第115回看護師国家試験 午後状況設定問題
令和8年2月15日(日)に実施された第115回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。
「国民衛生の動向2025/2026」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。
▼第115回看護師国家試験
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厚生の指標増刊
発売日:2025.8.26 定価:3,740円(税込) 416頁・B5判 雑誌コード:03854-08
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午後 状況設定問題
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(78歳、女性、要介護1)は夫(82歳、要支援1)と2人で暮らしている。高血圧症と心不全と診断され、降圧薬と利尿薬を内服し、日常生活では呼吸困難の症状はない。病状管理のために訪問看護を週1回利用している。Aさんは「最近、買い物に行くとすぐに疲れてしまい、重いものが買えない」と話し、訪問介護員の買い物への同行を希望した。Aさんの希望を受けてサービス担当者会議が開催され、訪問介護事業所から訪問看護師に「買い物に同行するときに注意することはありますか」と質問があった。
▶午後91
このときに訪問看護師が助言する内容で適切なのはどれか。
- 「外出時は水分制限をしてください」
- 「Aさんに息切れが出たら休憩してください」
- 「食品はAさんの好きなものを買ってください」
- 「Aさんを車椅子に乗せて買い物に行ってください」
▶午後92
Aさんの夫は洗濯や簡単な食事の準備、掃除、ゴミ出しをしている。長女家族は徒歩15分くらいのところに住んでおり、週2回訪れている。訪問看護師が訪問すると、夫から「家事をすることには慣れてきたけれど、最近、腰に痛みを感じることがあります」、長女から「両親はお金がかかってもサービスを使いたいと言っています」と話があった。
訪問看護師がAさんについて介護支援専門員と共有する内容で優先されるのはどれか。
- 経済的な状況
- 室内の清掃状況
- Aさんの夫の体調
- Aさんの夫への気持ち
▶午後93
Aさんから「2人とも高齢なので、災害が起こった時に避難できるかどうか心配です」と話があった。
訪問看護師によるAさんへの説明で適切なのはどれか。
- 「自宅内の避難経路を点検してください」
- 「訪問看護師は災害が発生したらすぐに誘導します」
- 「災害が発生してから近くの避難所の場所を確認しましょう」
- 「災害発生時は長女さんの家族が来てから避難してください」
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(55歳、男性)は会社の健康診断で便潜血が陽性となった。他の検査項目に異常がなかったため、精密検査を受けなかった。6か月後、妻の強い勧めで病院を受診し「体調に変化がなかったので、仕事を優先していました。たくさん検査を受けないといけないのですね」と話した。Aさんに特記すべき既往歴はない。
▶午後94
Aさんの診断に最も有用な検査はどれか。
- 腹部MRI検査
- 大腸内視鏡検査
- 腹部超音波検査
- 腹部造影CT検査
▶午後95
Aさんは腹腔鏡を用いた気腹法による左半結腸切除術を受けることになった。入院に付き添ってきた妻は「腸を半分も切ると言われて驚いてしまいました。ずいぶん切るそうですが、どんな手術になるのかしら」と話した。
Aさんの手術について正しいのはどれか。
- 局所麻酔で行う。
- 上行結腸側を切除する。
- 20cm程の切開創ができる。
- 二酸化炭素を腹腔内に入れる。
▶午後96
Aさんは予定通りに手術を受け、順調に経過した。術後4日、Aさんは粥食を摂取し「退院したら早く仕事に戻りたい。入院したときは、身長176cm、体重70kgだったけれど、入院して2kg減った。退院後はどうなるのでしょうか」と言った。血液検査では、赤血球510万/μL、Hb13.8g/dL、Ht40%、白血球8,200/μL、総蛋白7.0g/dL、アルブミン5.1g/dLであった。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。
