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一般財団法人厚生労働統計協会|国民衛生の動向、厚生労働統計情報を提供

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令和3年2月14日(日)に実施された第110回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第110回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

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電子書籍

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

生後から20歳になるまでの器官の発育発達を示した曲線(Scammon〈スカモン〉の発育発達曲線)を図に示す。
110pm26
胸腺の成長を示すのはどれか。

 

 

 


 

▶午後27

腸閉塞について正しいのはどれか。

 

  1. 仰臥位の腹部エックス線写真で鏡面像を認める。
  2. 経口による水分摂取は少量にする。
  3. イレウス管を小腸に留置する。
  4. 抗菌薬の投与は禁忌である。

 

 


 

▶午後28

膀胱癌について正しいのはどれか。

 

  1. 女性に多い。
  2. 尿路上皮癌より腺癌が多い。
  3. 経尿道的生検によって治療法を決定する。
  4. 表在性の癌に対して膀胱全摘除術が行われる。

 

 


 
▶午後29

日本の人口静態統計のもとになる調査はどれか。

 

  1. 患者調査
  2. 国勢調査
  3. 国民生活基礎調査
  4. 国民健康・栄養調査

 

 


 
▶午後30

感染症と感染経路の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 結核――接触感染
  2. 麻疹――空気感染
  3. マラリア――飛沫感染
  4. インフルエンザ――経口感染

 

 


 

▶午後31

診療記録で正しいのはどれか。

 

  1. 看護記録が含まれる。
  2. 開示は保健所長が行う。
  3. 1年間の保存義務がある。
  4. 閲覧は患者本人に限られる。

 

 


 
▶午後32

雇用保険法について正しいのはどれか。

 

  1. 育児休業給付がある。
  2. 雇用保険は任意加入である。
  3. 雇用保険の保険者は市町村である。
  4. 雇用保険料は全額を労働者が負担する。

 

 


 

▶午後33

小学校の児童が石けんと流水を用いた手指衛生の手技を習得するために最も適切な学習方法はどれか。

 

  1. 動画を視聴する。
  2. 友人と話し合う。
  3. 手洗い場で体験する。
  4. 養護教諭の話を聞く。

 

 


 

▶午後34

呼吸音の変化と原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 呼気延長――胸水
  2. 呼吸音の減弱――過換気症候群
  3. 呼吸音の増強――無気肺
  4. 肺野での気管支呼吸音の聴取――肺炎

 

 


 

▶午後35

ヒューマンエラーを起こす人間の特性で認知的特性はどれか。

 

  1. 同僚への依存
  2. 睡眠不足による疲労
  3. 同じ作業の連続による注意力低下
  4. パワーハラスメントによる心理的圧迫

 

 


 

▶午後36

エアマットレスの使用目的で適切なのはどれか。

 

  1. 体圧分散
  2. 体温管理
  3. 関節拘縮の予防
  4. 末梢循環の促進

 

 


 

▶午後37

車椅子による移送で正しいのはどれか。

 

  1. 坂を上るときは、背もたれ側から進む。
  2. 段差を上るときは、小車輪を浮かせる。
  3. 方向転換をするときは、小車輪を支点にする。
  4. 乗り降りをするときは、フットレストを下げる。

 

 


 

▶午後38

成人の上腕での触診法による血圧測定で適切なのはどれか。

 

  1. ゴム囊中央が上腕の正中線に沿うように合わせる。
  2. マンシェットの幅は13〜17cmのものを使用する。
  3. 加圧後1秒ごとに10mmHg下がる速さで減圧する。
  4. 動脈の拍動が触知できなくなった値からさらに40mmHg加圧する。

 

 


 

▶午後39

経口薬と食品の関係について、正しいのはどれか。

 

  1. テトラサイクリン系抗菌薬は牛乳の摂取によって吸収が高まる。
  2. 非ステロイド性抗炎症薬は炭酸飲料の摂取によって吸収が早まる。
  3. 抗ヒスタミン薬はアルコールの摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。
  4. キサンチン系気管支拡張薬は納豆の摂取によって副作用〈有害事象〉が出現しやすくなる。

 

 


 
▶午後40

夜勤帯に看護師が病棟のトイレ内で倒れている患者を発見した。呼びかけても反応がない。
この看護師が最初に実施すべきなのはどれか。

 

  1. 脈拍を確認する。
  2. 胸骨圧迫を開始する。
  3. トイレ内のナースコールで応援を呼ぶ。
  4. 自動体外式除細動器〈AED〉を取りに行く。

 

 


 

▶午後41

心原性ショックで現れる症状・徴候はどれか。

 

  1. 顔面の紅潮
  2. 胸部不快感
  3. 血圧の上昇
  4. 尿量の増加

 

 


 

▶午後42

脳梗塞による右片麻痺がある成人患者に用いる日常生活動作〈ADL〉の評価として適切なのはどれか。

 

  1. NYHA分類
  2. Borg〈ボルグ〉スケール
  3. Barthel〈バーセル〉インデックス
  4. 主観的包括的アセスメント〈subjective global assessment〉

 

 


 

▶午後43

現在の日本の終末期医療において、患者の将来の自己決定能力の低下に備えて、患者・家族と医療者が今後の治療・療養についての気がかりや価値観を定期的に話し合って共有し、患者の意向に沿った医療を提供することが望ましいとされている。
この内容を示すのはどれか。

 

  1. グリーフケア
  2. 代理意思決定の支援
  3. アドバンス・ケア・プランニング
  4. アドバンスディレクティブ〈事前指示〉の支援

 

 


 

▶午後44

Aさん(34歳、女性)は、気管支喘息で定期的に通院をしている。朝から喘息発作があり呼吸困難が生じたため、救急外来を受診した。
経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉95%、動脈血液ガス分析(room air)で動脈血酸素分圧〈PaO2〉90Torr、動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉55Torr、pH7.30、HCO3-25 mEq/Lであった。
Aさんの状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 呼吸性アシドーシス
  2. 呼吸性アルカローシス
  3. 代謝性アシドーシス
  4. 代謝性アルカローシス

 

 


 
▶午後45

脂質異常症の成人患者に対する食事指導の内容で正しいのはどれか。

 

  1. 不飽和脂肪酸の摂りすぎに注意する。
  2. コレステロール摂取量は1日600mg未満とする。
  3. 高トリグリセリド血症では、アルコールを制限する。
  4. 高LDLコレステロール血症では、トランス脂肪酸の摂取を促す。

 

 


 

▶午後46

成人患者の甲状腺全摘出術後における合併症とその症状との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 乳び漏――嘔気
  2. 術後出血――ドレーン排液の白濁
  3. 反回神経麻痺――口唇のしびれ
  4. 低カルシウム血症――テタニー

 

 


 

▶午後47

Aさんは右側の人工股関節全置換術〈後方アプローチ〉を受けた。
Aさんへの脱臼予防の生活指導で適切なのはどれか。

 

  1. 「靴はしゃがんで履いてください」
  2. 「右側に身体をねじらないでください」
  3. 「椅子に座るときは足を組んでください」
  4. 「浴室の椅子は膝の高さより低いものを使ってください」

 

 


 
▶午後48

後期高齢者医療制度が定められているのはどれか。

 

  1. 介護保険法
  2. 老人福祉法
  3. 高齢者の医療の確保に関する法律
  4. 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律〈医療介護総合確保推進法〉

 

 


 

▶午後49

認知症高齢者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。

 

  1. 説得するように話す。
  2. 作話があっても話を聞く。
  3. 一度に多くの情報を伝える。
  4. 同じ内容を繰り返している場合は会話を終了する。

 

 


 
▶午後50改題

令和3年(2021年)の高齢者の日常生活・地域社会への参加に関する調査で、高齢者が過去1年間に参加した社会活動のうち割合が最も多いのはどれか。

 

  1. 教育・文化
  2. 子育て支援
  3. 生産・就業
  4. 健康・スポーツ

 

 


 

▶午後51

Aさん(73歳、女性)は、既往歴はなく自立した生活を送っていた。最近、尿意を我慢できず尿失禁することがあり、夜間の排尿回数も増えたため、病院を受診した。その結果、過活動膀胱と診断された。
Aさんへの看護師の指導内容で適切なのはどれか。

 

  1. 腹筋を鍛える。
  2. 膀胱訓練を行う。
  3. 水分摂取を控える。
  4. 尿意を感じたらすぐトイレに行く。

 

 


 

▶午後52

高齢者のうつ病の症状はどれか。

 

  1. 意識障害
  2. 知能低下
  3. 歩行障害
  4. 強い不安感

 

 


 
▶午後53改題

令和5年度(2023年度)の人口動態統計における、小児の年齢階級別死因のうち第1位が悪性新生物〈腫瘍〉である年齢階級はどれか。

 

  1. 0歳
  2. 1~4歳
  3. 5~9歳
  4. 10~14歳

 

 


 
▶午後54

健康な小児の成長・発達で正しいのはどれか。

 

  1. 情緒は快から不快が分化する。
  2. 発達とともにレム睡眠の割合は増える。
  3. 体重は出生後1年で出生時の約4倍になる。
  4. 身長は出生後1年で出生時の約1.5倍になる。

 

 


 

▶午後55

生後10か月の健康な乳児にみられる神経反射はどれか。

 

  1. 吸啜反射
  2. Moro〈モロー〉反射
  3. Landau〈ランドー〉反射
  4. 探索〈ルーティング〉反射

 

 


 

▶午後56

フォローアップミルクで正しいのはどれか。

 

  1. 母乳の代替品である。
  2. 鉄分が添加されている。
  3. 離乳食を食べる直前に与える。
  4. 離乳食開始の時期から与え始める。

 

 


 

▶午後57

受精と着床についての説明で正しいのはどれか。

 

  1. 卵子が受精能をもつ期間は排卵後48時間である。
  2. 卵管采で受精が起こる。
  3. 受精卵は受精後4、5日で子宮に到達する。
  4. 受精卵は桑実胚の段階で着床する。

 

 


 
▶午後58

母体保護法で規定されているのはどれか。

 

  1. 育児時間
  2. 生理休暇
  3. 受胎調節の実地指導
  4. 育児中の深夜業の制限

 

 


 

▶午後59

クラウス, M. H.とケネル, J. H.が提唱した絆(ボンディング)について適切なのはどれか。

 

  1. 生まれながらのものである。
  2. 母子間の同調性を意味する。
  3. 母子相互作用によって促進される。
  4. 親との間に子どもが築くものである。

 

 


 
▶午後60

早産期の定義はどれか。

 

  1. 妊娠21週0日から36週6日
  2. 妊娠22週0日から36週6日
  3. 妊娠22週0日から37週6日
  4. 妊娠23週0日から37週6日

 

 


 
▶午後61

妊婦健康診査を受診する時間を確保するために妊婦が事業主に請求できることを規定している法律はどれか。

 

  1. 母子保健法
  2. 労働基準法
  3. 育児介護休業法
  4. 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律〈男女雇用機会均等法〉

 

 


 
▶午後62

アルコールを多飲する人によくみられ、意識障害、眼球運動障害および歩行障害を特徴とするのはどれか。

 

  1. 肝性脳症
  2. ペラグラ
  3. Wernicke〈ウェルニッケ〉脳症
  4. Creutzfeldt-Jakob〈クロイツフェルト・ヤコブ〉病

 

 


 
▶午後63

精神障害者保健福祉手帳で正しいのはどれか。

 

  1. 知的障害も交付対象である。
  2. 取得すると住民税の控除対象となる。
  3. 交付によって生活保護費の支給が開始される。
  4. 疾病によって障害が永続する人が対象である。

 

 


 

▶午後64

攻撃性の高まった成人患者への対応で正しいのはどれか。

 

  1. 患者の正面に立つ。
  2. アイコンタクトは避ける。
  3. 身振り手振りは少なくする。
  4. ボディタッチを積極的に用いる。

 

 


 

▶午後65

Aさん(79歳、男性)は、1人暮らし。要介護2の認定を受け、訪問看護を利用することになった。初回の訪問時、Aさんは敷いたままの布団の上に座っており「便利だから生活に必要なものを手の届くところに置いているんだよ」と話した。
Aさんの生活様式を尊重した訪問看護師のこのときの声かけで適切なのはどれか。

 

  1. 「外に出て気分転換しませんか」
  2. 「昼間は布団をたたみましょう」
  3. 「介護保険でベッドの貸与を受けましょう」
  4. 「必要なものを身近に置いているのですね」

 

 


 

▶午後66

Aさん(69歳、女性)は、主治医、訪問看護師とともに、母(91歳)を自宅で看取った。死亡確認の直後、Aさんは涙ぐみながら「母のためにもっとできることがあったのではないかと申し訳なく思います」と話した。
このときに訪問看護師が行うAさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 遺族の会を紹介する。
  2. 母への思いを傾聴する。
  3. 遺品を整理することを勧める。
  4. 新たなことに取りかかるよう促す。

 

 


 

▶午後67

Aさん(82歳、女性)は、脳梗塞の既往があり、要介護2で、夫(85歳)と2人暮らし。訪問看護師の訪問時、Aさんは体温37.0℃、脈拍62/分、血圧100/50mmHg、少し汗をかいており、唇の乾燥がみられた。訪問看護師は、翌日予定されている訪問介護の担当者とAさんの援助の方向性について共有することにした。
共有する内容で適切なのはどれか。

 

  1. ポータブルトイレでの排泄に変更する。
  2. 水分を多めに摂取するよう促す。
  3. 頻繁に寝衣を交換する。
  4. 入浴介助を中止する。

 

 


 
▶午後68

介護保険制度における地域密着型サービスはどれか。

 

  1. 重度訪問介護
  2. 地域活動支援事業
  3. 小規模多機能型居宅介護
  4. 特定施設入居者生活介護

 

 


 
▶午後69

成年後見制度で正しいのはどれか。

 

  1. 任意後見人は裁判所が決定する。
  2. 認知症の診断と同時に成年後見制度が適用される。
  3. 日常生活自立支援事業の一部として位置付けられる。
  4. 成年後見人は財産管理などの手続きを本人の代理で行う。

 

 


 
▶午後70

仙骨部に皮下組織に達する褥瘡がある患者が入院となった。患者は車椅子の利用を主治医に許可されている。
この患者に対する多職種で行う褥瘡ケアにおいて、受け持ち看護師が担う役割で適切なのはどれか。

 

  1. 薬剤師に外用薬の処方を依頼する。
  2. 事務職員に汚染ガーゼの廃棄を依頼する。
  3. 介護職員にドレッシング材の選択を依頼する。
  4. 理学療法士と車椅子乗車時の除圧方法を検討する。

 

 


 
▶午後71

災害時のトリアージで正しいのはどれか。

 

  1. トリアージタッグは衣服に装着する。
  2. 治療優先度の高さはトリアージ区分のⅠ、Ⅱ、Ⅲの順である。
  3. トリアージの判定は患者の到着時および到着後30分の2回行う。
  4. 最優先に治療を必要とする者には、黄色のトリアージタッグを装着する。

 

 


 
▶午後72

国際機関と事業内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 国際労働機関〈ILO〉――難民の帰還支援
  2. 世界保健機関〈WHO〉――保健分野における研究の促進
  3. 国連人口基金〈UNFPA〉――平和維持活動
  4. 国連世界食糧計画〈WFP〉――二国間の国際保健医療協力

 

 


 

▶午後73

血漿蛋白質の大部分を合成しているのはどれか。

 

  1. 肝臓
  2. 腎臓
  3. 膵臓
  4. 脾臓

 

 


 

▶午後74

胸膜腔に存在するのはどれか。

 

  1. 滑液
  2. 空気
  3. 血液
  4. 漿液
  5. 粘液

 

 


 

▶午後75

正常な性周期である健常女性の10週間の基礎体温を図に示す。
110pm75
直近の排卵日はどれか。

 

 

 


 

▶午後76

閉塞性動脈硬化症〈ASO〉について正しいのはどれか。

 

  1. 橈骨動脈に好発する。
  2. 粥状硬化が原因である。
  3. 末梢血流量が増加する。
  4. 歩行によって痛みが改善する。
  5. 中小動脈の非化膿性炎症で生じる。

 

 


 
▶午後77

関節リウマチで起こる主な炎症はどれか。

 

  1. 滑膜炎
  2. 血管炎
  3. 骨髄炎
  4. 骨軟骨炎
  5. 関節周囲炎

 

 


 
▶午後78

母子保健法に基づく届出はどれか。

 

  1. 婚姻届
  2. 死産届
  3. 死亡届
  4. 出生届
  5. 妊娠届

 

 


 
▶午後79

Aさん(44歳、男性、会社員)は、20年以上の喫煙歴があり、BMI26である。会社の健康診断で脂質異常症と高血圧症を指摘された。
Aさんが発症する危険性が高い疾患はどれか。

 

  1. 1型糖尿病
  2. 潰瘍性大腸炎
  3. 肺血栓塞栓症
  4. 労作性狭心症
  5. 閉塞性血栓血管炎〈TAO〉

 

 


 

▶午後80

Aさん(48歳、男性、会社員)は、大量の飲酒の後、急激な上腹部痛と背部痛を訴え、救急外来を受診し、急性膵炎と診断された。
Aさんの救急外来受診時の血液検査結果で予測されるのはどれか。

 

  1. 血小板数の増加
  2. 血清LDH値の低下
  3. 血清γ-GTP値の低下
  4. 血清アミラーゼ値の上昇
  5. 血清カルシウム値の上昇

 

 


 
▶午後81

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に規定された入院形態で、精神保健指定医2名以上により、精神障害者であり、かつ、医療及び保護のために入院させなければその精神障害のために自身を傷つけ又は他人に害を及ぼすおそれがあると診察の結果が一致した場合に適用されるのはどれか。

 

  1. 応急入院
  2. 措置入院
  3. 任意入院
  4. 医療保護入院
  5. 緊急措置入院

 

 


 

▶午後82

副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。

 

  1. 動眼神経
  2. 三叉神経
  3. 内耳神経
  4. 迷走神経
  5. 舌下神経

 

 


 

▶午後83

血圧を上昇させるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. セロトニン
  2. ヒスタミン
  3. バソプレシン
  4. ブラジキニン
  5. 心房性ナトリウムペプチド

 

 


 

▶午後84

蠕動運動がみられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 腎動脈
  2. 腎盂
  3. 尿管
  4. 膀胱
  5. 尿道

 

 


 

▶午後85

炎症の4徴候に含まれるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 壊疽
  2. 腫脹
  3. 膿瘍
  4. 発赤
  5. 浮腫

 

 


 

▶午後86

肝硬変におけるChild-Pugh〈チャイルド-ピュー〉分類の判定項目はどれか。2つ選べ。

 

  1. プロトロンビン時間
  2. 血清アルブミン値
  3. 血中アンモニア値
  4. 血小板数
  5. 尿酸値

 

 


 
▶午後87

老人福祉法に基づき老人福祉計画の策定をするのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 市町村
  2. 都道府県
  3. 福祉事務所
  4. 後期高齢者医療広域連合

 

 


 

▶午後88

Aさん(53歳、男性、会社員)は、数日前から耳鳴、めまい、耳閉感が出現し、突発性難聴と診断され入院となった。副腎皮質ステロイド薬の投与で症状が改善したため退院することになった。入院前の生活習慣は、外食2回/週、飲酒(ビール700mL)/日、睡眠6時間/日、入浴1回/日、喫煙20本/日、散歩2回/週。
退院後の生活で、Aさんが控えるべき事項はどれか。2つ選べ。

 

  1. 飲酒
  2. 外食
  3. 喫煙
  4. 散歩
  5. 入浴

 

 


 

▶午後89

神経性無食欲症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 過食と嘔吐を繰り返す。
  2. 腸管で吸収不全がある。
  3. 男性では性欲が亢進する。
  4. ボディイメージの歪みがある。
  5. 第二次性徴の発現前に発症すると初経は遅れる。

 

 


 

▶午後90

6%の次亜塩素酸ナトリウム液を用いて0.1%次亜塩素酸ナトリウム液を1,000mL作るために必要な6%次亜塩素酸ナトリウム液の量を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②mL

 

 


 

 資料 厚生労働省「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験、第110回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第110回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

令和3年2月14日(日)に実施された第110回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第110回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

複数の筋腹が腱で直列につながっている筋はどれか。

 

  1. 咬筋
  2. 上腕二頭筋
  3. 腹直筋
  4. 大腿四頭筋

 

 


 
▶午前27

ウイルス性肝炎の起炎ウイルスでDNAウイルスはどれか。

 

  1. A型肝炎ウイルス
  2. B型肝炎ウイルス
  3. C型肝炎ウイルス
  4. E型肝炎ウイルス

 

 


 

▶午前28

成人の敗血症について正しいのはどれか。

 

  1. 徐脈となる。
  2. 高血圧となる。
  3. 血管透過性が低下する。
  4. 全身炎症性反応を認める。

 

 


 
▶午前29

医師、歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療の担い手は、医療を提供するにあたり、適切な説明を行い、医療を受ける者の理解を得るよう努めなければならないことを定めているのはどれか。

 

  1. 医療法
  2. 健康保険法
  3. 地域保健法
  4. 個人情報の保護に関する法律

 

 


 
▶午前30

食中毒予防の原則である「中心温度75℃以上1分以上の加熱」が有効なのはどれか。

 

  1. フグ毒
  2. 毒キノコ
  3. 黄色ブドウ球菌
  4. サルモネラ属菌

 

 


 

▶午前31

ソーシャルサポートのうち、情緒的サポートはどれか。

 

  1. 傾聴する。
  2. 情報提供する。
  3. 外出に付き添う。
  4. 経済的支援をする。

 

 


 

▶午前32

看護過程における情報収集で適切なのはどれか。

 

  1. 既往歴は情報に含めない。
  2. 看護計画立案後も情報収集を継続する。
  3. 看護問題を特定してから情報収集を開始する。
  4. 不安の内容はclosed question〈閉じた質問〉で情報収集する。

 

 


 

▶午前33

漸進的筋弛緩法の目的はどれか。

 

  1. 気道の確保
  2. 緊張の緩和
  3. 麻痺の改善
  4. 全身麻酔の導入

 

 


 

▶午前34

尿失禁の種類と対応の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 溢流性尿失禁――排尿間隔の記録
  2. 機能性尿失禁――骨盤底筋訓練
  3. 切迫性尿失禁――下腹部への軽い刺激
  4. 反射性尿失禁――間欠的自己導尿

 

 


 

▶午前35

成人の睡眠中に分泌が増加するホルモンはどれか。

 

  1. アドレナリン
  2. オキシトシン
  3. 成長ホルモン
  4. 甲状腺ホルモン

 

 


 

▶午前36

患者の状態と寝衣の特徴との組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 発熱がある患者――防水性のもの
  2. 開腹術直後の患者――上着とズボンに分かれたもの
  3. 意識障害のある患者――前開きのもの
  4. 下肢に浮腫のある患者――足首にゴムが入っているもの

 

 


 

▶午前37

成人の前腕に静脈留置針を穿刺するときの刺入角度で適切なのはどれか。

 

  1. 10〜20度
  2. 30〜40度
  3. 50〜60度
  4. 70〜80度

 

 


 

▶午前38

生体検査はどれか。

 

  1. 喀痰検査
  2. 脳波検査
  3. 便潜血検査
  4. 血液培養検査

 

 


 
▶午前39

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉において、重症急性呼吸器症候群〈SARS〉の分類はどれか。

 

  1. 一類感染症
  2. 二類感染症
  3. 三類感染症
  4. 四類感染症

 

 


 

▶午前40

Aさん(63歳、男性)は、右肺癌で化学療法を受けていたが、右腕を動かしたときに上腕から肩にかけて痛みが生じるようになった。検査を行ったところ骨転移が認められ、疼痛の原因と判断された。WHO3段階除痛ラダーに基づいてがん疼痛のコントロールを開始することになった。
この時点でAさんに使用する鎮痛薬で適切なのはどれか。

 

  1. 非オピオイド鎮痛薬
  2. 弱オピオイド鎮痛薬
  3. 強オピオイド鎮痛薬
  4. 鎮痛補助薬

 

 


 

▶午前41

Aさん(24歳、男性)は、突然出現した胸痛と呼吸困難があり、外来を受診した。意識は清明。身長180cm、体重51kg、胸郭は扁平である。20歳から40本/日の喫煙をしている。バイタルサインは、体温36.2℃、呼吸数20/分(浅い)、脈拍84/分、血圧122/64mmHgである。 胸部エックス線写真を別に示す。
110am40
Aさんの所見から考えられるのはどれか。

 

  1. 抗菌薬の投与が必要である。
  2. 胸腔ドレナージは禁忌である。
  3. 右肺野の呼吸音は減弱している。
  4. 胸腔内は腫瘍で占められている。

 

 


 

▶午前42

Aさん(50歳、男性)は肝硬変と診断され、腹水貯留と黄疸がみられる。
Aさんに指導する食事内容で適切なのはどれか。

 

  1. 塩分の少ない食事
  2. 脂肪分の多い食事
  3. 蛋白質の多い食事
  4. 食物繊維の少ない食事

 

 


 

▶午前43

Cushing〈クッシング〉症候群の成人女性患者にみられるのはどれか。

 

  1. 貧血
  2. 月経異常
  3. 体重減少
  4. 肝機能低下

 

 


 

▶午前44

Aさん(64歳、男性)は、肺炎のため抗菌薬の投与目的で入院となった。治療開始後3日に全身の皮膚、眼瞼結膜および口腔粘膜に紅斑と水疱が出現した。バイタルサインは、体温38.5℃、呼吸数24/分、脈拍80/分、血圧124/80mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉96%(room air)であった。
Aさんに出現している症状から考えられる病態はどれか。

 

  1. 後天性表皮水疱症
  2. Sjögren〈シェーグレン〉症侯群
  3. 全身性エリテマトーデス
  4. Stevens-Johnson〈スティーブンス・ジョンソン〉症候群

 

 


 

▶午前45

膝関節鏡検査の説明として適切なのはどれか。

 

  1. 「外来の処置室で行います」
  2. 「関節内に空気を入れます」
  3. 「検査後1日は入浴できません」
  4. 「検査後に下肢の麻痺が起こることはありません」

 

 


 

▶午前46

高齢者の自立度を手段的日常生活動作〈IADL〉尺度を用いて評価した。
この尺度にある項目はどれか。

 

  1. コミュニケーション
  2. 自分の服薬管理
  3. トイレ動作
  4. 階段昇降

 

 


 

▶午前47

加齢の影響を受けにくく、高齢になっても維持されやすい認知機能はどれか。

 

  1. 感覚記憶
  2. 短期記憶
  3. 結晶性知能
  4. 流動性知能

 

 


 

▶午前48

Aさん(80歳、男性)は、1人暮らし。高血圧症で内服治療をしているが健康状態や認知機能に問題はなく、日常生活動作〈ADL〉は自立している。毎朝30分の散歩と買い物を日課とし、週1回は老人クラブでゲートボールをしている。Aさんは受診の際に看護師に「最近、昼食後に居眠りをしてしまう。今は大丈夫だが、このままだと夜眠れなくなるのではないか」と話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 昼食後にも散歩を促す。
  2. 主治医に相談するよう勧める。
  3. 老人クラブの参加回数を増やすよう勧める。
  4. 30分程度の昼寝は夜の睡眠に影響はないと伝える。

 

 


 

▶午前49

加齢に伴う血管壁の硬化による血圧への影響はどれか。

 

  1. 収縮期血圧は上昇し、拡張期血圧は低下する。
  2. 収縮期血圧は低下し、拡張期血圧は上昇する。
  3. 収縮期血圧も拡張期血圧も上昇する。
  4. 収縮期血圧も拡張期血圧も低下する。

 

 


 

▶午前50

加齢によって高齢者に便秘が起こりやすくなる原因で適切なのはどれか。

 

  1. 経口摂取量の低下
  2. 味覚の閾値の低下
  3. 腸管での水分吸収の低下
  4. 直腸内圧感受性の閾値の低下

 

 


 

▶午前51

高齢者がMRI検査を受ける前に、看護師が確認する内容で適切なのはどれか。

 

  1. 「夜はよく眠れますか」
  2. 「義歯を装着していますか」
  3. 「呼吸が苦しいことはありますか」
  4. 「水を飲むときにむせることはありますか」

 

 


 
▶午前52

養育医療が定められている法律はどれか。

 

  1. 児童福祉法
  2. 母子保健法
  3. 発達障害者支援法
  4. 児童虐待の防止等に関する法律

 

 


 

▶午前53

乳幼児身体発育調査による、身体発育曲線のパーセンタイル値で正しいのはどれか。

 

  1. 3パーセンタイル未満の児は、要精密検査となる。
  2. 50パーセンタイルは同年齢同性の児の平均値を示す。
  3. 10パーセンタイルは同年齢同性の児の平均より10%小さいことを示す。
  4. 75パーセンタイル以上90パーセンタイル未満の児は、要経過観察となる。

 

 


 

▶午前54

Aちゃん(11歳、女児)は、5日前から両側の眼瞼浮腫と急な体重増加があり、尿量が少ないため来院した。高度の蛋白尿もみられたため入院し、ネフローゼ症候群と診断されステロイド治療の方針となった。
現時点でのAちゃんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取を促す。
  2. 病院内を散歩して良いと伝える。
  3. 糖分の摂取制限があることを伝える。
  4. 一時的に満月様顔貌になることを説明する。

 

 


 

▶午前55

子どもの遊びで正しいのはどれか。

 

  1. 身体機能の発達を促す。
  2. 1歳でごっこ遊びが多くみられる。
  3. 感覚遊びは8歳ころからみられるようになる。
  4. テレビの長時間視聴は乳児の言語発達を促す。

 

 


 
▶午前56改題

日本の人口動態統計における妊産婦死亡について正しいのはどれか。

 

  1. 出生10万対で示す。
  2. 出産後1年までの女性の死亡をいう。
  3. 令和4年(2022年)の妊産婦死亡率は、10.1である。
  4. 間接産科的死亡に比べて、直接産科的死亡による死因が多い。

 

 


 

▶午前57

更年期女性のホルモン補充療法によってリスクが低くなるのはどれか。

 

  1. 乳癌
  2. 骨粗鬆症
  3. 子宮体癌
  4. 静脈血栓症

 

 


 

▶午前58

妊娠の初期と後期のどちらの時期にも起こるマイナートラブルはどれか。

 

  1. 下肢静脈瘤
  2. 搔痒感
  3. つわり
  4. 頻尿

 

 


 

▶午前59

早期新生児の生理的黄疸で正しいのはどれか。

 

  1. 生後24時間以内に出現し始める。
  2. 皮膚の黄染は、腹部から始まる。
  3. 生後4、5日でピークとなる。
  4. 便が灰白色になる。

 

 


 
▶午前60

都道府県知事の任命を受けて、精神保健福祉センターで精神障害者や家族の相談を行うのはどれか。

 

  1. ゲートキーパー
  2. ピアサポーター
  3. 精神保健福祉相談員
  4. 退院後生活環境相談員

 

 


 
▶午前61

Aさん(57歳、女性)は1人暮らし。統合失調症で精神科病院への入退院を繰り返しており、今回は入院してから1年が経過している。日常生活動作〈ADL〉はほぼ自立し、服薬の自己管理ができるようになってきた。
Aさんが退院に向けて利用するサービスとして適切なのはどれか。

 

  1. 療養介護
  2. 施設入所支援
  3. 地域移行支援
  4. 自立訓練としての機能訓練

 

 


 

▶午前62

選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉で正しいのはどれか。

 

  1. パニック障害に対して有効である。
  2. 抗コリン作用は三環系抗うつ薬よりも強い。
  3. うつ症状が改善したら使用はすぐに中止する。
  4. 抗うつ効果の評価は使用開始後3日以内に行う。

 

 


 
▶午前63

精神保健指定医について正しいのはどれか。

 

  1. 医療法で規定されている。
  2. 都道府県知事が指定する。
  3. 障害年金の支給判定を行う。
  4. 精神科病院入院患者の行動制限にかかわる医学的判定を行う。

 

 


 

▶午前64

筋力低下のある在宅療養者の家屋環境において転倒するリスクが最も高いのはどれか。

 

  1. 深い浴槽
  2. 段差がない床
  3. 整理整頓された部屋
  4. 足元灯を設置した廊下

 

 


 

▶午前65

Aさん(75歳、男性)は妻(66歳)と2人暮らし。3か月前に認知症の診断を受けた。妻から訪問看護師に「夫は通所介護のときは穏やかに過ごしていると聞いているが、家では興奮することが多く、どう対応すればよいかわからない」と相談があった。
このときの妻に対する訪問看護師の最初の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 主治医に相談するよう勧める。
  2. Aさんと散歩に出かけることを勧める。
  3. 通所介護の頻度を増やすことを提案する。
  4. Aさんが興奮する状況を妻と一緒に振り返る。

 

 


 

▶午前66

Aさん(83歳、女性)は、1人暮らし。誤嚥性肺炎で入退院を繰り返していた。今回の退院後に、訪問看護が導入されることになり、退院前カンファレンスが行われた。
誤嚥性肺炎の再発を予防するために病棟看護師が訪問看護師に情報提供する内容で優先されるのはどれか。

 

  1. 嚥下機能検査の判定結果
  2. 栄養状態を示す検査データ
  3. 入院中の日常生活動作〈ADL〉
  4. 誤嚥性肺炎の治療に用いられた薬剤

 

 


 
▶午前67

介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。

 

  1. 家族の介護能力はアセスメントに含めない。
  2. 介護支援専門員が要介護状態区分を判定する。
  3. 利用者が介護サービス計画を作成することはできない。
  4. モニタリングの結果に基づき介護サービス計画の修正を行う。

 

 


 

▶午前68

夜勤帯に、A看護師がスタッフステーションで抗菌薬の点滴静脈内注射を準備しているときに、発汗した患者から寝衣交換の依頼があり、別の患者から口渇で飲水したいという希望があった。直後に患者に装着されている人工呼吸器のアラームが鳴った。他の看護師は別の病室で重症者のケアをしている。
A看護師が最も優先すべきなのはどれか。

 

  1. 点滴静脈内注射の準備
  2. 発汗した患者の寝衣交換
  3. 飲水を希望する患者への対応
  4. 人工呼吸器を装着している患者の観察

 

 


 
▶午前69

病院における医療安全文化の醸成につながる行動はどれか。

 

  1. 食事介助は30分以内で行うルールを決める。
  2. 他の病棟で起こったインシデントについて学ぶ。
  3. 薬剤を間違えても影響がない場合は患者に説明しない。
  4. 水薬の内服時にこぼれた量が少ない場合はそのままとする。

 

 


 
▶午前70

プリセプターシップの説明で正しいのはどれか。

 

  1. 仕事と生活の調和を図ること
  2. 主体的に自らのキャリアを計画し組み立てること
  3. チームリーダーのもとに看護ケアを提供すること
  4. 経験のある看護師が新人看護師を1対1で指導・助言すること

 

 


 
▶午前71

大規模災害発生後2か月が経過し、応急仮設住宅で生活を始めた被災地の住民に出現する可能性が高い健康問題はどれか。

 

  1. 慢性疾患の悪化
  2. 消化器感染症の発症
  3. 深部静脈血栓症の発症
  4. 急性ストレス障害の発症

 

 


 
▶午前72

国際連合〈UN〉で採択された2016年から2030年までの開発に関する世界的な取り組みはどれか。

 

  1. 持続可能な開発目標〈SDGs〉
  2. ミレニアム開発目標〈MDGs〉
  3. プライマリヘルスケア
  4. 政府開発援助〈ODA〉

 

 


 

▶午前73

Aさん(52歳、男性)は、49歳から高血圧症で内服治療と食事や運動に関する生活指導を受けている。2か月間の予定で開発途上国に出張することになり、予防接種を受ける目的で渡航外来を受診した。Aさんから「渡航にあたって何か注意することはありますか」と質問があった。
Aさんへの看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「出張中は、減塩の必要はありません」
  2. 「出張先では有酸素運動は控えましょう」
  3. 「現地に到着してから健康診断を受診しましょう」
  4. 「持参する高血圧症の薬について、かかりつけ医に相談しましょう」

 

 


 

▶午前74

血液中のビリルビンの由来はどれか。

 

  1. 核酸
  2. メラニン
  3. アルブミン
  4. グリコゲン
  5. ヘモグロビン

 

 


 
▶午前75

抗原によって感作されたTリンパ球による細胞性免疫が主体となるのはどれか。

 

  1. 花粉症
  2. 蕁麻疹
  3. ツベルクリン反応
  4. アナフィラキシーショック
  5. インフルエンザの予防接種

 

 


 

▶午前76

後天性の大動脈弁狭窄症について正しいのはどれか。

 

  1. 二尖弁が多い。
  2. 弁尖の石灰化による。
  3. 左室壁は徐々に薄くなる。
  4. 拡張期に心雑音を聴取する。
  5. 心筋の酸素需要は減少する。

 

 


 

▶午前77

褐色細胞腫でみられるのはどれか。

 

  1. 高血糖
  2. 中心性肥満
  3. 満月様顔貌
  4. 血清カリウム濃度の低下
  5. 副腎皮質ホルモンの産生の亢進

 

 


 

▶午前78

Guillain-Barré〈ギラン・バレー〉症候群で正しいのはどれか。

 

  1. 若年者に多い。
  2. 遺伝性疾患である。
  3. 骨格筋に病因がある。
  4. 症状に日内変動がある。
  5. 抗ガングリオシド抗体が出現する。

 

 


 
▶午前79

生活保護法で実施される扶助は、生活扶助、介護扶助、住宅扶助、出産扶助を含めて( )種類である。
( )に入る数字はどれか。

 

  1. 5
  2. 6
  3. 7
  4. 8
  5. 9

 

 


 

▶午前80

カウンセリングの基本的態度で適切なのはどれか。

 

  1. 査定
  2. 指示
  3. 受容
  4. 同化
  5. 評価

 

 


 

▶午前81

成人の人体図を別に示す。
110am80
意識清明で不整脈のある成人の脈拍測定時に一般的に使われる部位はどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D
  5. E

 

 


 

▶午前82

感染徴候のない創部の治癒を促進する要因はどれか。

 

  1. 圧迫
  2. 痂皮
  3. 湿潤
  4. 消毒
  5. 浮腫

 

 


 

▶午前83

小児期における消化器の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 新生児期は胃内容物が食道に逆流しやすい。
  2. 乳児期のリパーゼの活性は成人と同程度である。
  3. ラクターゼの活性は1歳以降急速に高まる。
  4. アミラーゼの活性は12〜13歳で成人と同程度になる。
  5. 出生直後の腸内細菌叢は母親の腸内細菌叢の構成と同一である。

 

 


 

▶午前84

感覚受容にリンパ液の動きが関与するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 嗅覚
  2. 聴覚
  3. 味覚
  4. 振動感覚
  5. 平衡感覚

 

 


 

▶午前85

血液のpH調節に関わっているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 心臓
  2. 腎臓
  3. 膵臓

 

 


 

▶午前86改題

悪性貧血で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 匙状爪が多くみられる。
  2. 異食症が出現する。
  3. 小球性の貧血である。
  4. 胃癌の発症率が高い。
  5. 自己免疫機序で発症する。

 

 


 
▶午前87

労働者災害補償保険法に規定されているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 通勤災害時の療養給付
  2. 失業時の教育訓練給付金
  3. 災害発生時の超過勤務手当
  4. 有害業務従事者の健康診断
  5. 業務上の事故による介護補償給付

 

 


 

▶午前88

尿管結石症の治療で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 尿路変更術
  2. 血管拡張薬の投与
  3. カルシウム製剤の投与
  4. 体外衝撃波砕石術〈ESWL〉
  5. 非ステロイド系抗炎症薬の投与

 

 


 
▶午前89

Aさん(38歳、女性)は、大腸癌の終末期である。癌性腹膜炎による症状緩和の目的で入院し、鎮痛薬の静脈内注射と高カロリー輸液が開始された。Aさんは自宅で過ごしたいと希望したため、医師と看護師で検討し、症状緩和をしながら自宅退院の方向で退院支援カンファレンスを開催することになった。
退院支援カンファレンスの参加者で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 薬剤師
  2. 言語聴覚士
  3. 臨床検査技師
  4. 介護支援専門員
  5. ソーシャルワーカー

 

 


 
▶午前90

身体的フレイルの評価基準はどれか。2つ選べ。

 

  1. 視力低下
  2. 体重減少
  3. 聴力低下
  4. 歩行速度の低下
  5. 腸蠕動運動の低下

 

 


 

 資料 厚生労働省「第107回保健師国家試験、第104回助産師国家試験、第110回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第110回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

令和2年2月16日(日)に実施された第109回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第109回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午後 一般問題

 

 

▶午後18(必修除外)

過呼吸で正しいのはどれか。

 

  1. 吸気時に下顎が動く。
  2. 1回換気量が増加する。
  3. 呼吸数が24/分以上になる。
  4. 呼吸リズムが不規則になる。

 

 


 

▶午後26

成人の骨格で線維軟骨結合があるのはどれか。

 

  1. 頭蓋冠
  2. 脊柱
  3. 寛骨
  4. 仙骨

 

 


 

▶午後27

咀嚼筋はどれか。

 

  1. 頰筋
  2. 咬筋
  3. 口輪筋
  4. 胸鎖乳突筋

 

 


 

▶午後28

体温のセットポイントが突然高く設定されたときに起こるのはどれか。

 

  1. 立毛
  2. 発汗
  3. 代謝抑制
  4. 皮膚血管拡張

 

 


 

▶午後29

二次性高血圧症の原因となるホルモンはどれか。

 

  1. アルドステロン
  2. ソマトスタチン
  3. グルカゴン
  4. メラトニン

 

 


 

▶午後30

成人の急性扁桃炎の原因となる菌はどれか。

 

