 疫学・保健統計学問題まとめ
を合わせて活用しながら、合格に近づく過去問対策を進めて頂ければ幸いです。
なお、最新の統計の記載、法律の改正、不適切問題などにより、一部問題を改変、削除しています。
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厚生の指標増刊
発売日:2025.8.26 定価:3,740円(税込) 416頁・B5判 雑誌コード:03854-08
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第112回保健師国家試験目次
第112回保健師国家試験・午前(55問)
▶午前1
保健師の歴史に関する事項とその目的の組合せで正しいのはどれか。
- 開拓保健婦制度――入植者の健康管理
- 保健婦駐在制度――健兵健民政策
- 保健婦規則の制定――成人病の予防
- 国民健康保険保健婦の市町村移管――伝染病の予防
▶午前2
世界保健機関〈WHO〉が、世界的な感染拡大によって「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態〈PHEIC〉」を宣言した感染症はどれか。
- 結核
- マラリア
- ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症
- 新型コロナウイルス感染症〈COVID-19〉
▶午前3
予防的保健行動に分類される保健行動はどれか。
- 市で行う肺がん検診を年に1回受診する。
- 処方された降圧薬を毎朝忘れずに服用する。
- 健康に生活するために毎日バランスの良い食事をとる。
- ストレスを発散するために仕事帰りにジムで運動する。
▶午前4
Aさん(38歳、初産婦、会社員)は夫と2人暮らしで産前休業中である。「最近、隣町から引っ越してきた」と母子健康手帳を持って市の保健センターに来所した。保健師が面接したところ、Aさんは妊娠9か月で、妊婦健康診査の結果から妊娠経過は順調である。出産する予定の病院に変更はなく、出産後は1年間の育児休業を取得し、復職を希望していることがわかった。
このとき、保健師がAさんに確認する内容で優先度が高いのはどれか。
- 両親学級の受講状況
- 勤務先までの所要時間
- 出産後の支援者の有無
- 出産する予定の病院の情報
▶午前5
A市のシニアボランティア講座修了者によるラジオ体操の自主グループのメンバーから、保健師に「10年間、皆で楽しくやってきたが、メンバーが高齢化して、いつまで続けられるか心配」と相談があった。
活動を継続するための保健師の支援で最も効果的なのはどれか。
- 今後の計画を把握する。
- 骨粗鬆症検診の受診を勧奨する。
- A市の健康づくり推進員との協働を提案する。
- ショッピングモールでのラジオ体操を企画する。
▶午前6
A市の保健師は家庭訪問を通して、多胎児をもつ親は外出が困難なため、家族以外とのつながりが希薄で孤立化し、育児不安が高まっているという課題を把握した。この課題を解決するために、多胎児をもつ親の会で子育てが落ち着いた世代の会員が、未就学の多胎児がいる家庭を支援する新たな事業を開始することとした。
この事業の内容で優先度が高いのはどれか。
- 買い物の代行
- 児の一時預かり
- 病院受診の送迎
- 子育てサロンへの付き添い
▶午前7
高血圧予防の取り組みで、食生活の改善を希望している人に対して、減塩料理教室を開催することにした。
この教室のプロセス評価はどれか。
- 参加者の満足度
- 減塩達成者の割合
- 家族のサポートの変化
- 参加者の食生活の変化
▶午前8
「がん予防重点健康教育及びがん検診実施のための指針」で推奨されている、市町村が行うがん検診の種類と対象年齢の組合せで正しいのはどれか。
- 胃がん検診――35歳以上
- 乳がん検診――20歳以上
- 大腸がん検診――40歳以上
- 子宮頸がん検診――18歳以上
▶午前9
Aさん(76歳、女性、無職)は要介護1となり、1人暮らしが難しくなったため、同じ県内のB市に居住する息子家族と同居することになった。息子は勤め先のC健康保険組合の被用者であり、Aさんから保健師に「B市へ転居したら医療保険はどのようになりますか」と相談があった。
Aさんに説明する内容で正しいのはどれか。
- 「共済保険に加入します」
- 「後期高齢者医療制度の対象のままです」
- 「C健康保険組合の被扶養者となります」
- 「B市の国民健康保険に加入となります」
▶午前10改題
令和5年(2023年)の患者調査における精神及び行動の障害に関する動向について正しいのはどれか。
- 入院受療率は外来受療率より高い。
- 精神及び行動の障害の総患者数は500万人を超えている。
- 入院患者の半数以上が気分〈感情〉障害(躁うつ病を含む)である。
- 血管性及び詳細不明の認知症の総患者数は令和2年(2020年)調査から増加している。
▶午前11
感染症のアウトブレイクに該当するのはどれか。
- 全都道府県で季節性インフルエンザが流行している。
- 1年前に発生が確認された新興感染症が世界的に流行している。
- 特定の都道府県の地域内で、ある感染症が常在的にみられている。
- 高齢者施設で感染性胃腸炎の患者が発生し、1週間で合計10人が発症した。
▶午前12
感染症発生動向調査事業について正しいのはどれか。
- 保健所が積極的疫学調査として実施する。
- 4類感染症は全ての患者について集計する。
- 医療機関は患者居住地を管轄する保健所へ報告する。
- 2009年の新型インフルエンザの流行を契機に開始された。
▶午前13
令和4年の歯科疾患実態調査において、80歳で20本以上の歯を有する者の割合で正しいのはどれか。
- 24.1%
- 38.3%
- 51.6%
- 72.1%
▶午前14
A社では定期健康診断の結果、BMIが基準を上回る職員が増加していることから、社員食堂でヘルシーメニューを提供することにした。
A社の活動として当てはまるのはどれか。
- 健康経営
- コラボヘルス
- 作業環境管理
- リワーク支援
▶午前15
災害対策基本法に基づく市町村の役割はどれか。
- 避難所の指定
- 傷病者の広域搬送
- 基幹災害拠点病院の整備
- 被災者生活再建支援金の支給
▶午前16
リスクマネジメントの過程で正しいのはどれか。
- リスク特定→リスク分析→リスク評価→リスク対応
- リスク評価→リスク分析→リスク特定→リスク対応
- リスク分析→リスク特定→リスク対応→リスク評価
- リスク分析→リスク評価→リスク特定→リスク対応
▶午前17