- 貧血が進行する。
- 下痢をしやすくなる。
- 体重を減らす必要がある。
- 食後に低血糖が起こりやすくなる。
次の文を読み97~99の問いに答えよ。
Aさん(21歳、女性、大学生)は半年ほど前から疲れやすさを自覚していた。その後、安静時にも息切れと動悸が出現するようになり、1か月前から所属するテニスサークルを休んでいる。数日前からは手が震えるようになり、学業にも支障が出てきた。頻繁に汗が出ると自覚しており、母親から「首が腫れている」と指摘され受診した。受診時は、身長160cm、体重44kgで半年前から6kg減少している。体温37.5℃、呼吸数22/分、脈拍132/分、血圧152/70mmHgであった。
▶午後97
診察の結果、Basedow〈バセドウ〉病が疑われ、甲状腺アイソトープ(123I)摂取率検査を受けることになった。
検査前の食事で制限するのはどれか。
- 果物
- 肉類
- 海藻類
- 緑黄色野菜
▶午後98
AさんはBasedow〈バセドウ〉病と診断され抗甲状腺薬での治療が開始された。Aさんには、疾患を正しく理解し、定期受診や内服の自己管理が行えるよう指導が行われた。Aさんは「薬が必要だと分かったけれど、副作用が怖い」と訴えている。
早めの受診が必要な副作用(有害事象)はどれか。
- 口渇
- 脱毛
- 発熱
- 皮膚の搔痒感
▶午後99
2週後の外来受診でAさんは「Basedow〈バセドウ〉病を知るほど怖くなってきた。眼が出ることもあるって。最近、足がつることが多くてテニスもできていない。就職が決まったけど働くことができるのかしら。将来、結婚したり妊娠したりできるのかも心配」と思いを訴えた。
看護師の返答で適切なのはどれか。
- 「自宅療養が必要です」
- 「眼が出ることはありません」
- 「妊娠、出産は避けてください」
- 「症状が落ちつけば運動できます」
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aさん(68歳、女性、事務員)は夫(74歳、事務所長)と息子(39歳、会社員)と3人で暮らしている。 現病歴:2か月前に自宅の廊下で転倒し、壁に右前額部をぶつけたが、そのまま様子をみていた。3週前から軽い頭痛があり、左上下肢の脱力感と言葉が出にくいなどの症状が出現した。かかりつけの病院を受診し、慢性硬膜下血腫と診断され、入院して穿頭ドレナージ術を受けた。
既往歴:48歳から左変形性膝関節症で鎮痛薬を内服し、医師から体重コントロールを指導されていた。58歳から高血圧症と脂質異常症のため内服治療中であった。
生活歴:入院前の日常生活動作〈ADL〉は自立しており、左膝関節痛のため室内は壁や家具に手をついて移動し、外出時はT字杖を使用していた。家事をしながら夫の事務所を手伝っていた。
身体所見:身長154cm、体重72kg。
▶午後100
手術後5日、Aさんは左上肢に軽度の麻痺はあるが、病棟内を歩行器でゆっくりと歩けるようになった。Aさんは、歩き始めると徐々に右側に寄っていく。また、左側の壁に歩行器をぶつけそうになったり、Aさんの左側に看護師がいても気が付かず、そのまま通り過ぎようとしたりする。
このときのAさんの状況で考えられるのはどれか。
- 左変形性膝関節症の悪化
- 半側空間無視
- 聴覚障害
- 視野障害
▶午後101
Aさんは毎日のリハビリテーションに積極的に参加していたが、訓練後はベッドで横になっていることが増えた。ある日、Aさんは「思うように手が動かないとイライラする。段々とやる気がなくなってきた。でも、夫も仕事と家事が大変だと思うので、リハビリを頑張らないといけないのよね」と焦った様子で看護師に話した。
このときのAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- 「もっと訓練を頑張りましょう」
- 「訓練の回数を増やしてみましょう」
- 「ゆっくり訓練をしていきましょう」
- 「家族に訓練を手伝ってもらいましょう」
▶午後102
Aさんは症状が改善したので自宅へ退院することになった。Aさんは病棟内をT字杖で歩行し、ベッド周囲ではベッド柵につかまったり、床頭台に手をついたりして歩いている。Aさんは「やっと家に帰れるので、家事を頑張りたい」と話している。Aさんの夫は「また家の中で転ばないように、私にできることがあれば教えてほしい」と看護師に尋ねた。