  1. 百日咳菌〈Bordetella pertussis〉
  2. 黄色ブドウ球菌〈Staphylococcus aureus〉
  3. インフルエンザ菌〈Haemophilus influenzae〉
  4. ヘリコバクター・ピロリ〈Helicobacter pylori〉

 

 


 

▶午後31

急性骨髄性白血病の検査所見で正しいのはどれか。

 

  1. 赤血球数が増加する。
  2. 血小板数が増加する。
  3. 白血球分画に白血病裂孔を認める。
  4. ミエロペルオキシダーゼ反応陽性が3%未満である。

 

 


 

▶午後32

Ménière〈メニエール〉病で正しいのはどれか。

 

  1. 伝音性難聴を伴う。
  2. めまいは回転性である。
  3. 発作期に外科治療を行う。
  4. 蝸牛の機能は保たれている。

 

 


 

▶午後33

成人の急性腎盂腎炎で正しいのはどれか。

 

  1. 男性に多い。
  2. 両腎性が多い。
  3. 初尿を用いて細菌培養を行う。
  4. 原因菌はGram〈グラム〉陰性桿菌が多い。

 

 


 
▶午後34

国民健康保険で正しいのはどれか。

 

  1. 被用者保険である。
  2. 保険者は国である。
  3. 高額療養費制度がある。
  4. 保険料は加入者の年齢で算出する。

 

 


 
▶午後35

高齢者の虐待防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉で、措置された高齢者が入所する社会福祉施設はどれか。

 

  1. 有料老人ホーム
  2. 特別養護老人ホーム
  3. 高齢者生活福祉センター
  4. サービス付き高齢者向け住宅

 

 


 
▶午後36

母子保健統計の算出方法で出生数を分母としているのはどれか。

 

  1. 妊娠満22週以後の死産率
  2. 周産期死亡率
  3. 乳児死亡率
  4. 死産率

 

 


 
▶午後37

健康増進法に基づき実施されるのはどれか。

 

  1. 受療行動調査
  2. 特定保健指導
  3. アレルギー疾患対策
  4. 受動喫煙の防止対策

 

 


 
▶午後38

判断能力のある成人患者へのインフォームド・コンセントにおける看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 患者の疑問には専門用語を用いて回答する。
  2. 今後の治療に関しては医療者に任せるように話す。
  3. 治療方針への同意は撤回できないことを説明する。
  4. 納得ができるまで医師からの説明が受けられることを伝える。

 

 


 

▶午後39

看護過程における情報の分析はどれか。

 

  1. 脱水状態である。
  2. 尿比重は1.030である。
  3. 痛みは1〜10の尺度で8である。
  4. 左腓骨骨折によるシーネ固定をしている。

 

 


 

▶午後40

第2〜第4腰髄の障害を確認する方法で適切なのはどれか。

 

  1. 輻輳反射
  2. 膝蓋腱反射
  3. Barré〈バレー〉徴候
  4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉徴候

 

 


 

▶午後41

成人のセルフケア行動に関する学習を促進するのはどれか。

 

  1. 自己効力感
  2. パターナリズム
  3. プレパレーション
  4. ノンコンプライアンス

 

 


 

▶午後42

成人女性に膀胱留置カテーテルを挿入する方法で適切なのはどれか。

 

  1. 水溶性の滅菌潤滑剤を用いる。
  2. カテーテルは外尿道口から15cm挿入する。
  3. 固定用バルーンを膨らませた後、尿の流出を確認する。
  4. 固定用バルーンにはクロルヘキシジングルコン酸塩液を注入する。

 

 


 

▶午後43

中心静脈栄養法〈TPN〉で高カロリー輸液を用いる際に、起こりやすい合併症はどれか。

 

  1. 高血圧
  2. 高血糖
  3. 末梢静脈炎
  4. 正中神経麻痺

 

 


 

▶午後44

成人に自動体外式除細動器〈AED〉を使用する際の電極パッドの貼付で正しいのはどれか。

 

  1. 小児用電極パッドが代用できる。
  2. 右前胸部に縦に並べて貼付する。
  3. 貼付部の発汗は貼付前に拭き取る。
  4. 経皮吸収型テープ剤の上に貼付する。

 

 


 

▶午後45

Braden〈ブレーデン〉スケールの評価項目で正しいのはどれか。

 

  1. 湿潤
  2. 循環
  3. 体圧
  4. 年齢

 

 


 
▶午後46

医療施設において、患者の入院から退院までの看護を1人の看護師が継続して責任をもつことを重視した看護体制はどれか。

 

  1. 機能別看護方式
  2. 患者受け持ち方式
  3. チームナーシングシステム
  4. プライマリナーシングシステム

 

 


 
▶午後47改題

令和5年(2023年)の国民健康・栄養調査における成人の生活習慣の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 朝食の欠食率は40歳代が最も多い。
  2. 運動習慣のある人の割合は30歳代が最も多い。
  3. 1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満が最も多い。
  4. 習慣的に喫煙している人の割合は10年前に比べて増加している。

 

 


 

▶午後48

慢性疾患をもつ成人の自己管理を促進する援助はどれか。

 

  1. 行動の習慣化を促す。
  2. 医療者が患者の目標を設定する。
  3. 結果を優先して評価することを促す。
  4. うまくいかない行動に目を向けるよう促す。

 

 


 

▶午後49

気管支鏡検査を受ける成人患者への援助で正しいのはどれか。

 

  1. 検査の予約の際に抗凝固薬の内服の有無を確認する。
  2. 検査の1時間前から飲食しないように指導する。
  3. 検査中の咳は我慢しなくてよいと指導する。
  4. 検査後は肺気腫の症状に注意する。

 

 


 
▶午後50

ラテックス製手袋を着用した直後に口唇・手足のしびれと喉頭の違和感を自覚した。
原因となる病態はどれか。

 

  1. Ⅰ型アレルギー
  2. Ⅱ型アレルギー
  3. Ⅲ型アレルギー
  4. Ⅳ型アレルギー

 

 


 

▶午後51

Aさん(59歳、女性)は裂孔原性網膜剝離と診断され、硝子体手術の際に硝子体腔中にガス注入を受けた。
手術直後、病室での体位で適切なのはどれか。

 

  1. 坐位
  2. 腹臥位
  3. 仰臥位
  4. 側臥位

 

 


 

▶午後52

散瞳薬を用いて眼底検査を受ける成人患者への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 検査中は室内を明るくする。
  2. 散瞳薬の点眼は検査直前に行う。
  3. 検査前に緑内障の有無を確認する。
  4. 検査後1時間で自動車の運転が可能になると説明する。

 

 


 

▶午後53

関節リウマチで長期にわたりメトトレキサートを服用している患者の副作用〈有害事象〉で適切なのはどれか。

 

  1. 便秘
  2. 不整脈
  3. 聴力障害
  4. 間質性肺炎

 

 


 
▶午後54改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査で、要介護者等との続柄別にみた主な介護者の構成割合のうち、「同居の家族」が占める割合に最も近いのはどれか。

 

  1. 6%
  2. 26%
  3. 46%
  4. 66%

 

 


 

▶午後55

老化によって減少または低下するのはどれか。

 

  1. 重心の動揺
  2. 糸球体の数
  3. 嗅覚の閾値
  4. 前立腺の重量

 

 


 
▶午後56

高齢者に対するエイジズムの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 年齢にとらわれないこと
  2. 加齢に伴う心身機能の変化
  3. 高齢という理由で不当な扱いをすること
  4. 老化に関連した遺伝子によって引き起こされる現象

 

 


 

▶午後57

Aさん(90歳、女性)は、認知症で要介護3。デイサービスの送迎の際に、同居している娘から「食事は家族と同じものを食べていたのですが、昨日から下痢が続いています。発熱はなく、元気はあります」と看護師に話があった。デイサービスでは午前中に不消化便が1回あり、おむつ交換の際に、肛門周囲の発赤がみられた。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 腹部マッサージを行う。
  2. 経口補水液の摂取を促す。
  3. 食物繊維を多く含む食事にする。
  4. 石けんを使って肛門周囲を洗う。

 

 


 

▶午後58

乳児の安静時におけるバイタルサインで基準値から逸脱しているのはどれか。

 

  1. 体温37.0℃
  2. 呼吸数35/分
  3. 心拍数60/分
  4. 血圧88/60mmHg

 

 


 
▶午後59改題

令和3年度(2021年度)の福祉行政報告例における児童虐待で正しいのはどれか。

 

  1. 主たる虐待者は実父が最も多い。
  2. 性的虐待件数は身体的虐待件数より多い。
  3. 児童虐待相談件数は5年間横ばいである。
  4. 心理的虐待件数は5年前に比べて増加している。

 

 


 

▶午後60

Aちゃん(5歳、女児)は、インフルエンザ脳症の終末期である。Aちゃんに意識はなく、付き添っている母親は「私がもっと早く病院に連れて来ればこんなことにならなかったのに」と病室で泣いている。
Aちゃんの母親への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 母親に受診が遅くなった状況を聞く。
  2. 母親がAちゃんに対してできるケアを提案する。
  3. 病気で亡くなった子どもの親の会を母親に紹介する。
  4. 母親が泣いている間はAちゃんの病室に居ることができないと母親に説明する。

 

 


 
▶午後61改題

令和5年(2023年)の人口動態統計における日本の出生で正しいのはどれか。

 

  1. 出生数は過去10年で最低である。
  2. 出生数は80万人を上回っている。
  3. 合計特殊出生率は1.10を下回っている。
  4. 第1子出生時の母の平均年齢は30歳未満である。

 

 


 

▶午後62

エストロゲン低下によって更年期の女性に起こるのはどれか。

 

  1. 骨量の低下
  2. 内臓脂肪の減少
  3. 脳血流量の増加
  4. HDLコレステロールの上昇

 

 


 

▶午後63

順調に分娩が進行している産婦から「腟から水っぽいものが流れ、下着が濡れた」と看護師に訴えがあった。流出したものを確認すると、量は少量で、羊水特有の臭いを認めた。
その時の産婦への対応で優先されるのはどれか。

 

  1. 更衣を促す。
  2. 体温を測定する。
  3. 食事摂取を勧める。
  4. 胎児心拍数を確認する。

 

 


 

▶午後64

新生児の反応の図を示す。
Moro〈モロー〉反射はどれか。

 

119pm64

 

 


 

▶午後65

飲酒したい欲求を抑圧した人が、酩酊状態の人の行動を必要以上に非難する防衛機制はどれか。

 

  1. 昇華
  2. 転換
  3. 合理化
  4. 反動形成

 

 


 

▶午後66

アギュララ, D. C.が提唱した危機〈クライシス〉を回避する要因で正しいのはどれか。

 

  1. 情緒的サポート
  2. 適切な対処機制
  3. 問題志向のコーピング
  4. ソーシャルインクルージョン

 

 


 
▶午後67

精神障害の三次予防の内容で適切なのはどれか。

 

  1. うつ病患者の復職支援
  2. 住民同士のつながりの強化
  3. 精神保健に関する問題の早期発見
  4. ストレス関連障害の発症予防に関する知識の提供

 

 


 

▶午後68

成人期早期に、見捨てられることに対する激しい不安、物質乱用や過食などの衝動性、反復する自傷行為、慢性的な空虚感、不適切で激しい怒りがみられ、社会的、職業的に不適応を生じるのはどれか。

 

  1. 回避性人格〈パーソナリティ〉障害
  2. 境界性人格〈パーソナリティ〉障害
  3. 妄想性人格〈パーソナリティ〉障害
  4. 反社会性人格〈パーソナリティ〉障害

 

 


 
▶午後69

医療保護入院で正しいのはどれか。

 

  1. 入院の期間は72時間に限られる。
  2. 患者の家族等の同意で入院させることができる。
  3. 2人以上の精神保健指定医による診察の結果で入院となる。
  4. 精神障害のために他人に害を及ぼすおそれが明らかな者が対象である。

 

 


 

▶午後70

Aさん(55歳、男性)は、妻と2人暮らし。建築士として主にデスクワークの仕事を行っていた。脊髄損傷のため下半身の不完全麻痺となり、リハビリテーション専門の病院へ転院した。電動車椅子を用いて室内の動作は自立できるようになった。退院調整部門の看護師との面接でAさんから「元の職場に戻りたい」と話があった。
Aさんの自己決定を支援する看護師の助言で適切なのはどれか。

 

  1. 「元の職場の仕事を在宅勤務に変更しましょう」
  2. 「デスクワークなので職場復帰は可能と思います」
  3. 「職場復帰にあたりAさんが課題と思うことを整理しましょう」
  4. 「元の職場にこだわらずAさんの障害にあった職場を探しましょう」

 

 


 
▶午後71

訪問看護事業所で正しいのはどれか。

 

  1. 24時間対応が義務付けられている。
  2. 自宅以外への訪問看護は認められない。
  3. 特定非営利活動法人〈NPO〉は事業所を開設できる。
  4. 従事する看護師は臨床経験3年以上と定められている。

 

 


 

▶午後72

Aさん(78歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。脳梗塞の既往がある。妻から「最近、夫は食事をむせずに食べることができるが、口の中に食べ物が残っていることが多い。夫の食事について助言が欲しい」と訪問看護師に相談があった。
妻への訪問看護師の助言で適切なのはどれか。

 

  1. 「食事にとろみをつけましょう」
  2. 「自助具を使って食事をしましょう」
  3. 「口に入れる1回量を少なくしましょう」
  4. 「食事前に舌の動きを促す運動をしましょう」

 

 


 

▶午後73

皮下埋込みポートを用いた在宅中心静脈栄養法〈HPN〉で適切なのはどれか。

 

  1. 抜針して入浴することができる。
  2. 24時間持続する注入には適さない。
  3. 同居の家族がいることが必須条件である。
  4. 外出時に輸液ポンプを使うことはできない。

 

 


 

▶午後74

与薬の事故防止に取り組んでいる病院の医療安全管理者が行う対策で適切なのはどれか。

 

  1. 与薬の業務プロセスを見直す。
  2. 医師に口頭での与薬指示を依頼する。
  3. 病棟ごとに与薬マニュアルを作成する。
  4. インシデントを起こした職員の研修会を企画する。

 

 


 

▶午後75

Aさん(55歳、女性)は、1人暮らし。Aさんには視覚障害があり、光と輪郭がぼんやりわかる程度である。食事の準備や室内の移動は自立している。震度6の地震が発生した。Aさんは、避難所に指定されたバリアフリーの公民館に近所のBさんと避難した。公民館には複数の部屋がある。避難所の開設初日に医療救護班として看護師が派遣された。
避難所生活を開始するAさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. BさんをAさんの介助者とする。
  2. Aさんの肩に触れてから声をかける。
  3. Aさんにはトイレに近い部屋を割りあてる。
  4. 移動するときはAさんの手を引っ張って誘導する。

 

 


 

▶午後76

朝9時に大規模地震が発生した。病棟の患者と職員の安全は確認できた。病棟内の壁や天井に破損はなかったが、病院は、停電によって自家発電装置が作動した。
病棟の看護師長が行う対応で適切なのはどれか。

 

  1. 災害対策本部を設置する。
  2. 災害時マニュアルを整備する。
  3. 隣接する病棟に支援を要請する。
  4. スタッフに避難経路の安全確認を指示する。

 

 


 
▶午後77

Aさん(28歳、男性)。海外出張で訪れたアフリカ地域から帰国後1週に39℃の発熱と解熱を繰り返すため外来を受診した。腹部症状は特にない。
予測される感染症はどれか。

 

  1. マラリア
  2. コレラ
  3. 赤痢
  4. 破傷風

 

 


 
▶午後78

看護師の特定行為で正しいのはどれか。

 

  1. 診療の補助である。
  2. 医師法に基づいている。
  3. 手順書は看護師が作成する。
  4. 特定行為を指示する者に歯科医師は含まれない。

 

 


 

▶午後79

( )の組織を還流した血液は心臓に戻る前に肝臓を通過する。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 食道
  2. 小腸
  3. 腎臓
  4. 下肢

 

 


 

▶午後80

「安静時呼吸」、「深呼吸」、「徐々に深くなっていく呼吸」に伴う肺容量の変化を図に示す。
109pm80
肺活量を示すのはどれか。

 

 

 


 

▶午後81

健常な成人において、血液中のグルコース濃度が低下した時に、グルカゴンの働きでグリコゲンを分解してグルコースを生成し、血液中に放出するのはどれか。

 

  1. 肝臓
  2. 骨格筋
  3. 脂肪組織
  4. 心臓
  5. 膵臓

 

 


 

▶午後82

関節運動はないが筋収縮が認められる場合、徒手筋力テストの結果は( )/5と表記する。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 1
  2. 2
  3. 3
  4. 4
  5. 5

 

 


 

▶午後83

加齢黄斑変性の症状はどれか。

 

  1. 羞明
  2. 霧視
  3. 飛蚊症
  4. 眼圧の亢進
  5. 中心視野の欠損

 

 


 

▶午後84

高齢者が共同生活をする施設で、感染の拡大予防のために個室への転室などの対応を必要とするのはどれか。

 

  1. 白癬
  2. 帯状疱疹
  3. 蜂窩織炎
  4. 角化型疥癬
  5. 皮膚カンジダ症

 

 


 

▶午後85

3歳児の排泄行動の発達に該当するのはどれか。

 

  1. 夜尿をしなくなる。
  2. 尿意を自覚し始める。
  3. 排便後の後始末ができる。
  4. トイレに行くまで排尿を我慢できる。
  5. 遊びに夢中になっても排尿の失敗がなくなる。

 

 


 

▶午後86

全身性エリテマトーデス〈SLE〉で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 遺伝素因の関与が大きい。
  2. 発症には男性ホルモンが関与する。
  3. 中枢神経症状は生命予後に影響する。
  4. Ⅰ型アレルギーによる免疫異常である。
  5. 適切に治療しても5年生存率は50%である。

 

 


 

▶午後87

大量の輸液が必要と考えられる救急患者はどれか。2つ選べ。

 

  1. 前額部の切創で出血している。
  2. オートバイ事故で両大腿が変形している。
  3. プールの飛び込み事故で四肢が動かない。
  4. デスクワーク中に胸が苦しいと言って倒れている。
  5. 火事で顔面、胸腹部、背部および両上肢にⅡ度の熱傷を負っている。

 

 


 

▶午後88

胃食道逆流症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 青年期に多い。
  2. 高脂肪食の摂取を勧める。
  3. 食後は左側臥位で休息する。
  4. 下部食道括約筋の弛緩が関与する。
  5. H2受容体拮抗薬によって自覚症状が緩和する。

 

 


 
▶午後89

健やか親子21(第2次)の基盤課題Bのうち、学童期・思春期の課題の指標となっているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 十代の喫煙率
  2. 十代の自殺死亡率
  3. 十代の定期予防接種の接種率
  4. 児童・生徒における不登校の割合
  5. 児童・生徒におけるむし歯(う歯)の割合

 

 


 

▶午後90

1,500mLの輸液を朝9時からその日の17時にかけて点滴静脈内注射で実施する。
20滴で1mLの輸液セットを用いた場合の1分間の滴下数を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②滴/分

 

 


 

資料 厚生労働省「第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験、第109回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第109回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

令和2年2月16日(日)に実施された第109回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第109回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

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電子書籍

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午前 一般問題

 

 

▶午前11(必修除外)

健康な成人の1回換気量はどれか。

 

  1. 約150mL
  2. 約350mL
  3. 約500mL
  4. 約1,000mL

 

 


 

 ▶午前26

固有心筋の特徴はどれか。

 

  1. 平滑筋である。
  2. 骨格筋よりも不応期が短い。
  3. 活動電位にプラトー相がみられる。
  4. 筋層は右心室の方が左心室より厚い。

 

 


 

 ▶午前27

小細胞癌で正しいのはどれか。

 

  1. 患者数は非小細胞癌より多い。
  2. 肺末梢側に発生しやすい。
  3. 悪性度の低い癌である。
  4. 治療は化学療法を行う。

 

 


 

 ▶午前28

脳梗塞を最も早期に検出できる画像検査はどれか。

 

  1. シンチグラフィ
  2. 磁気共鳴画像〈MRI〉
  3. 磁気共鳴血管画像〈MRA〉
  4. コンピュータ断層撮影〈CT〉

 

 


 
▶午前29

公費医療と法の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 未熟児の養育医療――医療法
  2. 結核児童の療養給付――児童福祉法
  3. 麻薬中毒者の措置入院――精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉
  4. 定期予防接種による健康被害の救済措置――感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉

 

 


 
▶午前30

廃棄する物とその区分との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 滅菌パックの袋――産業廃棄物
  2. エックス線フィルム――一般廃棄物
  3. 血液の付着したメスの刃――感染性産業廃棄物
  4. pH12.5以上のアルカリ性の廃液――感染性一般廃棄物

 

 


 

 ▶午前31

患者と看護師の間の専門的な援助関係で適切なのはどれか。

 

  1. 自然発生的に成立する。
  2. 援助方法は看護師に一任される。
  3. 患者のニーズに焦点がおかれる。
  4. 日常的な会話を中心に展開する。

 

 


 

 ▶午前32

細菌の芽胞を死滅させるのはどれか。

 

  1. 紫外線
  2. ポビドンヨード
  3. 70%アルコール
  4. 酸化エチレンガス

 

 


 

 ▶午前33

クロストリジウム・ディフィシレ(ディフィシル)による下痢を発症している患者の陰部洗浄をベッド上で行う際の個人防護具を着用した看護師の写真を別に示す。
109am33
適切なのはどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D

 

 


 
▶午前34

インシデントレポートで適切なのはどれか。

 

  1. 責任追及のためには使用されない。
  2. インシデントの発生から1か月後に提出する。
  3. 主な記述内容はインシデントの再発防止策である。
  4. 実施前に発見されたインシデントの報告は不要である。

 

 


 

 ▶午前35

成人の睡眠で正しいのはどれか。

 

  1. レム睡眠中は骨格筋が弛緩する。
  2. 入眠前の喫煙は睡眠導入時間を短くする。
  3. ノンレム睡眠中はエネルギー代謝が亢進する。
  4. 睡眠周期は90分のレム睡眠と数分のノンレム睡眠を繰り返す。

 

 


 

 ▶午前36

片麻痺のある成人の臥床患者の患側の良肢位で適切なのはどれか。

 

  1. 肩関節は内転10度
  2. 肘関節は屈曲10度
  3. 股関節は外転10度
  4. 足関節は背屈10度

 

 


 

 ▶午前37

クリップ式のプローブを用いて手指で経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉を測定する方法で適切なのはどれか。

 

  1. 同じ指で24時間連続で測定する。
  2. マニキュアをしたままで測定する。
  3. 装着部位に冷感がある場合は温める。
  4. 指を挟んだプローブはテープで固定する。

 

 


 

 ▶午前38

熱型を図に示す。
109am38
熱型の種類と図の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 間欠熱――A
  2. 稽留熱――B
  3. 弛張熱――C
  4. 波状熱――D

 

 


 

 ▶午前39

薬の内服方法における頓用で正しいのはどれか。

 

  1. 週に1回服用する。
  2. 食事の前に服用する。
  3. 指定された時間に服用する。
  4. 症状が現れたときに服用する。

 

 


 

 ▶午前40

壮年期の身体的特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 運動耐久力の向上
  2. 明暗順応の低下
  3. 持久力の向上
  4. 臓器の萎縮

 

 


 

 ▶午前41

急性期患者の生体反応で正しいのはどれか。

 

  1. 異化が亢進する。
  2. 症状の変化は緩やかである。
  3. サイトカイン分泌が低下する。
  4. 副腎皮質ホルモンの分泌が低下する。

 

 


 

 ▶午前42

砕石位による手術で起こりやすい合併症はどれか。

 

  1. 猿手
  2. 尖足
  3. 下垂手
  4. 腸骨部の褥瘡

 

 


 

 ▶午前43

ペースメーカー植込みの有無を事前に確認すべき検査はどれか。

 

  1. 超音波検査
  2. エックス線撮影
  3. 骨シンチグラフィ
  4. 磁気共鳴画像〈MRI〉

 

 


 

 ▶午前44

肝動脈塞栓術〈TAE〉の適応となる疾患はどれか。

 

  1. 脂肪肝
  2. 急性A型肝炎
  3. 肝細胞癌〈HCC〉
  4. アメーバ性肝膿瘍

 

 


 
▶午前45

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉に感染している患者で、後天性免疫不全症候群〈AIDS〉の状態にあると判断できる疾患はどれか。

 

  1. 季節性インフルエンザ
  2. ニューモシスチス肺炎
  3. ノロウイルス性腸炎
  4. 単純性膀胱炎

 

 


 
▶午前46

細菌性髄膜炎の症状はどれか。

 

  1. 羞明
  2. 羽ばたき振戦
  3. Raynaud〈レイノー〉現象
  4. Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候

 

 


 

 ▶午前47

貧血を伴う患者の爪の写真を別に示す。
109am47
欠乏している栄養素はどれか。

 

  1. ビタミンB12
  2. ビタミンC
  3. 葉酸

 

 


 

 ▶午前48

手術後に無排卵になるのはどれか。

 

  1. 脳下垂体全摘出術
  2. 単純子宮摘出術
  3. 低位前方切除術
  4. 片側卵巣切除術

 

 


 

 ▶午前49

被験者が図形を描き写す内容が含まれる認知機能の評価はどれか。

 

  1. 認知症高齢者の日常生活自立度判定基準
  2. Mini-Mental State Examination〈MMSE〉
  3. 高齢者の総合機能評価CGA簡易版〈CGA〉
  4. 改訂長谷川式簡易知能評価スケール〈HDS-R〉

 

 


 

 ▶午前50

老化による免疫機能の変化はどれか。

 

  1. 胸腺の肥大
  2. T細胞の増加
  3. 獲得免疫の反応の低下
  4. 炎症性サイトカインの産生の減少

 

 


 

 ▶午前51

高齢者の性について正しいのはどれか。

 

  1. 女性の性交痛は起こりにくくなる。
  2. 男性は性ホルモンの分泌量が保たれる。
  3. 高齢になると異性に対する羞恥心は減退する。
  4. セクシュアリティの尊重はQOLの維持に影響する。

 

 


 

 ▶午前52

老化による身体機能の変化と薬物動態への影響との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 血中蛋白の低下――薬効の減少
  2. 腎血流量の低下――薬効の減少
  3. 肝血流量の低下――薬効の増大
  4. 消化機能の低下――薬効の増大

 

 


 

 ▶午前53改題

軽度認知障害で正しいのはどれか。

 

  1. 一過性の障害である。
  2. 認知症である。
  3. 物忘れを自覚している。
  4. 日常生活動作〈ADL〉が障害される。

 

 


 
▶午前54

認知症が疑われる人や認知症の人およびその家族を訪問し、複数の専門職でアセスメントや自立生活の支援を行うのはどれか。

 

  1. 成年後見人
  2. 介護認定審査会
  3. 認知症対応型通所介護
  4. 認知症初期集中支援チーム

 

 


 

 ▶午前55

日本で用いているDENVERⅡ(デンバー発達判定法)で6か月児の90%ができるのはどれか。

 

  1. 寝返りをする。
  2. 積み木をもちかえる。
  3. 喃語様のおしゃべりをする。
  4. 自分で食べ物を口へもっていく。

 

 


 
▶午前56

幼児を対象とする定期予防接種はどれか。

 

  1. DTワクチン(二種混合)
  2. ロタウイルスワクチン
  3. BCGワクチン
  4. 水痘ワクチン

 

 


 

 ▶午前57

大泉門の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 2歳まで増大する。
  2. 陥没している場合は髄膜炎を疑う。
  3. 閉鎖が早すぎる場合は小頭症を疑う。
  4. 頭頂骨と後頭骨に囲まれた部分である。

 

 


 
▶午前58

幼児の心肺蘇生における胸骨圧迫の方法で正しいのはどれか。

 

  1. 胸骨中央下部を圧迫する。
  2. 実施者の示指と中指とで行う。
  3. 1分間に60回を目安に行う。
  4. 1回の人工呼吸につき3回行う。

 

 


 

 ▶午前59

配偶子の形成で正しいのはどれか。

 

  1. 卵子の形成では減数分裂が起こる。
  2. 精子の形成では極体の放出が起こる。
  3. 成熟卵子はXまたはY染色体をもつ。
  4. 精子は23本の常染色体と1本の性染色体をもつ。

 

 


 

▶午前60

女子の思春期の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 9歳で初経が発来する。
  2. 月経開始後に身長の発育が加速する。
  3. 陰毛が発生した後に乳房の発育が始まる。
  4. 性腺刺激ホルモン放出ホルモン〈GnRH〉によって月経が開始する。

 

 


 

▶午前61

妊娠37週の妊婦の胎児心拍数陣痛図の所見で正常なのはどれか。

 

  1. 胎児心拍数基線が110〜160bpmである。
  2. 胎児心拍数基線細変動を認めない。
  3. 一過性頻脈を認めない。
  4. 一過性徐脈を認める。

 

 


 

▶午前62

子宮復古状態を観察する手順で正しいのはどれか。

 

  1. 観察は排尿前に行う。
  2. 褥婦にはFowler〈ファウラー〉位をとってもらう。
  3. 褥婦の膝を伸展させて子宮底の高さを測定する。
  4. 子宮底長は恥骨結合下縁から測定する。

 

 


 
▶午前63

正常に経過している妊娠36週の妊婦が、次に妊婦健康診査を受診する時期として推奨されるのはどれか。

 

  1. 4週後
  2. 3週後
  3. 2週後
  4. 1週後

 

 


 
▶午前64

災害派遣精神医療チーム〈DPAT〉で正しいのはどれか。

 

  1. 厚生労働省が組織する。
  2. 被災地域の精神科医療機関と連携する。
  3. 発災1か月後に最初のチームを派遣する。
  4. 派遣チームの食事は被災自治体が用意する。

 

 


 
▶午前65

平成16年(2004年)に示された精神保健医療福祉の改革ビジョンの内容で正しいのはどれか。

 

  1. 地域生活支援の強化
  2. 任意入院制度の新設
  3. 医療保護入院の明確化
  4. 精神障害者の定義の見直し

 

 


 

▶午前66

Aさん(25歳、男性)は、統合失調症と診断された。抗精神病薬の内服を開始した2日後、Aさんはそわそわして落ち着かず「足がムズムズする」と歩き回るようになった。
Aさんにみられている状態はどれか。

 

  1. アカシジア
  2. ジストニア
  3. ジスキネジア
  4. ミオクローヌス

 

 


 
▶午前67

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律〈精神保健福祉法〉に定められている隔離について正しいのはどれか。

 

  1. 隔離の理由は解除する時に患者に説明する。
  2. 開始した日時とその理由を診療録に記載する。
  3. 隔離室には同時に2人の患者まで入室可能である。
  4. 行動制限最小化委員会で開始の必要性を判断する。

 

 


 

▶午前68

Aさん(82歳、女性)は、要支援2である。
Aさんの屋内での転倒予防と自立の促進のため、自宅で介護する家族への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 車椅子での移動とする。
  2. 移動時にスリッパを使用する。
  3. 手すりがない場所での歩行を避ける。
  4. 移動の前に立ちくらみの有無を確認する。

 

 


 
▶午前69

Aさん(68歳、男性)は、筋萎縮性側索硬化症(ALS)のため在宅療養中で、気管切開下で人工呼吸器を使用し、要介護5の認定を受けている。
Aさんに提供される訪問看護で適切なのはどれか。

 

  1. 医療保険から給付される。
  2. 特別訪問看護指示書を受けて実施される。
  3. 複数の訪問看護事業所の利用はできない。
  4. 理学療法士による訪問は給付が認められない。

 

 


 

▶午前70

Aさん(85歳、女性)は、要支援1で介護予防通所リハビリテーションを月2回利用している。Aさんから「最近排便が3〜4日に1回しかなくて、お腹が張って困っている」と通所施設の看護師に相談があった。
看護師が行うAさんへの便秘に対する助言で適切なのはどれか。

 

  1. 毎日、朝食後に便座に座る。
  2. 就寝前に水を500mL飲む。
  3. 1日1万歩を目標に歩く。
  4. 蛋白質を多めに摂る。

 

 


 

▶午前71

Aさん(88歳、男性)は、長女(60歳、無職)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準ランクC2。仙骨部の褥瘡の治療のため、膀胱留置カテーテルを挿入することになった。
膀胱留置カテーテルを挿入中のAさんを介護する長女に対して、訪問看護師が指導する内容で適切なのはどれか。

 

  1. 「褥瘡が治癒するまでおしりは洗浄しないでください」
  2. 「体位変換ごとに蓄尿バッグを空にしてください」
  3. 「カテーテルは太ももに固定してください」
  4. 「尿に浮遊物がないか確認してください」

 

 


 
▶午前72改題

令和3年(2021年)の介護サービス施設・事業所調査における要介護度別利用者数の構成割合で、要介護5の利用者が最も多いのはどれか。

 

  1. 訪問介護
  2. 訪問看護ステーション
  3. 居宅介護支援
  4. 訪問入浴介護

 

 


 
▶午前73

医療法における医療計画で正しいのはどれか。

 

  1. 国が策定する。
  2. 在宅医療が含まれる。
  3. 3年ごとに見直される。
  4. 病床の整備は含まれない。

 

 


 
▶午前74

災害対策基本法に定められている内容で正しいのはどれか。

 

  1. 物資の備蓄
  2. 避難所の設置
  3. 災害障害見舞金の支給
  4. 救護班による医療の提供

 

 


 
▶午前75改題

2021年の経済協力開発機構〈OECD〉の報告書(2019年数値)の日本に関する記述で正しいのはどれか。

 

  1. 喫煙率が最も低い。
  2. 高齢化率が最も高い。
  3. 人口千人当たりの病床数が最も少ない。
  4. 国内総生産〈GDP〉に対する医療費の割合が最も高い。

 

 


 

▶午前76

眼球に入る光の量を調節するのはどれか。

 

  1. 角膜
  2. 虹彩
  3. 瞳孔
  4. 水晶体
  5. 毛様体

 

 


 

▶午前77

最終代謝産物に尿酸が含まれるのはどれか。

 

  1. 核酸
  2. リン脂質
  3. 中性脂肪
  4. グルコース
  5. コレステロール

 

 


 

▶午前78

排尿時に収縮するのはどれか。

 

  1. 尿管
  2. 尿道
  3. 膀胱平滑筋
  4. 内尿道括約筋
  5. 外尿道括約筋

 

 


 

▶午前79

重症筋無力症で正しいのはどれか。

 

  1. 男性に多い。
  2. 心肥大を生じる。
  3. 朝に症状が強くなる。
  4. 自己免疫疾患である。
  5. 70歳以上に好発する。

 

 


 

▶午前80

成人の気管内吸引の方法で適切なのはどれか。

 

  1. 実施前に咽頭部の分泌物を吸引する。
  2. 吸引圧は-40kPa(300mmHg)に調整する。
  3. 気管チューブと同じ内径のカテーテルを用いる。
  4. カテーテルの挿入開始から終了まで30秒で行う。
  5. カテーテルは気管分岐部より深い位置まで挿入する。

 

 


 

▶午前81

交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 

  1. 散瞳
  2. 精神性発汗
  3. 腸蠕動の促進
  4. 排尿筋の収縮
  5. グリコーゲン合成の促進

 

 


 

▶午前82

気管で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 軟骨は筒状である。
  2. 胸骨角の高さで分岐する。
  3. 交感神経の働きで収縮する。
  4. 吸息相の気管内圧は陰圧である。
  5. 頸部では食道の背側に位置する。

 

 


 

▶午前83

食道癌で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 女性に多い。
  2. 日本では腺癌が多い。
  3. 放射線感受性は低い。
  4. 飲酒は危険因子である。
  5. 胸部中部食道に好発する。

 

 


 

▶午前84

急性膵炎で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 成因はアルコール性より胆石性が多い。
  2. 重症度判定には造影CTが重要である。
  3. 血中アミラーゼ値が低下する。
  4. 鎮痛薬の投与は禁忌である。
  5. 初発症状は上腹部痛である。

 

 


 

▶午前85改題

もやもや病で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 指定難病ではない。
  2. 遺伝的要因は関与しない。
  3. 病変はくも膜下腔にある。
  4. 進行性の脳血管閉塞症である。
  5. ウイルス感染によって誘発される。

 

 


 
▶午前86

地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律〈医療介護総合確保推進法〉で推進するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 子育て世代包括支援センター
  2. 地域包括ケアシステム
  3. 子どもの医療費の助成
  4. 地域生活支援事業
  5. 地域医療構想

 

 


 
▶午前87

アルコール依存症の一次予防はどれか。2つ選べ。

 

  1. 年齢確認による入手経路の制限
  2. スクリーニングテストの実施
  3. 精神科デイケアへの参加
  4. 小学生への健康教育
  5. 患者会への参加

 

 


 
▶午前88

医療法で規定されているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 保健所
  2. 特定機能病院
  3. 地方衛生研究所
  4. 市町村保健センター
  5. 医療安全支援センター

 

 


 

▶午前89

終末期がん患者にみられる悪液質の徴候はどれか。2つ選べ。

 

  1. 末梢神経障害
  2. リンパ浮腫
  3. がん疼痛
  4. 食欲不振
  5. 体重減少

 

 


 
▶午前90

世界保健機関〈WHO〉の主要な活動はどれか。2つ選べ。

 

  1. 児童労働の撲滅
  2. 保健事業の技術的協力
  3. 人類の飢餓からの解放
  4. 感染症の撲滅事業の促進
  5. 労働者の労働条件の改善

 

 


 

資料 厚生労働省「第106回保健師国家試験、第103回助産師国家試験、第109回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第109回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成31年2月17日(日)に実施された第108回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第108回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

嗅覚の一次中枢はどれか。

 

  1. 嗅球
  2. 嗅上皮
  3. 後頭葉
  4. 上鼻甲介

 

 


 

▶午後27

標的細胞の細胞膜に受容体があるのはどれか。

 

  1. 男性ホルモン
  2. 甲状腺ホルモン
  3. 糖質コルチコイド
  4. 甲状腺刺激ホルモン

 

 


 

▶午後28

開心術後の心タンポナーデで正しいのはどれか。

 

  1. 徐脈
  2. 心音増強
  3. 心拍出量の増加
  4. 中心静脈圧の上昇

 

 


 
▶午後29

介護保険の第1号被保険者で正しいのはどれか。

 

  1. 介護保険料は全国同額である。
  2. 介護保険被保険者証が交付される。
  3. 40歳以上65歳未満の医療保険加入者である。
  4. 介護保険給付の利用者負担は一律3割である。

 

 


 
▶午後30

発達障害者支援法で発達障害と定義されているのはどれか。

 

  1. 学習障害
  2. 記憶障害
  3. 適応障害
  4. 摂食障害

 

 


 
▶午後31

自殺対策基本法で都道府県に義務付けられているのはどれか。

 

  1. 自殺総合対策推進センターの設置
  2. 自殺総合対策大綱の策定
  3. ゲートキーパーの養成
  4. 自殺対策計画の策定

 

 


 

▶午後32

ハヴィガースト, R. J.の発達課題に関する説明で適切なのはどれか。

 

  1. 成長に伴い発達課題は消失する。
  2. 各発達段階の発達課題は独立している。
  3. 身体面の変化と発達課題は無関係である。
  4. 発達課題の達成は個人の生活と関連する。

 

 


 
▶午後33

風疹の疑いがある入院患者の隔離予防策で適切なのはどれか。

 

  1. 標準予防策
  2. 標準予防策と接触感染予防策
  3. 標準予防策と飛沫感染予防策
  4. 標準予防策と空気感染予防策

 

 


 

▶午後34

死後の処置で適切なのはどれか。

 

  1. 枕は氷枕にする。
  2. 義歯を装着する。
  3. 肛門には青梅綿、脱脂綿の順で詰める。
  4. 和装の更衣の場合、襟は右前に合わせる。

 

 


 

▶午後35

嚥下障害を評価する改訂水飲みテストで正しいのはどれか。

 

  1. 嚥下後10秒間で評価する。
  2. 嚥下動作の準備期を評価する。
  3. 嚥下後の呼吸状態を評価する。
  4. 80mLの水の嚥下状況を評価する。

 

 


 

▶午後36

入浴時に全身の血液循環を促進する作用はどれか。

 

  1. 鎮静作用
  2. 浮力作用
  3. 抗酸化作用
  4. 静水圧作用

 

 


 

▶午後37

1回換気量に関係なく吸入酸素濃度を調節できる器具はどれか。

 

  1. 鼻カニューレ
  2. フェイスマスク
  3. ベンチュリーマスク
  4. リザーバー付酸素マスク

 

 


 

▶午後38

成人患者への薬剤の投与方法で正しいのはどれか。

 

  1. 筋肉内注射は大殿筋に行う。
  2. 点眼薬は結膜囊に滴下する。
  3. 皮下注射は前腕内側に行う。
  4. 食間の指示の経口薬は食事中に服用させる。

 

 


 

▶午後39

永久的止血法に含まれるのはどれか。

 

  1. 止血帯法
  2. タンポン法
  3. 血管結紮法
  4. 間接圧迫止血法

 

 


 

▶午後40

成人に行う頭部MRI検査で正しいのはどれか。

 

  1. 造影を伴わない場合は検査直前まで飲食してよい。
  2. 使い捨てカイロは装着したままでよい。
  3. 検査中は手足を自由に動かしてよい。
  4. 補聴器は装着したままでよい。

 

 


 

▶午後41

Aさん(48歳、男性)は、仕事中に生じた胸部と右肩の違和感を主訴に来院した。バイタルサインは安定しているが、スタンフォード分類B型の急性大動脈解離と診断され、医師から手術を勧められた。
治療の選択で迷っている様子のAさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「医師からの治療のリスクや合併症の説明で、不明な点はありますか」
  2. 「手術を受けるか受けないか、すぐに決めたほうがよいです」
  3. 「医師の判断に任せるのが一番よいと思います」
  4. 「緊急度が高いので、話はあとにしましょう」