A市では新しい健康づくり計画と計画に基づく事業経過をホームページに掲載し、市の方針を明確にしている。
この活動の目的はどれか。
- モニタリング
- アカウンタビリティ
- パブリックコメント
- リスクコミュニケーション
▶午前18
若い世代が多いA市では、子どもの発育や発達に関する相談が3年間で2倍に増加した。また、現在A市では保健師20人のうち5人が産前休業、育児休業、介護休業のいずれかを取得している。
A市の保健師が行う業務管理はどれか。
- 職員の確保を行う。
- 保健事業の予算編成を行う。
- 保健事業の必要量を算出する。
- 育児休業明けの保健師のキャリアレベルを確認する。
▶午前19
全体の傾向をみることで、都道府県のがん検診が効果的に実施されているかを把握できるがん登録の統計情報はどれか。
- 進行度
- 生存率
- 罹患数
- 治療効果
▶午前20
成育過程にある者及びその保護者並びに妊産婦に対し必要な成育医療等を切れ目なく提供するための施策の総合的な推進に関する法律〈成育基本法〉で定めているのはどれか。
- 不妊治療の保険適用
- 新生児マススクリーニング検査の実施
- こどもまんなか社会の実現に向けた施策
- 成育過程における死亡原因に関する情報収集等の体制
▶午前21
医療安全支援センターについて正しいのはどれか。
- 医療事故調査の支援を行う。
- 都道府県は設置の努力義務がある。
- 地域住民に医療安全に関する研修を行う。
- 地域保健法で業務内容が定められている。
▶午前22
都道府県に自殺対策計画の策定を義務付けているのはどれか。
- 自殺対策基本法
- 自殺総合対策大綱
- 自殺対策加速化プラン
- 精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉
▶午前23
保健師が乳児健康診査の面接で母子健康手帳を確認したところ、予防接種の接種歴がなかった。両親に確認すると、母親は「予防接種を受けさせたくない」と言い、父親は「他の家庭のように接種させたいのに困る」と言う。両親は互いの意見が合わずに悩んでいることがわかった。
倫理的課題に対する両親の意思決定を支援するために、保健師が最初に行うことはどれか。
- 母親に予防接種のパンフレットを渡す。
- 母親に予防接種を受けさせたくない理由を聞く。
- 父親にどのように困っているかを聞く。
- 夫婦でよく話し合うように勧める。
- 夫婦に予防接種の必要性を伝える。
▶午前24
Aさん(85歳、女性)は通いの場に継続して参加している。保健師はAさんから「耳の聞こえが悪く、にぎやかな中では聞き返してばかりで皆に迷惑をかけるから、通いの場への参加を辞めることを考えている」と相談を受けた。
保健師がAさんへ最初に行う声かけで最も適切なのはどれか。
- 「補聴器を購入しましょう」
- 「聞こえづらさに悩まれつらい状況だったのですね」
- 「少人数で開催している別の通いの場を紹介しますね」
- 「80代になれば誰しも耳の聞こえは悪くなりますよね」
- 「通いの場の皆さんに大きな声で話してもらうよう依頼します」
▶午前25
インフルエンザに罹患したAさん(8歳、小学2年生)の経過を以下に示す。

Aさんの出席停止期間が終了し、登校できる日はどれか。
- 1月19日
- 1月20日
- 1月21日
- 1月22日
- 1月23日
▶午前26
発災直後の初動体制で、被災地の保健師が最初に行うのはどれか。
- 自治体外からの応援を要請する。
- 自宅避難者の安否把握を優先する。
- 活動拠点となる施設の安全を確保する。
- 被災情報が集まってから活動を開始する。
- 食中毒予防のためのパンフレットを作成する。
▶午前27
臨時予防接種について定めている法律はどれか。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉
- 新型インフルエンザ等対策特別措置法
- 予防接種法
- 地域保健法
- 検疫法
▶午前28
特定健康診査で脂質の値が高い者の割合が増加しているA市では、5年前から脂質異常症予防事業に取り組んでおり、事業の進行管理のために評価を行った。
この事業のアウトカム指標はどれか。
- 事業参加者数
- 血液検査の予算額
- 事業対象者への周知回数
- A市医師会と行う連絡会議の回数
- 特定健康診査における脂質異常の有所見率
▶午前29
野菜摂取量と糖尿病の有無の関係を検討するために、1日の野菜摂取量、糖尿病の有無、属性情報を収集した。
野菜摂取量と年齢に関連のあることが分かっているとき、適切な解析方法はどれか。
- 野菜摂取量で層化を行う。
- 糖尿病の有無で標準化を行う。
- 年齢で調整する多変量解析を行う。
- 年齢と野菜摂取量でマッチングを行う。
- 解析対象として糖尿病を有する人に限定する。
▶午前30
同じスクリーニング検査を有病率(有病割合)が1%の集団Aと20%の集団Bに行った。
評価指標と集団の関係について正しいのはどれか。
- 特異度は集団Aより集団Bの方が高い。
- 敏感度は集団Aより集団Bの方が高い。
- 集団Aと集団Bで評価指標は一致している。
- 陰性反応的中度は集団Aより集団Bの方が高い。
- 陽性反応的中度は集団Aより集団Bの方が高い。
▶午前31
令和元年の時点で「1日の果物摂取量が100g未満の者」は20歳以上の60%である。
20歳以上の集団から無作為に選んだ100人の中で「1日の果物摂取量が100g未満の者」の人数が従う確率分布として適切なのはどれか。
- F分布
- t分布
- 正規分布
- 二項分布
- χ2〈カイ2乗〉分布
▶午前32
薬剤Aが薬剤Bと比較して高頻度に肝機能障害を起こすかどうか、データベースを用いて評価した。
統計的仮説検定およびその解釈として正しいのはどれか。
- p値は肝機能障害発症確率のことである。
- 有意水準は統計的仮説検定を実施した後で決める。
- 対立仮説は「薬剤Aと薬剤Bの肝機能障害発症頻度に差はない」である。
- 有意水準より大きなp値が得られた場合、薬剤Aと薬剤Bの肝機能障害発症頻度が同程度であると示されたことにはならない。
- 有意水準より小さなp値が得られた場合、分析に用いた人数によらず薬剤Aは薬剤Bと比較して高頻度に肝機能障害を引き起こすと判断する。
▶午前33
人口に関連する指標の説明で正しいのはどれか。
- 75歳以上の人口割合を高齢化率という。
- 老年化指数は(老年人口÷総人口)×100で算出する。
- 老年人口指数は(老年人口÷年少人口)×100で算出する。
- 高齢化社会から高齢社会へ移行する所要期間を倍加年数という。