Aさんの夫への提案で適切なのはどれか。2つ選べ。
- 台所に厚いマットを敷く。
- 廊下に足元灯を設置する。
- 室内にある家具を固定する。
- 室内用スリッパを準備する。
- 室内用の車椅子を購入する。
次の文を読み103~105の問いに答えよ。
Aさん(102歳、女性)は夫と死別した後、介護老人福祉施設に入所しており、息子夫婦が頻繁に面会に来ている。転倒による大腿骨骨折をきっかけに寝たきりになり、食事摂取量が低下した。Aさんは「私はここで最期を迎えたい」と自分の気持ちを看護師に話した。看護師は、Aさんが点滴や酸素吸入などの延命処置を希望しないことを確認した。医師は家族にAさんは老衰であるため回復の見込みが低いことを伝え、家族も延命処置は行わずに施設での看取りに同意した。
▶午後103
Aさんは「私らしく死にたいの」と何度も看護師に話すようになった。
看護師の声かけで最も適切なのはどれか。
- 「Aさんはまだまだ頑張れますよ」
- 「できるだけAさんのそばにいます」
- 「Aさんがどうしたいか教えてください」
- 「そんなことを言うとご家族が悲しみますよ」
▶午後104
Aさんはほとんど食事がとれなくなり、尿量も減少してきた。自発的な動きも減少し、傾眠状態となった。家族はAさんの状態の変化に驚き「本人は苦しいのでしょうか。そばにいても良いのかどうかが分かりません」と看護師に話した。
Aさんの家族への看護師の説明で適切なのはどれか。
- 「もう何も感じませんよ」
- 「これからの経過についてお話しします」
- 「状態が不安定なのでケアは職員で行います」
- 「これからはご家族が目を離さないでください」
▶午後105
Aさんは深い昏睡状態となり、四肢の冷感、チアノーゼ、喘鳴および下顎呼吸が出現してきた。医師は家族にAさんの死期が近いことを説明した。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。
- 足浴を行う。
- 口腔内吸引を行う。
- 心肺蘇生の準備をする。
- 家族と過ごせるよう居室を整備する。
次の文を読み106~108の問いに答えよ。
Aちゃん(7歳、女児)は両親と弟(2歳)の4人で暮らしている。下校中に転倒して右手を地面についた。夕食時に母親がAちゃんの異変を感じ、Aちゃんに尋ねたところ「転んで肘が痛い」と話したため救急外来を受診した。その結果、利き腕である右側の上腕骨の骨折が判明したため、入院して直ちに全身麻酔下で内固定術を受け、ギプス固定された。
▶午後106
術後に注意すべきAちゃんの状態はどれか。
- ばち指
- クリックサイン
- Gowers〈ガワーズ〉徴候
- Volkmann〈フォルクマン〉拘縮
▶午後107
術後1日。Aちゃんは看護師に「昨日の夜は、お母さんに食べさせてもらった。私には弟がいて、お世話が大変なの。私はお母さんに迷惑をかけたくない」と話した。
Aちゃんへの看護師の声かけで最も適切なのはどれか。
- 「左手で食べる練習をしよう」
- 「お姉ちゃんだから、頑張ろう」
- 「看護師さんが食べさせてあげるね」
- 「お母さんのことは気にしなくていいよ」
▶午後108
手術から2か月、Aちゃんは母親と共に抜釘術のため再入院した。母親は「私は、前回の手術は急なことだったのでよく覚えていないです。Aもよく覚えていないみたいで『手術が怖い』と言っています」と話した。
母親への看護師の返答で最も適切なのはどれか。
- 「Aちゃんは、前回、頑張れたから大丈夫ですよ」
- 「お母さんに手術前のオリエンテーションをしますね」
- 「お母さんから、手術が必要であることを説明してください」
- 「手術に対してポジティブに取り組めるよう、Aちゃんに説明しますね」
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん(37歳、初産婦)は妊娠40週5日で妊娠経過は順調である。午前6時から15分おきの子宮収縮が始まり、午前9時から5~7分周期の陣痛がある。午前10時に入院し、入院時のバイタルサインは、体温36.9℃、脈拍80/分、血圧134/86mmHg。子宮口3cm開大、未破水であった。
▶午後109
Aさんの入院時のアセスメントとして正しいのはどれか。
- 感染徴候がある。
- 前駆陣痛である。