 

 


 

▶午後42

Aさん(64歳、男性)は、2年前に前立腺癌と診断され、内分泌療法を受けていた。1か月前から体動時に強い痛みが腰部に生じるようになり、外来を受診したところ腰椎転移と診断された。
Aさんに生じている痛みで最も考えられるのはどれか。

 

  1. 関連痛
  2. 体性痛
  3. 中枢痛
  4. 内臓痛

 

 


 

▶午後43

成人患者の気管支喘息の治療で正しいのはどれか。

 

  1. テオフィリンの投与中は血中濃度の測定が必要である。
  2. 副腎皮質ステロイド薬吸入後の含嗽は必要ない。
  3. インフルエンザワクチン接種は禁忌である。
  4. 発作時にはβ遮断薬を内服する。

 

 


 

▶午後44

経皮的腎生検を受ける患者への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 検査中の体位は仰臥位とする。
  2. 穿刺時にくり返し深呼吸をする。
  3. 検査後はベッド上安静とする。
  4. 検査後2日間は禁食にする。

 

 


 

▶午後45

糖質コルチコイドの分泌が長期に過剰となった状態の身体所見で正しいのはどれか。

 

  1. 眼球突出
  2. 甲状腺腫大
  3. 頻脈
  4. 満月様顔貌

 

 


 

▶午後46

慢性副鼻腔炎の手術を受けた患者に対する説明で適切なのはどれか。

 

  1. 咽頭にたまった分泌物は飲んでも良い。
  2. 臥床時は頭部を低く保つ。
  3. 手術当日から入浴が可能である。
  4. 物が二重に見えるときは看護師に伝える。

 

 


 

▶午後47

サクセスフルエイジングの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 老化の過程にうまく適応する。
  2. 権威のある者によって一方的に守られる。
  3. 生命あるものに共通して起こる現象である。
  4. 社会的な役割から離脱することで自由になる。

 

 


 
▶午後48

判断能力が不十分な認知症高齢者の権利擁護を目的とするのはどれか。

 

  1. 公的年金制度
  2. 生活保護制度
  3. 後期高齢者医療制度
  4. 日常生活自立支援事業

 

 


 

▶午後49

Aさん(76歳、女性)は、ステージ2の慢性腎臓病と診断された。身長146cm、体重50kg。日常生活は自立し、毎日家事をしている。週2回、ビールをグラス1杯程度飲んでいる。
Aさんへの生活指導の内容で優先されるのはどれか。

 

  1. 安静
  2. 禁酒
  3. 減塩
  4. 体重の減量

 

 


 

▶午後50

認知症高齢者との対話で適切なのはどれか。

 

  1. 表情を見せながら話す。
  2. 高齢者の横から話しかける。
  3. 会話の内容を記憶しているか確認する。
  4. 言葉が出てこない時は思い出すまで待ち続ける。

 

 


 
▶午後51

介護保険制度における地域密着型サービスはどれか。

 

  1. 介護老人保健施設
  2. 介護老人福祉施設
  3. 通所リハビリテーション
  4. 認知症対応型共同生活介護〈認知症高齢者グループホーム〉

 

 


 
▶午後52改題

令和4年(2022年)の人口動態調査で、5~9歳の死因における不慮の事故の原因で最も多いのはどれか。

 

  1. 窒息
  2. 交通事故
  3. 転倒・転落
  4. 溺死および溺水

 

 


 
▶午後53

小児慢性特定疾病対策における医療費助成で正しいのはどれか。

 

  1. 対象は5疾患群である。
  2. 対象年齢は20歳未満である。
  3. 医療費の自己負担分の一部を助成する。
  4. 難病の患者に対する医療等に関する法律に定められている。

 

 


 

▶午後54

乳幼児の正常な言語発達で正しいのはどれか。

 

  1. 生後1か月で喃語が出始める。
  2. 生後6か月で意味のある1語が言える。
  3. 1歳2か月で2語文を話す。
  4. 4歳で4つの色を正しく言える。

 

 


 

▶午後55

離乳の開始で正しいのはどれか。

 

  1. 離乳食は1日2回から開始する。
  2. 人工乳はフォローアップミルクにする。
  3. 哺乳反射の減弱が開始時の目安のひとつである。
  4. 離乳食は歯ぐきでつぶせる硬さのものから始める。

 

 


 

▶午後56

障害のレベルを運動機能と知能指数で区分するのはどれか。

 

  1. 大島分類
  2. NYHA分類
  3. 国際生活機能分類〈ICF〉
  4. Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類

 

 


 

▶午後57

人間の性の意義と特質の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 快楽性としての性――種の保存
  2. 生殖性としての性――心理・社会的属性
  3. 性役割としての性――性的指向
  4. 連帯性としての性――人間関係の形成

 

 


 

▶午後58

出生前診断を目的とした羊水検査で適切なのはどれか。

 

  1. 先天性疾患のほとんどを診断することができる。
  2. 診断された染色体異常は治療が可能である。
  3. 合併症として流早産のリスクがある。
  4. 妊娠22週以降は検査できない。

 

 


 
▶午後59

新生児聴覚スクリーニング検査で正しいのはどれか。

 

  1. 空腹時に行う。
  2. 泣いていない時に行う。
  3. タンデムマス法で行う。
  4. 生後24時間以内に行う。

 

 


 

▶午後60

リエゾン精神看護の活動はどれか。

 

  1. 行動制限の指示
  2. 向精神薬の処方
  3. 他科への転棟指示
  4. コンサルテーションへの対応

 

 


 
▶午後61

知的障害〈精神遅滞〉の原因となる疾患はどれか。

 

  1. 統合失調症
  2. フェニルケトン尿症
  3. Alzheimer〈アルツハイマー〉病
  4. Creutzfeldt-Jakob〈クロイツフェルト・ヤコブ〉病

 

 


 

▶午後62

Aさん(24歳、男性)は、昼間の過剰な眠気を主訴に来院した。半年前に居眠り運転で交通事故を起こした。入眠時の幻視や睡眠と覚醒の移行期に体を動かせなくなることがある。また、笑ったり、怒ったりしたときに脱力してしまうこともある。
最も考えられる疾患はどれか。

 

  1. 睡眠時遊行症
  2. ナルコレプシー
  3. 睡眠時無呼吸症候群
  4. 睡眠・覚醒スケジュール障害

 

 


 
▶午後63

現在の日本の精神医療で正しいのはどれか。

 

  1. 精神保健福祉センターは各市町村に設置されている。
  2. 精神病床に入院している患者の疾患別内訳では認知症が最も多い。
  3. 精神障害者保健福祉手帳制度によって通院医療費の給付が行われる。
  4. 人口当たりの精神病床数は経済協力開発機構〈OECD〉加盟国の中では最も多い。

 

 


 
▶午後64

Aさん(60歳、女性)は、統合失調症で10年間入院していた。来月退院予定となったため、Aさん、医師、看護師でチームを作り、退院支援計画を立てることになった。Aさんは「両親も亡くなってしまい、これからの生活費や住む場所がとても心配だ」と訴えてきた。
退院支援を進めるにあたり、チームに加わるメンバーで最も適切なのはどれか。

 

  1. 薬剤師
  2. 精神保健福祉士
  3. ピアサポーター
  4. 臨床心理技術者(臨床心理士・公認心理師等)

 

 


 
▶午後65

訪問看護制度で正しいのはどれか。

 

  1. 管理栄養士による訪問は保険請求できる。
  2. 精神科訪問看護は医療保険から給付される。
  3. 医療処置がなければ訪問看護指示書は不要である。
  4. 訪問看護事業所の開設には常勤換算で3人以上の看護職員が必要である。

 

 


 

▶午後66

Aさん(85歳、女性)は、1人暮らし。日常生活は自立しており、健康のために毎日20〜30分のウォーキングをしている。夜間は、廊下を歩いて1、2回トイレに行く。
Aさんの現時点での家屋環境の整備で最も優先されるのはどれか。

 

  1. 便座の高さを高くする。
  2. 廊下に手すりを設置する。
  3. トイレの扉を引き戸にする。
  4. 廊下に足元照明を設置する。

 

 


 
▶午後67

Aさん(52歳、男性、独身)は、銀行員。切除不能の大腸癌と診断され、外来で抗癌薬の点滴静脈内注射を受けることになった。Aさんは「治療を受けながら仕事を続けたいのですが、どうすれば良いか教えてください」と外来看護師に相談した。
外来看護師が行うAさんへの助言で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「所属部署の変更を上司に申し出ましょう」
  2. 「副作用が出てから対応を考えましょう」
  3. 「会社の健康管理部門に相談しましょう」
  4. 「有給休暇を使って治療を受けましょう」

 

 


 
▶午後68

家族からネグレクトを受けている高齢者について、地域包括支援センターに通報があった。
この通報を受けた地域包括支援センターが行う業務はどれか。

 

  1. 権利擁護
  2. 総合相談支援
  3. 介護予防ケアマネジメント
  4. 包括的・継続的ケアマネジメント支援

 

 


 

▶午後69

病院では、育児中の時短勤務、夜勤専従、非常勤など多様な労働時間や雇用形態の看護師が働いている。
看護管理者が行うマネジメントで最も優先するのはどれか。

 

  1. 夜勤専従の看護師の休暇を増やす。
  2. 育児中の看護師の院内研修を免除する。
  3. 非常勤看護師は患者の受け持ちを免除する。
  4. 特定の看護師に仕事が集中しないよう調整する。

 

 


 

▶午後70

診療情報の取り扱いで適切なのはどれか。

 

  1. 診療情報の開示請求は患者本人に限られる。
  2. 医療者は患者が情報提供を受けることを拒んでも説明する。
  3. 2類感染症の届出は患者本人の同意を得なければならない。
  4. 他院へのセカンドオピニオンを希望する患者に診療情報を提供する。

 

 


 
▶午後71

医療法における病院の医療安全管理体制で正しいのはどれか。

 

  1. 医療安全管理のために必要な研修を2年に1回行わなければならない。
  2. 医療安全管理のための指針を整備しなければならない。
  3. 特定機能病院の医療安全管理者は兼任でよい。
  4. 医薬品安全管理責任者の配置は義務ではない。

 

 


 
▶午後72

看護師等の人材確保の促進に関する法律における離職等の届出で適切なのはどれか。

 

  1. 届出は義務である。
  2. 届出先は保健所である。
  3. 離職を予定する場合に事前に届け出なければならない。
  4. 免許取得後すぐに就職しない場合は届け出るよう努める。

 

 


 
▶午後73

国際社会が抱えるヘルスケアを含む課題に対して、すべての国に適用される普遍的(ユニバーサル)な目標で、2015年の国連サミットで採択されたのはどれか。

 

  1. ヘルスフォーオール21(HFA21)
  2. ミレニアム開発目標(MDGs)
  3. 持続可能な開発目標(SDGs)
  4. 国連開発目標(IDGs)

 

 


 

▶午後74

採血の際、血液が凝固するのを防ぐために試験管にクエン酸の結晶を入れておくことがある。
クエン酸によって血液から除かれるのはどれか。

 

  1. トロンビン
  2. プラスミン
  3. カルシウムイオン
  4. ナトリウムイオン
  5. フィブリノーゲン

 

 


 

▶午後75

胃底腺の主細胞の分泌物に由来するタンパク分解酵素はどれか。

 

  1. アミラーゼ
  2. キモトリプシン
  3. トリプシン
  4. ペプシン
  5. リパーゼ

 

 


 

▶午後76

成人で、骨髄が脂肪組織になっているのはどれか。

 

  1. 寛骨
  2. 胸骨
  3. 大腿骨の骨幹
  4. 椎骨の椎体
  5. 肋骨

 

 


 

▶午後77

臓器と産生されるホルモンの組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 膵臓――グルカゴン
  2. 副腎――プロラクチン
  3. 腎臓――アルドステロン
  4. 脳下垂体――インクレチン
  5. 視床下部――テストステロン

 

 


 

▶午後78改題

抗甲状腺薬の副作用〈有害事象〉で正しいのはどれか。

 

  1. 頻脈
  2. 肝障害
  3. 不整脈
  4. 眼球突出

 

 


 

▶午後79

Barthel〈バーセル〉インデックスで評価するのはどれか。

 

  1. 栄養状態
  2. 疼痛の強さ
  3. 褥瘡の深さ
  4. 日常生活動作
  5. 呼吸困難の程度

 

 


 

▶午後80

急性心筋梗塞患者の合併症を早期に発見するための徴候で正しいのはどれか。

 

  1. 皮疹の出現
  2. 頻脈の出現
  3. 時間尿の増加
  4. 腹壁静脈の怒張
  5. うっ血乳頭の出現

 

 


 
▶午後81

Alzheimer〈アルツハイマー〉型認知症の患者にみられる実行機能障害はどれか。

 

  1. シャツを前後反対に着る。
  2. 調理の手順がわからなくなる。
  3. 物音がすると食事を中断する。
  4. 鏡に映った自分の姿に話しかける。
  5. 歯ブラシで髪の毛をとかそうとする。

 

 


 

▶午後82

副交感神経を含む脳神経はどれか。2つ選べ。

 

  1. 嗅神経
  2. 視神経
  3. 動眼神経
  4. 三叉神経
  5. 迷走神経

 

 


 
▶午後83

糖尿病性腎症の食事療法で制限するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 脂質
  2. 塩分
  3. 蛋白質
  4. 炭水化物
  5. ビタミン

 

 


 

▶午後84

アナフィラキシーショックで正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 徐脈になる。
  2. 重症例では死に至る。
  3. 気道粘膜の浮腫を生じる。
  4. Ⅲ型アレルギー反応である。
  5. 副腎皮質ステロイドは禁忌である。

 

 


 

▶午後85

前立腺肥大症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 進行すると水腎症となる。
  2. 外科治療は経尿道的前立腺切除術を行う。
  3. 直腸診で石の様な硬さの前立腺を触知する。
  4. 前立腺を縮小させるために男性ホルモン薬を用いる。
  5. 前立腺特異抗原〈prostate specific antigen:PSA〉値が100ng/mL以上となる。

 

 


 
▶午後86

感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律〈感染症法〉に基づく五類感染症はどれか。2つ選べ。

 

  1. 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉
  2. 腸管出血性大腸菌感染症
  3. つつが虫病
  4. 日本脳炎
  5. 梅毒

 

 


 

▶午後87

感覚性失語のある成人患者とのコミュニケーションで適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 短文で話しかける。
  2. 身振りを加えて話す。
  3. 多くの話題を提供する。
  4. 耳元に近づき大きな声で話す。
  5. open-ended question〈開かれた質問〉を用いる。

 

 


 

▶午後88

交通事故によって脊髄損傷で入院した下肢に麻痺のある成人患者。職場復帰に向けて、看護師が患者に説明する内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 自己導尿は自宅で行う。
  2. 仕事中は飲水を制限する。
  3. 車椅子には体圧分散マットを使用する。
  4. 残業する場合の休憩時間は不要である。
  5. 職場の担当者に自分の病気について伝える。

 

 


 

▶午後89

人工肛門を造設した患者へのストーマケアの指導内容で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 装具の交換は便が漏れない限り不要である。
  2. 装具をはがした時は皮膚保護材の溶解の程度を観察する。
  3. 洗浄後のストーマはドライヤーで乾かす。
  4. 装具の穴はストーマと同じ大きさにする。
  5. 装具を貼る時は腹壁のしわを伸ばす。

 

 


 

▶午後90

妊娠36週の妊婦にNST〈non-stress test〉を行うため、分娩監視装置を装着することになった。
妊婦への説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「胎児の健康状態を判定します」
  2. 「所要時間は10分です」
  3. 「排尿を済ませて下さい」
  4. 「仰向けで行います」
  5. 「固定用ベルトを1本使用します」

 

 


 

資料 厚生労働省「第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験、第108回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第108回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成31年2月17日(日)に実施された第108回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第108回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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ネット書店

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

三叉神経を求心路として起こるのはどれか。

 

  1. 瞬目反射
  2. 対光反射
  3. 追跡運動
  4. 輻輳反射

 

 


 

▶午前27

人工弁置換術の術後合併症で早期離床による予防効果が高いのはどれか。

 

  1. 反回神経麻痺
  2. 術後出血
  3. 縦隔炎
  4. 肺炎

 

 


 

▶午前28

成人の鼠径ヘルニアで正しいのはどれか。

 

  1. 内鼠径ヘルニアと外鼠径ヘルニアに分けられる。
  2. 患者の男女比は約1:3である。
  3. やせている人に多い。
  4. 保存的治療を行う。

 

 


 

▶午前29

Aさん(45歳、男性)は、10年ぶりに会った友人から顔貌の変化を指摘された。顔貌変化を図に示す。
108am29
Aさんの顔貌変化を引き起こしたホルモンはどれか。

 

  1. 成長ホルモン
  2. 副甲状腺ホルモン
  3. 副腎皮質ホルモン
  4. 甲状腺刺激ホルモン

 

 


 

▶午前30

低血糖時の症状はどれか。

 

  1. 発疹
  2. 徐脈
  3. 冷汗
  4. 多幸感

 

 


 

▶午前31

手の写真を別に示す。
108am31
写真の斜線部分で、正中神経の圧迫によって知覚異常を生じる部位を示しているのはどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D

 

 


 

▶午前32

疫学的因果関係があると判断できるのはどれか。

 

  1. 要因と疾病の関係が生物学的研究で得られた事実と異なる。
  2. 特定の要因と疾病の関係に特異的な関連が存在する。
  3. 要因と疾病の関係でオッズ比が1である。
  4. 要因と疾病の関係が散発的である。

 

 


 
▶午前33改題

令和4年(2022年)の日本の結核対策で増加が問題とされているのはどれか。

 

  1. 新登録結核患者数
  2. 菌喀痰塗抹陽性の肺結核患者数
  3. 外国生まれの新登録結核患者の割合
  4. 結核による死亡数

 

 


 
▶午前34

トータル・ヘルスプロモーション・プラン〈THP〉で実施されるのはどれか。

 

  1. がん検診
  2. 健康測定
  3. 一般健康診断
  4. 特定健康診査

 

 


 
▶午前35改題

健康寿命の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 生活習慣病の予防は健康寿命を伸ばす。
  2. 2019年の健康寿命は2016年よりも短い。
  3. 2019年の健康寿命は女性より男性のほうが長い。
  4. 平均寿命と健康寿命の差は健康上の問題なく日常生活ができる期間である。

 

 


 

▶午前36

指鼻指試験で評価する項目はどれか。

 

  1. 小脳機能
  2. 表在反射
  3. 深部知覚
  4. 複合知覚

 

 


 

▶午前37

静脈血採血時に使用する器具の取り扱いで適切なのはどれか。

 

  1. 真空採血管で採血する場合は素手で行う。
  2. 抜針した採血針はキャップをして破棄する。
  3. 針専用の廃棄容器は実施者の手の届く範囲に置く。
  4. 針専用の廃棄容器は廃棄物が投入口まで達したら交換する。

 

 


 

▶午前38

便秘を訴えている患者の打診のアセスメント項目で適切なのはどれか。

 

  1. 固い腫瘤
  2. 筋性防御
  3. 叩打痛
  4. 鼓腸

 

 


 

▶午前39

夜間の睡眠を促す方法で適切なのはどれか。

 

  1. 朝、起床後に日光を浴びる。
  2. 2時間以上昼寝をする。
  3. 夕食後、カフェインが含まれる飲み物を摂取する。
  4. 就寝前に過ごす部屋の照明は1,000ルクスとする。

 

 


 

▶午前40

歯ブラシを用いたブラッシングで歯周ポケットの清掃に適しているのはどれか。

 

  1. バス法
  2. スクラブ法
  3. ローリング法
  4. フォーンズ法

 

 


 

▶午前41

右中葉領域で粗い断続性副雑音〈水泡音〉が聴取された場合の体位ドレナージの体位を図に示す。
適切なのはどれか。

 

108am41

 

 


 
▶午前42

20℃から24℃で保存するのはどれか。

 

  1. 全血製剤
  2. 血漿製剤
  3. 赤血球液
  4. 血小板製剤

 

 


 

▶午前43

穿刺と穿刺部位の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 胸腔穿刺――胸骨体第2肋間
  2. 腹腔穿刺――剣状突起と臍窩を結ぶ直線の中間点
  3. 腰椎穿刺――第1・2腰椎間
  4. 骨髄穿刺――後腸骨稜

 

 


 
▶午前44

作業と健康障害の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. VDT作業――栄養機能障害
  2. 有機溶剤を扱う作業――呼吸機能障害
  3. 電離放射線を扱う作業――造血機能障害
  4. 石綿〈アスベスト〉を扱う作業――排尿機能障害

 

 


 

▶午前45

救急外来を受診した成人患者で、治療の緊急度が最も高いのはどれか。

 

  1. 2時間ほど前から右上下肢に力が入らず、ろれつが回らない。
  2. 3日前にペットの葬儀が終わり、食欲がなく、夜眠れない。
  3. プールでの日焼けによって背部全体が発赤している。
  4. 市販の風邪薬を通常の2倍量服用した。

 

 


 
▶午前46

がん診療連携拠点病院に設置されている「がん相談支援センター」の業務はどれか。

 

  1. 就労の斡旋
  2. がん検診の実施
  3. がんについての情報提供
  4. セカンドオピニオン外来の開設

 

 


 

▶午前47

胸腔ドレーン挿入中の患者の看護で適切なのはどれか。

 

  1. ミルキングは禁忌である。
  2. 持続的に陽圧となっているか観察する。
  3. ドレーンチューブに触れた後は手指衛生を行う。
  4. ドレーンバッグは挿入部より高い位置に設置する。

 

 


 

▶午前48

慢性心不全患者の生活指導で、心臓への負担を少なくするのはどれか。

 

  1. 肺炎球菌ワクチン接種の回避
  2. 蛋白質を制限した食事
  3. 食直後の散歩
  4. 排泄後の休息

 

 


 

▶午前49

Crohn〈クローン〉病の患者の食事指導で適切なのはどれか。

 

  1. 「食物繊維を多く含む食事にしましょう」
  2. 「蛋白質の多い食事にしましょう」
  3. 「脂肪分の多い食事にしましょう」
  4. 「炭水化物を控えましょう」

 

 


 

▶午前50

高カリウム血症の患者でみられるのはどれか。

 

  1. Trousseau〈トルソー〉徴候
  2. 心電図でのT波の増高
  3. 腸蠕動音の低下
  4. 四肢の麻痺

 

 


 

▶午前51

開頭術を受けた患者の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 頭部を水平に保つ。
  2. 緩下薬は禁忌である。
  3. 髄膜炎症状の観察を行う。
  4. 手術後1週間は絶飲食とする。

 

 


 

▶午前52

Aさん(47歳、男性、会社員)は、痛風の既往があり、ほぼ毎日、飲酒を伴う外食をしている。1週前に尿管結石による疝痛発作があり、体外衝撃波結石破砕術〈ESWL〉を受けた。その結果、排出された結石は尿酸結石であることがわかった。
Aさんへの結石の再発予防に対する生活指導で適切なのはどれか。

 

  1. 「飲酒量に制限はありません」
  2. 「負荷の大きい運動をしましょう」
  3. 「1日2L程度の水分摂取をしましょう」
  4. 「動物性蛋白質を多く含む食品を摂取しましょう」

 

 


 

▶午前53

高齢者に対する生活史の聴き方で適切なのはどれか。

 

  1. 認知機能の評価尺度を用いる。
  2. 事実と異なる聴取内容を訂正する。
  3. 話を聴く前に文書による同意を得る。
  4. 高齢者が話しやすい時代の思い出から聴く。

 

 


 
▶午前54改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査における高齢者世帯の所得のうち62.8%を占めるものは何か。

 

  1. 稼働所得
  2. 財産所得
  3. 公的年金・恩給
  4. 年金以外の社会保障給付金

 

 


 

▶午前55

Aさん(80歳、男性)は、空腹時の胃の痛みが2週間続くため受診し、1週後に胃内視鏡検査を受けることになった。
検査を受けるAさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 検査前日の夜に下剤を服用することを伝える。
  2. 検査前に前立腺肥大症の既往の有無を確認する。
  3. 検査中は仰臥位の姿勢を保持する。
  4. 検査後はすぐに食事ができることを説明する。

 

 


 

▶午前56

軽度の老人性難聴の特徴はどれか。

 

  1. ゆっくり話すと聞き取りにくい。
  2. 母音よりも子音が聞き分けにくい。
  3. 高音よりも低音が聞き取りにくい。
  4. イントネーションが理解しにくい。

 

 


 

▶午前57

Aさん(90歳、男性)は、脳梗塞による軽度の左半身麻痺がある。要介護2。最近、娘(65歳)とその家族と同居を始めた。Aさんの受診に付き添ってきた娘が看護師に「同居を始めてから疲れます」と話した。
この時の娘に対する看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 心療内科の受診を勧める。
  2. 娘の幼少期の親子関係を聞く。
  3. Aさんの介護老人保健施設への入所を勧める。
  4. 同居後に家族の生活がどのように変化したかを聞く。

 

 


 
▶午前58

Aさん(75歳、女性)は、腰部脊柱管狭窄症と診断されており、要介護1、障害高齢者の日常生活自立度判定基準A-1である。
Aさんが介護保険による貸与を受けられる福祉用具はどれか。

 

  1. 車椅子
  2. 歩行器
  3. 電動ベッド
  4. 入浴用椅子

 

 


 
▶午前59

乳幼児健康診査を規定しているのはどれか。

 

  1. 母子保健法
  2. 児童福祉法
  3. 次世代育成支援対策推進法
  4. 児童虐待の防止等に関する法律

 

 


 

▶午前60

小児の呼吸法が、腹式呼吸から成人と同じ胸式呼吸に変化する時期はどれか。

 

  1. 生後6か月
  2. 3歳
  3. 7歳
  4. 12歳

 

 


 

▶午前61

新生児の養育者に対する看護師の指導で正しいのはどれか。

 

  1. 「脂漏性湿疹は石けんで洗いましょう」
  2. 「臍帯はおむつで覆いましょう」
  3. 「うつぶせ寝にしましょう」
  4. 「日光浴をしましょう」

 

 


 

▶午前62

先天異常で正しいのはどれか。

 

  1. 軟骨無形成症は低身長になる。
  2. Turner〈ターナー〉症候群は高身長になる。
  3. Klinefelter〈クラインフェルター〉症候群は低身長になる。
  4. Pierre Robin〈ピエール・ロバン〉症候群は巨舌症がある。

 

 


 

▶午前63

平成16年(2004年)に性同一性障害者の性別の取扱いの特例に関する法律が施行され、戸籍上の性別を変更することが可能になった。
その変更の条件で正しいのはどれか。

 

  1. 15歳以上であること
  2. うつ症状を呈していること
  3. 現に未成年の子がいないこと
  4. 両親の同意が得られていること

 

 


 
▶午前64改題

日本における母の年齢階級別出生率の推移を図に示す。
108am64
図の矢印で示してある年齢階級はどれか。

 

  1. 20~24歳
  2. 25~29歳
  3. 30~34歳
  4. 35~39歳

 

 


 

▶午前65

女性を中心としたケア〈Women centered care〉の概念で適切なのはどれか。

 

  1. 父権主義を否定している。
  2. 周産期にある女性を対象とする。
  3. 全人的な女性という視点を重視する。
  4. 女性特有の疾患に関する看護を行う。

 

 


 

▶午前66

入院患者のせん妄に対する予防的介入で適切なのはどれか。

 

  1. 可能な限り離床を促す。
  2. 昼間は部屋を薄暗くする。
  3. 家族や知人の面会は必要最低限にする。
  4. 夕方に短時間の睡眠をとることを勧める。

 

 


 
▶午前67

注意欠如・多動性障害〈ADHD〉の症状はどれか。

 

  1. 音声チックが出現する。
  2. 計算を習得することが困難である。
  3. 課題や活動に必要なものをしばしば失くしてしまう。
  4. 読んでいるものの意味を理解することが困難である。

 

 


 
▶午前68

精神医療審査会で審査を行うのはどれか。

 

  1. 精神保健指定医の認定
  2. 入院患者からの退院請求
  3. 退院後生活環境相談員の選任
  4. 心神喪失等の状態で重大な他害行為を行った者の医療及び観察等に関する法律による処遇の要否

 

 


 
▶午前69

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律で、平成25年(2013年)に改正された内容はどれか。

 

  1. 保護者制度の廃止
  2. 自立支援医療の新設
  3. 精神保健指定医制度の導入
  4. 精神分裂病から統合失調症への呼称変更

 

 


 
▶午前70改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査において、要介護者等のいる世帯に同居している主な介護者全数の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 性別は女性が多い。
  2. 続柄は子が最も多い。
  3. 年齢は50~59歳が最も多い。
  4. 介護時間は「ほとんど終日」が最も多い。

 

 


 

▶午前71

Aさん(74歳、女性)は、1人暮らし。要介護1、認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅱa。頻尿のため、自室からトイレへの移動中に廊下で失禁することが頻繁にある。1日3食の高齢者向け配食サービスを利用している。
現時点でのAさんの日常生活で最も起こりやすいのはどれか。

 

  1. 窒息
  2. 転倒
  3. 熱傷
  4. 徘徊

 

 


 

▶午前72

Aさん(77歳、男性)は、脳梗塞による左片麻痺があり、右膝の痛みにより立位が困難である。端坐位で殿部をわずかに持ち上げることはできる。妻(77歳)は小柄で、体格差のある夫の移乗の介助に負担を感じている。
Aさんのベッドから車椅子への移乗の際、妻の介護負担を軽減する福祉用具で適切なのはどれか。

 

  1. 歩行器
  2. ベッド柵
  3. 電動介助リフト
  4. トランスファーボード

 

 


 

▶午前73

Aさん(82歳、男性)は、妻(75歳)と2人暮らし。障害高齢者の日常生活自立度判定基準B-1。日中は車椅子に座っていることが多い。Aさんの仙骨部に発赤があるのを発見したため、訪問看護師は妻にAさんへの介護方法を指導することにした。
妻に指導する内容で正しいのはどれか。

 

  1. 「仙骨部をマッサージしましょう」
  2. 「夜間は2時間毎に体位変換をしましょう」
  3. 「時々お尻を浮かすよう声をかけましょう」
  4. 「車椅子に座らせるときは円座を使いましょう」

 

 


 
▶午前74

地域包括ケアシステムにおける支援のあり方で、「互助」を示すのはどれか。

 

  1. 高齢者が生活保護を受けること
  2. 住民が定期的に体重測定すること
  3. 要介護者が介護保険サービスを利用すること
  4. 住民ボランティアが要支援者の家のごみを出すこと

 

 


 
▶午前75

医療提供の理念、病院・診療所等の医療を提供する場所、その管理のあり方を定めたのはどれか。

 

  1. 医療法
  2. 医師法
  3. 健康保険法
  4. 保健師助産師看護師法

 

 


 

▶午前76

看護師Aが患者Bの点滴ボトルに薬剤を注入しているとき、新人看護師から患者Cについて相談を受けた。看護師Aが作業を中断し新人看護師に対応した後、患者Bの点滴ボトルに患者Cの名前を記入するというヒヤリハットが発生した。
この病棟の看護師長が行う再発防止策で適切なのはどれか。

 

  1. 看護師Aに対策を考えさせる。
  2. 看護師Aを注射の業務から外す。
  3. 作業中断の対策を病棟チームで検討する。
  4. 再発防止カンファレンスを1か月後に計画する。

 

 


 
▶午前77

日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。

 

  1. 国際協力機構〈JICA〉
  2. 世界保健機関〈WHO〉
  3. 国連児童基金〈UNICEF〉
  4. 国連世界食糧計画〈WFP〉

 

 


 

▶午前78

災害に関する記述で正しいのはどれか。

 

  1. 災害時の要配慮者には高齢者が含まれる。
  2. 人為的災害の被災範囲は局地災害にとどまる。
  3. 複合災害は同じ地域で複数回災害が発生することである。
  4. 発災直後に被災者診療を行う場では医療の供給が需要を上回る。

 

 


 

▶午前79

血漿の電解質組成を陽イオンと陰イオンに分けたグラフを示す。
108am79
矢印で示すのはどれか。

 

  1. ナトリウムイオン
  2. カリウムイオン
  3. リン酸イオン
  4. 塩化物イオン
  5. 重炭酸イオン

 

 


 

▶午前80

血液中のカルシウムイオン濃度が低下した際に、ホルモン分泌量が増加するのはどれか。

 

  1. 膵島
  2. 甲状腺
  3. 下垂体
  4. 副腎皮質
  5. 副甲状腺

 

 


 
▶午前81

ネグレクトを受けている児の一時保護を決定するのはどれか。

 

  1. 家庭裁判所長
  2. 児童相談所長
  3. 保健所長
  4. 警察署長
  5. 市町村長

 

 


 

▶午前82

新生児の殿部の写真を別に示す。
108am82
考えられるのはどれか。

 

  1. ポートワイン母斑
  2. サーモンパッチ
  3. ウンナ母斑
  4. 太田母斑
  5. 蒙古斑

 

 


 

▶午前83

排便反射の反射弓を構成するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 下腸間膜神経節
  2. 腹腔神経節
  3. 骨盤神経
  4. 腰髄
  5. 仙髄

 

 


 

▶午前84

アセチルコリンで収縮するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 心筋
  2. 排尿筋
  3. 腓腹筋
  4. 立毛筋
  5. 瞳孔散大筋

 

 


 

▶午前85

内臓の痛みを引き起こすのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 虚血
  2. 氷水の摂取
  3. 48℃の白湯の摂取
  4. 平滑筋の過度の収縮
  5. 内視鏡によるポリープの切除

 

 


 

▶午前86

心電図検査における肢誘導はどれか。2つ選べ。

 

  1. V1
  2. V2
  3. V3R
  4. aVR

 

 


 
▶午前87

日本の公的医療保険制度に含まれるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 年金保険
  2. 雇用保険
  3. 船員保険
  4. 組合管掌健康保険
  5. 労働者災害補償保険

 

 


 

▶午前88

糖尿病末梢神経障害による感覚障害のある患者へのフットケア指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 両足部を観察する。
  2. 熱めの湯をかけて洗う。
  3. 靴ずれしない靴を選ぶ。
  4. なるべく素足で過ごす。
  5. 爪は足趾の先端よりも短く切る。

 

 


 

▶午前89

出生直後の正常新生児に当てはまる特徴はどれか。2つ選べ。

 

  1. 生理的に多血である。
  2. 腸内細菌叢が定着している。
  3. 噴門部の括約筋は発達している。
  4. Babinski〈バビンスキー〉反射がみられる。
  5. 胎盤を通じて母体からIgMが移行している。

 

 


 
▶午前90

身長170cm、体重70kgの成人の体格指数(BMI)を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:① ②

 

 


 

資料 厚生労働省「第105回保健師国家試験、第102回助産師国家試験、第108回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第108回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成30年2月18日(日)に実施された第107回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第107回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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ネット書店

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電子書籍

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後5(必修除外)

倫理原則の「正義」はどれか。

 

  1. 約束を守る。
  2. 害を回避する。
  3. 自己決定を尊重する。
  4. 公平な資源の配分を行う。

 

 


 

▶午後12(必修除外)

潰瘍性大腸炎によって生じるのはどれか。

 

  1. 滲出性下痢
  2. 分泌性下痢
  3. 脂肪性下痢
  4. 浸透圧性下痢

 

 


 

▶午後22(採点除外改題)

静脈血採血の方法で正しいのはどれか。

 

  1. 駆血帯を巻いている時間は1分以内とする。
  2. 針の刃面を下に向けて血管内に刺入する。
  3. 静脈内に針を刺入したら強く内筒を引く。
  4. 針を抜いてから1分程度の圧迫止血を行う。

 

 


 

▶午後26

味覚について正しいのはどれか。

 

  1. 基本味は5つである。
  2. 外転神経が支配する。
  3. 冷たい物ほど味が濃いと感じる。
  4. 1つの味蕾は1種類の基本味を知覚する。

 

 


 

▶午後27

ビタミンと生理作用の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. ビタミンA――嗅覚閾値の低下
  2. ビタミンD――Fe2+吸収の抑制
  3. ビタミンE――脂質の酸化防止
  4. ビタミンK――血栓の溶解

 

 


 

▶午後28

呼吸不全について正しいのはどれか。

 

  1. 喘息の重積発作によって慢性呼吸不全になる。
  2. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉で2つの型に分類される。
  3. 動脈血二酸化炭素分圧〈PaCO2〉が60mmHg以下をいう。
  4. Hugh-Jones〈ヒュー・ジョーンズ〉分類は呼吸困難の程度を表す。

 

 


 

▶午後29

薬剤とその副作用〈有害事象〉の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 副腎皮質ステロイド――低血糖
  2. ニューキノロン系抗菌薬――髄膜炎
  3. アミノグリコシド系抗菌薬――視神経障害
  4. スタチン〈HMG-CoA還元酵素阻害薬〉――横紋筋融解症

 

 


 

▶午後30

Sjögren〈シェーグレン〉症候群について正しいのはどれか。

 

  1. 網膜炎を合併する。
  2. 男女比は1対1である。
  3. 主症状は乾燥症状である。
  4. 抗核抗体の陽性率は30%程度である。

 

 


 
▶午後31

インフォーマルサポートはどれか。

 

  1. 介護支援専門員による居宅サービス計画の作成
  2. 医師による居宅療養管理指導
  3. 近隣住民による家事援助
  4. 民生委員による相談支援

 

 


 
▶午後32

ハイリスクアプローチについて正しいのはどれか。

 

  1. 費用対効果が高い。
  2. 成果が恒久的である。
  3. 一次予防を目的とする。
  4. 集団全体の健康状態の向上に貢献する。

 

 


 

▶午後33

フィンク, S. L.の危機モデルの過程で第3段階はどれか。

 

  1. 防衛的退行
  2. 衝撃
  3. 適応
  4. 承認

 

 


 

▶午後34

クリティカル・シンキングの思考過程で正しいのはどれか。

 

  1. 物事を否定的にみる。
  2. 主観的情報を重視する。
  3. 直感的にアプローチをする。
  4. 根拠に基づいた判断を行う。

 

 


 
▶午後35

学習支援として、集団指導よりも個別指導が望ましいのはどれか。

 

  1. 小学生へのインフルエンザ予防の指導
  2. 塩分摂取量が多い地域住民への食事指導
  3. ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染者への生活指導
  4. 3〜4か月児健康診査に来た保護者への離乳食の指導

 

 


 
▶午後36

感染症の成立過程において、予防接種が影響を与える要素はどれか。

 

  1. 病原体
  2. 感染源
  3. 感染経路
  4. 宿主の感受性

 

 


 

▶午後37

Aさん(85歳、女性)。左側の人工股関節置換術後10日である。日中は看護師の援助によって車椅子でトイレまで行くことは可能であるが、夜間はポータブルトイレを使用している。
Aさんの夜間の療養環境を整える上で適切なのはどれか。

 

  1. 足側のベッド柵は下げておく。
  2. 着脱しやすいスリッパを用意する。
  3. ポータブルトイレはAさんのベッドの右側に置く。
  4. 移動時につかまれるようにオーバーテーブルを整える。

 

 


 

▶午後38

1948年に、看護教育の現状等に関する大規模な調査報告書「これからの看護〈Nursing for the future〉」を著した人物はどれか。

 

  1. リチャーズ, L.
  2. ブラウン, E. L.
  3. レイニンガー, M. M.
  4. ゴールドマーク, J. C.