- 総人口に占める高齢者の割合が20%以上の社会を超高齢社会という。
▶午前34
オタワ憲章で提唱されているヘルスプロモーションの活動方針で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 共生社会の実現
- 個人技術の向上
- 適正技術の使用
- 地域資源の有効活用
- 健康的な公共政策づくり
▶午前35
A市の保健師は通いの場に参加している高齢者を対象に、基本チェックリストを使用して生活機能を評価することにした。
運動機能の低下を判断する基準に含まれる項目はどれか。2つ選べ。
- 友人の家を訪ねていますか
- 15分位続けて歩いていますか
- 週に1回以上は外出していますか
- 転倒に対する不安は大きいですか
- バスや電車で1人で外出していますか
▶午前36
学校における保健教育で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 小学校の保健の授業は1年生から行う。
- 教育基本法で学習内容が規定されている。
- 個別の指導は養護教諭が中心となって行う。
- 生涯を通じて健康に生きるための資質・能力の育成を目標にする。
- 養護教諭は1年以上勤務する場合に勤務校の保健の授業を担当できる。
▶午前37
粉じんによる健康障害を防止するための対策として適切なのはどれか。2つ選べ。
- 防じんマスクの使用
- 発生源の密閉化、湿式化
- 6か月以内ごとの配置転換
- 屋内の作業場所の週1回の清掃
- じん肺健康診断の5年間の記録保存
▶午前38
感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉で医療費の公費負担が規定されているのはどれか。2つ選べ。
- コレラ
- 痘そう
- 日本脳炎
- 急性灰白髄炎〈ポリオ〉
- 腸管出血性大腸菌感染症
次の文を読み39~41の問いに答えよ。
Aさん(34歳、男性、会社員)は、妻(30歳)と長女(生後7か月)の3人暮らしである。妻と長女が乳児健康相談のため保健センターに来所した。妻から「夫が毎日20本以上喫煙しています。子どもへの影響が心配です」と保健師に相談があった。
▶午前39
保健師が確認するAさんの情報で優先するのはどれか。
- 禁煙経験
- 健康診査受診歴
- 職場の禁煙対策
- 自宅での喫煙場所
▶午前40
2週後、Aさんが妻に勧められ保健センターに来所した。Aさんは「タバコを吸うと落ち着くのでやめる気はなく、やめられるとも思えません。私は今まで病気になったことがなく、40年以上タバコを吸っている父親も健康です」と保健師に話した。
ヘルスビリーフモデルにおける現在のAさんの状況はどれか。
- 保健行動に対する認知された障害が高い。
- 保健行動に対する認知された利益が高い。
- 疾病や健康問題に対する認知された重大性が高い。
- 疾病や健康問題に対する認知された脆弱性が高い。
▶午前41
面談の中で、Aさんは「私は父を尊敬していて、父のタバコを吸う姿にも憧れているのだと思います。父はがん検診を毎年受けていますが問題はなく、そんな父の息子ですから私も大丈夫です」と保健師に話した。自宅では換気扇の下、職場では喫煙ルームで喫煙しているとのことだった。Aさん家族と保健師の関係をエコマップに示す。

Aさんの禁煙に向けた働きかけで最も適切なのはどれか。
- 妻から禁煙外来を勧める。
- 父親から禁煙のメリットを説明する。
- 母親から喫煙と肺がんの恐ろしさを説明する。
- 妻から喫煙によって長女の健康被害が生じることを説明する。
- 保健師から喫煙と疾病との関連をエビデンスに基づいて説明する。
次の文を読み42~44の問いに答えよ。
Aさん(25歳、女性、パートタイム勤務)は1人暮らしである。「妊娠検査薬で陽性が出たので、母子健康手帳をもらえますか」とB市の母子保健窓口に来所した。パートナーはいるが同居はしていない。
▶午前42
このときの面談で、保健師が把握する情報で優先度が高いのはどれか。
- 育児支援者の有無
- Aさんの精神状態
- 健康保険加入状況
- 産科の受診の有無
- パートナーとの同居の予定
▶午前43
その後、Aさんは、妊娠36週に経腟分娩で女児(身長46cm、出生時体重2,450g)を出産した。出産した病院から保健センターへの退院時連絡票に「Aさんは子どもの抱き方に慣れず、今後の育児が気がかり」と記載があった。そこで、退院2日後に保健師が家庭訪問した。
保健師が援助をするために収集する情報で優先度が高いのはどれか。
- 居住環境
- 経済状況
- 授乳状況
- Aさんの健康状態
- 保育所利用の可能性
▶午前44
保健師は、次は4か月児健康診査で経過を把握しようと計画していたが、未受診だった。保健師はAさんに電話をしたが、つながらなかったので自宅を訪問した。部屋にはパートナーもおり、Aさんのアパートに転居していたことがわかった。Aさんは「健診はうっかりして受けませんでしたが、特に気になることはありません。毎日2人で一緒に育児ができて嬉しいです」と話した。保健師は、子どもの発育・発達には問題がないことを確認した。
保健師が次に確認する内容で優先度が高いのはどれか。
- パートナーの転居理由
- Aさんと近隣住民との交流
- Aさんとパートナーの経済状況
- 子育て支援センターの利用経験
次の文を読み45~47の問いに答えよ。
Aさん(12歳、女子、小学6年生)は5月の3週目に頭痛と立ちくらみで2回保健室に来室したが、短時間の休養で授業に戻った。5月の4週目の本日、5時間目の体育の授業中に、運動場でAさんが頭痛、嘔気、ふらつきを訴えていると養護教諭に連絡が入った。5時間目の授業開始時点の気温は32.5℃、湿度61.0%であった。体育ではリレーの練習をしていた。養護教諭が到着すると、Aさんはしゃがみこんでおり、熱中症が疑われた。
▶午前45
養護教諭が最初に行う対応はどれか。
- 衣服を緩める。
- 意識を確認する。
- 木陰に移動する。
- 濡れたタオルを体に当てる。
▶午前46
Aさんは6月の1週目と2週目にも、頭痛や倦怠感を訴えて保健室に来室した。養護教諭が話を聞くと、放課後に中学受験のための学習塾と、バレエ教室に通っていることが分かった。Aさんはバレエ教室の仲間と比較して太り気味な体型であることを気にしており、学習塾で食べるために母親が作った弁当を捨てていると話した。養護教諭がAさんの身体計測をすると、身長150.8cm、体重36.0kg、肥満度-16.5%であった。
養護教諭が支援を検討するために追加で必要なAさんの情報で、最も適切なのはどれか。
- 母親への相談状況
- 学級での活動の様子