- 分娩第2期である。
- 正期産の時期である。
▶午後110
Aさんは同日(妊娠40週5日)、20時30分に女児を正常分娩で出産した。出生時体重は2,850g、Apgar〈アプガー〉スコアは1分後8点、5分後9点であった。日齢2の体重は2,680g、体温37.3℃、呼吸数38/分、心拍数138/分。おむつ交換時、外陰部に粘稠性のある血性分泌が認められた。
児の状態のアセスメントで正しいのはどれか。
- 頻脈である。
- 多呼吸である。
- 新生児月経がある。
- 生理的体重減少を逸脱している。
▶午後111
Aさんの児は日齢4。児のバイタルサインに異常はない。経皮ビリルビン検査で生理的範囲を超え、医師の診察の結果、高ビリルビン血症と診断された。保育器に収容してスタンド型光線療法器で治療を開始することになった。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。
- 「母乳を中止します」
- 「母児同室は継続できます」
- 「薄い衣服を着て治療します」
- 「アイマスクをして治療します」
次の文を読み112~114の問いに答えよ。
Aさん(26歳、女性)は高校生のころからリストカットを繰り返し、ボーダーラインパーソナリティ症〈境界性パーソナリティ障害〉の診断を受けている。最近仕事が忙しくなったパートナーに「今すぐ返事が欲しい。私を見捨てるのか」とメールを送り続け、帰宅したパートナーが、手首から血を流しているAさんを見つけた。パートナーに付き添われて総合病院の救急外来を受診したAさんは、意識清明で神経損傷はなく、手首の処置をした看護師に「消えてしまいたい。生きている意味がない」と話した。
▶午後112
処置時の看護師の声かけで適切なのはどれか。
- 「パートナーの気持ちを考えましょう」
- 「死にたいと思うほどつらかったのですね」
- 「メールの返信はすぐにはできないものですよ」
- 「つらくても自分を傷つけることはやめましょう」
▶午後113
Aさんは興奮が続いたため、精神科医の診察を受け、入院となった。入院後は担当のB看護師に何度も声をかけていた。入院3日の深夜、B看護師に「パートナーが電話に出ないので、私の代わりに電話してほしい」と依頼があった。B看護師がすぐに対応できないことを伝えると「Bさんを私の担当から外してほしい」と複数の看護師に訴えた。B看護師は「私が忙しかったから、Aさんを怒らせてしまった」と話している。
看護チームの対応として適切なのはどれか。2つ選べ。
- B看護師の担当患者を減らす。
- Aさんの希望に応じて担当者を変更する。
- パートナーに、Aさんに電話をするよう連絡する。
- カンファレンスでチーム内の看護師の感情を共有する。
- 日中に時間を決めて話を聞くことを、Aさんに伝える。
▶午後114
入院後1週、Aさんは気分の変動があり、夕方になるとイライラして、ホールでテレビを見ている他の入院患者に大声で攻撃的な発言を繰り返した。看護師が声をかけると「テレビの大きな音が父の声に聞こえた。子どものころ、父が毎晩お酒を飲んで暴れたので怖かった」と話した。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- 他の患者に大声を出さないよう指導する。
- 過去のつらい体験は思い出さないよう伝える。
- 日中、大音量のテレビに慣れる練習を提案する。
- 気持ちを言語化したことを肯定的にフィードバックする。
次の文を読み115~117の問いに答えよ。
Aさん(27歳、男性、会社員)は1人で暮らしている。最近、事務部門から営業部門に異動になった。新しい人間関係と慣れない仕事で帰宅後も緊張が取れず、眠れない日が続いていた。異動から3週目の朝、会社のエレベーターに乗ると、息苦しさ、動悸からパニック発作を起こした。その後も不眠とパニック発作が出現したため、異動から2か月後、精神科クリニックを受診し、パニック症〈パニック障害〉と診断された。主治医からは、短時間型の睡眠薬と抗うつ薬が処方された。また、職場の協力を得て、苦手な仕事のサポートをしてもらうことになった。受診から2日、Aさんから「また発作が起きるのではないかと考えてしまい、家から出られません」とクリニックに電話があった。
▶午後115
Aさんの状況に対するクリニックの看護師のアセスメントで適切なのはどれか。