 

 


 

▶午後39

ノンレム睡眠中の状態で正しいのはどれか。

 

  1. 骨格筋が弛緩している。
  2. 夢をみていることが多い。
  3. 大脳皮質の活動が低下している。
  4. 組織の新陳代謝が低下している。

 

 


 
▶午後40

麻薬の取り扱いで正しいのはどれか。

 

  1. 看護師は麻薬施用者免許を取得できる。
  2. 麻薬を廃棄したときは市町村長に届け出る。
  3. アンプルの麻薬注射液は複数の患者に分割して用いる。
  4. 麻薬及び向精神薬取締法に管理について規定されている。

 

 


 
▶午後41

成人に対する一次救命処置〈BLS〉において、胸骨圧迫と人工呼吸との回数比で正しいのはどれか。

 

  1. 20対1
  2. 20対2
  3. 30対1
  4. 30対2

 

 


 

▶午後42

成人男性に対する全身麻酔下の膵頭十二指腸切除術が時に開始されてから40分間の経過を表に示す。
107pm42
9時40分の時点で、間接介助の看護師が医師に確認の上、実施することとして適切なのはどれか。

 

  1. 輸血を準備する。
  2. 下半身を心臓より高くする。
  3. 加温マットの設定温度を上げる。
  4. 次の尿量測定を40分後に実施する。

 

 


 

▶午後43

インスリン製剤について正しいのはどれか。

 

  1. 経口投与が可能である。
  2. 冷凍庫で長期保存できる。
  3. 皮下注射は同じ部位に行う。
  4. 飛行機に搭乗する際は手荷物として持ち込む。

 

 


 

▶午後44

廃用症侯群を予防する方法で正しいのはどれか。

 

  1. 関節固定後の等張性運動
  2. ギプス固定後からの等尺性運動
  3. 下腿の中枢から末梢へのマッサージ
  4. 足底板の装着による下腿三頭筋の収縮

 

 


 

▶午後45

造影CTの際に最も注意が必要なのはどれか。

 

  1. 閉所に対する恐怖がある患者
  2. 気管支喘息の既往がある患者
  3. ペースメーカーを装着している患者
  4. 既往に上部消化管造影検査後の腹痛がある患者

 

 


 

▶午後46

下垂体腺腫について正しいのはどれか。

 

  1. 褐色細胞腫が最も多い。
  2. トルコ鞍の狭小化を認める。
  3. 典型的な視野障害として同名半盲がある。
  4. 代表的な外科治療として経鼻的な経蝶形骨洞法による下垂体切除術がある。

 

 


 

▶午後47

緑内障と診断された患者への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「治療すれば視野障害は改善します」
  2. 「水晶体の代謝が低下して起こる病気です」
  3. 「自覚症状がなくても進行しやすい病気です」
  4. 「眼瞼のマッサージが眼圧降下に効果的です」

 

 


 
▶午後48

梅毒について正しいのはどれか。

 

  1. ウイルス感染症である。
  2. 感染経路は空気感染である。
  3. 治療の第一選択薬はステロイド外用薬である。
  4. 梅毒血清反応における生物学的偽陽性の要因に妊娠がある。

 

 


 

▶午後49

老年期の加齢に伴う生殖器および生殖機能の変化で正しいのはどれか。

 

  1. 卵巣が肥大する。
  2. 腟壁が薄くなる。
  3. 精液中の精子がなくなる。
  4. 男性はテストステロンが増加する。

 

 


 

▶午後50

高齢者の薬物動態の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 薬物の吸収の亢進
  2. 薬物の代謝の亢進
  3. 薬物の排泄の増加
  4. 血中濃度の半減期の延長

 

 


 
▶午後51

子どもの権利について述べている事項で最も古いのはどれか。

 

  1. 児童憲章の宣言
  2. 児童福祉法の公布
  3. 母子保健法の公布
  4. 児童の権利に関する条約の日本の批准

 

 


 

▶午後52

ピアジェ, J.の認知発達理論において2〜7歳ころの段階はどれか。

 

  1. 感覚―運動期
  2. 具体的操作期
  3. 形式的操作期
  4. 前操作期

 

 


 

▶午後53

乳歯について正しいのはどれか。

 

  1. 6〜8か月ころから生え始める。
  2. 5〜7歳ころに生えそろう。
  3. 全部で28本である。
  4. う蝕になりにくい。

 

 


 

▶午後54

乳児への散剤の与薬について、親に指導する内容で適切なのはどれか。

 

  1. ミルクに混ぜる。
  2. はちみつに混ぜる。
  3. 少量の水に溶かす。
  4. そのまま口に含ませる。

 

 


 
▶午後55

入院中に陰圧室に隔離すべき感染症はどれか。

 

  1. 麻疹
  2. 風疹
  3. 手足口病
  4. 流行性耳下腺炎

 

 


 

▶午後56

閉経について正しいのはどれか。

 

  1. 月経は永久に停止する。
  2. 子宮機能の低下で生じる。
  3. 原発性無月経のことである。
  4. 月経が3か月みられない時点で閉経と判定する。

 

 


 

▶午後57

正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。

 

  1. 骨盤内嵌入時、胎児の背中は母体の背側にある。
  2. 胎児の前頭部が先進する。
  3. 胎児の顔は母体の背側を向いて娩出される。
  4. 肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

 

 


 
▶午後58

母子保健施策とその対象の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 育成医療――結核児童
  2. 養育医療――学齢児童
  3. 健全母性育成事業――高齢妊婦
  4. 養育支援訪問事業――特定妊婦

 

 


 
▶午後59

精神保健活動における二次予防に該当するのはどれか。

 

  1. 地域の子育てサークルへの支援
  2. 休職中のうつ病患者への支援
  3. 企業内でのメンタルヘルス講座の開催
  4. 学校を長期間欠席している児童への家庭訪問

 

 


 

▶午後60

統合失調症の幻覚や妄想に最も関係する神経伝達物質はどれか。

 

  1. ドパミン
  2. セロトニン
  3. アセチルコリン
  4. ノルアドレナリン

 

 


 
▶午後61

精神科デイケアの目的で最も適切なのはどれか。

 

  1. 陽性症状を鎮静化する。
  2. 家族の疾病理解を深める。
  3. 単身で生活できるようにする。
  4. 対人関係能力の向上を目指す。

 

 


 
▶午後62

健康保険法による訪問看護サービスで正しいのはどれか。

 

  1. サービス対象は75歳以上である。
  2. 訪問看護師が訪問看護計画を立案する。
  3. 要介護状態区分に応じて区分支給限度基準額が定められている。
  4. 利用者の居宅までの訪問看護師の交通費は、診療報酬に含まれる。

 

 


 

▶午後63

Aさん(75歳、男性)。1人暮らし。慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉のため、2年前から在宅酸素療法を開始し、週に2回の訪問看護を利用している。訪問看護師はAさんから「最近、洗濯物を干すときに息が苦しくて疲れるが、自分でできることは続けたい」と相談された。
Aさんの労作時の息苦しさを緩和する方法について、訪問看護師が行う指導で適切なのはどれか。

 

  1. 労作時は酸素流量を増やす。
  2. 呼吸は呼気より吸気を長くする。
  3. 動作に合わせて短速呼吸をする。
  4. 腕を上げるときは息を吐きながら行う。

 

 


 

▶午後64

Aさん(80歳、男性)は、20年前に大腸癌でストーマを造設し、現在週1回の訪問看護を利用している。訪問看護師は、訪問時にAさんから「2日前から腹痛がある」と相談を受けた。Aさんのバイタルサインは、体温36.4℃、呼吸数24/分、脈拍84/分、血圧138/60mmHgである。
訪問看護師がAさんの腹痛をアセスメントするための情報で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. 排便の有無
  2. 身体活動量
  3. 食物の摂取状況
  4. ストーマ周囲の皮膚の状態

 

 


 

▶午後65

Aさん(70歳、男性)。1人暮らし。脳出血の手術後、回復期リハビリテーション病棟に入院中である。神経因性膀胱のため、膀胱留置カテーテルを挿入している。要介護2で、退院後は看護小規模多機能型居宅介護を利用する予定である。
退院後にAさんが行う膀胱留置カテーテルの管理で適切なのはどれか。

 

  1. 蓄尿バッグに遮光カバーをかぶせる。
  2. カテーテルは大腿の内側に固定する。
  3. 外出前に蓄尿バッグの尿を廃棄する。
  4. カテーテルと蓄尿バッグの接続は外さない。

 

 


 
▶午後66

A病院の組織図を図に示す。
107pm66
医療安全管理を担う部門が、組織横断的な活動をするのに適切な位置はどれか。

 

 

 


 

▶午後67

高速道路で衝突事故が発生し、20人が受傷した。A病院は、5人の重症患者を受け入れ、あわただしい雰囲気となっている。
医療を安全かつ円滑に行うために、救急外来のリーダー看護師に求められる役割として誤っているのはどれか。

 

  1. チームで患者情報を共有する。
  2. スタッフの役割分担を明確にする。
  3. 患者誤認が生じないように注意喚起する。
  4. 電話による安否の問い合わせに回答する。

 

 


 

▶午後68

紙カルテと比較したときの電子カルテの特徴として正しいのはどれか。

 

  1. データ集計が困難である。
  2. 診療録の保存期間が短い。
  3. 多職種間の情報共有が容易になる。
  4. 個人情報漏えいの危険性がなくなる。

 

 


 
▶午後69

医療機関に勤務する看護師のうち、特殊健康診断の対象となるのはどれか。

 

  1. 内視鏡室で勤務する看護師
  2. 精神科病棟で勤務する看護師
  3. 血管造影室で勤務する看護師
  4. 一般病棟で勤務する夜勤専従の看護師

 

 


 

▶午後70

神経伝達物質と効果器の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. γ-アミノ酪酸〈GABA〉――気管
  2. アセチルコリン――瞳孔散大筋
  3. アドレナリン――血管
  4. セロトニン――心筋
  5. ドパミン――汗腺

 

 


 

▶午後71

無対の静脈はどれか。

 

  1. 鎖骨下静脈
  2. 総腸骨静脈
  3. 内頸静脈
  4. 腕頭静脈
  5. 門脈

 

 


 

▶午後72

血液中の濃度の変化が膠質浸透圧に影響を与えるのはどれか。

 

  1. 血小板
  2. 赤血球
  3. アルブミン
  4. グルコース
  5. ナトリウムイオン

 

 


 
▶午後73

院内感染の観点から、多剤耐性に注意すべきなのはどれか。

 

  1. ジフテリア菌
  2. 破傷風菌
  3. 百日咳菌
  4. コレラ菌
  5. 緑膿菌

 

 


 

▶午後74

過換気でみられるのはどれか。

 

  1. 骨格筋の弛緩
  2. 血中酸素分圧の低下
  3. 体循環系の血管の収縮
  4. 代謝性アルカローシス
  5. 血中二酸化炭素分圧の上昇

 

 


 

▶午後75

乳癌の検査で侵襲性が高いのはどれか。

 

  1. 触診
  2. 細胞診
  3. MRI検査
  4. 超音波検査
  5. マンモグラフィ

 

 


 
▶午後76

感染症と保健所への届出期間の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 結核――診断後7日以内
  2. 梅毒――診断後直ちに
  3. E型肝炎――診断後直ちに
  4. 腸管出血性大腸菌感染症――診断後7日以内
  5. 後天性免疫不全症候群〈AIDS〉――診断後直ちに

 

 


 
▶午後77改題

令和3年(2021年)の医療法の改正によって、医療計画には①疾病・②事業及び在宅医療の医療体制に関する事項を定めることとされている。
①と②に入る数字の組合せで正しいのはどれか。

 

  ①――②

  1. 4――4
  2. 4――5
  3. 5――5
  4. 5――6
  5. 6――6

 

 


 

▶午後78

筋骨格系の加齢に伴う変化が発症の一因となるのはどれか。

 

  1. 肺結核
  2. 骨盤臓器脱
  3. 前立腺肥大症
  4. 加齢黄斑変性
  5. 慢性閉塞性肺疾患〈COPD〉

 

 


 
▶午後79改題

令和4年度(2022年度)の「高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律に基づく対応状況等に関する調査結果」における養介護施設従事者等による虐待で最も多いのはどれか。

 

  1. 性的虐待
  2. 介護等放棄
  3. 身体的虐待
  4. 心理的虐待
  5. 経済的虐待

 

 


 
▶午後80

Aさん(66歳、女性)は、4年前に前頭側頭型認知症と診断され、介護老人福祉施設に入所している。時々、隣の席の人のおやつを食べるため、トラブルになることがある。
この状況で考えられるAさんの症状はどれか。

 

  1. 脱抑制
  2. 記憶障害
  3. 常同行動
  4. 自発性の低下
  5. 物盗られ妄想

 

 


 
▶午後81

社会福祉士及び介護福祉士法に基づき、介護福祉士が一定の条件を満たす場合に行うことができる医療行為はどれか。

 

  1. 摘便
  2. 創処置
  3. 血糖測定
  4. 喀痰吸引
  5. インスリン注射

 

 


 

▶午後82

精神障害者のリカバリ〈回復〉について正しいのはどれか。

 

  1. ストレングスモデルが適用される。
  2. 目標に向かう直線的な過程である。
  3. 精神疾患が寛解した時点から始まる。
  4. 精神障害者が1人で達成を目指すものである。
  5. 精神障害者が病識を獲得するまでの過程である。

 

 


 

▶午後83

健常な成人の心臓について、右心室と左心室で等しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 単位時間当たりの収縮の回数
  2. 拡張時の内圧
  3. 収縮時の内圧
  4. 心室壁の厚さ
  5. 1回拍出量

 

 


 
▶午後84

難病の患者に対する医療等に関する法律〈難病法〉において国が行うとされているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 申請に基づく特定医療費の支給
  2. 難病の治療方法に関する調査及び研究の推進
  3. 指定難病に係る医療を実施する医療機関の指定
  4. 支給認定の申請に添付する診断書を作成する医師の指定
  5. 難病に関する施策の総合的な推進のための基本的な方針の策定

 

 


 

▶午後85

急性期の患者の特徴で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 症状の変化が乏しい。
  2. エネルギー消費量が少ない。
  3. 身体の恒常性が崩れやすい。
  4. 生命の危機状態になりやすい。
  5. セルフマネジメントが必要となる。

 

 


 

▶午後86

甲状腺ホルモンの分泌が亢進した状態の身体所見について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 徐脈
  2. 便秘
  3. 眼球突出
  4. 皮膚乾燥
  5. 手指振戦

 

 


 

▶午後87

下部尿路症状のうち蓄尿症状はどれか。2つ選べ。

 

  1. 尿失禁
  2. 残尿感
  3. 腹圧排尿
  4. 尿線途絶
  5. 尿意切迫感

 

 


 

▶午後88

妊娠の成立の機序で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 原始卵胞から卵子が排出される。
  2. 排卵後の卵子は卵管采によって卵管に取り込まれる。
  3. 受精は精子と卵子との融合である。
  4. 受精卵は子宮内で2細胞期になる。
  5. 着床は排卵後3日目に起こる。

 

 


 

▶午後89

Aさん(65歳、女性)は、5年前に乳癌の左胸筋温存乳房切除術と左腋窩リンパ節郭清術を受けた。1年前に大骨転移のため日常生活動作〈ADL〉に一部介助が必要となり、訪問看護を利用し在宅で療養している。Aさんの左上腕内側の皮膚をつまむと健側より厚みがある。
訪問看護師がAさんに指導する左上腕のケア方法で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 指圧する。
  2. 皮膚の露出は少なくする。
  3. 保湿クリームを塗布する。
  4. ナイロン製タオルで洗う。
  5. アルカリ性石けんで洗浄する。

 

 


 
▶午後90

出生体重3,200gの新生児。日齢の体重は3,100gである。このときの体重減少率を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答:①.②%

 

 


 

資料 厚生労働省「第104回保健師国家試験、第101回助産師国家試験、第107回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第107回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成30年2月18日(日)に実施された第107回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第107回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

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電子書籍

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午前 一般問題

 

 

▶午前2改題(必修除外)

令和4年(2022年)の病院報告による一般病床の平均在院日数はどれか。

 

  1. 6.2日
  2. 16.2日
  3. 26.2日
  4. 36.2日

 

 


 
▶午前9(必修除外)

一般病床の看護職員の配置基準は、入院患者【 】人に対して看護師及び准看護師1人と法令で定められている。
【 】に入るのはどれか。

 

  1. 2
  2. 3
  3. 4
  4. 6

 

 


 

▶午前11(必修除外)

肝臓の機能で正しいのはどれか。

 

  1. 胆汁の貯蔵
  2. 脂肪の吸収
  3. ホルモンの代謝
  4. 血漿蛋白質の分解

 

 


 

▶午前26

健常な成人の血液中にみられる細胞のうち、核が無いのはどれか。

 

  1. 単球
  2. 好中球
  3. 赤血球
  4. リンパ球

 

 


 

▶午前27

自発呼吸時の胸腔内圧を示す曲線はどれか。

 

107am27

 

 


 

▶午前28

急性大動脈解離について正しいのはどれか。

 

  1. 大動脈壁の外膜が解離する。
  2. 診断には造影剤を用いないCT検査を行う。
  3. Stanford〈スタンフォード〉分類B型では緊急手術を要する。
  4. 若年者ではMarfan〈マルファン〉症候群の患者にみられることが多い。

 

 


 
▶午前29改題

令和3年度(2021年度)における社会保障給付費の内訳で多い順に並んでいるのはどれか。

 

  1. 年金>医療>福祉その他
  2. 年金>福祉その他>医療
  3. 医療>年金>福祉その他
  4. 医療>福祉その他>年金

 

 


 
▶午前30

法律とその内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 児童福祉法――受胎調節の実地指導
  2. 地域保健法――市町村保健センターの設置
  3. 健康増進法――医療安全支援センターの設置
  4. 学校保健安全法――特定給食施設における栄養管理

 

 


 

▶午前31

排泄行動が自立している入院中の男性高齢者が、夜間の排尿について「夜は何度もトイレに行きたくなります。そのたびにトイレまで歩くのは疲れます」と訴えている。
この患者の看護で適切なのはどれか。

 

  1. おむつの使用
  2. 夜間の尿器の使用
  3. 就寝前の水分摂取の制限
  4. 膀胱留置カテーテルの挿入

 

 


 
▶午前32

良質の医療を受ける権利を宣言しているのはどれか。

 

  1. リスボン宣言
  2. ヘルシンキ宣言
  3. ジュネーブ宣言
  4. ニュルンベルク綱領

 

 


 

▶午前33

看護における問題解決過程で誤っているのはどれか。

 

  1. 多面的な情報を分析する。
  2. 看護問題の優先順位は変化する。
  3. 家族を含めた看護計画を立てる。
  4. 看護問題は疾患によって確定される。

 

 


 

▶午前34

検査に用いる器具を別に示す。
107am34
Weber〈ウェーバー〉試験に用いるのはどれか。

 

 

 


 

▶午前35

患者と看護師が面談をする際、両者の信頼関係を構築するための看護師の行動で最も適切なのはどれか。

 

  1. 患者の正面に座る。
  2. メモを取ることに集中する。
  3. 患者と視線の高さを合わせる。
  4. 事前に用意した文章を読み上げる。

 

 


 

▶午前36

成人に経鼻経管栄養法を行う際の胃管を挿入する方法で適切なのはどれか。

 

  1. 体位は仰臥位とする。
  2. 管が咽頭に達したら頸部を後屈する。
  3. 咳嗽が生じた場合は直ちに抜去する。
  4. 嚥下運動よりも速い速度で挿入する。

 

 


 

▶午前37

ボディメカニクスを活用して、看護師が患者を仰臥位から側臥位に体位変換する方法で正しいのはどれか。

 

  1. 患者の支持基底面を狭くする。
  2. 患者の重心を看護師から離す。
  3. 患者の膝を伸展したままにする。
  4. 患者の体幹を肩から回転させる。

 

 


 

▶午前38

入浴の際に血圧が低下しやすい状況はどれか。

 

  1. 浴槽に入る前に湯を身体にかけたとき
  2. 浴槽の湯に肩まで浸かったとき
  3. 浴槽から出たとき
  4. 浴室から脱衣所に移動したとき

 

 


 
▶午前39

輸血後、数日から数週間経過してから出現する副作用〈有害事象〉はどれか。

 

  1. 溶血性反応
  2. 末梢血管収縮反応
  3. アナフィラキシー反応
  4. 輸血後移植片対宿主病〈PT-GVHD〉

 

 


 

▶午前40

上部消化管内視鏡検査について適切なのはどれか。

 

  1. 2時間前から絶飲食とする。
  2. 前投薬には筋弛緩薬を用いる。
  3. 体位は左側臥位とする。
  4. 終了直後から飲食は可能である。

 

 


 

▶午前41

全身麻酔下で食道再建術を受ける患者への術前オリエンテーションで適切なのはどれか。

 

  1. 「口から息を吸って鼻から吐く練習をしてください」
  2. 「手術の直前に下剤を飲んでもらいます」
  3. 「手術中はコンタクトレンズをつけたままで良いです」
  4. 「麻酔の際は喉に呼吸用の管を入れます」

 

 


 
▶午前42

生活習慣が発症に関連している疾患はどれか。

 

  1. 肺気腫
  2. 1型糖尿病
  3. 肥大型心筋症
  4. 重症筋無力症

 

 


 
▶午前43

難病の患者に対する医療等に関する法律〈難病法〉に基づく医療費助成の対象となる疾患はどれか。

 

  1. 中皮腫
  2. C型肝炎
  3. 慢性腎不全
  4. 再生不良性貧血

 

 


 

▶午前44

慢性疾患の患者に対する自己管理の支援で最も適切なのはどれか。

 

  1. 患者自身の失敗体験をもとに指導する。
  2. 病気に関する広範囲な知識を提供する。
  3. 症状に慣れる方法を身につけるように促す。
  4. 自分の身体徴候を把握するように指導する。

 

 


 

▶午前45

Aさん(56歳、男性)は、化学療法後の血液検査にて好中球数300/mm3であった。
Aさんの状態で正しいのはどれか。

 

  1. 入浴を控える必要がある。
  2. 日和見感染症のリスクが高い。
  3. 口腔ケアには歯間ブラシを用いる必要がある。
  4. 化学療法の開始前と比べリンパ球数は増加している。

 

 


 

▶午前46

Aさん(35歳、男性)。身長175cm、体重74kgである。1か月前から腰痛と右下肢のしびれが続くため受診した。腰椎椎間板ヘルニアと診断され、保存的療法で経過をみることになった。
Aさんへの生活指導として適切なのはどれか。

 

  1. 「体重を減らしましょう」
  2. 「痛いときは冷罨法が効果的です」
  3. 「前かがみの姿勢を控えましょう」
  4. 「腰の下に枕を入れて寝ると良いですよ」

 

 


 

▶午前47

老年期の心理社会的葛藤を「統合」対「絶望」と表現した人物はどれか。

 

  1. ペック, R. C.
  2. バトラー, R. N.
  3. エリクソン, E. H.
  4. ハヴィガースト, R. J.

 

 


 
▶午前48改題

令和4年(2022年)の国民生活基礎調査における65歳以上の高齢者がいる世帯について正しいのはどれか。

 

  1. 単独世帯は1割である。
  2. 三世代世帯は3割である。
  3. 夫婦のみの世帯は4割である。
  4. 親と未婚の子のみの世帯は2割である。

 

 


 
▶午前49

Aさん(66歳、男性)は、Lewy〈レビー〉小体型認知症であるが、日常生活動作〈ADL〉は自立している。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を初めて利用することとなった。施設の看護師は、同居している家族から「以前、入院したときに、ご飯にかかっているゴマを虫だと言って騒いだことがあったが、自宅ではそのような様子はみられない」と聞いた。
入所当日の夜間の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 虫はいないと説明する。
  2. 部屋の照明をつけたままにする。
  3. 細かい模様のある物は片付ける。
  4. 窓のカーテンは開けたままにする。

 

 


 

▶午前50

Aさん(70歳、女性)。夫(72歳)と2人暮らし。慢性腎不全のため腹膜透析を行うことになった。認知機能や身体機能の障害はない。腹膜透析について説明を受けた後、Aさんは「私のように高齢でも自分で腹膜透析をできるのか心配です。毎日続けられるでしょうか」と話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「誰でも簡単にできます」
  2. 「ご家族に操作をしてもらいましょう」
  3. 「訪問看護師に毎日見守ってもらいましょう」
  4. 「同年代で腹膜透析をしている人の体験を聞いてみましょう」

 

 


 

▶午前51

Aさん(80歳、女性)。大腿骨頸部骨折のため人工骨頭置換術を受けた。手術後14日、Aさんの経過は順調で歩行訓練を行っている。歩行による疼痛の訴えはない。
現在のAさんの状態で最も注意すべきなのはどれか。

 

  1. せん妄
  2. 創部感染
  3. 股関節脱臼
  4. 深部静脈血栓症

 

 


 

▶午前52

胎生期から小児期の血清免疫グロブリン濃度の年齢による変動を図に示す。
107am52
①が示しているのはどれか。

 

  1. IgA
  2. IgD
  3. IgG
  4. IgM

 

 


 

▶午前53

Aちゃん(生後4か月、女児)は、嘔吐とけいれんのため病院を受診した。受診時、Aちゃんは傾眠状態で、顔色不良と眼球上転がみられたため入院となった。
受診時の体温は36.8℃であった。四肢は硬直し、数か所の内出血斑があった。大泉門は平坦であったが、次第に膨隆を認めるようになった。このときの頭部CTを別に示す。
107am53
Aちゃんの所見として考えられるのはどれか。

 

  1. 急性脳症
  2. てんかん
  3. 硬膜下血腫
  4. 細菌性髄膜炎

 

 


 

▶午前54

性同一性障害〈GID〉/性別違和〈GD〉について正しいのはどれか。

 

  1. 出現するのは成人期以降である。
  2. ホルモン療法の対象にはならない。
  3. 生物学的性と性の自己認識とが一致しない。
  4. 生物学的性と同一の性への恋愛感情をもつことである。

 

 


 

▶午前55

ルービン, R.による母親役割獲得過程におけるロールプレイはどれか。

 

  1. 友人の出産体験を聞く。
  2. 人形で沐浴の練習をする。
  3. 購入する育児用品を考える。
  4. 看護師が行う児の抱き方を見る。

 

 


 
▶午前56

産科外来を初めて受診した妊婦。夫婦ともに外国籍で、日本の在留資格を取得している。
この妊婦への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「母子健康手帳は有料で入手できます」
  2. 「妊婦健康診査は公費の助成を受けられます」
  3. 「出生届は外務省に提出します」
  4. 「生まれた子どもは出生時に日本国籍を取得できます」

 

 


 
▶午前57

大震災の2日後、避難所にいる成人への心理的援助で適切なのはどれか。

 

  1. 宗教の多様性への配慮は後で行う。
  2. 会話が途切れないように話しかける。
  3. 確証がなくても安全であると保証する。
  4. ストレス反応に関する情報提供を行う。

 

 


 

▶午前58

修正型電気けいれん療法について正しいのはどれか。

 

  1. 保護室で行う。
  2. 全身麻酔下で行う。
  3. 強直間代発作が生じる。
  4. 発生頻度の高い合併症は骨折である。

 

 


 
▶午前59

自殺念慮を訴える患者で、自殺が最も切迫している状態はどれか。

 

  1. 自殺の手段が未定である。
  2. 自殺する日を決めている。
  3. 将来の希望について時々話す。
  4. 普段と変わらない様子で生活している。

 

 


 
▶午前60

養護者による虐待を受けたと思われる高齢者を発見した者が、高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律〈高齢者虐待防止法〉に基づき通報する先として正しいのはどれか。

 

  1. 市町村
  2. 警察署
  3. 消防署
  4. 訪問看護事業所

 

 


 

▶午前61

Aさん(83歳、男性)は、脳梗塞の後遺症で右片麻痺があり、在宅療養中である。
嚥下障害のため胃瘻を造設している。義歯を装着しているが、自分の歯が数本残っている。
Aさんの口腔ケアについて、介護者への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 義歯を装着したまま歯を磨く。
  2. 経管栄養直後に実施する。
  3. ペースト状の歯磨剤を使用する。
  4. 歯垢の除去には歯ブラシを用いる。

 

 


 
▶午前62

特別訪問看護指示書による訪問看護について正しいのはどれか。

 

  1. 提供できる頻度は週に3回までである。
  2. 提供できる期間は最大6か月である。
  3. 対象に指定難病は含まない。
  4. 医療保険が適用される。

 

 


 
▶午前63

要介護2と認定された高齢者の在宅療養支援において、支援に関与する者とその役割の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 介護支援専門員――家事の援助
  2. 市町村保健師――居宅サービス計画書の作成
  3. 訪問看護師――日常生活動作〈ADL〉の向上のための訓練
  4. 訪問介護員――運動機能の評価

 

 


 
▶午前64

日本の医療保険制度について正しいのはどれか。

 

  1. 健康診断は医療保険が適用される。
  2. 75歳以上の者は医療費の自己負担はない。
  3. 医療保険適用者の約4分の1が国民健康保険に加入している。
  4. 健康保険の種類によって1つのサービスに対する診療報酬の点数が異なる。

 

 


 
▶午前65改題

日本の医療提供施設について正しいのはどれか。

 

  1. 病院数は1995年から増加傾向である。
  2. 2019年の人口対病床数は先進国の中で最も多い。
  3. 介護老人保健施設数は2000年から減少傾向である。
  4. 精神科の平均在院日数は1990年から先進国で最短である。

 

 


 
▶午前66

看護師が自ら進んで能力を開発することの努力義務を定めているのはどれか。

 

  1. 医療法
  2. 労働契約法
  3. 教育基本法
  4. 看護師等の人材確保の促進に関する法律

 

 


 
▶午前67

災害医療について正しいのはどれか。

 

  1. 災害拠点病院は市町村が指定する。
  2. 医療計画の中に災害医療が含まれる。
  3. 防災訓練は災害救助法に規定されている。
  4. 災害派遣医療チーム〈DMAT〉は災害に関連した長期的な医療支援活動を担う。

 

 


 

▶午前68

小腸で消化吸収される栄養素のうち、胸管を通って輸送されるのはどれか。

 

  1. 糖質
  2. 蛋白質
  3. 電解質
  4. 中性脂肪
  5. 水溶性ビタミン

 

 


 

▶午前69

性周期が規則的で健常な成人女性において、着床が起こる時期に血中濃度が最も高くなるホルモンはどれか。

 

  1. アルドステロン
  2. プロゲステロン
  3. エストラジオール
  4. 黄体形成ホルモン〈LH〉
  5. 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉

 

 


 

▶午前70

腹部CTを別に示す。
107am70
胆石が半年間で胆囊内をAからCまで移動した。
Cの状態を表すのはどれか。

 

  1. 嵌頓
  2. 侵入
  3. 転位
  4. 停留
  5. 迷入

 

 


 

▶午前71

胸腺腫に合併する疾患で多くみられるのはどれか。

 

  1. Parkinson〈パーキンソン〉病
  2. 筋ジストロフィー
  3. 重症筋無力症
  4. 多発性硬化症
  5. 多発性筋炎

 

 


 

▶午前72

頭部CTを別に示す。
107am72
論理的思考を制御する領域はどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D
  5. E

 

 


 
▶午前73

糖尿病の合併症のうち、健康日本21(第三次)の目標に含まれるのはどれか。

 

  1. 腎症
  2. 感染症
  3. 網膜症
  4. 神経障害
  5. 血行障害

 

 


 

▶午前74

創傷の治癒過程で炎症期に起こる現象はどれか。

 

  1. 創傷周囲の線維芽細胞が活性化する。
  2. 肉芽の形成が促進される。
  3. 滲出液が創に溜まる。
  4. 創の収縮が起こる。
  5. 上皮化が起こる。

 

 


 

▶午前75

Ménière〈メニエール〉病の患者への指導内容について正しいのはどれか。

 

  1. 静かな環境を保持する。
  2. 発作時は部屋を明るくする。
  3. めまいがあるときは一点を凝視する。
  4. 嘔吐を伴う場合は仰臥位安静にする。
  5. 耳鳴があるときは周囲の音を遮断する。

 

 


 

▶午前76

車椅子での座位の姿勢を別に示す。
107am76
このような姿勢を長時間続けることで最も褥瘡が発生しやすい部位はどれか。

 

  1. 右肘関節部
  2. 右大転子部
  3. 左坐骨結節部
  4. 左膝関節外側部
  5. 左足関節外果部

 

 


 
▶午前77改題

令和5年(2023年)の人口動態統計において、1~4歳の死因で最も多いのはどれか。

 

  1. 肺炎
  2. 心疾患
  3. 悪性新生物
  4. 不慮の事故
  5. 先天奇形、変形及び染色体異常

 

 


 

▶午前78

Aちゃん(8歳、女児)は、白血病の終末期で入院しているが、病状は安定している。両親と姉のBちゃん(10歳)の4人家族である。
Aちゃんの家族へ看護師が伝える内容として適切なのはどれか。

 

  1. 「Aちゃんは外出できません」
  2. 「Bちゃんは面会できません」
  3. 「Aちゃんが食べたい物を食べて良いです」
  4. 「Aちゃんよりもご家族の意思を優先します」
  5. 「Aちゃんに終末期であることは伝えないでください」

 

 


 
▶午前79

Aさん(28歳、女性)は、2歳の子どもを養育しながら働いている。
Aさんが所定労働時間の短縮を希望した場合、事業主にその措置を義務付けているのはどれか。

 

  1. 児童福祉法
  2. 労働基準法
  3. 男女共同参画社会基本法
  4. 雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律〈男女雇用機会均等法〉
  5. 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉

 

 


 

▶午前80

難病患者が自分の病気について学ぶことで不安を解消しようとする防衛機制はどれか。

 

  1. 否認
  2. 昇華
  3. 知性化
  4. 合理化
  5. 反動形成

 

 


 

▶午前81

新人看護師のAさんは、夜勤の看護師からの引き継ぎが終了した後、日勤で行う業務を書き出した。
Aさんが書き出した以下の業務のうち最も優先して行うのはどれか。

 

  1. 頭部の搔痒感を訴える患者の洗髪
  2. 夜間せん妄のあった患者との散歩
  3. 午後に入院する患者の診療録の準備
  4. 翌日に検査を受ける予定の患者への説明
  5. 人工呼吸器を装着中の患者の状態の確認

 

 


 

▶午前82

車軸関節はどれか。2つ選べ。

 

  1. 正中環軸関節
  2. 腕尺関節
  3. 上橈尺関節
  4. 指節間関節
  5. 顎関節

 

 


 

▶午前84

パルスオキシメータを別に示す。
107am84
表示されている数値が示すのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 脈拍数
  2. 酸素分圧
  3. 酸素飽和度
  4. 重炭酸濃度
  5. 二酸化炭素濃度

 

 


 

▶午前85

網膜剝離について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 確定診断のために眼底検査を行う。
  2. 前駆症状として光視症がみられる。
  3. 初期症状として夜盲がみられる。
  4. 失明には至らない。
  5. 若年者に好発する。

 

 


 
▶午前86

労働基準法で定められているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 妊娠の届出
  2. 妊婦の保健指導
  3. 産前産後の休業
  4. 配偶者の育児休業
  5. 妊産婦の時間外労働の制限

 

 


 
▶午前87

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 本人より先に家族に病名を告知する。
  2. 国内では異性間性的接触による感染が最も多い。
  3. 適切な対応によって母子感染率を下げることができる。
  4. 性行為の際には必ずコンドームを使用するよう指導する。
  5. HIVに感染していれば後天性免疫不全症候群〈AIDS〉と診断できる。

 

 


 

▶午前88

Aさん(63歳、男性)。BMI24。前立腺肥大症のため経尿道的前立腺切除術を受け、手術後3日で膀胱留置カテーテルが抜去された。数日後に退院する予定である。
Aさんへの退院指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 散歩を控える。
  2. 水分摂取を促す。
  3. 長時間の座位を控える。
  4. 時間をかけて入浴する。
  5. 排便時に強くいきまないようにする。

 

 


 
▶午前89

精神科病院で行動制限を受ける患者への対応で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 行動制限の理由を患者に説明する。
  2. 原則として2名以上のスタッフで対応する。
  3. 信書の発受の対象は患者の家族に限定する。
  4. 精神保健指定医による診察は週1回とする。
  5. 12時間を超えない隔離は看護師の判断で実施する。

 

 


 

▶午前90

3L/分で酸素療法中の入院患者が、500L酸素ボンベ(14.7MPaで充塡)を用いて移動した。現在の酸素ボンベの圧力計は5MPaを示している。
酸素ボンベの残りの使用可能時間を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②分

 

 


 

資料 厚生労働省「第104回保健師国家試験、第101回助産師国家試験、第107回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第107回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成29年2月19日(日)に実施された第106回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第106回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

刺激伝導系でないのはどれか。

 

  1. 腱索
  2. 洞房結節
  3. 房室結節
  4. Purkinje〈プルキンエ〉線維

 

 


 

▶午後27

アルドステロンで正しいのはどれか。

 

  1. 近位尿細管に作用する。
  2. 副腎髄質から分泌される。
  3. ナトリウムの再吸収を促進する。
  4. アンジオテンシンⅠによって分泌が促進される。

 

 


 

▶午後28

慢性閉塞性肺疾患について正しいのはどれか。

 

  1. 残気量は減少する。
  2. %肺活量の低下が著明である。
  3. 肺コンプライアンスは上昇する。
  4. 可逆性の気流閉塞が特徴である。

 

 


 

▶午後29

腰椎椎間板ヘルニアで正しいのはどれか。

 

  1. 高齢の女性に多発する。
  2. 診断にはMRIが有用である。
  3. 好発部位は第1・2腰椎間である。
  4. 急性期では手術による治療を行う。

 

 


 
▶午後30

配偶者暴力相談支援センターの機能はどれか。

 

  1. 一時保護
  2. 就労の仲介
  3. 外傷の治療
  4. 生活資金の給付

 

 


 
▶午後31改題

施行日が最も新しい法律はどれか。

 

  1. 高齢社会対策基本法
  2. 高齢者の医療の確保に関する法律
  3. 高齢者虐待の防止、高齢者の養護者に対する支援等に関する法律
  4. 地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための関係法律の整備等に関する法律〈医療介護総合確保推進法〉

 

 


 
▶午後32

保健師助産師看護師法に定められているのはどれか。

 

  1. 免許取得後の臨床研修が義務付けられている。
  2. 心身の障害は免許付与の相対的欠格事由である。
  3. 看護師籍の登録事項に変更があった場合は2か月以内に申請する。
  4. 都道府県知事は都道府県ナースセンターを指定することができる。

 

 


 

▶午後34

車椅子による移送で適切なのはどれか。

 

  1. エレベーターの中で方向転換する。
  2. 急な下り坂では前向きに車椅子を進める。
  3. ティッピングレバーを踏み、段差を乗り越える。
  4. 移乗する前にフットレスト〈足のせ台〉を下げる。

 

 


 
▶午後35

病室環境に適した照度はどれか。

 

  1. 100〜200ルクス
  2. 300〜400ルクス
  3. 500〜600ルクス
  4. 700〜800ルクス

 

 


 

▶午後36

検査の目的と採尿方法の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 細菌の特定――中間尿
  2. 腎機能の評価――杯分尿
  3. 肝機能の評価――24時間尿
  4. 尿道の病変の推定――早朝尿

 

 


 
▶午後37

職業病や労働災害の防止、より健康的な労働環境の確保および労働者の健康の向上を目的としている法律はどれか。

 

  1. 労働組合法
  2. 労働基準法
  3. 労働安全衛生法
  4. 労働関係調整法

 

 


 

▶午後38

合併症のない全身状態が良好な患者に対して、全身麻酔のための気管挿管を行い用手換気をしたところ、左胸郭の挙上が不良であった。
原因として考えられるのはどれか。

 

  1. 無気肺
  2. 食道挿管
  3. 片肺挿管
  4. 換気量不足

 

 


 

▶午後39

脳出血の後遺症で左片麻痺と嚥下障害のある患者の家族に、食事介助の指導を行うときの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「食材にこんにゃくを入れると良いですよ」
  2. 「体を起こしたら、左の脇の下をクッションで支えましょう」
  3. 「口の左側に食べ物を入れるようにしましょう」
  4. 「飲み込むときに咳が出なければ誤嚥の心配はありません」

 

 


 

▶午後40

自助具を図に示す。
関節リウマチによって肩関節に痛みがある患者の関節保護のための自助具として最も適切なのはどれか。

 

106pm40

 

 


 

▶午後41

Aさん(59歳、女性)は、半年前に下咽頭癌で放射線治療を受けた。口腔内が乾燥し、水を飲まないと話すことも不自由なことがある。
Aさんに起こりやすいのはどれか。

 

  1. う歯
  2. 顎骨壊死
  3. 嗅覚障害
  4. 甲状腺機能亢進症

 

 


 

▶午後42

1型糖尿病と診断された人への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 自己血糖測定の試験紙の費用は医療保険の対象外である。
  2. 食事が摂取できないときはインスリン注射を中止する。
  3. 低血糖症状には振戦などの自律神経症状がある。
  4. 運動は朝食前が効果的である。

 

 


 

▶午後43

アレルギー性鼻炎について正しいのはどれか。

 

  1. 食後に症状が増悪する。
  2. Ⅳ型アレルギーである。
  3. スクラッチテストで原因を検索する。
  4. アレルゲンの除去は症状の抑制に有効である。

 

 


 

▶午後44

他動運動による関節可動域〈ROM〉訓練を行うときの注意点で適切なのはどれか。

 

  1. 有酸素運動を取り入れる。
  2. 等尺性運動を取り入れる。
  3. 近位の関節を支持して行う。
  4. 痛みがある場合は速く動かす。

 

 


 
▶午後45

Aさん(80歳、女性)は、要介護となったため長男家族(長男50歳、長男の妻45歳、18歳と16歳の孫)と同居することとなった。在宅介護はこの家族にとって初めての経験である。
Aさんの家族が新たな生活に適応していくための対処方法で最も適切なのはどれか。

 

  1. 活用できる在宅サービスをできる限り多く利用する。
  2. 家族が持つニーズよりもAさんのニーズを優先する。
  3. 介護の負担が特定の家族に集中しないように家族で話し合う。
  4. 10代の子どもを持つ家族の発達課題への取り組みを一時保留にする。

 

 


 
▶午後46改題

令和4年(2022年)の就業構造基本調査における65歳以上75歳未満の高齢者の就業について正しいのはどれか。

 

  1. 女性では就業している者の割合は40%以上である。
  2. 就業していない者よりも就業している者の割合が多い。
  3. 就業していない者のうち40%以上が就業を希望している。
  4. 就業している者のうち非正規職員・従業員の割合は成人期より多い。

 

 


 

▶午後47

高齢者施設に入所中のAさん(78歳、女性)は、長期間寝たきり状態で、便秘傾向のため下剤を内服している。下腹部痛と便意を訴えるが3日以上排便がなく、浣腸を行うと短く硬い便塊の後に、多量の軟便が排泄されることが数回続いている。既往歴に、消化管の疾患や痔はない。
Aさんの今後の排便に対する看護として最も適切なのはどれか。

 

  1. 直腸の便塊の有無を確認する。
  2. 止痢薬の処方を医師に依頼する。
  3. 1日の水分摂取量を800mL程度とする。
  4. 食物繊維の少ない食事への変更を提案する。

 

 


 

▶午後48

老年期のうつ病に特徴的な症状はどれか。

 

  1. 幻覚
  2. 感情鈍麻
  3. 心気症状
  4. 着衣失行

 

 


 

▶午後49

高齢者に術後の呼吸器合併症が発症しやすい理由で正しいのはどれか。

 

  1. 残気量の減少
  2. 肺活量の低下
  3. 嚥下反射の閾値の低下
  4. 気道の線毛運動の亢進

 

 


 
▶午後50

学童期の肥満について正しいのはどれか。

 