- 就学後の身体計測結果
- バレエ教室での運動強度
- 中学受験へのストレスの程度
▶午前47
9月になり、夏休みが終了して登校したAさんは、スポーツ大会に向けて早朝ランニングに取り組んでいると話した。身体計測の結果、身長151.4cm、体重34.2kg。肥満度-21.5%であった。
養護教諭が担任と協力して専門医療機関への受診を勧める上で、連携する職種として適切なのはどれか。
- 学校医
- 栄養教諭
- 保健主事
- スクールソーシャルワーカー
次の文を読み48~50の問いに答えよ。
A市で震度6強の地震が発生した。発災後9日目、立ち上げた10か所の避難所では、他自治体から派遣された保健師チームが、避難所の環境整備や避難者の健康観察を行っている。
▶午前48
A市の保健師は派遣された保健師チームから「避難者の中で6割以上を占める高齢者は、区画されたエリアで日中座っていることが多い。内服薬があと数日でなくなる人も散見される。地震を思い出して夜間眠れないという声が増えてきた。乳幼児を連れた家族は家族だけの時間を持ちたいと言い車中泊に切り替えた人もいる。日中、避難所に人が少ない時に、これまで見かけなかった人が避難所を覗いていたという声がある」という報告を受けた。
このときのA市の保健師の活動で適切なのはどれか。
- 日中の見張り役を担う。
- 高齢者個々への直接支援を率先して担う。
- 災害派遣精神医療チーム〈DPAT〉の巡回を提案する。
- 車中泊の家族への支援時間を減らすことを保健師チームへ指示する。
- 内服薬が必要な人の残薬を保健師チームで管理することを指示する。
▶午前49
発災後2か月が過ぎ、A市では親族宅へ引っ越したり仮設住宅へ入居したりする人も増えてきた。保健師は、被災者の中に生活再建に希望を持てず不安が強い人や、家族を失い孤独感を強めている人、避難先でこれまでのコミュニティを失い役割を見出せず無気力になっている人、これらによって閉じこもりがちになっている人等、支援が必要な人が複数いることを把握している。
この時期の仮設住宅での保健活動で適切なのはどれか。
- 住民同士が語り合える場をつくる。
- 罹災証明を発行する窓口を立ち上げる。
- 深部静脈血栓症〈DVT〉の予防啓発をする。
- 課題が把握できている人を優先して対応する。
▶午前50
発災後7か月が経過し、ボランティアも含め外部支援者は減ってきた。A市では、12名の保健師の内2名が被災によって退職した。働いている保健師の中には「笑っても良いのだと思ったのは被災後6か月だった」と語る人もいる。一方で、住民からは育児相談や中断している育児支援教室に関する問い合わせが増えてきた。A市の統括保健師は、休止していた母子保健事業の全面再開と共に、次の災害へ備えた保健師の活動体制作りを考えている。
A市の統括保健師によるスタッフへの対応で適切なのはどれか。
- 保健所保健師に事業の再開を依頼する。
- 保健師チームによる応援の増強を要請する。
- 住民への全戸訪問を最優先するように伝える。
- 職場で保健師自らの気持ちを話す機会を作る。
次の文を読み51~53の問いに答えよ。
A市の国民健康保険を担当する保健師は、加入者の平均年齢が上昇していることを把握したため、データヘルス計画を見直すこととした。
▶午前51
データヘルス計画の見直しにあたり、国保データベース〈KDB〉で把握するもので優先度が高い指標はどれか。
- 介護給付費
- 難病の医療費
- 新規要介護認定者数
- 特定保健指導実施率
- 特定健康診査結果の有所見率
▶午前52
A市は人口15万人で、高齢化率が高く、中小企業が多い。市外へ転出する者が多く、市の基本構想において「経済発展」と「暮らしの安心」という重点戦略を設定している。データヘルス計画とあわせて健康増進計画も見直すこととし、A市の基本構想をふまえて整理することとなった。
データヘルス計画や健康増進計画に定める取り組みで、A市の基本構想である「経済発展」に寄与するもので最も適切なのはどれか。
- 医療費の適正化
- 地域医療提供体制の充実
- 健康づくりに取り組む事業者の表彰
- がん治療と仕事の両立支援を行う相談窓口の開設
▶午前53
A市のB地区担当保健師は、B地区の健康づくり計画を策定することとした。健康づくり計画を策定するにあたり、地域の住民や民生委員などが集まり、健康診査受診率の向上について重点的に検討する会議を開催することとなった。会議では「健診は大切」という意見があった一方、一部の人から「仕事が忙しくて健診に行けない」「健診を受けなくても元気な人がいる」「病気になったら病院を受診して治療をすればよい」等の意見もあった。
会議でB地区担当保健師がコミュニティエンパワメントを促す支援として最も適切なのはどれか。
- 健康診査の制度について説明する。
- 健康診査の実施時期について要望を聞く。
- 健康診査を受診せず疾病が重症化し失業した事例を紹介する。
- 健康診査を受診することについてどのような認識があるか参加者にさらに発言を促す。
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
Aさん(32歳、女性)は1人暮らしで、両親はB市内でAさんと別に生活している。Aさんは会社で「自分はなんでもできる」と言い、同僚とトラブルを起こして、27歳で退職となった。翌年、無理な自動車運転による交通事故を起こし、入院先の病院で双極症〈双極性障害〉と診断された。1か月の入院ののちに退院したが、その後はアルバイトを転々としながら暮らしている。
ある日、母親がB市保健センターに来所し「Aの自宅に行ったら、ずっと布団に入ったまま、食事もちゃんと摂っていないようです。Aは眠れない、死にたいと言っている。どうしたら良いでしょうか」と相談があった。地区担当保健師が母親と一緒にAさん宅を訪問した。Aさんは、痩身で顔は青白く、表情は乏しい。
▶午前54
保健師がAさんに確認する内容で優先されるのはどれか。
- 受診の有無
- 食事の摂取量
- 自殺企図の有無
- 布団から出ない理由
▶午前55
その後、Aさんは精神科に3か月入院した。退院後は地区担当保健師が、月1回程度訪問をしている。退院3か月後のある日、Aさん宅を訪問するとAさんは笑顔で覇気があり「薬に頼らなくても、よく眠れるようになりました。体調も良いし、主治医も次回受診のことは言ってなかったので通院はもう終わりです。これからアルバイトを探す予定です」と話した。
Aさんへの地区担当保健師の支援で最も優先度が高いのはどれか。
- 患者会への参加を勧める。
- 母親に近況を報告するよう勧める。
- 保健師と一緒に受診することを提案する。