- 予期不安がある。
- うつ症状が悪化している。
- 睡眠薬の持ち越し効果がある。
- 仕事に対するストレスが増している。
▶午後116
1か月後、Aさんは通勤途中の電車の中で再びパニック発作を起こし、受診した。看護師が話を聞くと「そのときは、息が止まってしまうように感じました。また同じようになるかと思うと怖くて電車に乗れません。仕事にも支障が出ています。電車での通勤は続けたいです」と話した。
相談を受けた看護師のAさんへの対応で最も適切なのはどれか。
- 目的地までの別の通勤経路を検討する。
- 抗うつ薬の効果についての正しい知識を教育する。
- 同じ症状を持つ人々との話し合いができる場を紹介する。
- 発作を起こしそうな場面を想定した対処法を看護師と一緒に練習する。
▶午後117
Aさんのパニック発作は消失し、不眠も改善したため、睡眠薬の服用は終了となった。Aさんは「もともと手足が冷えて寝つきが悪かったから、睡眠薬がなくなることが心配です。自分で工夫できることはあるでしょうか」と看護師に尋ねた。看護師が以前の睡眠状況を尋ねると、睡眠時間は23時から6時までの7時間であった。
Aさんの睡眠へのセルフケアに対する看護師の指導で適切なのはどれか。
- 「休日は昼まで寝るようにしましょう」
- 「帰宅後に短時間の睡眠をとりましょう」
- 「寝る前に熱めのお風呂に浸かると良いですよ」
- 「眠くなってからベッドに横になると良いですよ」
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
大型の台風が直撃するという予報を受けて、午前9時、病院では災害対策本部が立ち上がった。また、病院の所在する市から避難所への看護師派遣の要請を受け、対応することになった。
▶午後118
午後1時、落雷によって病院の電源供給が一時停止したが、直後に自家発電に切り替わり、医療機器は正常に作動している。ICUには患者4名が入院し、全員が輸液ポンプを使用している。Aさん(65歳、女性)は鎮静薬が投与され、人工呼吸器が装着されている。Bさん(78歳、男性)は大声で家族を呼び続けている。その他の患者は心配そうな表情でICU内を見回している。
このときのICU看護師の対応で適切なのはどれか。
- Bさんを一般病棟に転棟する。
- 意識が清明な患者に声かけを行う。
- Aさんの人工呼吸器を外し手動で補助呼吸を行う。
- 輸液ポンプ使用者の輸液ラインを自然滴下に切り替える。
▶午後119
この台風による大雨の影響で、大規模な土砂災害が発生した。病院から派遣されて避難所内を巡回していた看護師は、元気がないCさん(66歳、女性)のことが気になり、毎日声をかけていた。発災3日目、Cさんは避難所内を巡回していた看護師を呼び止めて話をした。Cさんは、土砂災害があったときに娘と自宅にいたが、Cさんが先に屋外に避難したことを悔やんでいた。「娘の行方がまだ分からない。静かになると、あのときのことを思い出して涙が止まらなくなる」と悲しんでいる。
このときの看護師のCさんへの対応で適切なのはどれか。
- 睡眠と食事の状況を聞く。
- 娘のことを早く忘れるよう促す。
- 待っていれば娘は見つかると励ます。
- 気分転換をするために近所の友人と新しいことを始めるよう提案する。
▶午後120
土砂災害の発生によって家屋の復旧が遅れており、今後さらに避難生活が必要になることが避難者に説明された。避難所を開設してから5日が経過しており、避難者の間で、家に戻れない不安と慣れない避難生活のストレスから、配食や洗濯場の順番を理由に口論が起こっていた。その日の午後、Dさん(72歳、男性)が「何度言ったらわかるんだ」と大声を出していた。避難所の看護師が近づくと、Dさんの表情がこわばっており苛立っているのが分かった。
このときの看護師のDさんへの対応で適切なのはどれか。
- 複数人で静かな環境に案内する。
- 大きな声で落ち着くように注意する。
- 背後からゆっくりとタッチングを行う。
- 他の人も我慢しているのでDさんも我慢するよう説明する。
資料 厚生労働省「第112回保健師国家試験、第109回助産師国家試験、第115回看護師国家試験の問題および正答について」
注 当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。
▼第115回看護師国家試験