  1. 肥満傾向児は肥満度30%以上と定義される。
  2. 肥満傾向児は高学年より低学年が多い。
  3. 肥満傾向児は男子より女子が多い。
  4. 成人期の肥満に移行しやすい。

 

 


 

▶午後51

外性器異常が疑われた新生児の親への対応として適切なのはどれか。

 

  1. 出生直後に性別を伝える。
  2. 内性器には異常がないことを伝える。
  3. 出生直後に母児の早期接触を行わない。
  4. 出生届は性別保留で提出できることを説明する。

 

 


 

▶午後52

受胎のメカニズムで正しいのはどれか。

 

  1. 排卵は黄体形成ホルモン〈LH〉の分泌が減少して起こる。
  2. 卵子の受精能力は排卵後72時間持続する。
  3. 受精は卵管膨大部で起こることが多い。
  4. 受精後2日で受精卵は着床を完了する。

 

 


 

▶午後53

成熟期女性の受胎調節について適切なのはどれか。

 

  1. 経口避妊薬は女性が主導で使用できる。
  2. コンドーム法の避妊効果は99%以上である。
  3. 基礎体温法は月経が不順な女性に有用である。
  4. 子宮内避妊器具〈IUD〉は経産婦より未産婦に挿入しやすい。

 

 


 

▶午後55

Aさん(65歳、男性)は、胃癌を疑われ検査入院した。入院時、認知機能に問題はなかった。不眠を訴え、入院翌日からベンゾジアゼピン系の睡眠薬の内服が開始された。その日の夜、Aさんは突然ナースステーションに来て、意味不明な内容を叫んでいた。翌朝、Aさんは穏やかに話し意思疎通も取れたが「昨夜のことは覚えていない」と言う。
Aさんの昨夜の行動のアセスメントで最も適切なのはどれか。

 

  1. 観念奔逸
  2. 感情失禁
  3. 妄想気分
  4. 夜間せん妄

 

 


 
▶午後56

2人以上の精神保健指定医による診察結果の一致が要件となる入院形態はどれか。

 

  1. 応急入院
  2. 措置入院
  3. 医療保護入院
  4. 緊急措置入院

 

 


 

▶午後57

Aさん(65歳、男性)は、肺気腫で在宅酸素療法を受けている。ある日、Aさんの妻(70歳)から「同居している孫がインフルエンザにかかりました。今朝から夫も体が熱く、ぐったりしています」と訪問看護ステーションに電話で連絡があったため緊急訪問した。
訪問看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 喀痰の性状
  2. 胸痛の有無
  3. 関節痛の有無
  4. 経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2

 

 


 
▶午後58

地域包括ケアシステムについて正しいのはどれか。

 

  1. 都道府県を単位として構築することが想定されている。
  2. 75歳以上の人口が急増する地域に重点が置かれている。
  3. 本人・家族の在宅生活の選択と心構えが前提条件とされている。
  4. 地域特性にかかわらず同じサービスが受けられることを目指している。

 

 


 
▶午後59

障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律〈障害者総合支援法〉に基づいて、障害者が利用できるサービスはどれか。

 

  1. 育成医療
  2. 居宅療養管理指導
  3. 共同生活援助〈グループホーム〉
  4. 介護予防通所リハビリテーション

 

 


 

▶午後60

Aさん(55歳、女性)は、夫と2人で暮らしている。進行性の多発性硬化症で在宅療養をしている。脊髄系の症状が主で、両下肢の麻痺、膀胱直腸障害および尿閉がある。最近は座位の保持が難しく、疲れやすくなってきている。排尿はセルフカテーテルを使用してAさんが自己導尿を行い、排便は訪問看護師が浣腸を行っている。夫は仕事のため日中は不在である。
Aさんの身体状態に合わせた療養生活で適切なのはどれか。

 

  1. 入浴はシャワー浴とする。
  2. 介助型の車椅子を利用する。
  3. ベッドの高さは最低の位置で固定する。
  4. セルフカテーテルはトイレに保管する。

 

 


 
▶午後61

医療の標準化を目的に活用されているのはどれか。

 

  1. コーピング
  2. クリニカルパス
  3. エンパワメント
  4. コンサルテーション

 

 


 

▶午後62

Aさん(27歳、男性)は、地震によって倒壊した建物に下腿を挟まれていたが、2日後に救出された。既往歴に特記すべきことはない。
注意すべき状態はどれか。

 

  1. 尿崩症
  2. 高カリウム血症
  3. 低ミオグロビン血症
  4. 代謝性アルカローシス

 

 


 
▶午後63

災害医療におけるトリアージについて正しいのはどれか。

 

  1. 傷病者を病名によって分類する。
  2. 危険区域と安全区域を分けることである。
  3. 医療資源の効率的な配分のために行われる。
  4. 救命が困難な患者に対する治療を優先する。

 

 


 
▶午後64

国際保健に関する機関について正しいのはどれか。

 

  1. 国際協力機構〈JICA〉は国境なき医師団の派遣を行う。
  2. 国連開発計画〈UNDP〉は労働者の健康保護の勧告を行う。
  3. 世界保健機関〈WHO〉は国際疾病分類〈ICD〉を定めている。
  4. 赤十字国際委員会〈ICRC〉は国際連合〈UN〉の機関の1つである。

 

 


 

▶午後65

女性の骨盤腔内器官について腹側から背側への配列で正しいのはどれか。

 

  1. 尿道――肛門管――腟
  2. 腟――尿道――肛門管
  3. 肛門管――腟――尿道
  4. 尿道――腟――肛門管
  5. 腟――肛門管――尿道

 

 


 
▶午後66

公的年金制度について正しいのはどれか。

 

  1. 学生は申請によって納付が免除される。
  2. 生活保護を受けると支給が停止される。
  3. 保険料が主要財源である。
  4. 任意加入である。
  5. 積立方式である。

 

 


 
▶午後67

健康に影響を及ぼす生活環境とそれを規定している法律の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 上水道水質――汚濁防止法
  2. 飲食店――食品衛生法
  3. 家庭ごみ――悪臭防止法
  4. 学校環境――教育基本法
  5. 住宅用の建築材料――環境基本法

 

 


 
▶午後68

チェーンソーの使用によって生じるのはどれか。

 

  1. じん肺
  2. 視力低下
  3. 心筋梗塞
  4. 肘関節の拘縮
  5. Raynaud〈レイノー〉現象

 

 


 

▶午後69

Aさん(61歳、男性)は、水分が飲み込めないため入院した。高度の狭窄を伴う進行食道癌と診断され、中心静脈栄養が開始された。入院後1週、Aさんは口渇と全身倦怠感を訴えた。意識は清明であり、バイタルサインは脈拍108/分、血圧98/70mmHgであった。尿量は1,600mL/日で、血液検査データは、アルブミン3.5g/dL、AST〈GOT〉45IU/L、ALT〈GPT〉40IU/L、クレアチニン1.1mg/dL、血糖190mg/dL、Hb11.0g/dLであった。
Aさんの口渇と全身倦怠感の要因として最も考えられるのはどれか。

 

  1. 貧血
  2. 低栄養
  3. 高血糖
  4. 腎機能障害
  5. 肝機能障害

 

 


 

▶午後70

病的な老化を示すのはどれか。

 

  1. 肝臓の萎縮
  2. 動脈の粥状硬化
  3. 毛様体筋の機能低下
  4. 心筋の弾性線維の減少
  5. 膀胱の平滑筋の線維化

 

 


 

▶午後71

生後1か月の男児。Hirschsprung〈ヒルシュスプルング〉病と診断され、生後6日、回腸部にストーマ造設術を行った。術後の経過は良好であり、退院に向けてストーマケアに関する指導を行うことになった。
母親に対する指導として適切なのはどれか。

 

  1. 「面板をはがした部位はタオルで拭いてください」
  2. 「ストーマ装具の交換は授乳直後に行ってください」
  3. 「ストーマから水様の便が出る時は受診してください」
  4. 「ストーマ装具の交換は滅菌手袋を装着して行ってください」
  5. 「ストーマ装具は便を捨てる部分が体の外側に向くように貼ってください」

 

 


 

▶午後73

ホメオスタシスに関与するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 味蕾
  2. 筋紡錘
  3. 痛覚受容器
  4. 浸透圧受容器
  5. 中枢化学受容体

 

 


 

▶午後74

眼球内での光の通路に関与するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 強膜
  2. 脈絡膜
  3. 毛様体
  4. 硝子体
  5. 水晶体

 

 


 

▶午後75

排便時の努責で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 直腸平滑筋は弛緩する。
  2. 呼息位で呼吸が止まる。
  3. 外肛門括約筋は収縮する。
  4. 内肛門括約筋は弛緩する。
  5. 腹腔内圧は安静時より低下する。

 

 


 

▶午後76

急性炎症と比較して慢性炎症に特徴的な所見はどれか。2つ選べ。

 

  1. 好中球浸潤
  2. CRPの上昇
  3. リンパ球浸潤
  4. 形質細胞の浸潤
  5. 血管透過性の亢進

 

 


 

▶午後77

狭心症の治療に用いる薬はどれか。2つ選べ。

 

  1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
  2. スルホニル尿素薬
  3. ジギタリス製剤
  4. 抗血小板薬
  5. 硝酸薬

 

 


 

▶午後78

出血傾向を把握するために重要なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 血糖値
  2. 血清鉄
  3. 血小板数
  4. アルカリフォスファターゼ値
  5. 活性化部分トロンボプラスチン時間〈APTT〉

 

 


 

▶午後79

胃食道逆流症について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 食道の扁平上皮化生を起こす。
  2. 上部食道括約筋の弛緩によって生じる。
  3. 食道炎の程度と症状の強さが一致する。
  4. プロトンポンプ阻害薬が第一選択の治療法である。
  5. Barrett〈バレット〉上皮は腺癌の発生リスクが高い。

 

 


 

▶午後80

患者の自立支援で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 不足している知識を補う。
  2. 発病前の生活習慣を尊重する。
  3. 支援目標を看護師があらかじめ定める。
  4. できないことに焦点を当てて行動を修正する。
  5. 支援者である看護師が上位の関係が望ましい。

 

 


 

▶午後81

腹圧性尿失禁のケアとして適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 下腹部を保温する。
  2. 骨盤底筋群訓練を促す。
  3. 定期的な水分摂取を促す。
  4. 恥骨上部の圧迫を指導する。
  5. 尿意を感じたら早めにトイレへ行くことを促す。

 

 


 

▶午後82

手段的日常生活動作〈IADL〉はどれか。2つ選べ。

 

  1. 食事
  2. 洗濯
  3. 入浴
  4. 更衣
  5. 買い物

 

 


 

▶午後83

開放性損傷はどれか。2つ選べ。

 

  1. 切創
  2. 打撲傷
  3. 擦過創
  4. 皮下出血
  5. 内臓損傷

 

 


 
▶午後84

児童憲章について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 児童がよい環境の中で育てられることを定めている。
  2. 児童の権利に関する条約を受けて制定された。
  3. 児童が人として尊ばれることを定めている。
  4. 保護者の責務を定めている。
  5. 違反すると罰則規定がある。

 

 


 

▶午後85

急性中耳炎で内服薬による治療を受けた5歳の男児および保護者に対して、治癒後に行う生活指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 片側ずつ鼻をかむ。
  2. 耳垢は毎日除去する。
  3. 入浴時は耳栓を使用する。
  4. 大声を出させないようにする。
  5. 発熱時は耳漏の有無を確認する。

 

 


 

▶午後86

Aさん(50歳、女性)は、急に体が熱くなったり汗をかいたりし、夜は眠れなくなり疲れやすさを感じるようになった。月経はこの1年間で2回あった。
Aさんのホルモンで上昇しているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. エストロゲン
  2. プロラクチン
  3. プロゲステロン
  4. 黄体形成ホルモン〈LH〉
  5. 卵胞刺激ホルモン〈FSH〉

 

 


 

▶午後87

医療現場における暴力について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 精神科に特有のものである。
  2. 病室環境は誘因にならない。
  3. 目撃者は被害者に含まれない。
  4. 暴力予防プログラムに合わせて対処する。
  5. 発生を防止するためには組織的な体制の整備が重要である。

 

 


 
▶午後88

精神医療におけるピアサポーターの活動について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 訪問活動は禁止されている。
  2. 活動には専門家の同行が条件となる。
  3. ピアサポーター自身の回復が促進される。
  4. 精神保健医療福祉サービスの利用を終了していることが条件となる。
  5. 自分の精神障害の経験を活かして同様の体験をしている人を支援する。

 

 


 

▶午後89

6%A消毒液を用いて、医療器材の消毒用の0.02%A消毒液を1,500mL作るために必要な6%A消毒液の量を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答:①.②mL

 

 


 

▶午後90

体重9.6kgの患児に、小児用輸液セットを用いて体重1kg当たり1日100mLの輸液を行う。このときの1分間の滴下数を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②滴/分

 

 


 

資料 厚生労働省「第103回保健師国家試験、第100回助産師国家試験、第106回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第106回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成29年2月19日(日)に実施された第106回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第106回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前10(必修除外)

ヒューマンエラーによる医療事故を防止するための対策で最も適切なのはどれか。

 

  1. 性格検査の実施
  2. 事故発生時の罰則の規定
  3. 注意力強化のための訓練の実施
  4. 操作を誤りにくい医療機器の導入

 

 


 

▶午前15(必修除外)

せん妄の誘発因子はどれか。

 

  1. 身体拘束
  2. 心血管障害
  3. 低栄養状態
  4. 電解質バランス異常

 

 


 

▶午前26

単層円柱上皮はどれか。

 

  1. 表皮
  2. 腹膜
  3. 膀胱

 

 


 

▶午前27

角加速度を感知するのはどれか。

 

  1. 耳管
  2. 前庭
  3. 耳小骨
  4. 半規管

 

 


 

▶午前28

縦隔に含まれるのはどれか。

 

  1. 胸腺
  2. 副腎
  3. 甲状腺

 

 


 

▶午前29

膵液について正しいのはどれか。

 

  1. 弱アルカリ性である。
  2. 糖質分解酵素を含まない。
  3. セクレチンによって分泌量が減少する。
  4. Langerhans〈ランゲルハンス〉島のβ細胞から分泌される。

 

 


 

▶午前30

ホルモンと分泌部位の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. サイロキシン――副甲状腺
  2. テストステロン――前立腺
  3. バソプレシン――副腎皮質
  4. プロラクチン――下垂体前葉

 

 


 

▶午前31

腹部CTを別に示す。
106am31
矢印で示す部位について正しいのはどれか。

 

  1. 肥満細胞で構成される。
  2. 厚さはBMIの算出に用いられる。
  3. 厚い場合は洋梨型の体型の肥満が特徴的である。
  4. 厚い場合はメタボリックシンドロームと診断される。

 

 


 

▶午前32

放射線療法について正しいのはどれか。

 

  1. Gyは吸収線量を表す。
  2. 主に非電離放射線を用いる。
  3. 電子線は生体の深部まで到達する。
  4. 多門照射によって正常組織への線量が増加する。

 

 


 

▶午前33

Alzheimer〈アルツハイマー〉病で正しいのはどれか。

 

  1. 基礎疾患として高血圧症が多い。
  2. 初期には記銘力障害はみられない。
  3. アミロイドβタンパクが蓄積する。
  4. MRI所見では前頭葉の萎縮が特徴的である。

 

 


 

▶午前34

ペースメーカー装着患者における右心室ペーシング波形の心電図を別に示す。
106am34
心電図の記録速度は通常の25mm/秒であり、矢印で示した小さなノッチがペースメーカーからの電気刺激が入るタイミングを示している。
心電図波形によって計測した心拍数で正しいのはどれか。

 

  1. 30/分以上、50/分未満
  2. 50/分以上、70/分未満
  3. 70/分以上、90/分未満
  4. 90/分以上、99/分以下

 

 


 
▶午前35

労働者災害補償保険法に規定されているのはどれか。

 

  1. 失業時の教育訓練給付金
  2. 災害発生時の超過勤務手当
  3. 有害業務従事者の健康診断
  4. 業務上の事故による介護補償給付

 

 


 
▶午前36

高齢者における肺炎の三次予防はどれか。

 

  1. 口腔内の衛生管理
  2. 肺炎球菌ワクチンの接種
  3. 呼吸リハビリテーション
  4. 健康診断での胸部エックス線撮影

 

 


 

▶午前37

患者と看護師の関係において、ラポールを意味するのはどれか。

 

  1. 侵されたくない個人の空間
  2. 人間対人間の関係の確立
  3. 意図的な身体への接触
  4. 自己開示

 

 


 

▶午前38

看護における情報について正しいのはどれか。

 

  1. 尺度で測定された患者の心理状態は主観的情報である。
  2. 入院費用に関する患者の不安は客観的情報である。
  3. 観察した食事摂取量は客観的情報である。
  4. 既往歴は主観的情報である。

 

 


 

▶午前39

Barré〈バレー〉徴候の査定の開始時と判定時の写真を別に示す。
106am39
左上肢のBarré〈バレー〉徴候陽性を示すのはどれか。

 

 

 


 

▶午前40

入院中の妻を亡くした直後の夫へのグリーフケアで最も適切なのはどれか。

 

  1. 妻の話を夫とすることは避ける。
  2. 夫の悲嘆が軽減してからケアを開始する。
  3. 夫が希望する場合は死後の処置を一緒に行う。
  4. 妻を亡くした夫のためのサポートグループへの参加を促す。

 

 


 

▶午前41

ヨード制限食が提供されるのはどれか。

 

  1. 甲状腺シンチグラフィ
  2. 慢性腎不全の治療
  3. 肝臓の庇護
  4. 貧血の治療

 

 


 

▶午前42

体位が身体に与える影響について正しいのはどれか。

 

  1. 座位から仰臥位になると楽に呼吸ができる。
  2. 立位と比較して座位の方が収縮期血圧は低い。
  3. 仰臥位から急に立位になると脈拍が速くなる。
  4. 立位からTrendelenburg〈トレンデレンブルグ〉位になると収縮期血圧が下降する。

 

 


 

▶午前43

洗髪を行うときに、患者のエネルギー消費が最も少ない体位はどれか。

 

  1. 仰臥位
  2. 端座位
  3. 起座位
  4. Fowler〈ファウラー〉位

 

 


 

▶午前44

前腕部からの動脈性の外出血に対する用手間接圧迫法で血流を遮断するのはどれか。

 

  1. 鎖骨下動脈
  2. 腋窩動脈
  3. 上腕動脈
  4. 橈骨動脈

 

 


 
▶午前45

看護師が医療事故を起こした場合の法的責任について正しいのはどれか。

 

  1. 罰金以上の刑に処せられた者は行政処分の対象となる。
  2. 事故の程度にかかわらず業務停止の処分を受ける。
  3. 民事責任として業務上過失致死傷罪に問われる。
  4. 刑法に基づき所属施設が使用者責任を問われる。

 

 


 
▶午前46

疾患と原因となる生活習慣の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 低血圧症――飲酒
  2. 心筋梗塞――長時間労働
  3. 悪性中皮腫――喫煙
  4. 1型糖尿病――過食

 

 


 
▶午前47

自動体外式除細動器〈AED〉による電気的除細動の適応となるのはどれか。

 

  1. 心静止
  2. 心房細動
  3. 心室細動
  4. 房室ブロック

 

 


 

▶午前48

術中の仰臥位の保持によって発生することがある腕神経叢麻痺の原因はどれか。

 

  1. 上腕の持続的圧迫
  2. 前腕の回外の持続
  3. 肘関節の持続的圧迫
  4. 上肢の90度以上の外転

 

 


 

▶午前49

点滴静脈内注射によって抗癌薬を投与している患者の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 悪心は薬で緩和する。
  2. 留置針は原則として手背に挿入する。
  3. 血管痛がある場合は直ちに留置針を差し替える。
  4. 2回目以降の投与では過敏症の症状の確認は必要ない。

 

 


 

▶午前50

Aさん(60歳、男性)は、慢性心不全の終末期で、積極的な治療を行わないことを希望している。現在、入院中で、リザーバーマスク10L/分で酸素を吸入し、水分制限がある。時々息切れがみられるが、Aさんは面会に来た長女との会話を楽しみにしている。バイタルサインは呼吸数28/分、脈拍110/分、血圧76/50mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%であった。
このときの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 面会は制限しない。
  2. 水分制限を厳しくする。
  3. Aさんに仰臥位を維持してもらう。
  4. 面会中は酸素マスクを鼻腔カニューラに変更する。

 

 


 
▶午前51

Aさん(42歳、女性)は、3日前から微熱と強い全身倦怠感を自覚したため病院を受診したところ、肝機能障害が認められ、急性肝炎の診断で入院した。1か月前に生の牡蠣を摂取している。Aさんはこれまで肝臓に異常を指摘されたことはなく、家族で肝臓疾患を罹患した者はいない。
Aさんが罹患した肝炎について正しいのはどれか。

 

  1. 細菌感染である。
  2. 劇症化する危険性がある。
  3. 慢性肝炎に移行しやすい。
  4. インターフェロン療法を行う。

 

 


 

▶午前52

ホルモン負荷試験について正しいのはどれか。

 

  1. ホルモン分泌異常を生じている部位の推定に用いる。
  2. 分泌異常が疑われるホルモンを投与する。
  3. 前日の夕食から禁食にする。
  4. 入院が必要である。

 

 


 

▶午前53

乳癌の自己検診法の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 月経前に行う。
  2. 年に1回実施する。
  3. 指先を立てて乳房に触る。
  4. 乳房の皮膚のくぼみの有無を観察する。

 

 


 

▶午前54

高齢者の看護において目標志向型思考を重視する理由で最も適切なのはどれか。

 

  1. 疾患の治癒促進
  2. 老化現象の進行の抑制
  3. 病態の関連図の作成の効率化
  4. 生活全体を豊かにするケアの実践

 

 


 

▶午前55

高齢者の活動と休息のリズムの調整について最も適切なのはどれか。

 

  1. 午前中に日光を浴びる機会をつくる。
  2. 昼食後に入浴する。
  3. 昼寝をしない。
  4. 就寝前に水分を多く摂る。

 

 


 

▶午前56

加齢による咀嚼・嚥下障害の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 咳嗽反射が低下する。
  2. 口腔内の残渣物が減る。
  3. 唾液の粘稠度が低下する。
  4. 食道入口部の開大が円滑になる。

 

 


 

▶午前57

Aさん(85歳、女性)は、両側の感音難聴で「音は聞こえるけれど、話の内容が聞き取れないので困っています」と話した。
Aさんに対する看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 大きな声で話す。
  2. 話の内容をより詳しく説明する。
  3. Aさんが文字盤を使えるようにする。
  4. 看護師の口の動きが見えるように話す。

 

 


 
▶午前58

Lewy〈レビー〉小体型認知症の初期にみられる症状はどれか。

 

  1. 幻視
  2. 失語
  3. 脱抑制
  4. 人格変化

 

 


 
▶午前59改題

介護保険法で「入所する要介護者に対し、施設サービス計画に基づいて、入浴、排せつ、食事等の介護その他の日常生活上の世話、機能訓練、健康管理及び療養上の世話を行うことを目的とする施設」と規定されているのはどれか。

 

  1. 介護老人保健施設
  2. 介護老人福祉施設
  3. 介護療養型医療施設
  4. 介護医療院

 

 


 
▶午前60

出産や育児に関する社会資源と法律の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 入院助産――児童福祉法
  2. 出産扶助――母体保護法
  3. 出産手当金――母子保健法
  4. 養育医療――児童手当法

 

 


 

▶午前61

Aさん(16歳、女子)。身長160cm、体重40kg。1年で体重が12kg減少した。Aさんは6か月前から月経がみられないため婦人科クリニックを受診し、体重減少性無月経と診断された。
今後、Aさんの無月経が長期間続いた場合、増加することが予想されるのはどれか。

 

  1. 血糖値
  2. 骨吸収
  3. 体脂肪率
  4. エストロゲン

 

 


 
▶午前62

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護等に関する法律〈DV防止法〉で正しいのはどれか。

 

  1. 婚姻の届出をしていない場合は保護の対象とはならない。
  2. 暴力を受けている者を発見した者は保健所へ通報する。
  3. 暴力には心身に有害な影響を及ぼす言葉が含まれる。
  4. 母子健康センターは被害者の保護をする。

 

 


 
▶午前63

妊婦の感染症と児への影響の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 風疹――白内障
  2. 性器ヘルペス――聴力障害
  3. トキソプラズマ症――先天性心疾患
  4. 性器クラミジア感染症――小頭症

 

 


 

▶午前64

Aさん(68歳、女性)は、胃癌のため入院した。入院初日に「夫も癌になって、亡くなる前に痛みで苦しんでいました。私も痛みが怖いんです」と言った。看護師は、Aさんが夫のように苦しむことへの恐怖や不安があることが分かり、Aさんとともに対処法について考えた。
この時点での患者―看護師関係の段階はどれか。

 

  1. 方向付け
  2. 同一化
  3. 開拓利用
  4. 問題解決

 

 


 

▶午前65

訪問看護の利用者に関する訪問看護と病院の外来看護の連携で適切なのはどれか。

 

  1. 訪問看護報告書は外来看護師に提出する。
  2. 利用者の個人情報の相互共有に利用者の承諾書は不要である。
  3. 利用者が使用している医療材料の情報を外来看護師と共有する。
  4. 訪問看護師から外来看護師に利用者の外来診察の予約を依頼する。

 

 


 

▶午前66

Aさん(42歳、女性)は、交通事故による脊髄損傷で入院し、リハビリテーションを受けた。Aさんの排泄の状況は、間欠的導尿による排尿と、坐薬による3日に1回の排便である。同居する夫と実母が導尿の指導を受け、退院することになった。初回の訪問看護は退院後3日目とし、その後は訪問看護を週2回受けることになった。
入院していた医療機関から提供された患者情報のうち、初回訪問のケア計画を立案するのに最も優先度の高い情報はどれか。

 

  1. 食事の摂取量
  2. 1日の導尿回数
  3. 最終排便の日時
  4. リハビリテーションの内容

 

 


 

▶午前67

A君(6歳、男児)は、父母と姉との4人で暮らしている。3歳児健康診査で運動機能の発達の遅延を指摘され、5歳のときにDuchenne〈デュシェンヌ〉型筋ジストロフィーの確定診断を受けた。現在は、床からの立ち上がり動作に介助が必要である。見守りが必要ではあるが、室内の歩行は自立している。在宅支援サービスは利用していない。A君の外来受診時に母親から「最近、Aの世話をしていると、8歳の姉が私にしがみついて離れないので困ります」と看護師に相談があった。
このときの看護師の対応で最も優先されるのはどれか。

 

  1. 姉の小学校の養護教諭に家庭訪問を依頼する。
  2. 姉にA君の歩行の見守りをさせるよう勧める。
  3. 短期入所を利用して父母と姉とで旅行するよう勧める。
  4. 居宅介護を利用して母が姉と関わる時間を確保することを提案する。

 

 


 

▶午前68

在宅で訪問看護師が行う要介護者の入浴に関する援助で適切なのはどれか。

 

  1. 入浴前後に水分摂取を促す。
  2. 浴室の換気は入浴直前に行う。
  3. 浴槽に入っている間に更衣の準備をする。
  4. 入浴前の身体状態の観察を家族に依頼する。

 

 


 

▶午前69

Aさん(65歳、女性)は、夫と実父との3人暮らしである。脊柱管狭窄症の術後、地域包括ケア病棟に入院中である。退院後は自宅に戻り室内で車椅子を利用する予定である。Aさんの障害高齢者の日常生活自立度判定基準はB-1である。
看護師による家族への指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 家族の生活習慣を中心に屋内環境を整備する。
  2. 夜間の車椅子によるトイレへの移動は制限する。
  3. 退院後の生活の課題に応じて福祉用具を選定する。
  4. ベッドから車椅子への移動介助にリフトの導入を勧める。

 

 


 
▶午前70

特定行為に係る看護師の研修制度に関して正しいのはどれか。

 

  1. 特定行為は診療の補助行為である。
  2. 研修は都道府県知事が指定する研修機関で実施する。
  3. 研修を受けるには10年以上の実務経験が必要である。
  4. 看護師等の人材確保の促進に関する法律に定められている。

 

 


 

▶午前71

ある組織では、リーダーの支援の下でグループ討議を経て方針を決定している。
このリーダーシップスタイルはどれか。

 

  1. 委任的リーダーシップ
  2. 参加的リーダーシップ
  3. 教示的リーダーシップ
  4. カリスマ的リーダーシップ

 

 


 

▶午前72

Aさん(32歳、女性)は小児専門の病院に勤務していたが、国際保健医療協力プログラムで中央アフリカ地域の州事務所に母子保健担当の看護師として派遣された。この地域は長く紛争が続き、母子の健康状態が不良と聞いた。
Aさんが現地で最初に行う業務はどれか。

 

  1. 経口補水液の配布
  2. 乳幼児の栄養状態の把握
  3. 女性の識字率向上の支援
  4. 病院における母子看護業務の把握

 

 


 

▶午前73

最も順応しにくいのはどれか。

 

  1. 視覚
  2. 嗅覚
  3. 味覚
  4. 触覚
  5. 痛覚

 

 


 

▶午前74

起立性低血圧について正しいのはどれか。

 

  1. 脱水との関連はない。
  2. 高齢者には起こりにくい。
  3. 塩分の過剰摂取によって起こる。
  4. 脳血流の一時的な増加によって生じる。
  5. 自律神経障害を起こす疾患で生じやすい。

 

 


 
▶午前75改題

令和5年(2023年)の人口動態統計における妻の平均初婚年齢はどれか。

 

  1. 23.7歳
  2. 25.7歳
  3. 27.7歳
  4. 29.7歳
  5. 31.7歳

 

 


 
▶午前76

人獣共通感染症で蚊が媒介するのはどれか。

 

  1. Q熱
  2. 黄熱
  3. 狂犬病
  4. オウム病
  5. 重症熱性血小板減少症候群〈SFTS〉

 

 


 
▶午前77

医療職や介護職の業務で法律に規定されているのはどれか。

 

  1. 介護福祉士は訪問看護ができる。
  2. 薬剤師は薬を処方することができる。
  3. 臨床検査技師は肘静脈から採血ができる。
  4. 看護師は病院の管理者となることができる。
  5. 診療放射線技師はエックス線写真に基づく診断ができる。

 

 


 

▶午前78

思春期に、親や家族との関係が依存的な関係から対等な関係に変化し、精神的に自立することを示すのはどれか。

 

  1. 自我同一性の獲得
  2. 心理的離乳
  3. 愛着形成
  4. 探索行動
  5. 母子分離

 

 


 

▶午前79

排泄が自立していない男児の一般尿を採尿バッグを用いて採取する方法で正しいのはどれか。

 

  1. 採尿バッグに空気が入らないようにする。
  2. 採尿口の下縁を陰茎の根元の位置に貼付する。
  3. 採尿バッグを貼付している間は座位とする。
  4. 採取できるまで1時間ごとに貼り替える。
  5. 採取後は貼付部位をアルコール綿で清拭する。

 

 


 

▶午前80

Aちゃん(6歳、女児)は、左上腕骨顆上骨折と診断され、牽引治療のために入院した。医師からAちゃんと家族に対し、牽引と安静臥床の必要性を説明した後、弾性包帯を用いて左上肢の介達牽引を開始した。
Aちゃんに対する看護で適切なのはどれか。

 

  1. 食事を全介助する。
  2. 左手指の熱感を観察する。
  3. 抑制ジャケットを装着する。
  4. 1日1回は弾性包帯を巻き直す。
  5. 痛みに応じて牽引の重錘の重さを変更する。

 

 


 
▶午前81

精神科病院の閉鎖病棟に入院中の患者宛てに厚みのある封筒が届いた。差出人は記載されていなかった。
当日の看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 患者に渡さず破棄する。
  2. 患者による開封に立ち会う。
  3. 開封せず患者の家族に転送する。
  4. 看護師が開封して内容を確認してから患者に渡す。
  5. 退院まで開封せずにナースステーションで保管する。

 

 


 

▶午前82

潰瘍性大腸炎の特徴で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 遺伝性である。
  2. 直腸に好発する。
  3. 縦走潰瘍が特徴である。
  4. 大腸癌の危険因子である。
  5. 大量の水様性下痢が特徴である。

 

 


 
▶午前83

児童相談所について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 国が設置する。
  2. 児童福祉司が配置されている。
  3. 母親を一時保護する機能を持つ。
  4. 知的障害に関する相談を受ける。
  5. 児童の保健について正しい衛生知識の普及を図る。

 

 


 
▶午前84

国際生活機能分類〈ICF〉の構成要素はどれか。2つ選べ。

 

  1. 参加
  2. 休息
  3. 社会的不利
  4. 生活関連動作
  5. 心身機能・構造

 

 


 

▶午前85

Aさん(48歳、男性)は、右眼の視野に見えにくい部位があることに気付き眼科を受診した。暗い部屋で見えにくいことはない。頭痛や悪心はない。
Aさんの疾患を診断するのに必要な検査はどれか。2つ選べ。

 

  1. 脳波検査
  2. 色覚検査
  3. 眼圧測定
  4. 眼底検査
  5. 眼球運動検査

 

 


 
▶午前86

麻疹に関して正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 合併症として脳炎がある。
  2. 感染力は発疹期が最も強い。
  3. 効果的な抗ウイルス薬がある。
  4. 2回のワクチン定期接種が行われている。
  5. エンテロウイルスの感染によって発症する。

 

 


 

▶午前87

Aさん(30歳、女性)。月経周期は28日型で規則的である。5日間月経があり、現在、月経終了後14日が経過した。
この時期のAさんの状態で推定されるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 排卵後である。
  2. 乳房緊満感がある。
  3. 子宮内膜は増殖期である。
  4. 基礎体温は低温相である。
  5. 子宮頸管の粘液量が増加する。

 

 


 

▶午前88

入院集団精神療法において、看護師が担うリーダーの役割で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患者間の発言量を均等にする。
  2. 沈黙も意味があると受け止める。
  3. メンバーの座る位置を固定する。
  4. 患者の非言語的サインに注目する。
  5. 話題が変わった場合はすぐに戻す。

 

 


 
▶午前89

精神保健医療福祉に関する法律について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 自殺対策基本法に基づき自殺総合対策大綱が策定されている。
  2. 障害者基本法の対象は身体障害と精神障害の2障害と規定されている。
  3. 発達障害者支援法における発達障害の定義には統合失調症が含まれる。
  4. 精神通院医療の公費負担は精神保健福祉法による自立支援医療で規定されている。
  5. 犯罪被害者等基本法は犯罪被害者等の権利利益の保護を図ることを目標としている。

 

 


 
▶午前90

災害拠点病院について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 広域災害医療に対応する。
  2. 災害発生時に指定される。
  3. 医療救護班の派遣機能を持つ。
  4. 免震構造であることが指定要件である。
  5. 救急救命士の配置が義務付けられている。

 

 


 

資料 厚生労働省「第103回保健師国家試験、第100回助産師国家試験、第106回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第106回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成28年2月14日(日)に実施された第105回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第105回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

耳の感覚器と刺激との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 蝸牛管――頭部の回転
  2. 球形囊――頭部の傾き
  3. 半規管――鼓膜の振動
  4. 卵形囊――骨の振動

 

 


 

▶午後27

血液型で正しいのはどれか。

 

  1. 日本人の15%はRh(-)である。
  2. A型のヒトの血漿には抗B抗体がある。
  3. B型のヒトの赤血球膜表面にはA抗原がある。
  4. Coombs〈クームス〉試験でABO式の血液型の判定を行う。

 

 


 

▶午後28

胃酸の分泌を抑制するのはどれか。

 

  1. アセチルコリン
  2. ガストリン
  3. セクレチン
  4. ヒスタミン

 

 


 

▶午後29

腎臓について正しいのはどれか。

 

  1. 腹腔内にある。
  2. 左右の腎臓は同じ高さにある。
  3. 腎静脈は下大静脈に合流する。
  4. 腎動脈は腹腔動脈から分かれる。

 

 


 

▶午後30

アポトーシスで正しいのはどれか。

 

  1. 群発的に発現する。
  2. 壊死のことである。
  3. 炎症反応が関与する。
  4. プログラムされた細胞死である。

 

 


 

▶午後31

感染性因子とその構成成分の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 細菌――核膜
  2. 真菌――細胞壁
  3. プリオン――核酸
  4. ウイルス――細胞膜

 

 


 
▶午後32改題

日本の世帯構造の平成4年(1992年)から30年間の変化で正しいのはどれか。

 

  1. 単独世帯数は増加している。
  2. 平均世帯人数は増加している。
  3. ひとり親と未婚の子のみの世帯数は3倍になっている。
  4. 65歳以上の者のいる夫婦のみの世帯数は2倍になっている。

 

 


 
▶午後33

食品衛生法に定められていないのはどれか。

 

  1. 残留農薬の規制
  2. 食品添加物の規制
  3. 食品安全委員会の設置
  4. ポジティブリスト制度の導入

 

 


 
▶午後34

がん対策基本法で定められているのはどれか。

 

  1. 受動喫煙のない職場を実現する。
  2. がんによる死亡者の減少を目標とする。
  3. 都道府県がん対策推進計画を策定する。
  4. がんと診断されたときからの緩和ケアを推進する。

 

 


 

▶午後35

患者と看護師との協働について適切なのはどれか。

 

  1. 患者が目標達成できるよう支援する。
  2. 治療に関する情報は看護師が占有する。
  3. 看護計画は看護師の視点を中心に立案する。
  4. ケアは看護師の業務予定に基づき実施する。

 

 


 
▶午後36

Aさん(56歳、男性)は、脳梗塞の後遺症のためにリハビリテーションをしている。食事中に箸がうまく使えずイライラしている。
この状況で看護師が最も連携すべき専門職はどれか。

 

  1. 精神保健福祉士
  2. 社会福祉士
  3. 理学療法士
  4. 作業療法士

 

 


 

▶午後37

Aさん(80歳、女性)は、肺炎で入院して持続点滴中である。消灯時、訪室すると「体がだるくて眠れない」と訴えている。
Aさんへの入眠に向けた援助で最も適切なのはどれか。

 

  1. テレビをつける。
  2. 足浴を実施する。
  3. そのまま様子をみる。
  4. 睡眠薬を処方してもらう。

 

 


 

▶午後38

ベッド上での排便の介助時に使用した手袋を手から取り外すタイミングで適切なのはどれか。

 

  1. 肛門周囲の便を拭き取った後
  2. 排便後の患者の寝衣を整えた後
  3. ベッド周囲のカーテンを開けた後
  4. 使用した物品を汚物処理室で片づけた後

 

 


 

▶午後39

臥床患者の安楽な体位への援助として適切なのはどれか。

 

  1. 同一体位を5時間程度保持する。
  2. 仰臥位では膝の下に枕を入れる。
  3. 側臥位では両腕を胸の前で組む。
  4. 腹臥位では下腿を挙上する。

 

 


 

▶午後40

嚥下障害のある患者の食事の開始に適しているのはどれか。

 

  1. 白湯
  2. 味噌汁
  3. ゼリー
  4. 煮魚

 

 


 

▶午後41改題

病棟での医薬品の管理で正しいのはどれか。

 

  1. 生ワクチンは常温で保存する。
  2. 溶解した薬剤は冷凍保存する。
  3. 向精神薬は施錠できる場所に保管する。
  4. アンプルに残った麻薬注射液は廃棄する。

 

 


 

▶午後42

不安の強い入院患者に対し問題中心の対処を促す方法で適切なのはどれか。

 

  1. 読書をして気分転換を促す。
  2. 原因に気付くように支援する。
  3. 平常な気持ちを保つように助言する。
  4. 家族に不満を聞いてもらうことを勧める。

 

 


 

▶午後43

セルフケア行動を継続するための支援で適切なのはどれか。

 

  1. 看護師が患者の目標を設定する。
  2. 目標は達成が容易でない水準にする。
  3. 行動の習慣化が重要であることを伝える。
  4. これまでの経験は忘れて新たな方法で取り組むよう促す。

 

 


 

▶午後44

Aさん(43歳、男性)は、胆道狭窄のため内視鏡的逆行性胆管膵管造影〈ERCP〉検査を受けた。検査後に心窩部痛が出現したため、禁食、抗菌薬および蛋白分解酵素阻害薬による治療が行われている。
翌日実施した血液検査の項目でAさんに生じている合併症を判断できるのはどれか。

 

  1. アミラーゼ
  2. アルブミン
  3. クレアチニン
  4. クレアチンキナーゼ

 

 


 

▶午後45

維持血液透析中の看護で適切なのはどれか。

 

  1. シャント肢を抑制する。
  2. 室温を18℃に設定する。
  3. 筋肉のけいれんの出現に注意する。
  4. 患者が吐き気を感じたら座位にする。

 

 


 

▶午後46

Aさん(37歳、女性)は、月経異常で病院を受診し、糖尿病および高血圧症と診断された。また、満月様顔貌や中心性肥満の身体所見がみられたため検査が行われ、ホルモン分泌異常と診断された。
原因となるホルモンを分泌している臓器はどれか。

 

  1. 副甲状腺
  2. 甲状腺
  3. 副腎
  4. 卵巣

 

 


 
▶午後47改題

日本の令和4年(2022年)の国民生活基礎調査において高齢者世帯の所得で、1世帯当たり平均所得金額の構成割合が最も高いのはどれか。

 

  1. 稼働所得
  2. 財産所得
  3. 公的年金・恩給
  4. 仕送り・企業年金・個人年金・その他の所得

 

 


 
▶午後48

認知症の高齢者に対するノーマライゼーションで正しいのはどれか。

 

  1. 散歩を勧める。
  2. 決められた服を着るよう勧める。
  3. 重度の場合は精神科病棟に入院を勧める。
  4. 食べこぼしのあるときに箸を使用しないよう勧める。