- 民生委員に見守りを依頼することの了解を得る。
第112回保健師国家試験・午後(55問)
▶午後1
イタイイタイ病の原因物質で正しいのはどれか。
- ヒ素
- カドミウム
- メチル水銀
- ダイオキシン類
▶午後2
Aさん(42歳)は夫と長男(中学生)の3人暮らし。抑うつ状態が続くため、精神科病院へ入院することになった。
家族ストレス対処理論に基づいた保健師の情報収集の内容として適切なのはどれか。
- 家族が有する資源を踏まえた家族の対応
- 入院前後における親子の相互関係の変化
- 家族の社会生活と家庭生活の両立への対応
- 抑うつ状態が続くことによる家族全体の変化
▶午後3
A地区の保健師は、住民同士が支え合う体制の構築を目指し、住民が定期的に交流できる企画を立案した。初回の開催には住民15名が集まり、全員が初対面であった。
開始期であるこのグループに対する保健師の支援で適切なのはどれか。
- リーダーを決める。
- 参加者に進行を依頼する。
- 参加者間の衝突の有無を観察する。
- 一人ひとりを個別に捉え対応する。
▶午後4
Aさん(68歳、男性)は介護を受けることなく今までどおり健康な生活を続けたいと願っており、10年前から毎日1人でウォーキングをしていることを誇りに思っている。
Aさんの保健行動を促進するための保健師の声かけで最も適切なのはどれか。
- 「市の介護予防教室にも参加してみませんか」
- 「10年間も1人でよく続けられていらっしゃいますね」
- 「地域包括支援センターで介護予防の相談ができますよ」
- 「1人は心配なのでウォーキング仲間をつくってみませんか」
▶午後5
A市の糖尿病予防教室では、参加者が記録する食事記録表をもとに保健師が健康教育を実施していた。今回、健康教育の内容を変更し、持続自己血糖測定器を貸し出して測定した血糖値をもとに健康教育を実施した。持続自己血糖測定器の導入で健康教育の費用が10%増加したが、HbA1cの値が改善した者の割合は増えた。 健康教育の評価を行うために、HbA1cの値が改善した人数を食事記録の実施群と持続自己血糖測定の実施群で比較する。
健康教育の評価で適切なのはどれか。
- 費用効果分析
- 費用効用分析
- 費用便益分析
- 費用最小化分析
▶午後6
医療的ケア児及びその家族に対する支援に関する法律〈医療的ケア児支援法〉の目的で正しいのはどれか。
- 家族の離職を防止する。
- 父親の育児休業を促進する。
- 生活能力の向上に必要な訓練、社会との交流を促進する。
- 基幹相談支援センターにおける総合的な相談支援体制を整備する。
▶午後7
Aさん(23歳、男性、留学生)は1人で暮らしている。奨学金の給付を受けており、他に収入はない。来日後、咳が続くため日本語学校の先生に付き添われて医療機関を受診した。診察の結果、感染性の肺結核と診断され、入院勧告が行われた。Aさんは「入院中の医療費は高いですか」と保健師に尋ねた。Aさんは国民健康保険に加入している。
保健師がAさんに説明する感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく公費負担制度の内容で正しいのはどれか。
- 「入院医療費の自己負担はありません」
- 「入院医療費総額の5%をAさんが負担します」
- 「入院医療費総額の10%をAさんが負担します」
- 「入院医療費総額の30%をAさんが負担します」
▶午後8
発達段階と歯の形成・萌出の特徴との組合せで正しいのはどれか。
- 乳児期――歯牙の形成
- 幼児期――乳前歯の萌出
- 学童期――乳歯から永久歯への生えかわり
- 成人期――第2大臼歯の萌出
▶午後9
Aさん(10歳、男子、小学4年生)は九九を覚えることができず、時間や図形の学習が苦手である。専門医を受診したところ、算数の学習障害と診断された。他の科目の学習には著しい困難はなく、友人とのトラブルはない。
Aさんに適した特別支援教育はどれか。
- 訪問教育を受ける。
- 保健室登校を行う。
- 通級による指導を受ける。
- 特別支援学級に入級する。
▶午後10
保健所の保健師は指定難病のAさん(78歳、女性)の家庭訪問をした際に、Aさんの腕に多くの新旧のあざがあることに気付いた。詳細を聞くと、介護者である同居の息子が毎日のように暴力を振るうと話し、胸部や腹部にもあざが確認できた。保健師は市の高齢福祉課と連携して支援するために情報共有をしたいと考えたが、Aさんの同意が得られなかった。
保健所に戻った保健師がこの日に行う高齢者虐待への対応で適切なのはどれか。
- 福祉事務所に通報する。
- 市の高齢福祉課と情報共有する。
- 1週間後の家庭訪問の計画を立てる。
- Aさんに電話をして同意が得られるまで説得する。
▶午後11
A市では、市で作成した人材育成マニュアルに従い、保健師の現任教育を実施している。A市が行う新人保健師の職場外教育(Off-JT)はどれか。
- 退職保健師が指導者として家庭訪問に同行する。
- A市の保健師による面接事例の検討会に参加する。
- プリセプターと3歳児健康診査の問診を実施する。
- A市を管轄する保健所主催の新人保健師研修会に参加する。
▶午後12
健康評価尺度の信頼性に関する説明で正しいのはどれか。
- 同意撤回や無回答による対象者の偏りがないこと。
- 評価したい健康の概念が正しく評価できていること。
- 健康度を評価した海外の事例と類似した結果が得られること。
- 同一対象者に対して間を空けず複数回測定して類似した結果が得られること。
▶午後13改題
令和5年度の後期高齢者医療制度の運営における医療給付の財源負担で正しいのはどれか。
- 後期高齢者による保険料は全体の約2割を占めている。
- 後期高齢者が医療機関を受診したときの自己負担額は無料である。
- 国、都道府県および市町村による公費が全体の約5割を占めている。
- 後期高齢者支援金は45歳以上75歳未満の者の医療保険料から拠出される。
▶午後14
地域共生社会の実現を目指して、令和2年の社会福祉法の改正によって創設された重層的支援体制整備事業で、一体的に実施する支援の3つの柱に含まれるのはどれか。
- 在宅医療と在宅介護の情報共有に関する支援
- 多世代が活躍できる地域づくりに向けた支援
- 構想区域における病床の機能分化・連携の支援
- すべての高齢者を対象にした介護予防の継続支援
▶午後15
平成25年に改正された「地域における保健師の保健活動に関する指針」に示される「都道府県、保健所設置市、特別区及び市町村の本庁の保健衛生部門等に配置された保健師」の活動はどれか。
- 地区住民組織の育成
- 住民への総合相談の実施
- 保健師の需給計画の策定
- 広域的かつ専門的な保健サービスの提供
- ソーシャルキャピタルの核となる人材の育成
▶午後16
ソーシャルサポートにおける情報的サポートはどれか。
- 称賛する。
- 現金を貸す。
- 愛情を伝える。
- 家事を手伝う。
- アドバイスをする。
▶午後17
A市の体操教室で保健師は、参加者同士が相互に交流しあう時間を作っており、このことが参加者の運動意欲の向上につながっている。 この支援の基盤となる概念はどれか。
- コンコーダンス
- コンプライアンス
- パートナーシップ
- グループダイナミクス
- コミュニティオーガニゼーション
▶午後18
Aさん(88歳、男性、無職)は1人で暮らしており、日中は近所の公園で過ごしている。近隣住民から「公園にいるAさんから尿臭がするため、心配だ」と地域包括支援センターに電話があった。電話を受けた保健師は、Aさんの状況を把握するために家庭訪問を行うことにした。
この訪問で保健師が情報収集する内容で優先度が高いのはどれか。
- 経済状況
- 住居環境
- 身体状況
- 生活リズム
- 近隣との関係
▶午後19
コミュニティ・アズ・パートナーモデルによって地域アセスメントを行う際に、コミュニティコアに含まれるデータはどれか。
- 医療機関の数
- 公民館の場所
- 地区別の人口
- 子どもの遊び場
- 住民の移動手段
▶午後20
令和4年の国民生活基礎調査において要介護者の介護が必要になった主な原因で最も多いのはどれか。
- 認知症
- 関節疾患
- 骨折・転倒
- 脳血管疾患
- 高齢による衰弱
▶午後21改題
労働安全衛生法に基づく令和5年度(2023年度)の定期健康診断による有所見率の年次推移を以下に示す。

Aに該当するのはどれか。
- 血圧
- 心電図
- 血中脂質
- 血糖検査
- 肝機能検査
▶午後22
喫食直前に加熱処理をしても予防が困難な食中毒の原因となるのはどれか。
- サルモネラ菌
- 腸炎ビブリオ
- ノロウイルス
- 黄色ブドウ球菌
- 腸管出血性大腸菌
▶午後23
耐糖能異常の頻度の地域比較調査を行った。A地区では空腹時血糖126mg/dL以上、B地区では随時血糖200mg/dL以上とHbA1c6.5%以上を組み合わせて評価していたことが明らかになった。
疫学調査法における問題点はどれか。
- 交絡
- 偶然誤差
- 情報の偏り〈バイアス〉
- 選択の偏り〈バイアス〉
- リードタイムバイアス
▶午後24改題
令和5年の国民健康・栄養調査における調査結果の図を示す。

女性の年齢階級別の健康状況に関する割合が図のように分布する項目はどれか。
- 運動習慣のある者
- 糖尿病が強く疑われる者
- 肥満者(BMI≧25kg/m2)
- やせの者(BMI<18.5kg/m2)
- 生活習慣病のリスクを高める量の飲酒者
▶午後25
エビデンスレベルが最も低いのはどれか。
- 記述研究
- コホート研究
- 専門家の意見
- システマティックレビュー
- 1つ以上のランダム化比較試験
▶午後26
男性の健康診断受診者1,000人の総コレステロール値を20mg/dLずつの階級に分けて以下に示す。

第1四分位数が属する階級はどれか。
- 220mg/dL以上240mg/dL未満
- 200mg/dL以上220mg/dL未満
- 180mg/dL以上200mg/dL未満
- 160mg/dL以上180mg/dL未満
- 140mg/dL以上160mg/dL未満
▶午後27
地域包括支援センターが行う包括的・継続的ケアマネジメント支援業務はどれか。
- 高齢者の就労支援
- 高齢者虐待への対応
- 認知症初期集中支援
- 介護予防サービス計画の策定
- 地域の支援ネットワークの構築
▶午後28
ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症および後天性免疫不全症候群〈AIDS〉について正しいのはどれか。2つ選べ。
- ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症は4類感染症である。
- エイズ治療拠点病院が各都道府県に1か所ずつ設置されている。
- 12月1日は世界保健機関〈WHO〉によって世界エイズデーと定められている。
- エイズ・ピア・エデュケーションはエイズ診療を行う医療機関の従事者を対象に実施される。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づき後天性免疫不全症候群に関する特定感染症予防指針が策定されている。
▶午後29
学校保健活動で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 学校における救急処置は応急的なものである。
- 学校保健委員会の運営は養護教諭が実施する。
- 保健指導は学習指導要領に基づいて実施する。
- 学校安全計画は学校保健計画に含めて策定される。
- 定期の学校環境衛生検査は学校薬剤師が実施する。
▶午後30改題
令和6年の労働災害による死傷者数(休業4日以上)について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 業種別では建設業が最も多い。
- 死傷者数は20万人を超えている。
- 年齢別では60歳以上が約3割を占める。
- 事故の型別では「はさまれ・巻き込まれ」が最も多い。
- 事業場の規模別では100人未満の事業場が7割以上を占める。
▶午後31
平常時において災害を想定した保健活動を推進する上で有効なのはどれか。2つ選べ。
- 減災をテーマに健康教育を行う。
- 市町村は必要に応じて地域防災計画を作成する。
- 保健師は事業継続計画〈BCP〉の作成に参加する。
- 保健所は「避難情報に関するガイドライン」を作成する。
- 広域災害救急医療情報システム〈EMIS〉を活用して医療体制を確保する。
▶午後32
市町村の予算について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 次年度予算の決定権は首長にある。
- 特定財源は使途が決められている。
- 会計年度は1月1日から12月31日である。
- 執行管理はPDCAサイクルに基づいて行われる。
- 公衆衛生看護活動の主な予算は特別会計で賄われる。
▶午後33
自治体の保健師が新任期から担う管理機能はどれか。2つ選べ。
- 事例管理
- 人事管理
- 組織管理
- 事業・業務管理
- 地域のケアの質の管理
▶午後34