 

 


 

▶午後49

Aさん(80歳、男性)は、脳梗塞の治療のために入院した。Aさんは多弁であり「めがねをとってください」のことを「めとねをとってください」などと話す様子が観察される。
Aさんの症状で正しいのはどれか。

 

  1. 錯語
  2. 感情失禁
  3. 喚語困難
  4. 運動性失語

 

 


 

▶午後50

便秘の原因となる加齢に伴う身体的変化で誤っているのはどれか。

 

  1. 大腸粘膜の萎縮
  2. 骨盤底筋群の筋力低下
  3. 直腸内圧の閾値の低下
  4. 大腸の内括約筋の緊張の低下

 

 


 

▶午後51

Aさん(75歳、女性)は、終末期のがんの夫を自宅で介護している。Aさんと夫は自宅での看取りを希望している。
Aさんへのケアで最も適切なのはどれか。

 

  1. 臨死期に起こる身体徴候について説明しておく。
  2. 自宅で看取る意思が揺らぐことがないように支援する。
  3. 配偶者を亡くした家族の会への参加を生前から勧める。
  4. 夫が元気だったころの思い出を話題にしないように勧める。

 

 


 

▶午後52

乳児が1日に必要とする体重1kg当たりの水分量はどれか。

 

  1. 80mL
  2. 100mL
  3. 150mL
  4. 180mL

 

 


 
▶午後53改題

日本の令和5年(2023年)における周産期死亡率(出産千対)について正しいのはどれか。

 

  1. 1.3
  2. 3.3
  3. 5.3
  4. 7.3

 

 


 

▶午後54

性的対象とその性的指向の分類との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 同性――トランスセクシュアル
  2. 異性――ヘテロセクシュアル
  3. 両性――ホモセクシュアル
  4. なし――バイセクシュアル

 

 


 

▶午後55

更年期障害の女性にみられる特徴的な症状はどれか。

 

  1. 異常発汗
  2. 低血圧
  3. 妄想
  4. 便秘

 

 


 
▶午後56

産後うつ病について正しいのはどれか。

 

  1. 一過性に涙もろくなる。
  2. スクリーニング調査票がある。
  3. 日本における発症頻度は約40%である。
  4. 産後10日ころまでに発症することが多い。

 

 


 
▶午後57

こころのバリアフリー宣言の目的で正しいのはどれか。

 

  1. 身体障害者の人格の尊重
  2. 高齢者の社会的な孤立の予防
  3. 精神疾患に対する正しい理解の促進
  4. 精神科に入院している患者の行動制限の最小化

 

 


 

▶午後58

向精神薬と副作用〈有害事象〉の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 抗精神病薬――多毛
  2. 抗認知症薬――依存性
  3. 抗てんかん薬――急性ジストニア
  4. 抗うつ薬――セロトニン症候群

 

 


 
▶午後59

Aさん(40歳、男性)は、5年前に勤めていた会社が倒産し再就職ができず、うつ病になった。その後、治療を受けて回復してきたため、一般企業への再就職を希望している。
Aさんが就労を目指して利用できる社会資源はどれか。

 

  1. 就労移行支援
  2. 就労継続支援A型
  3. 就労継続支援B型
  4. 自立訓練〈生活訓練〉

 

 


 
▶午後60

精神保健指定医を指定するのはどれか。

 

  1. 保健所長
  2. 都道府県知事
  3. 厚生労働大臣
  4. 精神保健福祉センター長

 

 


 
▶午後61

日本の平成24年(2012年)の高齢者の健康に関する意識調査において最期を迎える場に関する希望で最も多いのはどれか。

 

  1. 自宅
  2. 医療施設
  3. 福祉施設
  4. 高齢者向けのケア付き住宅

 

 


 
▶午後62

レスパイトケアの主な目的について適切なのはどれか。

 

  1. 高度な治療を集中的に行う。
  2. 家族へ介護方法の指導を行う。
  3. 居宅サービス料金を補助する。
  4. 介護を行う家族のリフレッシュを図る。

 

 


 
▶午後63

訪問看護サービスの提供の仕組みで正しいのはどれか。

 

  1. 主治医の意見書が必要である。
  2. 計画外の緊急訪問の費用は徴収できない。
  3. サービスの導入の決定は訪問看護師が行う。
  4. 主治医の特別指示書による訪問看護は医療保険サービスとして提供する。

 

 


 

▶午後64

看護基準の目的で最も適切なのはどれか。

 

  1. 看護の質の保証
  2. 個別的な看護の促進
  3. 看護業務の負担の軽減
  4. 高度な看護技術の提供

 

 


 

▶午後65

新生児標識について正しいのはどれか。

 

  1. 沐浴時には児の標識を外す。
  2. 標識は1個装着すればよい。
  3. 装着する時期は母児同室を開始する直前である。
  4. 母親に児を引き渡すときは母子の標識を照合する。

 

 


 

▶午後66

山村部で地震による家屋倒壊と死者が出た災害が発生し、3週が経過した。避難所では、自宅の半壊や全壊の被害にあった高齢者を中心に10世帯が過ごしている。
高齢者の心のケアとして最も適切なのはどれか。

 

  1. 認知行動療法を行う。
  2. 自分が助かったことを喜ぶよう説明する。
  3. 地震発生時の状況について詳しく聞き取る。
  4. 長年親しんだものの喪失について話せる場をつくる。

 

 


 
▶午後67

2国間の国際保健医療協力を行うのはどれか。

 

  1. 国際協力機構〈JICA〉
  2. 国際看護師協会〈ICN〉
  3. 国連開発計画〈UNDP〉
  4. 国連食糧農業機関〈FAO〉

 

 


 

▶午後68

体温に影響しないのはどれか。

 

  1. 運動
  2. 食事
  3. ふるえ
  4. 不感蒸泄
  5. 精神性発汗

 

 


 

▶午後69

貪食能を有する細胞はどれか。

 

  1. 好酸球
  2. Bリンパ球
  3. 線維芽細胞
  4. 血管内皮細胞
  5. マクロファージ

 

 


 
▶午後70

流行性角結膜炎の原因はどれか。

 

  1. 淋菌
  2. 緑膿菌
  3. クラミジア
  4. アデノウイルス
  5. ヘルペスウイルス

 

 


 

▶午後71

ビタミンの欠乏とその病態との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. ビタミンA――壊血病
  2. ビタミンB1――代謝性アシドーシス
  3. ビタミンC――脚気
  4. ビタミンD――悪性貧血
  5. ビタミンE――出血傾向

 

 


 
▶午後72改題

日本人の食事摂取基準(2020年版)で、身体活動レベルⅠ、75歳以上の男性の1日の推定エネルギー必要量はどれか。

 

  1. 1,400kcal
  2. 1,800kcal
  3. 1,950kcal
  4. 2,150kcal
  5. 2,450kcal

 

 


 

▶午後73

触診法による血圧測定で適切なのはどれか。

 

  1. 血圧計は患者の心臓の高さに置く。
  2. マンシェットの幅は上腕全体を覆うサイズを選ぶ。
  3. 150mmHgまで加圧して減圧を開始する。
  4. 加圧後に1拍動当たり2〜4mmHgずつ減圧する。
  5. 減圧開始後に初めて脈が触知されたときの値を拡張期血圧とする。

 

 


 

▶午後74

待機的に行う食道静脈瘤硬化療法について正しいのはどれか。

 

  1. 全身麻酔下で行う。
  2. 前日に下剤を内服する。
  3. 治療後48時間の安静が必要である。
  4. 治療翌日の朝から常食を開始する。
  5. 治療後に胸部痛が出現する可能性がある。

 

 


 

▶午後75

老人性白内障の症状で正しいのはどれか。

 

  1. 涙が流れ出る状態が続く。
  2. 小さい虫が飛んでいるように見える。
  3. 明るい場所ではまぶしくてよく見えない。
  4. 遠見視力は良好であるが近見視力は低下する。
  5. 暗い部屋に入ると目が慣れるのに時間がかかる。

 

 


 
▶午後76

臓器の移植に関する法律において脳死臓器提供が可能になるのはどれか。

 

  1. 1歳
  2. 6歳
  3. 15歳
  4. 20歳
  5. 年齢制限なし

 

 


 
▶午後77

乳児の髄膜炎などを抑制するため、平成25年(2013年)に定期接種に導入されたのはどれか。

 

  1. 日本脳炎ワクチン
  2. ロタウイルスワクチン
  3. インフルエンザワクチン
  4. 麻しん風しん混合ワクチン
  5. Hibワクチン

 

 


 

▶午後78

生後1、2か月のDown〈ダウン〉症候群の乳児にみられる特徴はどれか。

 

  1. 活気があり機嫌が良い。
  2. 体重増加は良好である。
  3. 筋緊張が強く抱っこしにくい。
  4. 舌が小さく吸啜が困難である。
  5. 哺乳の途中で眠ってしまうことが多い。

 

 


 

▶午後79

在胎40週0日、体重3,011gで出生した男児。出生後1分、呼吸数60/分、心拍数140/分であった。四肢を屈曲させ、刺激に対して啼泣している。体幹はピンク色、四肢にはチアノーゼがみられる。
この男児の1分後のApgar〈アプガー〉スコアはどれか。

 

  1. 1点
  2. 3点
  3. 5点
  4. 7点
  5. 9点

 

 


 

▶午後80

関節リウマチで療養している人への日常生活指導で適切なのはどれか。

 

  1. 床に座って靴下を履く。
  2. 2階にある部屋を寝室にする。
  3. 水道の蛇口をレバー式にする。
  4. ボタンで着脱する衣服を選択する。
  5. 寝具はやわらかいマットレスにする。

 

 


 
▶午後81

食事摂取基準に耐容上限量が示されているビタミンはどれか。2つ選べ。

 

  1. ビタミンA
  2. ビタミンB1
  3. ビタミンB2
  4. ビタミンC
  5. ビタミンD

 

 


 

▶午後82

水腎症の原因で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 前立腺癌
  2. 陰囊水腫
  3. ループス腎炎
  4. 神経因性膀胱
  5. 腎アミロイドーシス

 

 


 
▶午後83

児童相談所の業務はどれか。2つ選べ。

 

  1. 児童の一時保護
  2. 自立支援給付の決定
  3. 不登校に関する相談
  4. 身体障害者手帳の交付
  5. 放課後児童健全育成事業の実施

 

 


 

▶午後84

前腕の内側中央部に創部がある患者で、創部のガーゼがずれないよう固定をする必要がある。
伸縮性のある巻軸包帯を使う場合に適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 創の部位から巻き始める。
  2. 包帯を伸ばした状態で巻く。
  3. 前腕部の巻き方は螺旋帯とする。
  4. 手関節から肘関節まで巻く。
  5. 巻き終わりは環行帯とする。

 

 


 

▶午後85

壮年期の特徴はどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨密度の増加
  2. 味覚の感度の向上
  3. 総合的判断力の向上
  4. 早朝覚醒による睡眠障害
  5. 水晶体の弾力性の低下による視機能の低下

 

 


 

▶午後86

Aさん(63歳、男性)は、胃癌にて胃亜全摘出術後3か月目に誤嚥性肺炎で緊急入院した。食物の通過や排便は問題なかったが、食事摂取量が少なく、術前より体重が10kg減少した。総義歯が外れやすく歯科を受診予定であった。
Aさんの肺炎の原因として考えられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 消化管内容物の逆流
  2. 義歯の不適合
  3. 消化吸収障害
  4. 吻合部狭窄
  5. 腸閉塞

 

 


 

▶午後87

眼底検査が必要なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 中耳炎
  2. 糖尿病
  3. 麦粒腫
  4. 高血圧症
  5. 筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉

 

 


 

▶午後88

加齢に伴う心血管系の変化で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 心拍数の増加
  2. 左室壁の肥厚
  3. 収縮期血圧の上昇
  4. 圧受容機能の亢進
  5. 刺激伝導系の細胞数の増加

 

 


 
▶午後89

定期巡回・随時対応型訪問介護看護の説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 介護予防サービスである。
  2. 24時間を通じて行われる。
  3. 地域密着型サービスである。
  4. 重症心身障害児を対象とする。
  5. 施設サービス計画の作成を行う。

 

 


 

▶午後90

車椅子で日常生活を送る在宅療養者の住宅改修で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 床を畳に変える。
  2. 玄関を引き戸にする。
  3. 廊下と部屋との段差をなくす。
  4. トイレに和式便器を設置する。
  5. 廊下の幅は車椅子の幅と同じにする。

 

 


 

資料 厚生労働省「第102回保健師国家試験、第99回助産師国家試験、第105回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

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平成28年2月14日(日)に実施された第105回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

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▼第105回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

筋収縮で正しいのはどれか。

 

  1. 筋収縮はミオシンの短縮である。
  2. アクチンにATP分解酵素が存在する。
  3. α運動ニューロンは筋紡錘を興奮させる。
  4. 筋小胞体からカルシウムイオンが放出される。

 

 


 

▶午前27

血管に吻合がないのはどれか。

 

  1. 皮静脈
  2. 冠動脈
  3. 膝窩動脈
  4. 腸絨毛の毛細血管

 

 


 

▶午前28

一次脱水でみられるのはどれか。

 

  1. 尿量の減少
  2. 血漿浸透圧の低下
  3. バソプレシンの分泌の抑制
  4. 血漿ナトリウムイオン濃度の低下

 

 


 

▶午前29

膵臓から分泌されるのはどれか。

 

  1. ガストリン
  2. カルシトニン
  3. アルドステロン
  4. ソマトスタチン

 

 


 

▶午前30

男性生殖器について正しいのはどれか。

 

  1. 精巣は腹腔内にある。
  2. 精囊は精子を貯留する。
  3. 前立腺は直腸の前面に位置する。
  4. 右精巣静脈は腎静脈に流入する。

 

 


 

▶午前31

腹部の検査の画像を別に示す。
105am31 1
105am31 2
生体の代謝を利用した検査はどれか。

 

 

 


 
▶午前32

医療保険について正しいのはどれか。

 

  1. 医療給付には一部負担がある。
  2. 高額療養費の受給には年齢制限がある。
  3. 市町村国民健康保険は職域保険の1つである。
  4. 後期高齢者医療における公費負担は8割である。

 

 


 
▶午前33改題

日本の令和3年度(2021年度)の国民医療費について正しいのはどれか。

 

  1. 総額は約30兆円である。
  2. 財源の約半分は保険料である。
  3. 国民総生産に対する比率は5%台である。
  4. 人口1人当たりでは65歳以上が65歳未満の約2倍である。

 

 


 
▶午前35

学校保健について正しいのはどれか。

 

  1. 学校医は健康相談を実施する。
  2. 校長は学校医を置くことができる。
  3. 教育委員会は小学校入学1年前の児童に対して健康診断を実施する。
  4. 学校医は感染症に罹患した児童生徒の出席を停止させることができる。

 

 


 

▶午前36

高齢者が趣味の絵画を地区の展覧会に発表したいという欲求はどれか。

 

  1. 自尊の欲求
  2. 所属の欲求
  3. 安全の欲求
  4. 生理的欲求

 

 


 

▶午前37

根拠に基づいた看護〈EBN〉で最も適切なのはどれか。

 

  1. 患者の好みは参考にしない。
  2. 先輩看護師の行動を模倣する。
  3. 研究論文の有用性を検討する。
  4. 既存の看護業務基準を遵守する。

 

 


 

▶午前38

患者の状態と看護師のコミュニケーションの方法との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 構音障害――発音を促す
  2. 聴力障害――後方から声をかける
  3. 認知症――患者のペースに合わせて話す
  4. 失語――言葉の誤りを繰り返し訂正する

 

 


 

▶午前39

フィジカルアセスメントにおいて触診で判断するのはどれか。

 

  1. 腱反射の有無
  2. 瞬目反射の有無
  3. 腸蠕動運動の有無
  4. リンパ節の腫脹の有無

 

 


 

▶午前40

針刺し事故対策で最も適切なのはどれか。

 

  1. 針刺し部位を消毒液に浸す。
  2. 注射針のリキャップを習慣化する。
  3. 事故の当事者を対象にした研修を行う。
  4. 使用済みの針は専用容器に廃棄することを徹底する。

 

 


 

▶午前41

片麻痺のある患者の歩行介助で正しいのはどれか。

 

  1. 患者の患側に立つ。
  2. 靴底は摩擦が少ないものを準備する。
  3. 杖を使用する場合は杖を持つ側で介助する。
  4. 階段を昇る場合は患側下肢から昇るように指導する。

 

 


 

▶午前43

胃洗浄を行うときの体位で最も適切なのはどれか。

 

  1. 仰臥位
  2. 腹臥位
  3. 左側臥位
  4. 右側臥位

 

 


 

▶午前44

Aさん(59歳、男性)は、糖尿病で内服治療中、血糖コントロールの悪化を契機に膵癌と診断され手術予定である。HbA1c7.0%のため、手術の日前に入院し、食事療法、内服薬およびインスリンの皮下注射で血糖をコントロールしている。Aさんは、空腹感とインスリンを使うことの不安とで、怒りやすくなっている。
Aさんに対する説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「手術によって糖尿病は軽快します」
  2. 「術後はインスリンを使用しません」
  3. 「少量であれば間食をしても大丈夫です」
  4. 「血糖のコントロールは術後の合併症を予防するために必要です」

 

 


 

▶午前45

冠動脈バイパス術〈CABG〉後5時間が経過したとき、心囊ドレーンからの排液が減少し、血圧低下と脈圧の狭小化とがあり、「息苦しい」と患者が訴えた。
最も考えられるのはどれか。

 

  1. 肺梗塞
  2. 不整脈
  3. 心筋虚血
  4. 心タンポナーデ

 

 


 

▶午前46

Aさん(48歳、男性)は、直腸癌のため全身麻酔下で手術中、出血量が多く輸血が行われていたところ、41℃に体温が上昇し、頻脈となり、血圧が低下した。麻酔科医は下顎から頸部の筋肉の硬直を確認した。既往歴に特記すべきことはない。
この状況の原因として考えられるのはどれか。

 

  1. アナフィラキシー
  2. 悪性高熱症
  3. 菌血症
  4. 貧血

 

 


 

▶午前47

慢性副鼻腔炎についての説明で適切なのはどれか。

 

  1. 1週間の内服で症状が軽減すれば受診の必要はない。
  2. 発症後1週は空気感染の危険性がある。
  3. 眼窩内感染を起こす危険性がある。
  4. 透明の鼻汁が特徴的である。

 

 


 

▶午前48

過活動膀胱の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 尿意切迫感がある。
  2. 失禁することはない。
  3. 水分を制限して治療する。
  4. 50歳台の有病率が最も高い。

 

 


 

▶午前49

ハヴィガースト, R. J.による発達課題のうち、老年期の発達課題はどれか。

 

  1. 健康の衰退に適応する。
  2. 大人の余暇活動を充実する。
  3. 個人としての自立を達成する。
  4. 大人の社会的な責任を果たす。

 

 


 
▶午前50

エイジズムを示す発言はどれか。

 

  1. 「介護を要する高齢者を社会で支えるべきだ」
  2. 「後期高齢者は車の運転免許証を返納するべきだ」
  3. 「認知症の患者の治療方針は医療従事者が決めるべきだ」
  4. 「高齢者が潜在的に持つ力を発揮できるような環境を整えるべきだ」

 

 


 

▶午前51

高齢者の栄養管理について栄養サポートチーム〈NST〉と連携するときに、病棟看護師が行う看護活動で最も適切なのはどれか。

 

  1. 同時期に他のサポートチームが介入しないようにする。
  2. 栄養管理が不十分な高齢者のケアについて助言を得る。
  3. 家族にも栄養サポートチーム〈NST〉の一員になるよう勧める。
  4. 経管栄養法を行っている高齢者数を減らす方法を一緒に考える。

 

 


 

▶午前52

Aさん(102歳、女性)は、重度の廃用症候群のために5年前から発語が少なく体を動かすことができない。誤嚥性肺炎で入退院を繰り返し、終末期である。同居している家族は積極的な治療をしないことを希望し、自宅でAさんを看取ることを決めた。
Aさんの家族への退院時の指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「24時間付き添ってあげましょう」
  2. 「おむつの重さで尿量を測定しましょう」
  3. 「苦しそうになったら救急車を呼びましょう」
  4. 「Aさんが食べたければ食べさせてあげましょう」

 

 


 

▶午前53

Aちゃん(生後10か月、男児)は、先天性心疾患のため手術を受けた。Aちゃんの体重の変化を図に示す。
105am53
手術後から現在までの体重の変化に対する評価で適切なのはどれか。

 

  1. 体重増加の不良
  2. 過度な体重増加
  3. 標準的な体重増加
  4. キャッチアップ現象

 

 


 

▶午前54

小児の骨折の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 不全骨折しやすい。
  2. 圧迫骨折しやすい。
  3. 骨折部が変形しやすい。
  4. 骨癒合不全を起こしやすい。

 

 


 
▶午前55

就労している妊婦に適用される措置と根拠法令との組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 時差出勤――母子保健法
  2. 産前産後の休業――児童福祉法
  3. 軽易業務への転換――母体保護法
  4. 危険有害業務の制限――労働基準法

 

 


 

▶午前56

低用量経口避妊薬について正しいのはどれか。

 

  1. 血栓症のリスクは増加しない。
  2. 1日飲み忘れたときは中止する。
  3. 授乳期間を通じて内服は可能である。
  4. 副効用に月経前症候群〈PMS〉の軽減がある。

 

 


 

▶午前57

常位胎盤早期剝離のリスク因子はどれか。

 

  1. 肥満
  2. 妊娠糖尿病
  3. 帝王切開術の既往
  4. 妊娠高血圧症候群

 

 


 
▶午前58

地域精神保健活動における二次予防はどれか。

 

  1. 精神科病院で統合失調症患者に作業療法を行う。
  2. 精神疾患患者に再燃を予防するための教育を行う。
  3. 地域の住民を対象にストレスマネジメントの講演会を行う。
  4. 会社の健康診断でうつ傾向があると判定された人に面接を行う。

 

 


 

▶午前59

疾患と確定診断のために用いられる検査との組合せで最も適切なのはどれか。

 

  1. 脳炎――脳脊髄液検査
  2. パニック障害――脳波検査
  3. 特発性てんかん――頭部MRI
  4. パーソナリティ障害――頭部CT

 

 


 

▶午前60

生活技能訓練〈SST〉について正しいのはどれか。

 

  1. 退院支援プログラムの1つである。
  2. 診断を確定する目的で実施される。
  3. セルフヘルプグループの一種である。
  4. 精神分析の考え方を応用したプログラムである。

 

 


 
▶午前61

精神保健法から精神保健及び精神障害者の福祉に関する法律への改正で行われたのはどれか。

 

  1. 私宅監置の廃止
  2. 任意入院の新設
  3. 通院医療公費負担制度の導入
  4. 精神障害者保健福祉手帳制度の創設

 

 


 
▶午前62

介護保険被保険者で介護保険による訪問看護が提供されるのはどれか。

 

  1. 脳血管疾患
  2. 末期の結腸癌
  3. 脊髄小脳変性症
  4. 進行性筋ジストロフィー

 

 


 
▶午前63

訪問看護ステーションの管理・運営について正しいのはどれか。

 

  1. 事務所を設置する必要はない。
  2. 訪問看護の利用回数の調整は市町村が行う。
  3. 利用者が希望すれば訪問看護の記録を開示する。
  4. 利用者とのサービス契約後に重要事項を説明する。

 

 


 
▶午前64

医療安全と関連する方法の組合せで誤っているのはどれか。

 

  1. 院内感染対策――プライマリナーシング
  2. 事故防止対策――インシデントレポート
  3. 医療の質の保証――クリニカルパス
  4. 手術時の安全対策――タイムアウト

 

 


 

▶午前65

診療情報を第三者に開示する際、個人情報の保護として正しいのはどれか。

 

  1. 死亡した患者の情報は対象にならない。
  2. 個人情報の利用目的を特定する必要はない。
  3. 特定機能病院では本人の同意なく開示できる。
  4. 法令に基づく保健所への届出に関して本人の同意は不要である。

 

 


 
▶午前67

国際機関と事業内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 国連難民高等弁務官事務所〈UNHCR〉――有償資金協力
  2. 国連教育科学文化機関〈UNESCO〉――児童の健康改善
  3. 世界保健機関〈WHO〉――感染症対策
  4. 国際労働機関〈ILO〉――平和維持活動

 

 


 

▶午前68

頭部CTを別に示す。
105am68
出血部位について正しいのはどれか。

 

  1. 皮下組織
  2. 硬膜外腔
  3. くも膜下腔
  4. 脳実質内
  5. 脳室内

 

 


 

▶午前69

動脈硬化を直視して評価できる血管はどれか。

 

  1. 冠動脈
  2. 眼底動脈
  3. 大腿動脈
  4. 腹部大動脈
  5. 中大脳動脈

 

 


 
▶午前70

接触性皮膚炎の原因となるアレルギー反応で正しいのはどれか。

 

  1. Ⅰ型
  2. Ⅱ型
  3. Ⅲ型
  4. Ⅳ型
  5. Ⅴ型

 

 


 

▶午前71

膀胱留置カテーテルの写真を別に示す。
105am71
成人女性に膀胱留置カテーテルが挿入されている場合、体内に留置されている長さで最も適切なのはどれか。

 

 

 


 

▶午前72

Aさん(60歳、男性)は、胃癌の手術目的で入院した。大動脈弁置換術を受けた既往があり、内服していたワルファリンをヘパリンに変更することになった。
確認すべきAさんの検査データはどれか。

 

  1. PT-INR
  2. 赤血球数
  3. 白血球数
  4. 出血時間
  5. ヘモグロビン値

 

 


 

▶午前73

膀胱癌のため尿路ストーマを造設する予定の患者への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「尿道の一部を体外に出して排泄口を造ります」
  2. 「尿意を感じたらトイレで尿を捨てます」
  3. 「ストーマの装具は毎日貼り替えます」
  4. 「ストーマに装具を付けて入浴します」
  5. 「水分の摂りすぎに注意が必要です」

 

 


 
▶午前74

認知症対応型共同生活介護(認知症高齢者グループホーム)で正しいのはどれか。

 

  1. 光熱費は自己負担である。
  2. 12人を1つのユニットとしている。
  3. 看護師の配置が義務付けられている。
  4. 介護保険制度の施設サービスである。
  5. 臨死期は提携している病院に入院する。

 

 


 
▶午前75

Aちゃん(3歳、女児)は、病室で朝食を食べていた。そこに、医師が訪室して採血を行いたいと話したところ、Aちゃんは何も答えず下を向いて泣き始めた。その様子を見ていた看護師は、Aちゃんは朝食を中断して採血されるのは嫌だと思っているようなので、朝食後に採血して欲しいと医師に話した。
この看護師の対応の根拠となる概念はどれか。

 

  1. アセント
  2. コンセント
  3. アドボカシー
  4. ノーマライゼーション
  5. ノンコンプライアンス

 

 


 

▶午前76

3か月の乳児の親に対する問診で適切でないのはどれか。

 

  1. 「寝返りをしますか」
  2. 「あやすとよく笑いますか」
  3. 「物を見て上下左右に目で追いますか」
  4. 「アーアー、ウーウーなど声を出しますか」
  5. 「腹ばいにすると腕で体を支えて頭を持ち上げますか」

 

 


 

▶午前77

萎縮性腟炎に伴う状態について正しいのはどれか。

 

  1. 性交痛
  2. 白色の帯下
  3. 腟壁の肥厚化
  4. 腟の自浄作用の亢進
  5. エストロゲン分泌の増加

 

 


 

▶午前78

うつ病で入院している患者が「自分は重大な過ちで皆に迷惑をかけてしまいました。死んでおわびします」という妄想を訴えた。
この患者にみられるのはどれか。

 

  1. 罪業妄想
  2. 心気妄想
  3. 追跡妄想
  4. 被毒妄想
  5. 貧困妄想

 

 


 

▶午前79

訪問看護師が人工肛門を造設して退院した在宅療養者を訪問すると「便が漏れるため外出ができない」と相談を受けた。観察すると、ストーマパウチの面板が皮膚に密着していない。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 無菌操作で交換する。
  2. 頻回に交換するよう説明する。
  3. 面板を温めて皮膚に貼付する。
  4. 面板を人工肛門より小さめに切る。
  5. 腹壁の皮膚を寄せて面板を貼付する。

 

 


 
▶午前80

トリアージタグを装着する部位の優先順位で適切なのはどれか。

 

  1. 頸部→右手→左手→右足→左足
  2. 頸部→左手→左足→右手→右足
  3. 右手→右足→左手→左足→頸部
  4. 右手→左手→右足→左足→頸部
  5. 左手→右手→左足→右足→頸部

 

 


 

▶午前81

立ち直り反射に関与するのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 視細胞
  2. コルチ器
  3. 圧受容器
  4. 化学受容器
  5. 頸筋の筋紡錘

 

 


 
▶午前82

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉の感染経路で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 感染者の嘔吐物との接触
  2. 感染者の咳による曝露
  3. 感染者の糞便との接触
  4. 感染者からの輸血
  5. 感染者との性行為

 

 


 

▶午前83

慢性腎不全によって起こるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 低血圧
  2. 低リン血症
  3. 低カリウム血症
  4. 低カルシウム血症
  5. 代謝性アシドーシス

 

 


 
▶午前84

配偶者からの暴力の防止及び被害者の保護に関する法律に定められているのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 離婚調停の支援
  2. 成年後見制度の利用
  3. 保健所による自立支援
  4. 婦人相談員による相談
  5. 裁判所による接近禁止命令

 

 


 

▶午前85

パルスオキシメータによる経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉の測定に適した部位はどれか。2つ選べ。

 

  1. 背部
  2. 上腕
  3. 指先
  4. 耳たぶ
  5. 大ƒ部

 

 


 

▶午前86

Aさん(60歳、男性)は、転倒して第5頸椎レベルの脊髄を損傷した。肩を上げることはできるが、上肢はわずかに指先を動かせる程度である。呼吸数22/分、脈拍86/分、血圧100/70mmHg、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉97%であった。Aさんは「息がしづらい」と言っている。
Aさんの状態で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 低酸素血症がある。
  2. 胸郭運動がみられる。
  3. 無気肺を起こしやすい。
  4. 腹式呼吸を行っている。
  5. 閉塞性換気障害を起こしている。

 

 


 

▶午前87

Aさん(35歳、女性、会社員)は、動悸、手指の震え及び体重減少があり、受診したところ、頻脈と眼球突出とを指摘され抗甲状腺薬の内服を開始した。Aさんは看護師に「仕事のストレスは寝る前にビールを飲むことで解消するようにしているが、ちょっとしたことでイライラして眠れない」と話した。
Aさんへの説明で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「仕事を休みましょう」
  2. 「禁酒する必要があります」
  3. 「積極的に運動しましょう」
  4. 「発熱したときは受診してください」
  5. 「病気が原因でイライラしやすくなります」

 

 


 

▶午前88

Aさん(42歳、女性)は、2週前から腰痛と坐骨神経痛とを発症し整形外科で処方された鎮痛薬を内服している。帯下が増えて臭いもあるため婦人科を受診し、子宮頸癌と診断された。
進行期を決めるためにAさんに行われる検査で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ヒトパピローマウイルス検査
  2. 小腸内視鏡検査
  3. 腎盂尿管造影
  4. 脊髄造影
  5. CT

 

 


 

▶午前89

児の免疫に関する説明で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 胎児期は胎盤を通じて母体からIgGを受け取る。
  2. 出生後は母乳からIgMを受け取る。
  3. 生後3か月ころに免疫グロブリンが最も少なくなる。
  4. 1歳ころから抗体の産生が盛んになる。
  5. 3歳ころにIgAが成人と同じレベルに達する。

 

 


 

▶午前90

500mLの輸液を50滴/分の速度で成人用輸液セットを用いて順調に滴下し、現在80分が経過した。
このときの輸液の残量を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②③mL

 

 


 

資料 厚生労働省「第102回保健師国家試験、第99回助産師国家試験、第105回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第105回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

内臓痛が生じるのはどれか。

 

  1. 臓器の切開
  2. 管腔臓器の受動的な過伸展
  3. 細胞内カリウムイオン濃度の上昇
  4. 細胞外ナトリウムイオン濃度の上昇

 

 


 

▶午後27

蛋白質で正しいのはどれか。

 

  1. アミノ酸で構成される。
  2. 唾液により分解される。
  3. 摂取するとそのままの形で体内に吸収される。
  4. 生体を構成する成分で最も多くの重量を占める。

 

 


 

▶午後28

膀胱で正しいのはどれか。

 

  1. 漿膜で覆われている。
  2. 直腸の後方に存在する。
  3. 粘膜は移行上皮である。
  4. 筋層は2層構造である。

 

 


 

▶午後29

ホルモンとその産生部位の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. エリスロポエチン――膵臓
  2. アドレナリン――副腎皮質
  3. 成長ホルモン――視床下部
  4. レニン――腎臓

 

 


 

▶午後30

糖尿病神経障害で正しいのはどれか。

 

  1. 運動神経は温存される。
  2. 感覚障害は中枢側から起こる。
  3. 三大合併症の中では晩期に発症する。
  4. 自律神経障害は無自覚性低血糖に関与する。

 

 


 
▶午後31

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉感染症で正しいのはどれか。

 

  1. 経皮感染する
  2. 無症候期がある。
  3. DNAウイルスによる。
  4. 血液中のB細胞に感染する。

 

 


 

▶午後32

気胸について正しいのはどれか。

 

  1. 外傷は原因の1つである。
  2. 自然気胸は若い女性に多い。
  3. 原因となるブラは肺底部に多い。
  4. 治療として人工呼吸器による陽圧換気が行われる。

 

 


 

▶午後33

心電図でT波の上昇の原因となるのはどれか。

 

  1. 高カリウム血症
  2. 低カリウム血症
  3. 高カルシウム血症
  4. 低カルシウム血症

 

 


 

▶午後34

前立腺癌の治療薬はどれか。

 

  1. インターフェロン
  2. a交感神経遮断薬
  3. 抗アンドロゲン薬
  4. 抗エストロゲン薬

 

 


 
▶午後35

日本国憲法第25条で定められているのはどれか。

 

  1. 国民の平等性
  2. 国民の生存権
  3. 国民の教育を受ける権利
  4. 国及び公共団体の賠償責任

 

 


 
▶午後36

社会福祉協議会の活動で正しいのはどれか。

 

  1. ボランティア活動を推進する。
  2. 就労の支援活動を推進する。
  3. 男女共同参画を推進する。
  4. がん対策を推進する。

 

 


 

▶午後37

疾病の発生要因と疫学要因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 食事――宿主要因
  2. 職業――宿主要因
  3. 細胞免疫――環境要因
  4. 媒介動物――環境要因

 

 


 
▶午後38

職場における疾病予防の対策のうち三次予防はどれか。

 

  1. 健康教育の実施
  2. 人間ドックの受診勧奨
  3. じん肺健康診断の実施
  4. 職場復帰後の適正配置

 

 


 
▶午後39

看護師の業務で正しいのはどれか。

 

  1. グリセリン浣腸液の処方
  2. 褥婦への療養上の世話
  3. 酸素吸入の流量の決定
  4. 血液検査の実施の決定

 

 


 

▶午後40

サーカディアンリズムを整えるための援助で適切なのはどれか。

 

  1. 毎朝同じ時刻に起床するよう促す。
  2. 日中はカーテンを閉めておくよう促す。
  3. 昼寝の時間を2〜3時間程度とるよう促す。
  4. 就寝前に温かいコーヒーを摂取するよう促す。

 

 


 

▶午後41

仰臥位の患者の良肢位について正しいのはどれか。

 

  1. 肩関節外転90度
  2. 肘関節屈曲0度
  3. 膝関節屈曲90度
  4. 足関節底屈0度

 

 


 

▶午後42

抗癌薬の点滴静脈内注射中の患者が刺入部の腫脹と軽い痛みを訴え、看護師が確認した。
直ちに行うのはどれか。

 

  1. 刺入部を温める。
  2. 注入を中止する。
  3. 注入速度を遅くする。
  4. 点滴チューブ内の血液の逆流を確認する。

 

 


 

▶午後43

死後の処置について最も適切なのはどれか。

 

  1. 体内に挿入したチューブ類の除去は家族同席で行う。
  2. 枕の高さを低くし開口を防ぐ。
  3. 死亡後2時間以内に行う。
  4. 口腔内は吸引しない。

 

 


 

▶午後44

グリセリン浣腸の効果で正しいのはどれか。

 

  1. 腸管の蠕動を促進する。
  2. 腸管内の炎症を和らげる。
  3. 腸壁の水分吸収を促進する。
  4. 腸管内のガスの吸収を促進する。

 

 


 

▶午後45

皮膚の構造と機能について正しいのはどれか。

 

  1. 皮膚表面は弱酸性である。
  2. 粘膜は細菌が繁殖しにくい。
  3. 皮脂の分泌量は老年期に増加する。
  4. アポクリン汗腺は全身に分布している。

 

 


 

▶午後46

与薬方法で正しいのはどれか。

 

  1. 筋肉内注射は大殿筋に行う。
  2. 点眼薬は下眼瞼結膜の中央に滴下する。
  3. バッカル錠は、かんでから飲み込むよう促す。
  4. 口腔内に溜まった吸入薬は飲み込むよう促す。

 

 


 

▶午後47

全血の検体を25℃の室内に放置すると低下するのはどれか。

 

  1. 血糖
  2. 乳酸
  3. 遊離脂肪酸
  4. アンモニア

 

 


 
▶午後48

看護師の人員配置基準について定めた法律はどれか。

 

  1. 医療法
  2. 労働基準法
  3. 保健師助産師看護師法
  4. 看護師等の人材確保の促進に関する法律

 

 


 

▶午後49

放射線治療による放射線宿酔について正しいのはどれか。

 

  1. 晩期合併症である。
  2. 食欲不振が出現する。
  3. 皮膚の発赤が特徴的である。
  4. 症状は1か月程度持続する。

 

 


 

▶午後50

呼吸困難を訴えて来院した患者の動脈血液ガス分析は、pH7.32、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉72Torr、動脈血酸素分圧〈PaO2〉50Torr、HCO3-26.0mEq/Lであった。
このときのアセスメントで適切なのはどれか。

 

  1. 肺胞低換気
  2. 過換気症候群
  3. 代謝性アシドーシス
  4. 呼吸性アルカローシス

 

 


 

▶午後51

Aさん(50歳、男性)は、上腹部痛が突然出現したため、冷や汗をかき腹部を押さえながら家族と来院した。Aさんは十二指腸潰瘍の既往がある。
このときに観察する徴候として最も適切なのはどれか。

 

  1. Romberg〈ロンベルグ〉徴候
  2. Blumberg〈ブルンベルグ〉徴候
  3. Courvoisier〈クールボアジェ〉徴候
  4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉徴候

 

 


 

▶午後52

Aさん(48歳、女性)は、卵巣癌の腹膜播種性転移で亜イレウス状態になった。栄養療法のために、右鎖骨下静脈から中心静脈カテーテルの挿入が行われたが、鎖骨下動脈を穿刺したため中止された。処置直後の胸部エックス線撮影で異常はなかったが、4時間後、Aさんは胸痛と軽い呼吸困難を訴えた。
最も考えられるのはどれか。

 

  1. 血胸
  2. 肺炎
  3. 肺転移
  4. 胸膜炎

 

 


 

▶午後53

Aさん(42歳、男性、会社員)は、1人で暮らしている。毎日、たばこを20本吸い、缶ビールを3本飲んでいた。Aさんは週末にラグビーをした後、帰りに焼肉を食べるのを楽しみにしている。高尿酸血症で治療を受けることになり、尿酸排泄促進薬が処方された。缶ビールを1本に減らしたが、尿酸値が高い状態が続いている。身長172cm、体重67kg。その他の血液検査データに異常はない。
Aさんへの生活指導で最も適切なのはどれか。

 

  1. 禁煙
  2. 体重の減量
  3. 過度な運動の回避
  4. 蛋白質摂取の禁止

 

 


 

▶午後54

Raynaud〈レイノー〉現象のある患者への指導で正しいのはどれか。

 

  1. 頻繁に含嗽をする。
  2. 日傘で紫外線を防止する。
  3. 洗顔のときは温水を使用する。
  4. 筋力を維持するトレーニングを行う。

 

 


 

▶午後55

脳血管造影を行う患者の看護について最も適切なのはどれか。

 

  1. 前日に側頭部の剃毛を行う。
  2. 検査30分前まで食事摂取が可能である。
  3. 検査中は患者に話しかけない。
  4. 穿刺部の末梢側の動脈の拍動を確認する。

 

 


 

▶午後56

Aさん(59歳、男性)は、経尿道的前立腺切除術後1日で、強い尿意を訴えているが腹部超音波検査で膀胱に尿は貯留していない。Aさんは、体温36.9℃、脈拍88/分、血圧128/86mmHgであった。尿は淡血性で混濁はなく蓄尿バッグ内に3時間で350mL貯留している。
この状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 尿道狭窄
  2. 尿路感染症
  3. 膀胱刺激症状
  4. 膀胱タンポナーデ

 

 


 
▶午後57改題

日本の令和4年(2022年)の養護者による高齢者虐待の種類で最も多いのはどれか。

 

  1. 身体的虐待
  2. 心理的虐待
  3. 介護等放棄
  4. 性的虐待

 

 


 

▶午後58

高齢者の総合機能評価〈CGA〉について正しいのはどれか。

 

  1. 介護者の介護負担は含まない。
  2. 多職種チームで結果を共有する。
  3. 疾患の改善を目指すことが目的である。
  4. 主な対象者は重度の要介護高齢者である。

 

 


 