国際生活機能分類〈ICF〉における疾病と障害の概念について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 国際疾病分類〈ICD〉に含まれる。
- 世界保健機関〈WHO〉が提唱した。
- 高齢者では別の分類が適用される。
- 人の生活機能を「心身機能」「身体構造」「参加」に分類している。
- 「健常」と「疾患・障害」を区分せず、すべての健康状態を対象とする。
▶午後35
令和元年に改訂された地域・職域連携推進ガイドラインにおいて整理された、地域・職域連携のメリットで正しいのはどれか。2つ選べ。
- 小規模事業場へのアプローチが可能となる。
- 働く世代に特化した健康支援が可能となる。
- 医療機関と事業者が連携した取り組みができる。
- タイムリーなハイリスクアプローチが可能となる。
- 地域と職域を含む地域全体の健康課題がより明確に把握できる。
▶午後36
医療法に基づき保健所が受理するのはどれか。2つ選べ。
- 医師の免許申請
- 助産所の開設届
- 歯科診療所の開設届
- 薬局の開設許可申請
- 医療保護入院の入院届
▶午後37
令和元年に示された認知症施策推進大綱の5つの柱で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 予防
- 若年性認知症施策の強化
- 普及啓発・本人発信支援
- 認知症の人やその家族の視点の重視
- 認知症の人を含む高齢者にやさしい地域づくりの推進
次の文を読み38~40の問いに答えよ。
Aさん(45歳、男性)は製造業のB社で営業職として勤務しており、妻と2人暮らしである。定期健康診断の結果は、身長175cm、体重80kg、BMI26.1、腹囲80cm、血圧148/92mmHg。HbA1c5.2%、中性脂肪90mg/dL、LDLコレステロール136mg/dL、HDLコレステロール45mg/dL、血清尿酸値5.5mg/dL。喫煙歴はなく、飲酒はビール350mL程度を1回/週であり、先々月に産業保健師から減塩について説明を受けた。
▶午後38
AさんがB社の健康管理室を訪室し「妻が来週から2週間、親の入院で家を空けることになりました。自分は料理が苦手なので、どうやって塩分を控えようか悩んでいます」と話した。
産業保健師の最初の対応として適切なのはどれか。
- 「減塩弁当の資料をお渡しします」
- 「今から詳しい調理方法を教えます」
- 「Aさんができる料理を毎日作ってください」
- 「Aさんがこれまで食事で気をつけてきたことを教えてください」
▶午後39
1年後、B社は製品の販路拡大のため、営業職の社員を2年間の予定で海外に派遣することにした。Aさんは「今回、海外赴任することになりました。血圧が高くて薬を飲み始めました。そのおかげで血圧は下がっていますが、治療が継続できるか心配です」と産業保健師に相談した。相談時の血圧は126/78mmHgであり、安定していた。
産業保健師の対応で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 海外赴任先での服薬内容を指示する。
- 血圧治療のセカンドオピニオンを提案する。
- 海外赴任先の受診可能な医療機関を情報提供する。
- 産業医が赴任期間の治療薬を処方すると説明する。
- 赴任中はテレビ会議システムで相談できることを説明する。
▶午後40
今回海外赴任する社員の派遣前の健康診断の結果をみると、肥満傾向の40歳代が多かった。産業保健師は、赴任中の生活習慣病のリスクを考え、海外派遣前研修を活用した健康教育を検討することにした。
健康教育の内容を検討するために海外赴任する社員から収集する現在の情報で優先度が高いのはどれか。
- 通勤手段
- 1日の食事摂取量
- 週の平均勤務時間
- 週の平均睡眠時間
次の文を読み41~43の問いに答えよ。
Aさん(45歳、男性)は高校の国語教諭。9か月前の定期健康診断では特に異常はなかった。1か月ほど前から咳嗽が出現し、市販の咳止め薬で様子をみていた。昨日から咳嗽が増強し、発熱もみられたため近医を受診したところ、胸部エックス線検査で異常陰影が認められ、呼吸器外来のある病院を紹介された。喀痰塗抹抗酸菌検査陽性で結核菌PCR検査陽性が判明したため、感染性の肺結核と診断され、直ちに入院となった。診断した医師から保健所へ発生届が提出された。
▶午後41
Aさんへの保健所の対応で正しいのはどれか。2つ選べ。
- 薬剤感受性試験結果を把握する。
- 解熱後3日経過すれば退院できると説明する。
- 入院中は保健師が毎日病院を訪問して服薬確認を行う。
- 胸部エックス線検査で陰影が消失するまでは職場に復帰できないと説明する。
- 感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づいて結核登録票に登録する。
▶午後42
Aさんの濃厚接触者に対する接触者健康診断を計画した。
他者への感染の可能性がある期間の始期はどれか。
- 前回の定期健康診断実施日の翌日
- 前回の定期健康診断実施日の3か月後
- 結核診断日の3か月前 発熱出現の2週前
- 発熱が出現した日
▶午後43
Aさんの職場の高校では、教職員の結核発症を契機に平常時から適切な結核対策をとるため、保健所の指導を受けることとした。
保健所の保健師から高校への指導内容として適切なのはどれか。
- 「BCG未接種の生徒および教職員には接種を勧奨してください」
- 「結核患者が発生したクラスでは1週間の学級閉鎖を実施してください」
- 「咳が長引く教職員や生徒にはN95マスクをつけるよう指導してください」
- 「毎年度の職員健康診断ではインターフェロンγ遊離試験〈IGRA〉を全員に実施してください」
- 「職員健康診断の胸部エックス線検査で要精密となった教職員には速やかに専門医療機関での検査を促してください」
次の文を読み44~46の問いに答えよ。
A市では傷病分類別の標準化死亡比〈SMR〉による市の健康課題の把握と、課題への対策を検討するために実態調査を計画した。
▶午後44
ある疾患についての県とA市の年齢階級別死亡数を表に示す。

県を基準集団としたA市の標準化死亡比〈SMR〉を求めよ。
ただし、基準を100とし、小数点以下の数値が得られた場合には小数点以下第1位を四捨五入すること。
解答:①②③
▶午後45
標準化死亡比〈SMR〉分析から脳血管疾患が重要課題であることが分かり、年齢、性別、栄養・食生活、身体活動・運動、飲酒、服薬、病歴について郵送法による無記名式の市民アンケート調査を行うことにした。
この調査について正しいのはどれか。
- 病歴は要配慮個人情報ではない。
- 相談や苦情の問合せ先は記載しない。
- 参加を拒否できる機会を設定しなくてはならない。
- 調査対象者以外の地域住民には研究内容の説明を行わない。
▶午後46
アンケートの回収率は85%であり、回答者の性別や年齢に偏りはなかった。身体活動・運動の項目としてスマートフォンまたは歩数計で計測された1日の歩数の性・年齢階級別平均値を表に示す。

「健康づくりのための身体活動・運動ガイド2023」を踏まえて、身体活動・運動に関する施策の重点的な対象はどれか。
- 20~64歳の男性
- 20~64歳の女性
- 65歳以上の男性
- 65歳以上の女性
次の文を読み47~49の問いに答えよ。
Aさん(32歳、女性、B市在住、育児休業中)は子ども2人(長男1歳8か月、長女3か月)と暮らしている。夫は海外に単身赴任中である。Aさんは地区の子育てサロンで地区担当保健師に「育児と家事を1人で担い疲労がたまっている。実家は遠くサポートを得られない。長男が昼寝や就寝の時間に寝ないとイライラして怒鳴ってしまう。暴力は振るっていない。なんとか頑張っています」と話した。地区担当保健師は、日々の頑張りをねぎらい、3日後の家庭訪問の約束をするとともに、保健センターではいつでも電話相談に応じていることを伝えた。
▶午後47
保健センターに戻った地区担当保健師は、Aさんと子どもの情報を収集することにした。
収集する情報で優先度が高いのはどれか。
- 産婦健康診査の記録
- 住民基本台帳の情報
- 長男の1歳6か月児健康診査の記録
- 長女の母子健康手帳の交付時面接の記録
▶午後48
2日後、Aさんから地区担当保健師に慌てた様子で電話があり「私は朝から体調が悪く、昼寝をしない長男にいらだち激しく叩いてしまった。顔が腫れ上がっている。感情のコントロールができず、また長男に暴力を振るってしまいそう。代わりにみてくれる身内も近くにいない」と取り乱している。地区担当保健師はAさん親子と面談するとともに関係機関と会議を行った。
長男の支援で優先度が高いのはどれか。
- 保育所への入所
- 児童養護施設への入所
- 児童相談所での一時保護
- 女性相談支援センターでの一時保護
▶午後49
この事例をきっかけに、B市と県では子どもの虐待が発生した家庭での再発防止に関する取り組みを強化することにした。
県が重点的に行う取り組みで適切なのはどれか。
- 保育所との連携強化
- 親子の再統合に向けた支援
- 要保護児童のいる家庭の見守り
- 乳幼児健康診査の未受診者への対応
次の文を読み50、51の問いに答えよ。
A地区では民生委員が担当校区の高齢者宅を訪問し、見守り活動を行っている。民生委員がBさん宅を訪問すると、風邪をきっかけに急激に体力が低下して外出できなくなっていた。心配した民生委員が地域包括支援センターの保健師へ相談し、急いで介護保険サービスを導入した。
▶午後50
Bさんの事例を受け、民生委員から地域包括支援センターの保健師に「高齢者がどのような状態であれば、地域包括支援センターにつなげたらよいか。目安が分からない」と相談があった。
保健師が提案する内容で最も適切なのはどれか。
- 「高齢者の希望を確認してください」
- 「独居の高齢者は報告してください」
- 「要介護認定の有無を確認してください」
- 「基本チェックリストを使用してください」
▶午後51
民生委員から「高齢者の見守り活動をしていると、配偶者を亡くして家にこもっている人が多い」と報告を受けた。保健師は民生委員へ地域ケア会議の開催を提案した。
この地域ケア会議の機能はどれか。
- 政策の形成
- 個別課題の解決
- 地域課題の発見
- 地域づくり・資源開発
次の文を読み52、53の問いに答えよ。
Aさん(34歳、男性、無職)はB市内のアパートで1人暮らし。アパートの管理人からB市の保健師に「Aさんは3か月前から家賃を滞納しています。最近は姿を見かけず、保証人である父親に電話をしてもつながりません。精神科に通院していると聞いていますが、Aさんの様子が心配です」と相談があった。
保健師が管理人と一緒に訪問すると、Aさんは自宅におり、話を聞くことができた。母親は5年前、父親は半年前に他界した。C市で暮らす姉とは疎遠になっている。父親からの仕送りが途切れ、生活費が底をつくのが心配で菓子パンを食べて家の中で過ごしていた。現在の所持金は1万円程度である。統合失調症のためB市内の精神科に通院中で、自立支援医療(精神通院医療)を受給している。残薬の量から指示どおり服薬しているようである。
保健師はAさんの同意を得て、主治医に病状や治療について確認した。主治医からは、Aさんの病状は現在落ち着いているため、通院と服薬を継続できるようにしてほしいと説明があった。そこで、保健師はAさんが治療を継続しながら地域で生活を続けるための支援について検討することにした。
▶午後52
保健師が行う内容で優先度が高いのはどれか。
- 姉に協力の可否を確認する。
- 関係者会議の出席者の調整を行う。
- Aさんのセルフケア能力のアセスメントを行う。
- 近隣住民にAさんの状態について理解してもらう。
▶午後53
Aさんに必要な社会資源を検討するため、Aさんに確認する内容として優先度が高いのはどれか。
- 就労の意欲
- 生活保護の申請の意思
- デイケアへの参加の意思
- 居宅介護〈ホームヘルプ〉の利用希望
次の文を読み54、55の問いに答えよ。
Aさん(58歳、男性、土木作業員)は妻(55歳、主婦)と長男(28歳、会社員)の3人暮らし。半年前から歩行時のふらつきや手の震えがみられ、医療機関を受診したところ、脊髄小脳変性症と診断された。指定難病の医療費助成の申請のために保健所を訪れたAさんは、様々な不安があると話した。しかし、その日はAさんの都合で時間が取れず、対応した保健師は3日後の家庭訪問を約束した。
▶午後54
初回の家庭訪問における保健師の対応で優先度が高いのはどれか。
- 患者会を紹介する。
- 心身の状況を確認する。
- 介護保険サービスの導入を提案する。
- 疾患に関する講演会への参加を勧める。
▶午後55
訪問時、保健師がAさんに不安に思っていることを聞くと、Aさんは「仕事中もふらつくことがあり、事故を起こさないか心配です。経済的にも仕事を続けたいので相談できるところはありませんか」と話した。
保健師が紹介する相談先として適切なのはどれか。
- 難病医療協力病院
- 居宅介護支援事業所
- 難病相談支援センター
- 訪問看護ステーション
資料 厚生労働省「第112回保健師国家試験、第109回助産師国家試験、第115回看護師国家試験の問題および正答について」