▶午後59

Aさん(70歳、女性)は、夫のBさんと死別し、軽費老人ホームに入居している。Aさんは「今、再婚をしたいと思う好きな人ができたのに、70歳で再婚なんて恥ずかしいよと息子に叱られました。とても悲しいです」と話した。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「息子さんの気持ちは理解できます」
  2. 「他の職員の考えを聞いてみましょう」
  3. 「好きな人ができることは素敵なことですね」
  4. 「亡くなったBさんのことは忘れてしまったのですか」

 

 


 

▶午後60

軽度の嚥下障害がある患者への誤嚥性肺炎の予防法で正しいのはどれか。

 

  1. 流動食にする。
  2. 軽く下顎を挙上して飲み込んでもらう。
  3. 食後は10分程度の座位を保持する。
  4. 口腔内を吸引しながらブラッシングする。

 

 


 

▶午後61

Parkinson〈パーキンソン〉病の症状について正しいのはどれか。

 

  1. 満月様顔貌になる。
  2. 腕を振らずに歩く。
  3. 後ろに反り返って歩く。
  4. 頭を左右に大きく振る。

 

 


 

▶午後62

A君(5歳、男児)は、先天性水頭症で脳室−腹腔〈V-P〉シャントが挿入されている。
定期受診の際、看護師が確認する項目で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 頭囲
  2. 聴力
  3. 微細運動
  4. 便秘の有無

 

 


 

▶午後63

二分脊椎の子どもに特徴的な症状はどれか。

 

  1. 排泄障害
  2. 体重増加不良
  3. 言語発達の遅延
  4. 上半身の運動障害

 

 


 

▶午後64

セクシュアリティの意義と関連する事項の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 生殖性の性――ジェンダー
  2. 性別としての性――常染色体
  3. 連帯性としての性――種の保存
  4. 性役割としての性――社会的規範

 

 


 

▶午後65

正常な月経周期に伴う変化で正しいのはどれか。

 

  1. 排卵期には頸管粘液が増量する。
  2. 月経の直後は浮腫が生じやすい。
  3. 黄体から黄体形成ホルモン〈LH〉が分泌される。
  4. 基礎体温は月経終了後から徐々に上昇して高温相になる。

 

 


 
▶午後66

Aさん(38歳、女性、パート勤務)は、腹痛のため、姉に付き添われて救急外来を受診した。診察時、身体には殴られてできたとみられる複数の打撲痕が確認された。腹痛の原因は夫から蹴られたことであった。Aさんは「家に帰るのが怖い。姉には夫の暴力について話したくない」と泣いている。
外来での看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 打撲痕を姉に見てもらう。
  2. 配偶者暴力相談支援センターに通報する。
  3. 暴力を受けたときの状況を具体的に話すことを求める。
  4. Aさんが日頃から夫を怒らせるようなことがなかったか聞く。

 

 


 

▶午後67

プロセスレコードについて正しいのはどれか。

 

  1. 看護過程の1つの段階である。
  2. 患者と家族間の言動を記述する。
  3. 看護師の対人関係技術の向上に活用する。
  4. 患者の精神症状をアセスメントする方法である。

 

 


 

▶午後68

集団精神療法の効果が最も期待できるのはどれか。

 

  1. 過眠症
  2. 躁状態
  3. 薬物依存症
  4. 小児自閉症

 

 


 

▶午後69

Aさん(80歳、女性)は、1人で暮らしている。内科と整形外科とを受診しているが、2週前から内服薬の飲み間違いがあり、主治医から訪問看護師に服薬管理の依頼があった。
Aさんがセルフケアを維持して内服するための訪問看護師の服薬管理の支援で最も適切なのはどれか。

 

  1. 内服薬は薬局から訪問看護師が受け取る。
  2. 自宅での内服薬の保管場所を分散する。
  3. 内服指導を診療科ごとに依頼する。
  4. 内服薬を1回分ごとにまとめる。

 

 


 

▶午後70

Aさん(70歳、男性)は、1人で暮らしている。慢性閉塞性肺疾患のため1週前から在宅酸素療法(0.5L/分、24時間持続)が開始された。Aさんは階段の昇降時に息切れがみられる。
自宅での入浴の方法に関する訪問看護師の説明で最も適切なのはどれか。

 

  1. 脱衣は看護師が全介助する。
  2. 浴槽に入ることは禁止する。
  3. 身体を洗うときはシャワーチェアを使う。
  4. 入浴中は携帯用酸素ボンベを利用できない。

 

 


 

▶午後71

Aさん(60歳、男性)は、1年前に膵癌と診断されて自宅で療養中である。疼痛管理はレスキューとして追加注入ができるシリンジポンプを使用し、オピオイドを持続的に皮下注射している。
訪問看護師のAさんへの疼痛管理の指導で適切なのはどれか。

 

  1. シリンジの交換はAさんが実施する。
  2. 疼痛がないときには持続的な注入をやめてもよい。
  3. レスキューとしてのオピオイドの追加注入はAさんが行う。
  4. レスキューとして用いるオピオイドの1回量に制限はない。

 

 


 

▶午後72

医療における安全管理のシステム設計の原則で正しいのはどれか。

 

  1. 個人の反省を促す。
  2. 人の記憶力を重視する。
  3. 作業のプロセスを標準化する。
  4. いくつかの業務を同時に実施する。

 

 


 

▶午後73

Aさん(79歳、女性)は、癌の化学療法を受けていたが、脳出血を起こし意識不明の状態になった。Aさんの家族は回復する見込みはないと医師から説明を受けた。家族はAさんの延命を望んでおり、医師と今後の治療方針を決定する前に看護師に相談した。
Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 医師に方針を決めてもらうよう伝える。
  2. 病院の倫理委員会に判断を依頼するよう伝える。
  3. Aさんのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉を確認するよう伝える。
  4. 経管栄養法を開始することでAさんの身体の状態は維持できると伝える。

 

 


 

▶午後74

災害急性期における精神障害者への看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 名札の着用を指示する。
  2. 災害の状況については説明しない。
  3. 不眠が続いても一時的な変化と判断する。
  4. 服薬している薬剤を中断しないように支援する。

 

 


 

▶午後75

災害発生後、避難先の体育館で生活を始めた高齢者への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. トイレに近い場所を確保する。
  2. 持参薬を回収して被災者に分ける。
  3. 区画された範囲内で過ごすよう促す。
  4. 私語を控えて館内の静穏が保てるように指導する。

 

 


 

▶午後76

自己管理を行う上で自己効力感を高める支援として最も適切なのはどれか。

 

  1. 自己管理の目標はできるだけ高くする。
  2. 必要な知識をできるだけ多く提供する。
  3. 自己管理の方法で不適切な点はそのたびに指摘する。
  4. 自己管理で改善できた点が少しでもあればそれを評価する。
  5. 対象者が自己管理できない理由を話したときは話題を変える。

 

 


 
▶午後77

1歳0か月の幼児の標準的な身長と体重の組合せで正しいのはどれか。

 

  身長――体重

  1. 55cm――6kg
  2. 75cm――6kg
  3. 75cm――9kg
  4. 100cm――9kg
  5. 100cm――12kg

 

 


 

▶午後78

Aさん(28歳、初産婦)は、妊娠11週である。身長160cm、体重52kg(非妊時体重50kg)である。現在は身体活動レベルⅠ(非妊時は身体活動レベルⅡ)で妊娠経過は順調である。
現時点で非妊時と比べて食事に付加することが望ましいのはどれか。

 

  1. 糖質
  2. 葉酸
  3. 蛋白質
  4. カリウム
  5. カルシウム

 

 


 

▶午後79

Aさん(60歳、男性)は、統合失調症で20年前から抗精神病薬を服用している。常に口を動かしているため、何か食べていないか看護師が口の中を確認するが、何も口には入っていない。Aさんは「勝手に口と舌が動いてしまう」と言う。
Aさんに現れている症状はどれか。

 

  1. 被害妄想
  2. 作為体験
  3. カタレプシー
  4. 遅発性ジスキネジア
  5. 静座不能〈アカシジア〉

 

 


 
▶午後80

小児医療に関する課題とその対応の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 低出生体重児の増加――人工乳による哺育の推進
  2. 育児不安が強い親の増加――子どもの自立支援
  3. 障害児の在宅医療のニーズの増加――レスパイトケアの充実
  4. 小児救急医療を受診する子どもの増加――ドクターカーの充実
  5. 成人になった小児慢性疾患患者の増加――親の意思決定の支援

 

 


 

▶午後81

小脳の機能はどれか。2つ選べ。

 

  1. 関節角度の知覚
  2. 振動感覚の中継
  3. 姿勢反射の調節
  4. 随意運動の制御
  5. 下行性の疼痛抑制

 

 


 

▶午後82

白血球減少症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 好塩基球数は増加する。
  2. EBウイルス感染によって起こる。
  3. 白血球数が3,000/μL以下をいう。
  4. 好中球減少症では細菌に感染しやすくなる。
  5. 無顆粒球症は単球がなくなった病態をいう。

 

 


 

▶午後83

下垂体ホルモンの分泌低下により生じるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 性早熟症
  2. 低身長症
  3. 先端巨大症
  4. Sheehan〈シーハン〉症候群
  5. Cushing〈クッシング〉症候群

 

 


 

▶午後84

抗コリン薬の投与が禁忌の疾患はどれか。2つ選べ。

 

  1. 疥癬
  2. 緑内障
  3. 大腿骨骨折
  4. 前立腺肥大症
  5. 前頭側頭型認知症

 

 


 

▶午後85

新生児の養育に関する親への指導で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 「体温37.0℃で受診させましょう」
  2. 「沐浴は児が満腹のときに行いましょう」
  3. 「授乳後は顔を横に向けて寝かせましょう」
  4. 「衣類は大人よりも1枚少なくしましょう」
  5. 「オムツはおなかを締めつけないように当てましょう」

 

 


 

▶午後86

一般的な思春期の発育の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨端線が閉鎖する。
  2. 性的成熟は男子の方が女子より早く始まる。
  3. 成長ホルモンが性腺に作用して第二次性徴が起こる。
  4. 男子では身長増加のピークの前に精巣の発育が始まる。
  5. 女子では身長増加のピークの前に乳房の発育が終わる。

 

 


 

▶午後87

前頭葉の障害に伴う症状で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 人格の変化
  2. 感覚性失語
  3. 自発性の欠乏
  4. 平衡機能障害
  5. 左右識別障害

 

 


 
▶午後88

精神科病棟における身体拘束時の看護で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 1時間ごとに訪室する。
  2. 拘束の理由を説明する。
  3. 水分摂取は最小限にする。
  4. 患者の手紙の受け取りを制限する。
  5. 早期の解除を目指すための看護計画を立てる。

 

 


 

▶午後89

Aさん(72歳、女性)は、1人で暮らしており、要介護1で訪問看護を利用している。昨日の訪問時、看護師は高級な羽毛布団を見かけ、Aさんに尋ねると購入の覚えがないと話した。別居している長男は、週1回電話でAさんの様子を確認している。
看護師の対応として適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 長男への連絡
  2. 羽毛布団の返品
  3. 成年後見人の選任
  4. 近隣住民への聞き取り
  5. Aさんの判断能力の評価

 

 


 

▶午後90

5%のクロルヘキシジングルコン酸塩を用いて0.2%希釈液2,000mLをつくるのに必要な薬液量を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②mL

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成27年2月22日(日)に実施された第104回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第104回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

胸管で正しいのはどれか。

 

  1. 弁がない。
  2. 静脈角に合流する。
  3. 癌細胞は流入しない。
  4. 主に蛋白質を輸送する。

 

 


 

▶午前27

ホルモンとその作用の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. バソプレシン――利尿の促進
  2. オキシトシン――乳汁産生の促進
  3. テストステロン――タンパク合成の促進
  4. アルドステロン――ナトリウムイオン排泄の促進

 

 


 

▶午前28

低体温からの回復に伴う生体の反応はどれか。

 

  1. 廃用
  2. 発汗
  3. ふるえ
  4. 乳酸の蓄積

 

 


 

▶午前29

胸部エックス線写真を別に示す。
104am29
心胸郭比について正しいのはどれか。

 

  1. 小さい。
  2. 正常である。
  3. 大きい。
  4. 測定できない。

 

 


 

▶午前30

乳癌について正しいのはどれか。

 

  1. 乳房の内側に多い。
  2. 有痛性の腫瘤が特徴である。
  3. エストロゲン補充療法を行う。
  4. センチネルリンパ節生検により郭清する範囲を決める。

 

 


 
▶午前31改題

日本の令和4年(2022年)における女性の年齢階級別労働力率の推移を示すグラフの特徴はどれか。

 

  1. 20歳代をピークとする山型
  2. 40歳代をピークとする山型
  3. 20歳代と40歳代をピークとするM字型
  4. 20歳代から50歳代にかけての逆U字型

 

 


 
▶午前32

生活保護法に基づき保護を決定するのはどれか。

 

  1. 保健センター
  2. 福祉事務所
  3. 保健所
  4. 病院

 

 


 
▶午前33

環境要因と健康への影響の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 高温――難聴
  2. ヒ素――イタイイタイ病
  3. オゾンホール――赤外線障害
  4. 光化学オキシダント――粘膜刺激

 

 


 
▶午前34

大気汚染に関する環境基準が定められている物質はどれか。

 

  1. 二酸化炭素
  2. 一酸化窒素
  3. フッ化水素
  4. 微小粒子状物質

 

 


 
▶午前35

育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律〈育児・介護休業法〉で定められているのはどれか。

 

  1. 妊産婦が請求した場合の深夜業の禁止
  2. 産後8週間を経過しない女性の就業禁止
  3. 生後満1年に達しない生児を育てる女性の育児時間中のその女性の使用禁止
  4. 小学校就学の始期に達するまでの子を養育する労働者が請求した場合の時間外労働の制限

 

 


 

▶午前36

看護師と患者の信頼関係の構築において最も考慮すべき要素はどれか。

 

  1. 病院の方針
  2. 看護師の思い
  3. 患者の価値観
  4. 家族の経済状況

 

 


 

▶午前37

終末期の患者の妻は患者の死期が近いことを受け入れがたい状態である。
妻の気持ちを受容する看護師の言動として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「今がつらいときですね」
  2. 「死を受け入れるしかないと思いますよ」
  3. 「最期にしてあげたいことを考えましょう」
  4. 「亡くなった後の準備をすぐに始めましょう」

 

 


 

▶午前38改題

成人の立位の腹部エックス線写真を別に示す。
104am38
この所見から最も考えられる疾患はどれか。

 

  1. 胆石症
  2. 腸閉塞
  3. 潰瘍性大腸炎
  4. 十二指腸潰瘍

 

 


 
▶午前39

血液の付着した注射針を廃棄する容器はどれか。

 

  1. 黄色バイオハザードマーク付きの容器
  2. 橙色バイオハザードマーク付きの容器
  3. 赤色バイオハザードマーク付きの容器
  4. 非感染性廃棄物用の容器

 

 


 

▶午前40

臥床している患者に対して看護師が手袋を装着して口腔ケアを実施した。
口腔ケア後の看護師の行動で適切なのはどれか。

 

  1. 手袋を外し、すぐに新しい手袋を装着して別の患者のケアを行う。
  2. 使用した手袋を装着したまま患者の寝衣を交換する。
  3. 手袋を装着したまま患者の歯ブラシを洗浄する。
  4. 使用した手袋は一般廃棄物の容器に捨てる。

 

 


 

▶午前41

慢性膵炎の患者の食事療法で制限が必要なのはどれか。

 

  1. 糖質
  2. 脂質
  3. 蛋白質
  4. 脂溶性ビタミン

 

 


 

▶午前42

肺血流量が最も減少する体位はどれか。

 

  1. 立位
  2. 座位
  3. 仰臥位
  4. Fowler〈ファウラー〉位

 

 


 

▶午前43

ベンチュリーマスクによる酸素吸入で正しいのはどれか。

 

  1. 最適な酸素流量は18L/分である。
  2. 酸素流量に関係なく加湿器が必要である。
  3. 24〜50%の安定した吸入酸素濃度が得られる。
  4. マスクに空気を溜めることのできるバッグがある。

 

 


 
▶午前44

成人の心臓マッサージ法の圧迫部位を図に示す。
104am44
正しいのはどれか。

 

 

 


 

▶午前45

生体検査はどれか。

 

  1. 尿検査
  2. 血液検査
  3. 心電図検査
  4. 脳脊髄液検査

 

 


 
▶午前46

日本の最近10年の成人を取り巻く社会状況で正しいのはどれか。

 

  1. 生産年齢人口の占める割合の増加
  2. 単独世帯の占める割合の増加
  3. 非正規雇用者の比率の低下
  4. 平均初婚年齢の低下

 

 


 

▶午前47

廃用症候群の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 二次的に低カルシウム血症を発症する。
  2. 加齢とともに症状の進行は遅くなる。
  3. 二次的に起立性低血圧を発症する。
  4. 癌患者ではみられない。

 

 


 

▶午前48

鮮紅色の底面をした水疱を形成し、痛みが強い熱傷創の回復に要する期間はどれか。

 

  1. 2〜3日
  2. 1〜2週
  3. 3〜4週
  4. 2〜3か月

 

 


 

▶午前49

フローボリューム曲線を図に示す。
慢性閉塞性肺疾患の患者の結果はどれか。

 

104am49

 

 


 

▶午前50

Aさん(39歳、男性、会社員)は、最近口渇が強く、飲水量が増えた。毎日5L以上の水のような薄い排尿があり、夜間に何回も排尿に起きるようになったため病院を受診しホルモン分泌異常を指摘された。
原因と考えられるホルモンが分泌される部位はどれか。

 

  1. 視床下部
  2. 下垂体後葉
  3. 甲状腺
  4. 副腎皮質

 

 


 

▶午前51

眼底検査の前処置で散瞳薬を点眼する際の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 白内障の既往の有無を確認する。
  2. 羞明が強くなると説明する。
  3. 散瞳薬による症状は30分程度で消失すると説明する。
  4. 眼を閉じた状態で検査室に誘導する。

 

 


 

▶午前52

脊髄造影について正しいのはどれか。

 

  1. 検査前の食事制限はない。
  2. 造影剤を硬膜外腔に注入する。
  3. 検査中のけいれん発作に注意する。
  4. 検査後は水平仰臥位で安静を保つ。

 

 


 

▶午前53

Aさん(52歳、女性)は、子宮頸癌で広汎子宮全摘術後に排尿障害を発症した。退院に向けて自己導尿の練習を開始したが、39.0℃の発熱と右背部の叩打痛が出現した。
Aさんの症状の原因として考えられるのはどれか。

 

  1. 膀胱炎
  2. 虫垂炎
  3. 腎盂腎炎
  4. 骨盤内膿瘍

 

 


 

▶午前54

流動性知能はどれか。

 

  1. 新聞を読む。
  2. 町内会の役員を務める。
  3. 結婚式のマナーを知っている。
  4. 携帯電話に電話番号を登録する。

 

 


 

▶午前55

Aさん(66歳、男性)は、尿管結石症で入院し、鎮痛薬の投与と点滴静脈内注射による持続輸液が開始された。日常生活は自立している。輸液開始の1時間後、Aさんの病室で大きな音がしたので看護師が駆けつけると、Aさんはベッドサイドに座り込んでいた。「トイレに行こうとベッドから立ち上がろうとして、点滴のスタンドをつかんだら滑った」と話した。転倒後の診察の結果に異常はなかった。
Aさんが再び転倒しないための対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 床上排泄にする。
  2. 誰の過失か明らかにする。
  3. 転倒の原因を一緒に考える。
  4. 夜間は家族に付き添いを依頼する。

 

 


 

▶午前56

Aさん(88歳、女性)は、中等度の認知症である。介護老人保健施設の短期入所〈ショートステイ〉を利用している。Aさんに入浴を勧めるとAさんは「風呂なんて嫌だ」と強い口調で言い、理由を聞いても話さない。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 全身清拭する。
  2. 入浴の必要性を説明する。
  3. 石けんとタオルを見せる。
  4. 気持ちが落ち着いてから再び入浴を勧める。

 

 


 

▶午前57

Aさん(75歳、女性)は、自立した生活を送っている。尿失禁があるため、尿失禁用パッドを使用している。大腿内側部と外陰部の掻痒感を訴え、皮膚科を受診し、外陰部掻痒症と診断された。
このときの指導内容で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取を控える。
  2. 間欠的自己導尿を行う。
  3. 尿失禁用パッドの交換頻度を増やす。
  4. 搔痒感のある部位をアルコール綿で清拭する。

 

 


 

▶午前58

手指の巧緻性が低下している高齢者が操作しやすい補聴器の種類はどれか。

 

  1. 骨導補聴器
  2. 耳あな型補聴器
  3. 耳かけ型補聴器
  4. ポケット型補聴器

 

 


 

▶午前59

インフルエンザが流行しているが、小規模多機能型居宅介護を行う事業所では罹患者はいない。
この事業所で看護師が行う罹患予防の対策で最も適切なのはどれか。

 

  1. 宿泊の利用を断る。
  2. 湿度を10%以下に保つ。
  3. 利用者に手洗いを勧める。
  4. 利用者に予防的に抗インフルエンザ薬を与薬する。

 

 


 

▶午前60

A君(8歳、男児)は、先天性内反足の手術後、両下腿のギプス固定を行う予定である。手術前にA君に対してギプス固定後の日常生活に関する説明をすることになった。
A君に対する看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「シャワー浴はやめておきましょう」
  2. 「ギプスの部分を高くしておきましょう」
  3. 「足のゆびを動かさないようにしましょう」
  4. 「ギプスを外すまでベッド上で過ごしましょう」

 

 


 

▶午前61

肺高血圧が長期に持続し、肺血管抵抗が上昇することにより、短絡血流が主に左右短絡から右左短絡になった状態はどれか。

 

  1. 拡張型心筋症
  2. 総肺静脈還流異常症
  3. Fallo〈ファロー〉四徴症
  4. Eisenmenger〈アイゼンメンジャー〉症候群

 

 


 
▶午前62

出生前診断について正しいのはどれか。

 

  1. 遺伝相談は勧めない。
  2. 胎児異常を理由に人工妊娠中絶はできない。
  3. 治療不可能な疾患に関する診断結果は伝えない。
  4. 胎児の超音波検査は出生前診断の方法に含まれない。

 

 


 
▶午前63

妊娠中の母体の要因が胎児に及ぼす影響について正しいのはどれか。

 

  1. 飲酒の習慣による巨大児
  2. 喫煙による神経管形成障害
  3. 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患
  4. ビタミンAの過剰摂取による低出生体重児

 

 


 

▶午前64

高齢女性に生じやすい疾患と原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 腟炎――腟分泌物の酸性化
  2. 外陰炎――プロゲステロンの減少
  3. 子宮脱――骨盤底筋群の筋力低下
  4. 子宮体癌――プロラクチンの増加

 

 


 

▶午前65

在胎38週に正常分娩で出生した児で、体重2,400gの児が体重3,000gの児に比べて起こしやすい症状はどれか。

 

  1. 高血糖
  2. 心雑音
  3. 低体温
  4. 無呼吸

 

 


 

▶午前66

神経伝達物質と精神疾患の組合せで最も関連が強いのはどれか。

 

  1. ドパミン――脳血管性認知症
  2. セロトニン――うつ病
  3. ヒスタミン――Alzheimer〈アルツハイマー〉病
  4. アセチルコリン――統合失調症

 

 


 

▶午前67

Aさんの母親は過干渉で、Aさんが反論すると厳しい口調でいつまでもAさんを批判し続けるため、Aさんは母親との関係に悩んできた。その母親と同年代で体格が似ている担当看護師に対し、Aさんは常に反抗的な態度をとり、強い拒絶を示している。
Aさんにみられるのはどれか。

 

  1. 投影
  2. 逆転移
  3. 反動形成
  4. 陰性転移

 

 


 
▶午前68

精神科病院に医療保護入院をしている患者から退院請求があった。入院継続の適否について判定するのはどれか。

 

  1. 保健所
  2. 地方裁判所
  3. 精神医療審査会
  4. 地方精神保健福祉審議会

 

 


 

▶午前69

訪問看護師の関わりで最も適切なのはどれか。

 

  1. 看護師の判断で訪問時間を延長する。
  2. 療養者のライフスタイルを尊重する。
  3. 1人暮らしの療養者では家族のことは考慮しない。
  4. 訪問時間以外での療養者との個人的な付き合いを大切にする。

 

 


 

▶午前70

Aさん(59歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。Parkinson〈パーキンソン〉病で、Hoehn-Yahr〈ホーエン・ヤール〉の重症度分類ステージⅢであり、嚥下に困難がある。要介護2の認定を受けている。
食事の見守りを行う妻への訪問看護師による指導で適切なのはどれか。

 

  1. 「食事はきざみ食にしましょう」
  2. 「食事は決まった時間にしましょう」
  3. 「食事中はテレビをつけておきましょう」
  4. 「食べ物を飲み込んだことを確認しましょう」

 

 


 

▶午前71

Aさん(52歳、男性)は、妻と2人で暮らしている。妻は末期の肺癌で、今朝自宅で亡くなった。
主治医が死亡診断を行った後のAさんへの訪問看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 葬儀を手配するよう勧める。
  2. 医療機器は早急に片づけるよう勧める。
  3. Aさんの希望に沿って、死後の処置を行う。
  4. 本日中に死亡診断書を役所に提出するよう説明する。

 

 


 

▶午前72

在宅中心静脈栄養法〈HPN〉について適切なのはどれか。

 

  1. 輸液ポンプは外出時には使えない。
  2. 24時間持続する注入には適さない。
  3. 輸液の調剤は薬局の薬剤師に依頼できる。
  4. 家族が管理できることが適用の必須条件である。

 

 


 

▶午前73

看護サービスの質の評価は、①ストラクチャー(看護サービス提供のための仕組み)、②プロセス(提供される看護サービス)、③アウトカム(看護サービスの成果)に分類される。
アウトカムはどれか。

 

  1. 患者の満足度
  2. 退院指導の実施
  3. 看護手順の整備の有無
  4. 看護師1人当たりの患者数

 

 


 
▶午前74

医療法で医療機関に義務付けられているのはどれか。

 

  1. 医療安全管理者の配置
  2. 厚生労働省へのインシデント報告
  3. 患者・家族への医療安全指導の実施
  4. 医療安全支援センターへの医療事故報告

 

 


 
▶午前75

災害発生後の時期と災害看護活動の組合せで最も適切なのはどれか。

 

  1. 災害発生直後〜数時間――食中毒予防
  2. 災害発生後3日〜1週――外傷後ストレス障害〈PTSD〉への対応
  3. 災害発生後1週〜1か月――廃用症候群の予防
  4. 災害発生後1か月以降――救命処置

 

 


 
▶午前76改題

令和4年(2022年)の国連エイズ合同計画〈UNAIDS〉の報告において、ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉陽性者が最も多い地域はどれか。

 

  1. 東欧・中央アジア
  2. 西欧・中欧・北アメリカ
  3. アジア太平洋
  4. 東部・南部アフリカ

 

 


 

▶午前77

タンパク合成が行われる細胞内小器官はどれか。

 

  1. リボソーム
  2. リソソーム
  3. ミトコンドリア
  4. Golgi〈ゴルジ〉装置

 

 


 

▶午前78

閉眼に関与する神経はどれか。

 

  1. 動眼神経
  2. 滑車神経
  3. 三叉神経
  4. 外転神経
  5. 顔面神経

 

 


 

▶午前79

血管造影写真を別に示す。
104am79
造影部位で正しいのはどれか。

 

  1. 脳動脈
  2. 冠動脈
  3. 肺動脈
  4. 肝動脈
  5. 腎動脈

 

 


 

▶午前80

健常な幼児の基本的生活習慣の獲得で正しいのはどれか。

 

  1. 1歳6か月でうがいができるようになる。
  2. 2歳6か月で靴を履けるようになる。
  3. 3歳でコップを使って飲めるようになる。
  4. 4歳で手を洗って拭くようになる。
  5. 5歳で昼寝は1日1回になる。

 

 


 

▶午前81改題

不妊症について正しいのはどれか。

 

  1. 6か月間避妊せずに性交渉があっても妊娠しない状態である。
  2. 頻度は妊娠を希望し避妊しないカップル10組に3組である。
  3. 体外受精に要する費用は保険適用される。
  4. 女性の年齢と不妊症の治療効果は関係しない。
  5. 男性側の原因は7割程度である。

 

 


 
▶午前82

介護保険制度におけるケアマネジメントで適切なのはどれか。

 

  1. スクリーニングで介護保険の対象の可否を判断する。
  2. アセスメントで利用者の疾患を診断する。
  3. 利用者は居宅介護サービス計画書を作成できない。
  4. ケアサービスの提供と同時にモニタリングを行う。
  5. ケアマネジメントの終了は介護支援専門員が決定する。

 

 


 

▶午前83

伸張反射の構成要素はどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨膜
  2. 筋紡錘
  3. 腱紡錘
  4. 脊髄側角
  5. 運動神経

 

 


 

▶午前84

吸息時に収縮する筋はどれか。2つ選べ。

 

  1. 腹直筋
  2. 腹横筋
  3. 横隔膜
  4. 外肋間筋
  5. 内肋間筋

 

 


 

▶午前85

多発性硬化症で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 脱髄病変が多発する。
  2. 髄液中のIgGは低下する。
  3. 視力低下は網脈絡膜炎による。
  4. MRIは病変の検出に有用である。
  5. 末梢神経が障害されることが多い。

 

 


 

▶午前86

食道癌について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 頸部食道に好発する。
  2. 放射線感受性は低い。
  3. アルコール飲料は危険因子である。
  4. 日本では扁平上皮癌に比べて腺癌が多い。
  5. ヨードを用いた内視鏡検査は早期診断に有用である。

 

 


 

▶午前87

心電図を別に示す。
104am87
所見として正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. R-R間隔の不整
  2. 細動波の出現
  3. QRS波の消失
  4. STの上昇
  5. 陰性T波

 

 


 

▶午前88

喉頭摘出および気管孔造設術を受けた患者でみられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 誤嚥をしやすい。
  2. 咀嚼がしにくい。
  3. においが分かりづらい。
  4. 高い音が聞こえにくい。
  5. 飲み込んだ食物が鼻に逆流しやすい。

 

 


 

▶午前89

改訂版デンバー式発達スクリーニング検査について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 4領域について判定を行う。
  2. 適応年齢は0〜6歳である。
  3. 判定結果は数値で示される。
  4. 知能指数の判定が可能である。
  5. 1領域に10の検査項目がある。

 

 


 

▶午前90

精神障害者のリカバリ〈回復〉の考え方で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患者に役割をもたせない。
  2. 薬物療法を主体に展開する。
  3. 患者の主体的な選択を支援する。
  4. 患者のストレングス〈強み・力〉に着目する。
  5. リカバリ〈回復〉とは病気が治癒したことである。

 

 


 

資料 厚生労働省「第101回保健師国家試験、第98回助産師国家試験、第104回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第104回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

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定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

食道について正しいのはどれか。

 

  1. 厚く強い外膜で覆われる。
  2. 粘膜は重層扁平上皮である。
  3. 胸部では心臓の腹側を通る。
  4. 成人では全長約50cmである。

 

 


 

▶午後27

遺伝子について正しいのはどれか。

 

  1. DNAは体細胞分裂の前に複製される。
  2. DNAは1本のポリヌクレオチド鎖である。
  3. DNAの遺伝子情報からmRNAが作られることを翻訳という。
  4. RNAの塩基配列に基づきアミノ酸がつながることを転写という。

 

 


 

▶午後28

活動電位について正しいのはどれか。

 

  1. 脱分極が閾値以上に達すると発生する。
  2. 細胞内が一過性に負〈マイナス〉の逆転電位となる。
  3. 脱分極期には細胞膜のカリウム透過性が高くなる。
  4. 有髄神経ではPurkinje〈プルキンエ〉細胞間隙を跳躍伝導する。

 

 


 

▶午後29

脳神経とその機能の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 顔面神経――顔の感覚
  2. 舌下神経――舌の運動
  3. 動眼神経――眼球の外転
  4. 三叉神経――額のしわ寄せ

 

 


 

▶午後30

白血球について正しいのはどれか。

 

  1. 酸素を運搬する。
  2. 貪食作用がある。
  3. 骨髄で破壊される。
  4. 血液1μL中に10万~20万個含まれる。

 

 


 

▶午後31

降圧利尿薬により血中濃度が低下するのはどれか。

 

  1. ナトリウム
  2. 中性脂肪
  3. 尿酸
  4. 血糖

 

 


 

▶午後32

肺癌について正しいのはどれか。

 

  1. 腺癌は小細胞癌より多い。
  2. 女性の肺癌は扁平上皮癌が多い。
  3. 腺癌は肺門部の太い気管支に好発する。
  4. 扁平上皮癌の腫瘍マーカーとしてCEAが用いられる。

 

 


 

▶午後33

急性左心不全の症状はどれか。

 

  1. 肝腫大
  2. 呼吸困難
  3. 下腿浮腫
  4. 頸静脈怒張

 

 


 
▶午後34

関節リウマチで起こる主な炎症はどれか。

 

  1. 滑膜炎
  2. 骨髄炎
  3. 骨軟骨炎
  4. 関節周囲炎

 

 


 

▶午後35

重症筋無力症について正しいのはどれか。

 

  1. 筋肉の障害に起因する。
  2. 手術療法は甲状腺摘出である。
  3. 特徴的な症状は眼瞼下垂である。
  4. クリーゼが発症した時は抗コリンエステラーゼ薬を投与する。

 

 


 
▶午後36

障害者基本法で正しいのはどれか。

 

  1. 目的は障害者の保護である。
  2. 障害者の日が規定されている。
  3. 身体障害と知的障害の2つが対象である。
  4. 公共的施設のバリアフリー化の計画的推進を図ることとされている。

 

 


 
▶午後37

外来で患者の血液が付着したガーゼを処理する取り扱いで正しいのはどれか。

 

  1. 産業廃棄物
  2. 一般廃棄物
  3. 感染性産業廃棄物
  4. 感染性一般廃棄物

 

 


 
▶午後38

社会福祉に関係する職種とその業務についての組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 精神保健福祉士――精神障害者保健福祉手帳の発行
  2. 介護支援専門員――居宅サービス計画の作成
  3. 介護福祉士――生活保護の認定
  4. 社会福祉士――要介護度の認定

 

 


 

▶午後39

がんの告知を受けた患者の態度と防衛機制の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. がんのことは考えないようにする――投射
  2. がんになったのは家族のせいだと言う――抑圧
  3. 親ががんで亡くなったので自分も同じだと話す――代償
  4. 通院日に来院せず、家でゲームをしていたと話す――逃避

 

 


 

▶午後40

カウンセリングの基本的態度で適切なのはどれか。

 

  1. 同情
  2. 指導
  3. 受容
  4. 評価

 

 


 

▶午後41

学習の特徴について誤っているのはどれか。

 

  1. 環境の影響を受ける。
  2. 報酬によって強化される。
  3. 永続的な行動の変容である。
  4. 情報の一時的な獲得である。

 

 


 

▶午後42

異常な呼吸音とその原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 連続性副雑音――気道の狭窄
  2. 断続性副雑音――胸膜での炎症
  3. 胸膜摩擦音――肺胞の伸展性の低下
  4. 捻髪音――気道での分泌物貯留

 

 


 

▶午後43

経鼻経管栄養法の実施方法とその目的の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 注入前に胃内容物を吸引する――消化の促進
  2. 注入中はFowler〈ファウラー〉位にする――逆流の防止
  3. 注入終了後に微温湯を流す――誤嚥の予防
  4. 注入終了後はチューブを閉鎖する――嘔吐の予防

 

 


 

▶午後44

気管内挿管中の患者の体位ドレナージの実施について適切なのはどれか。

 

  1. 実施前後に気管内吸引を行う。
  2. 体位ドレナージ後に吸入療法を行う。
  3. 自分で体位変換できる患者には行わない。
  4. 創部ドレーンが挿入されている場合は禁忌である。

 

 


 

▶午後45

赤血球濃厚液の輸血について正しいのはどれか。

 

  1. 専用の輸血セットを使用する。
  2. 使用直前まで振盪させて使用する。
  3. 使用直前に冷蔵庫から取り出して使用する。
  4. 呼吸困難出現時は滴下数を減らして続行する。

 

 


 
▶午後46

地域連携クリニカルパスについて正しいのはどれか。

 

  1. 診療報酬の評価の対象ではない。
  2. 市町村を単位とした連携である。
  3. 記載内容は医師の治療計画である。
  4. 医療機関から在宅まで継続した医療を提供する。

 

 


 

▶午後47

Aさん(26歳、男性)は、大量服薬による急性中毒が疑われ、午後9時30分に救急搬送された。呼吸状態と循環動態に異常はないが、意識は低下している。付き添って来たAさんの母親は「午後8時に夕食を終えて息子は部屋に戻りました。午後9時にお風呂へ入るよう声をかけに部屋に行ったら、倒れていたんです。息子はうつ病で通院中でしたが、最近は症状が落ち着いていました」と話す。
このときの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 気管内挿管を行う。
  2. 咽頭を刺激して吐かせる。
  3. 胃酸分泌抑制薬を投与する。
  4. Aさんの母親にどんな薬を内服していたかを尋ねる。

 

 


 

▶午後48

Aさん(56歳、男性)は、進行結腸癌の術後に両側の多発肺転移が進行し、終末期で在宅療養中であったが呼吸困難が増悪したため入院した。経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉は95%であるが、安静時でも呼吸困難を訴え、浅い頻呼吸となっている。 発熱はなく、咳嗽はあるが肺炎の併発はない。
Aさんへの対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 仰臥位を保つ。
  2. 酸素投与は行わない。
  3. モルヒネ塩酸塩の投与を検討する。
  4. 安静を保つため訪室は最低限とする。

 

 


 

▶午後49

Aさん(58歳、女性)は、10年前に肺気腫を指摘されたが喫煙を続け、体動時に軽い息切れを自覚していた。Aさんは、肺炎で救急病院に入院し経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉86%でフェイスマスクによる酸素投与(4L/分)が開始された。抗菌薬投与後6日、鼻腔カニューラによる酸素投与(2L/分)でAさんの経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉が94%まで回復した。夜間Aさんは眠れているようだが、早朝に頭痛を訴え、日中も傾眠傾向になった。
Aさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 抗菌薬の変更
  2. 酸素投与量の増加
  3. 動脈血液ガス分析の実施
  4. 胸部エックス線撮影の実施

 

 


 
▶午後50

B型肝炎と比べたC型肝炎の特徴について正しいのはどれか。

 

  1. 劇症化しやすい。
  2. 性行為による感染が多い。
  3. 無症状のまま慢性化しやすい。
  4. ワクチン接種による感染予防対策がある。

 

 


 

▶午後51

頭蓋内圧亢進を助長するのはどれか。

 

  1. 便秘
  2. 酸素療法
  3. 浸透圧利尿薬
  4. Fowler〈ファウラー〉位

 

 


 

▶午後52

Aさん(42歳、男性)は、血尿を主訴に泌尿器科を受診した。診察の結果、Aさんは膀胱鏡検査を受けることになった。
Aさんへの検査についての説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「入院が必要です」
  2. 「前日は夕食を食べないでください」
  3. 「局所麻酔で行います」
  4. 「終了後は水分の摂取を控えてください」

 

 


 

▶午後53

Aさん(85歳、男性)は、認知症である。Aさんは肺炎で入院し、病状が改善したため、主治医は退院を許可した。Aさんは「家に帰りたい」と繰り返し言っているが、同居していた長男夫婦は高齢者施設への入所を希望している。
このときの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 主治医に退院後の療養場所を決定してもらう。
  2. 長男夫婦にAさんの希望を尊重するよう話す。
  3. 長男夫婦に入所が可能な高齢者施設の情報を提供する。
  4. 長男夫婦がAさんの施設への入所を希望している理由を確認する。

 

 


 

▶午後54

高齢者の蛋白質・エネルギー低栄養状態〈protein-energy malnutrition:PEM〉について正しいのはどれか。

 

  1. 体脂肪の消耗はみられない。
  2. 要介護度が高いほどPEMの発症率は高い。
  3. PEMの発症率は心疾患によるものが最も高い。
  4. 栄養指標は血清アルブミン3.7g/dL以下である。

 

 


 

▶午後55

加齢による視覚の変化とその原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 老視――毛様体筋の萎縮
  2. 色覚異常――眼圧の亢進
  3. 視野狭窄――散瞳反応時間の延長
  4. 明暗順応の低下――水晶体の硬化

 

 


 

▶午後56

Aさん(80歳、男性)は、肺炎と高血圧症で入院している。入院日の夜からAさんにはせん妄の症状がみられる。Aさんの家族は「しっかりした人だったのに急におかしくなってしまった」と動揺している。
せん妄についてAさんの家族への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「認知症の一種です」
  2. 「昼間に起こりやすいです」
  3. 「一度起こると治りません」
  4. 「環境の変化で起こることがあります」

 

 


 

▶午後57

大腿骨転子部骨折のため人工骨頭置換術を行った。
術後の腓骨神経麻痺予防のための看護で適切なのはどれか。

 

  1. 大腿四頭筋訓練を実施する。
  2. 患側下肢を外旋位に固定する。
  3. 患側下肢に弾性ストッキングを着用する。
  4. 患側下肢の母趾と第2趾間の知覚異常の有無を観察する。

 

 


 
▶午後58

小規模多機能型居宅介護で正しいのはどれか。

 

  1. 都道府県が事業者を指定する。
  2. 介護給付の施設サービスの1つである。
  3. 1日あたりの利用定員は19人以下である。
  4. 要介護者の状態に応じて短期間の宿泊が可能である。

 

 


 

▶午後59

Aちゃん(3歳、女児)は母親とともに小児科外来を受診した。診察の結果、Aちゃんは血液検査が必要と判断され、処置室で採血を行うことになった。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 処置前、母親ひとりに採血の説明をする。
  2. 坐位で行うか仰臥位で行うかをAちゃんに選ばせる。
  3. 注射器に血液の逆流が見られた時に「終わったよ」とAちゃんに伝える。
  4. 処置後、Aちゃんと採血について話さないようにする。

 

 


 

▶午後60

正常に発達している小児が2歳0か月ころ、新たに獲得する言語で正しいのはどれか。

 

  1. 「おちゃ、ちょうだい」
  2. 「おかしがないの」
  3. 「これ、なあに」
  4. 「まんま」

 

 


 

▶午後61

Aちゃん(3歳0か月)は、午後から38.0℃の発熱があったが、食事は摂取でき活気があった。夜間になり、3回嘔吐したため救急外来を受診した。来院時、Aちゃんは傾眠傾向にあった。診察の結果、髄膜炎が疑われ、点滴静脈内注射を開始し入院した。入院時、Aちゃんは、体温38.5℃、呼吸数30/分、心拍数120/分、血圧102/60mmHgであった。
入院時のAちゃんへの対応で最も優先度が高いのはどれか。

 

  1. 冷罨法を行う。
  2. 水平仰臥位を保つ。
  3. 意識レベルを観察する。
  4. 大泉門の状態を観察する。

 

 


 

▶午後62

食物アレルギーのある8歳の児童がアナフィラキシーショックを発症した場合の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 水分の補給
  2. 抗ヒスタミン薬の内服
  3. 副腎皮質ステロイドの吸入
  4. アドレナリンの筋肉内注射

 

 


 

▶午後63

A君(15歳、男子)は、病院に併設された院内学級に通いながら骨肉腫に対する治療を続けていた。現在、肺に転移しており終末期にある。呼吸困難があり、鼻腔カニュ-ラで酸素(2L/分)を投与中である。A君の食事の摂取量は徐々に減っているが、意識は清明である。1週間後に院内で卒業式が予定されている。A君は「卒業式は出席したい」と話している。
看護師のA君への対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 今の状態では出席は難しいと話す。
  2. 出席できるように準備しようと話す。
  3. 出席を決める前に体力をつけようと話す。
  4. 卒業式の前日に出席するかどうか決めようと話す。

 

 


 

▶午後64

妊娠中期から末期の便秘について適切なのはどれか。

 

  1. 妊娠中期は妊娠末期と比較して生じやすい。
  2. エストロゲンの作用が影響している。
  3. 子宮による腸の圧迫が影響している。
  4. けいれん性の便秘を生じやすい。

 

 


 

▶午後65

正常な胎児の分娩機転について正しいのはどれか。

 

  1. 分娩開始時、胎児の背中は母体の背側にある。
  2. 後頭部が先進する。
  3. 胎児の顔は母体の腹側を向いて娩出される。
  4. 肩甲横径が骨盤の横径に一致する方向で娩出される。

 

 


 

▶午後66

新生児室の環境で適切なのはどれか。

 

  1. 無菌室
  2. 湿度は50~60%
  3. 温度は27~28℃
  4. コット間の距離は60cm

 

 


 

▶午後67

Aさん(50歳、男性)は、アルコール依存症のために断酒目的で入院した。入院前日の夜まで毎日飲酒をしていたと話している。
入院当日に優先的に行うのはどれか。

 

  1. 抗酒薬の説明を行う。
  2. 断酒会への参加を促す。
  3. 振戦の有無を確認する。
  4. ストレス対処行動を分析する。

 

 


 

▶午後68

Aさん(23歳、女性)は、トラックの横転事故に巻き込まれて一緒に歩いていた友人が死亡し、自分も軽度の外傷で入院している。看護師がAさんに「大変でしたね」と声をかけると、笑顔で「大丈夫ですよ。何のことですか」と言うだけで、事故のことは話さない。Aさんは検査の結果、軽度の外傷以外に身体的な異常や記憶の障害はない。
この現象はどれか。

 

  1. 解離
  2. 昇華
  3. 合理化
  4. 反動形成

 

 


 

▶午後69

精神疾患患者の家族の感情表出〈expressed emotion:EE〉について正しいのはどれか。

 

  1. 家族の訴えが明確になる。
  2. 認知行動療法の技法である。
  3. 統合失調症の再発に関連がある。
  4. 家族のストレス対処として効果的である。

 

 


 

▶午後70

Aさん(21歳、男性)は、統合失調症と診断され、入院してハロペリドールの投与が開始された。入院後3日、39.5℃の急激な発熱、発汗、筋固縮および意識障害を認めた。
Aさんの状態で考えられるのはどれか。

 

  1. 昏迷
  2. 悪性症候群
  3. てんかん発作
  4. 静座不能〈アカシジア〉

 

 


 

▶午後71

訪問看護師が、在宅医療に移行する患者の退院調整のために医療機関の看護師から得る情報で、優先度が高いのはどれか。

 

  1. 医療処置の指導内容
  2. 経済的な問題への対応
  3. 介護サービス利用の有無
  4. 訪問看護指示書の記載内容

 

 


 
▶午後72改題

健康保険法による訪問看護サービスで正しいのはどれか。

 

  1. サービス対象は65歳以上である。
  2. 介護支援専門員がケアプランを作成する。
  3. 末期の悪性腫瘍の療養者への訪問回数に制限はない。
  4. 特定医療費(指定難病)受給者証を持っている者は自己負担額1割である。

 

 


 

▶午後73

Aさんは、1人で暮らしている。血管性認知症があり、降圧薬を内服している。要介護1で、週3回の訪問介護と週1回の訪問看護を利用している。最近では、Aさんは日中眠っていることが多く、週1回訪ねてくる長男に暴言を吐くようになっている。
Aさんの長男の話を傾聴した上で、訪問看護師の長男への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. デイサービスの利用を提案する。
  2. Aさんを怒らせないように助言する。
  3. Aさん宅に行かないように助言する。
  4. 薬の内服介助をするように提案する。

 

 


 

▶午後74

在宅酸素療法(1L/分24時間)を行っている療養者の居住地域で2週間後に日中3時間の停電が予定されている。
停電への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 事前の呼吸訓練
  2. 医療機関への入院
  3. 自家発電器の購入
  4. 携帯用酸素ボンベの準備

 

 


 
▶午後75

病院における医療安全管理体制で正しいのはどれか。

 

  1. 特定機能病院の医療安全管理者は兼任でよい。
  2. 医療安全管理のために必要な研修を3年に1度行う。
  3. 医療安全管理のための指針を整備しなければならない。
  4. 医薬品安全管理責任者の配置は義務づけられていない。

 

 


 
▶午後76

大規模災害時のトリアージで緊急度が最も高いと判断されるのはどれか。

 

  1. 下腿に創傷があるが補助があれば歩行できる。
  2. 自発呼吸はあるが橈骨動脈は触知できない。
  3. 気道確保しても自発呼吸がない。
  4. 開眼・閉眼の指示に応じる。

 

 


 

▶午後77

災害の慢性期(復興期)における避難所内の看護師の役割で最も適切なのはどれか。

 

  1. 住宅支援
  2. 感染予防
  3. 安全な避難と誘導
  4. 居住スペースの確保

 

 


 

▶午後78改題

国際連合児童基金〈UNICEF〉の報告による5歳未満児の死亡率(2019年)が最も高い地域はどれか。

 

  1. サハラ以南のアフリカ
  2. 南アジア
  3. 北アメリカ
  4. ヨーロッパ・中央アジア

 

 


 

▶午後79

Aさんは、3年前に来日した外国人でネフローゼ症候群のため入院した。Aさんは日本語を話し日常会話には支障はない。Aさんの食事について、文化的に特定の食品を食べてはいけないなどの制限があるがどうしたらよいかと、担当看護師が看護師長に相談した。
担当看護師に対する看護師長の助言で最も適切なのはどれか。

 

  1. 日本の病院なので文化的制限には配慮できないと話す。
  2. 文化的制限は理解できるが治療が最優先されると話す。
  3. Aさんの友人から文化的制限に配慮した食事を差し入れてもらうよう話す。
  4. 文化的制限に配慮した食事の提供が可能か栄養管理部に相談するよう話す。

 

 


 

▶午後80

血液検査で抗凝固剤が入っている採血管を使用するのはどれか。

 

  1. 血球数
  2. 電解質
  3. 中性脂肪
  4. 梅毒抗体
  5. 交差適合試験

 

 


 
▶午後81

市町村の業務でないのはどれか。

 

  1. 妊娠届の受理
  2. 母子健康手帳の交付
  3. 乳児家庭全戸訪問事業
  4. 3歳児健康診査
  5. 小児慢性特定疾患公費負担医療給付

 

 


 

▶午後82

糖尿病神経障害のある患者へのフットケアの説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「靴は大きめのサイズがよいです」
  2. 「靴下を履くようにしてください」
  3. 「1週間に1回は足の観察をしてください」
  4. 「足の傷は痛くなったら受診してください」
  5. 「外出後は足をアルコールで消毒しましょう」

 

 


 
▶午後83

Ⅳ型(遅延型)アレルギー反応について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. IgE抗体が関与する。
  2. 肥満細胞が関与する。
  3. Tリンパ球が関与する。
  4. ヒスタミンが放出される。
  5. ツベルクリン反応でみられる。

 

 


 

▶午後84

肝硬変でみられる検査所見はどれか。2つ選べ。

 

  1. 血小板増多
  2. 尿酸値上昇
  3. 血清アルブミン値低下
  4. 血中アンモニア値上昇
  5. プロトロンビン時間短縮

 

 


 

▶午後85

膀胱留置カテーテル挿入中のシャワー浴について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 実施前に蓄尿バッグを空にする。
  2. シャワー中はカテーテルを閉鎖する。
  3. 蓄尿バッグは腰より高い位置にかける。
  4. 終了後は挿入部をエタノールで消毒する。
  5. 終了後はカテーテルを固定するテープの位置を変える。

 

 


 

▶午後86

潰瘍性大腸炎と比べたCrohn〈クローン〉病の特徴について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 悪性化の頻度は低い。
  2. 瘻孔を併発しやすい。
  3. 初発症状は粘血便である。
  4. 炎症は大腸に限局している。
  5. 好発年齢は50歳以上である。

 

 


 

▶午後87

抗甲状腺ホルモン薬の副作用はどれか。2つ選べ。

 

  1. 多毛
  2. 眼球突出
  3. 中心性肥満
  4. 肝機能障害
  5. 無顆粒球症

 

 


 

▶午後88

胎児と胎児付属物について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 妊娠4週では、Doppler〈ドプラ〉法で胎児心音が聴取できる。
  2. 妊娠12週では、胎盤が完成している。
  3. 妊娠24週では、胎児の呼吸様運動がみられる。
  4. 妊娠26週では、胎児の胎位は固定している。
  5. 妊娠36週では、肺胞内に十分な肺表面活性物質が分泌されている。

 

 


 
▶午後89

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律により、病院の管理者が精神科病院に入院中の者に対して制限できるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 手紙の発信
  2. 弁護士との面会
  3. 任意入院患者の開放処遇
  4. 信書の中の異物の受け渡し
  5. 人権擁護に関する行政機関の職員との電話

 

 


 

▶午後90

「フロセミド注15mgを静脈内注射」の指示を受けた。注射薬のラベルに「20mg/2mL」と表示されていた。
注射量を求めよ。
ただし、小数点以下第2位を四捨五入すること。

 

解答:①.②mL

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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ネット書店

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 一般問題

 

 

▶午後26

血中カルシウム濃度を上昇させるホルモンを分泌する器官はどれか。

 

  1. 副甲状腺
  2. 甲状腺
  3. 下垂体
  4. 副腎

 

 


 

▶午後27

ヒトの精子細胞における染色体の数はどれか。

 

  1. 22本
  2. 23本
  3. 44本
  4. 46本

 

 


 
▶午後28

低値によって脂質異常症と診断される検査項目はどれか。

 

  1. トリグリセリド
  2. 総コレステロール
  3. 低比重リポ蛋白コレステロール〈LDL-C〉
  4. 高比重リポ蛋白コレステロール〈HDL-C〉

 

 


 

▶午後29

麻痺すると猿手を生じるのはどれか。

 

  1. 総腓骨神経
  2. 橈骨神経
  3. 尺骨神経
  4. 正中神経

 

 


 
▶午後30

労働基準法において、就業中の妊産婦から請求がなくても使用者が処遇すべきなのはどれか。

 

  1. 産前6週間の就業禁止
  2. 産後6週間の就業禁止
  3. 深夜業の就業禁止
  4. 育児時間の確保

 

 


 
▶午後31

ノーマライゼーションに基づくのはどれか。

 

  1. 救急搬送体制を整備すること
  2. 医療機関にいつでも受診ができること
  3. 公共交通機関をバリアフリー化すること
  4. 障害者に介護施設への入所を勧めること

 

 


 
▶午後32改題

日本の令和5年(2023年)の人口動態統計における悪性新生物〈腫瘍〉に関する記述で正しいのはどれか。

 

  1. 死因別順位は第2位である。
  2. 年間死亡者数は約80万人である。
  3. 部位別にみた年齢調整死亡率は、男性では胃が最も高い。
  4. 部位別にみた死亡者数は、気管、気管支及び肺が最も多い。

 

 


 

▶午後33

聴覚障害のある患者とのコミュニケーションで正しいのはどれか。

 

  1. 補聴器の使用中は低音で話す。
  2. 手話のときは口元を動かさない。
  3. 音の反響が強い場所を選択する。
  4. 感音性難聴の場合は大きな声で話す。

 

 


 
▶午後34

結核菌の消毒に効果があるのはどれか。

 

  1. エタノール
  2. アクリノール
  3. ベンザルコニウム
  4. クロルヘキシジン

 

 


 

▶午後35

四肢に障害がない患者を仰臥位から側臥位に体位変換するときの姿勢を図に示す。
適切なのはどれか。

 

102pm35

 

 


 
▶午後36

インシデントレポートについて正しいのはどれか。

 

  1. 警察への届出義務がある。
  2. 法令で書式が統一されている
  3. 事故が発生するまで報告しない。
  4. 異なる職種間で内容を共有する。

 

 


 

▶午後37

口腔ケアの効果として正しいのはどれか。

 

  1. プラークの形成
  2. 唾液分泌の促進
  3. 口腔内のpHの酸性化
  4. バイオフィルムの形成

 

 


 

▶午後38

薬とその副作用の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 抗ヒスタミン薬――難聴
  2. スルホニル尿素薬――咳嗽
  3. 中枢性麻薬性鎮咳薬――便秘
  4. アミノグリコシド系薬――骨粗鬆症

 

 


 

▶午後39

成人の腸骨の骨髄穿刺で適切なのはどれか。

 

  1. 穿刺前6時間は絶食とする。
  2. 穿刺は仰臥位で行う。
  3. 穿刺時は深呼吸を促す。
  4. 穿刺後、穿刺部位は圧迫止血する。

 

 


 
▶午後40

食の支援に関わる職種とその役割の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 歯科衛生士――義歯の作成
  2. 管理栄養士――経腸栄養の処方
  3. 言語聴覚士――嚥下機能の評価
  4. 薬剤師――摂食行動の評価

 

 


 

▶午後41

人工呼吸器による陽圧換気によって生じるのはどれか。

 

  1. 肺水腫
  2. 脳内出血
  3. 胃液分泌の低下
  4. 心拍出量の低下

 

 


 

▶午後42

手術中に下肢に弾性ストッキングを着用する主な目的はどれか。

 

  1. 浮腫の軽減
  2. 筋力の維持
  3. 体温低下の予防
  4. 深部静脈血栓形成の予防

 

 


 

▶午後43

外傷性脳損傷によって軽度記憶障害のある患者への認知リハビリテーションで適切なのはどれか。

 

  1. 簡単な計算を取り入れる。
  2. 毎日新しい行動を試みる。
  3. 暗記の練習のときはメモを取る。
  4. 視覚的なイメージより言葉のほうが記憶しやすい。

 

 


 

▶午後44

腰椎転移のある食道癌の患者。癌性疼痛にフェンタニル貼付剤を使用しているが、右下肢に神経因性疼痛が頻発している。1日に4〜6回レスキューとしてのモルヒネ注射薬を使用しており、入眠すると15秒程度の無呼吸がみられる。
緩和ケアチームで検討すべき対応はどれか。

 

  1. 酸素吸入
  2. 鎮痛補助薬の使用
  3. モルヒネ注射薬の増量
  4. フェンタニル貼付剤の増量

 

 


 

▶午後45

慢性腎不全で透析導入を判断するときの指標となる検査はどれか。

 

  1. 尿酸〈UA〉値
  2. 糸球体濾過値〈GFR〉
  3. 点滴静注腎盂造影〈DIP〉
  4. PSP〈フェノールスルホンフタレイン〉15分値

 

 


 

▶午後46

1年前にハチに刺された人が再びハチに刺された。
起こる可能性のあるアレルギー反応はどれか。

 

  1. Ⅰ型アレルギー
  2. Ⅱ型アレルギー
  3. Ⅲ型アレルギー
  4. Ⅳ型アレルギー

 

 


 

▶午後47

電動のこぎりの操作ミスで、左第2指と3指とも近位指節間〈PIP〉関節と遠位指節間〈DIP〉関節の間で切断した患者が、手指の再接着術を受けた。他に外傷はない。
術後1日の観察で適切なのはどれか。

 

  1. Volkmann〈フォルクマン〉拘縮の有無
  2. 中手指節〈MP〉関節の関節可動域
  3. 遠位部の血液循環の状態
  4. 接着部の瘢痕化

 

 


 

▶午後48

スパイロメトリーの結果による換気機能診断図を示す。
102pm48
閉塞性換気障害と診断される分類はどれか。

 

  1. A
  2. B
  3. C
  4. D

 

 


 

▶午後49

精神看護に関連する理論と理論家の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 現存在分析――フロイト, S.
  2. ストレス理論――シュナイダー, K.
  3. 精神発達理論――オレム, D.
  4. 患者-看護師関係――ペプロウ, E.

 

 


 

▶午後50

選択的セロトニン再取り込み阻害薬〈SSRI〉について正しいのはどれか。

 

  1. パニック障害に対する効果はない。
  2. 抗コリン作用は三環系抗うつ薬よりも弱い。
  3. うつ状態が改善したら直ちに使用を中止する。
  4. 抗うつ効果の評価は投与開始後3日以内に行う。

 

 


 

▶午後51

リエゾン精神看護に関する説明で正しいのはどれか。

 

  1. 直接ケアは含まれない。
  2. 精神疾患の既往のある患者は対象とならない。
  3. 看護師は必要に応じて精神病床への移動を指示できる。
  4. 身体疾患と精神的問題とを併せ持つ患者を対象とする。

 

 


 
▶午後52改題

精神科病院に入院中の患者の法的処遇について正しいのはどれか。

 

  1. 患者は退院を請求できる。
  2. 看護師は面会を制限できる。
  3. 家族等は外出の可否を判断できる。
  4. 精神保健指定医は手紙の発信を制限できる。

 

 


 

▶午後53

Aさん(19歳、女性)は、境界性人格〈パーソナリティ〉障害で入院している。病棟では、安全管理のため、個人用の爪切りをナースステーションで管理している。Aさんが自分の爪切りを使用した後、看護師が返却を求めると「主治医の先生は自分で持っていてもいいって言ったのよ」と攻撃的な口調で抵抗した。この日、主治医は不在であった。
Aさんへの対応として最も適切なのはどれか。

 

  1. 「先生はそのようなことは言わないと思います」
  2. 「先生は不在なので、私の指示に従ってください」
  3. 「病棟の安全が守れないので退院していただきます」
  4. 「先生に確認がとれるまで、こちらでお預かりします」

 

 


 

▶午後54

Aさん(78歳)は、妻(76歳)と2人で暮らしている。糖尿病と診断されている。認知症ではない。主治医の指示で、インスリン自己注射を指導するために訪問看護が導入された。Aさんは「針が怖いから、看護師さんが注射をしてください」と言う。
Aさんへの訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「針は細いので怖くないです」
  2. 「一緒に少しずつやっていきましょう」
  3. 「注射ができないと家での療養は難しくなります」
  4. 「そうですね。Aさんも奥さんもしなくていいです」

 

 


 
▶午後55

介護保険法施行令において特定疾病に指定されているのはどれか。

 

  1. 脊髄損傷
  2. Crohn〈クローン〉病
  3. 脳血管疾患
  4. 大腿骨頸部骨折

 

 


 

▶午後56

Aさん(68歳)は要介護1で、1人で暮らしている。間質性肺炎のために在宅酸素療法が開始された。
Aさんのサービス担当者会議で訪問看護師が行う提案で適切なのはどれか。

 

  1. 炊事の禁止
  2. 毎日の体温測定
  3. 1人での外出禁止
  4. 訪問入浴サービスの導入

 

 


 

▶午後57

Aさんは、要介護2で在宅療養をしている。仙骨部に2cm×3cmの水疱を形成した。この1週間、臥床していることが多くなり、食事摂取量も減ってきている。
訪問看護師がAさんの家族に行う提案として適切なのはどれか。

 

  1. 体圧分散マットの使用
  2. 膀胱留置カテーテルの留置
  3. 夜間の時間ごとの体位変換
  4. 訪問介護への褥瘡処置の依頼

 

 


 

▶午後58

高齢者から生活史を聴取する方法として適切なのはどれか。

 

  1. 家族の承諾を必須とする。
  2. 認知機能の評価尺度を用いる。
  3. 事実とは異なる部分を修正する。
  4. 高齢者自身の生きてきた時代背景を聴く。

 

 


 
▶午後59

平成3年(1991年)に国際連合総会〈国連総会〉で決議された「高齢者のための国連原則」でないのはどれか。

 

  1. 公平の原則
  2. 参加の原則
  3. 尊厳の原則
  4. 自己実現の原則

 

 


 

▶午後60

介護老人福祉施設に入居中の高齢者。認知症高齢者の日常生活自立度判定基準Ⅳ、四肢の麻痺はない。
衣類の選択について最も適切なのはどれか。

 

  1. 材質選びは本人に任せる。
  2. ボタンでとめる上着を選ぶ。
  3. 夜間就寝時には寝衣に着替える。
  4. 皮膚の瘙痒感があれば、つなぎ服を着用させる。

 

 


 

▶午後61

Aさん(80歳、女性)は、脳血管性認知症、Mini-Mental State Examination〈MMSE〉18点で施設に入所している。看護師が「お風呂に入りますよ」と声をかけると、Aさんは「男の人は入っていないか」と尋ねる。看護師が「男の人はいませんよ」と説明するが、Aさんは「本当にいないのか」と繰り返し、なかなか納得しない。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「男の人はいないから行きましょう」
  2. 「お風呂に入ったら気持ちよくなりますよ」
  3. 「遅くなるとお風呂に入れなくなりますよ」
  4. 「男の人がいないことを一緒に確認してみましょうか」

 

 


 

▶午後62

加齢による身体生理機能の変化とそれによって影響を受ける薬物動態の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 体内水分量の減少――代謝
  2. 体内脂肪量の増加――排泄
  3. 血清アルブミンの減少――分布
  4. 糸球体濾過値〈GFR〉の低下――吸収

 

 


 
▶午後63

介護保険サービスについて正しいのはどれか。

 

  1. 福祉用具の貸与は無償で受けられる。
  2. 要支援の高齢者は介護老人保健施設に入所できる。
  3. 小規模多機能型居宅介護では泊まり(ショートステイ)は提供しない。
  4. 認知症対応型共同生活介護(グループホーム)ではユニットケアを実施している。

 

 


 
▶午後64

乳児健康診査を規定している法律はどれか。

 

  1. 母体保護法
  2. 母子保健法
  3. 児童福祉法
  4. 児童虐待の防止等に関する法律

 

 


 

▶午後65

正常に経過している分娩第1期の産婦への説明で適切なのはどれか。

 

  1. 「食事は摂らないようにしてください」
  2. 「ベッド上で安静にしていてください」
  3. 「2、3時間に1回は排尿をしてください」
  4. 「眠気を感じても眠らないようにしてください」

 

 


 

▶午後67

Aさんは妊娠37週0日に骨盤位のため予定帝王切開術となった。術後の経過は母児ともに順調である。
Aさんへの看護として適切なのはどれか。

 

  1. 手術室で出生児と対面する。
  2. 産褥2日に初回歩行をする。
  3. 産褥3日に初回授乳をする。
  4. 産褥4日以降に弾性ストッキングを履く。

 

 


 

▶午後68

子どもの運動機能の発達について正しいのはどれか。

 

  1. 身体の下部から頭部の方向に進む。
  2. 全身的な動きから細かな動きへ進む。
  3. 新生児期には遺伝より環境の影響を受ける。
  4. 反射運動は乳児期後期から幼児期にかけて活発になる。

 

 


 

▶午後69

乳児の事故防止として正しいのはどれか。

 

  1. 直径25mmの玩具で遊ばせる。
  2. ベッドにいるときはベッド柵を上げる。
  3. うつ伏せで遊ばせるときは柔らかい布団を敷く。
  4. 屋外で遊ばせるときはフード付きの衣服を着用させる。

 

 


 

▶午後70

A君(14歳、男子)は、心室中隔欠損症のために通院している。母親とともに外来を受診しているが、母親がトイレに行った際に、A君は「自分の心臓のことはよく理解しているし、もう1人で受診したいけど、母さんが心配だから一緒に行くってうるさくて」と看護師に話した。
看護師の最初の対応として適切なのはどれか。

 

  1. 母親にA君への関わりが過保護だと伝える。
  2. 母親の心配を理解してあげなさいとA君に話す。
  3. 次回からは1人で受診してもよいとA君に話す。
  4. 母親がいない場でA君の気持ちを聴く機会をもつ。

 

 


 

▶午後71

A君(11歳、男児)。喘息発作のため救急外来に来院した。喘鳴が著明で、経皮的動脈血酸素飽和度〈SpO2〉88%(room air)、ピークフロー値45%である。
まず行うべきA君への対応で適切なのはどれか。

 

  1. 起坐位を保つ。
  2. 水分摂取を促す。
  3. 胸式呼吸を促す。
  4. 発作の状況を尋ねる。

 

 


 
▶午後72

水溶性ビタミンはどれか。

 

  1. ビタミンA
  2. ビタミンC
  3. ビタミンD
  4. ビタミンE
  5. ビタミンK

 

 


 

▶午後73

血清に含まれないのはどれか。

 

  1. インスリン
  2. アルブミン
  3. γ-グロブリン
  4. β-グロブリン
  5. フィブリノゲン

 

 


 

▶午後74

出血が止まりにくくなる服用薬はどれか。

 

  1. β遮断薬
  2. ジギタリス
  3. ワルファリン
  4. ループ利尿薬
  5. サイアザイド系利尿薬

 

 


 

▶午後75

老視の原因はどれか。

 

  1. 瞳孔括約筋の筋力低下
  2. 水晶体の弾力低下
  3. 網膜の色素変性
  4. 硝子体の混濁
  5. 水晶体の混濁

 

 


 

▶午後76

脳塞栓症を生じやすい不整脈はどれか。

 

  1. 心房細動
  2. WPW症候群
  3. 心房性期外収縮
  4. 心室性期外収縮
  5. 完全房室ブロック

 

 


 
▶午後77

ヒト免疫不全ウイルス〈HIV〉が感染する細胞はどれか。

 

  1. 好中球
  2. 形質細胞
  3. Bリンパ球
  4. ヘルパー〈CD4陽性〉Tリンパ球
  5. 細胞傷害性〈CD8陽性〉Tリンパ球

 

 


 
▶午後78

生活保護法で扶助として定められていないのはどれか。

 

  1. 教育
  2. 医療
  3. 授産
  4. 住宅
  5. 葬祭

 

 


 

▶午後79

内服薬の初回通過効果が主に起こる部位はどれか。

 

  1. 肝臓
  2. 胆囊
  3. 膵臓
  4. 腎臓

 

 


 
▶午後80

放射線被ばく後、新たな発症について長期の観察が必要な障害はどれか。

 

  1. 胃炎
  2. 食道炎
  3. 甲状腺癌
  4. 高尿酸血症
  5. 皮膚のびらん

 

 


 

▶午後81

副交感神経の作用はどれか。2つ選べ。

 

  1. 瞳孔の散大
  2. 発汗の促進
  3. 心拍数の低下
  4. 気管支の拡張
  5. 消化液の分泌亢進

 

 


 

▶午後82

小腸からそのまま吸収されるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. グルコース
  2. スクロース
  3. マルトース
  4. ラクトース
  5. フルクトース

 

 


 

▶午後83

鉄欠乏性貧血の症状または所見として考えられるのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 動悸
  2. 匙状爪
  3. ほてり感
  4. 運動失調
  5. 皮膚の紅潮

 

 


 

▶午後84

大腸内視鏡検査について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 検査前日の朝から絶食とする。
  2. 腸管洗浄液は6時間かけて内服する。
  3. 迷走神経反射によって血圧が低下する可能性がある。
  4. 検査後に嚥下障害を生じる可能性がある。
  5. 検査後に下血の有無を観察する。

 

 


 

▶午後85

意識障害はどれか。2つ選べ。

 

  1. 昏睡
  2. 制止
  3. せん妄
  4. 途絶
  5. フラッシュバック

 

 


 

▶午後86

加齢によって高齢者に脱水が起こりやすくなる理由はどれか。2つ選べ。

 

  1. 骨量の減少
  2. 筋肉量の減少
  3. 末梢血管抵抗の増強
  4. 渇中枢の感受性の低下
  5. 腎臓のナトリウム保持機能の亢進

 

 


 

▶午後87

妊娠の成立について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. プロラクチンの急増によって排卵が促される。
  2. 排卵後、卵子が受精能を有するのは通常24時間である。
  3. 射精後、精子が受精能を有するのは通常80時間である。
  4. 着床は受精後7日前後である。
  5. 受精後、プロゲステロンの分泌がなくなる。

 

 


 

▶午後88

乳児の心拍測定について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 心拍数110/分は正常である。
  2. 聴診ではⅠ音とⅡ音で心拍となる。
  3. バスタオルで体幹および四肢を固定して測定する。
  4. 呼吸周期に関連した心拍リズムの不整は異常である。
  5. 聴診器が接触した際の冷感による心拍数の変動に気をつける。

 

 


 
▶午後89

身長160cm、体重64kgである成人のBMIを求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:① ②

 

 


 

▶午後90

酸素を3L/分で吸入している患者。移送時に使用する500L酸素ボンベ(14.7MPa充塡)の内圧計は4.4MPaを示している。
使用可能時間(分)を求めよ。
ただし、小数点以下の数値が得られた場合には、小数点以下第1位を四捨五入すること。

 

解答:①②分

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

Eisei22 23 hyo    厚生の指標増刊

国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

ご注文は書店、または下記ネット書店、電子書籍をご利用下さい。

 

ネット書店

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電子書籍

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

中耳にあるのはどれか。

 

  1. 前庭
  2. 蝸牛
  3. 半規管
  4. 耳小骨

 

 


 

▶午前27

脂肪を乳化するのはどれか。

 

  1. 胆汁酸塩
  2. トリプシン
  3. ビリルビン
  4. リパーゼ

 

 


 

▶午前28

高血圧性脳出血で最も頻度の高い出血部位はどれか。

 

  1. 被殻
  2. 視床
  3. 小脳

 

 


 

▶午前29

酸塩基平衡の異常と原因の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 代謝性アルカローシス――下痢
  2. 代謝性アシドーシス――嘔吐
  3. 代謝性アシドーシス――慢性腎不全
  4. 呼吸性アシドーシス――過換気症候群

 

 


 
▶午前30

母乳が主な感染経路となるのはどれか。

 

  1. 成人T細胞白血病〈ATL〉ウイルス
  2. 単純ヘルペスウイルス〈HSV〉
  3. サイトメガロウイルス
  4. 風疹ウイルス

 

 


 
▶午前31改題

日本の令和5年(2023年)における人口の動向について正しいのはどれか。

 

  1. 年少人口の構成割合は20%台である。
  2. 老年人口の構成割合は20%台である。
  3. 従属人口指数は90台である。
  4. 老年化指数は300台である。

 

 


 
▶午前32

同じ問題や悩みを抱えた人々が助け合う活動はどれか。

 

  1. ケースワーク
  2. ピアサポート
  3. コミュニティワーク
  4. コンサルテーション

 

 


 
▶午前33

社会保険と根拠となる法律の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 医療保険――健康保険法
  2. 年金保険――老人福祉法
  3. 雇用保険――雇用の分野における男女の均等な機会及び待遇の確保等に関する法律
  4. 労働者災害補償保険――労働基準法

 

 


 

▶午前36

看護計画における看護上の問題について適切なのはどれか。

 

  1. 医師と共有しない。
  2. 原因は1つに絞る。
  3. 退院するまで変更しない。
  4. 原因が不明な事象も問題とする。

 

 


 

▶午前37

看護記録の内容で適切でないのはどれか。

 

  1. 患者の訴えたこと
  2. 実施したケアの内容
  3. ケア後の患者の変化
  4. ケア後の看護師の感想

 

 


 
▶午前38

医療法施行規則で規定されているのはどれか。

 

  1. 病室の室温
  2. 病室の照度
  3. ベッドの高さ
  4. 1床あたりの床面積

 

 


 

▶午前39

Aさん(50歳、男性)は、心筋梗塞で病院に緊急搬送されたが、2時間後に死亡した。Aさんの家族は突然の出来事で混乱している。
Aさんの家族への対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 死後の処置への家族の同席を断る。
  2. Aさんと家族だけの時間をつくる。
  3. Aさんの死についての話題は避ける。
  4. 心筋梗塞による死亡は多いと慰める。

 

 


 

▶午前40

入院中の患者における中心静脈栄養法〈IVH〉の管理で適切なのはどれか。

 

  1. 刺入部は毎日消毒する。
  2. 定期的に血糖値を確認する。
  3. カテーテルの刺入部は見えないように覆う。
  4. 輸液セットはカテーテルを抜去するまで交換しない。

 

 


 

▶午前41

水封式持続吸引法による胸腔ドレナージについて正しいのはどれか。

 

  1. ドレーンの回路は開放式である。
  2. 水封室の水面は呼吸に伴って上下に動く。
  3. 吸引圧は-50〜-100cmH2Oに調整する。
  4. ドレーンバッグは挿入部よりも高く設置する。

 

 


 

▶午前42

7時から翌朝7時までの24時間尿を採取する方法として正しいのはどれか。

 

  1. 7時に排尿した尿から蓄尿を始める。
  2. 排便時に出た尿は蓄尿しない。
  3. 翌朝7時に出た尿は蓄尿しない。
  4. 24時間の全尿の一部を採取する。

 

 


 

▶午前43

健常な人の瞳孔を図に示す。
102am43 1
右眼に光を当てたときの正常な対光反射はどれか。

 

102am43 2

 

 


 

▶午前44

成人の学習の特徴として正しいのはどれか。

 

  1. 学習者のこれまでの経験が資源となる。
  2. 外的動機づけによって学習が促進される。
  3. 自己評価よりも他者による評価が重要である。
  4. 課題中心の学習よりも講義形式による学習の方が効果が高い。

 

 


 

▶午前45

術前の検査値で創傷治癒の遅延因子となるのはどれか。

 

  1. 血清アルブミン低値
  2. 血清総ビリルビン低値
  3. 糸球体濾過値〈GFR〉高値
  4. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉高値

 

 


 

▶午前46

乳癌に対する乳房温存手術後の放射線治療を受ける患者への説明で正しいのはどれか。

 

  1. 放射線肺炎のリスクがある。
  2. 対側の乳癌の予防が目的である。
  3. 治療期間中はブラジャーの使用を避ける。
  4. 治療期間中はマーキングした部位を洗わない。

 

 


 
▶午前47

緩和ケアについて正しいのはどれか。

 

  1. 患者の家族は対象に含まない。
  2. ケア計画は多職種が話し合って立案する。
  3. 疼痛コントロールの第一選択はモルヒネである。
  4. 根治的な治療法がないと医師が説明したときから始める。

 

 


 

▶午前48

気管支喘息に対する副腎皮質ステロイドの吸入療法について正しいのはどれか。

 

  1. 副作用は内服より少ない。
  2. 吸入後に含嗽はしない。
  3. 食後の吸入が食前より効果的である。
  4. 吸い込むタイミングで効果に差はない。

 

 


 

▶午前49

甲状腺癌のために甲状腺全摘術と頸部リンパ節郭清術とを受けた患者の術後管理で正しいのはどれか。

 

  1. 甲状腺クリーゼの観察をする。
  2. 嗄声のある間は経口摂取を禁止する。
  3. ドレーンからの乳び漏の有無を観察する。
  4. テタニーが生じた場合は副甲状腺ホルモンを補充する。

 

 


 

▶午前50

肝硬変で皮下出血、腹水貯留および手指の振戦がある患者に対する食事で適切なのはどれか。

 

  1. 高蛋白食
  2. 高脂肪食
  3. 低残渣食
  4. 塩分制限食

 

 


 

▶午前51

右乳癌のために胸筋温存乳房切除術と腋窩リンパ節郭清術とを受けた患者。呼吸循環機能は安定しており、右腋窩部と乳房皮下とにドレーンが挿入されている。
術後1日の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 右側臥位を勧める。
  2. 右肘関節の回内・回外運動を勧める。
  3. 右上肢の中枢から末梢に向かってマッサージをする。
  4. 右上肢の前方挙上は術後10日間行わないよう指導する。

 

 


 

▶午前52

Aさんは、特定の相手に対して「とても尊敬しています」と過度に好意を示すこともあれば「あなたは最低だ。嫌い」と嫌悪感を同時に訴えることもある。
Aさんに現れている現象はどれか。

 

  1. 否認
  2. 逆転移
  3. アンビバレンス〈両価性〉
  4. エディプスコンプレックス

 

 


 

▶午前53

Asperger〈アスペルガー〉症候群について正しいのはどれか。

 

  1. 女性に多い。
  2. 出生時に診断される。
  3. 自我障害が特徴である。
  4. 知的能力の発達は保たれる。

 

 


 

▶午前54

精神疾患の患者に対する心理教育について正しいのはどれか。

 

  1. 精神分析を実施する。
  2. 家族関係が疾患の原因であることを説明する。
  3. 症状が悪化するときのサインに気づけるよう指導する。
  4. 状態に合わせて服薬量を自分で増減する方法を説明する。

 

 


 

▶午前55

電気けいれん療法の適応となるのはどれか。

 

  1. 失見当識
  2. 重症うつ病
  3. 悪性症候群
  4. Parkinson〈パーキンソン〉病

 

 


 

▶午前56

Aさん(42歳、男性、会社員)。うつ病で自殺企図のために入院した。外傷はない。入院時に看護師が「大変でしたね」と声をかけたが、Aさんは一言も話そうとせず、硬い表情をしている。
この時点でのAさんへの対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「気分転換にお散歩に行きませんか」
  2. 「今夜は多床室で休んでいただきます」
  3. 「仕事が合わないのではありませんか」
  4. 「持ち物を一緒に確認させていただけますか」

 

 


 
▶午前57

訪問看護の利用者の特徴として正しいのはどれか。

 

  1. 年齢は65〜69歳が最も多い。
  2. 要介護度は要支援2が最も多い。
  3. 脳血管疾患を含む循環器系疾患が最も多い。
  4. 介護保険よりも医療保険によるサービス受給者が多い。

 

 


 

▶午前58

退院調整部署と連携しながら、ある患者の退院支援を進めることになった。
病棟看護師が行う支援として最も適切なのはどれか。

 

  1. 経済問題への対応
  2. 患者の希望の聴取
  3. 介護保険制度の説明
  4. 在宅のケアプラン立案

 

 


 
▶午前59

要介護認定者が訪問看護を受ける際、医療保険から給付される疾病または状態はどれか。

 

  1. 関節リウマチ
  2. 在宅酸素療法を受けている状態
  3. 人工呼吸器を使用している状態
  4. 全身性エリテマトーデス〈SLE〉

 

 


 

▶午前60

Aさんは在宅療養をしており、皮下埋め込み式ポートから高カロリー輸液を間欠的に注入している。
訪問看護師がAさんに行う日常生活の指導内容として適切なのはどれか。

 

  1. 穿刺針の固定は不要である。
  2. 抜針した当日の入浴はできない。
  3. 穿刺針は一般廃棄物として処理する。
  4. 刺入部の発赤を認めた場合は訪問看護師に連絡する。

 

 


 

▶午前61

ハヴィガースト, R. J.の老年期における発達課題として正しいのはどれか。

 

  1. 子どもを独立させる。
  2. 満足できる収入を得る。
  3. 配偶者の死に適応する。
  4. 異世代の人と親密な関係を結ぶ。

 

 


 

▶午前62

加齢に伴う呼吸循環機能の変化について正しいのはどれか。

 

  1. 残気量は変化しない。
  2. 肺の弾性は低下する。
  3. 左心室壁は薄くなる。
  4. 安静時の心拍出量は増加する。

 

 


 
▶午前63

96歳の女性。要支援2の認定を受け、介護予防通所介護を利用している。
援助として適切なのはどれか。

 

  1. 入浴は特殊浴槽を使用する。
  2. 排泄時には援助者が下着を脱がせる。
  3. 椅子に座るときには安全ベルトを使用する。
  4. 運動を取り入れたレクリエーションへの参加を促す。

 

 


 

▶午前64

高齢者に多い弛緩性便秘の原因で正しいのはどれか。

 

  1. 長期臥床
  2. 便意の我慢
  3. 腸管内の炎症
  4. 下行結腸の蠕動亢進

 

 


 
▶午前65

介護保険施設においてノロウイルス感染症が発生した。
感染を拡大させないための対応として適切なのはどれか。

 

  1. 感染者の居室はアルコールで拭く。
  2. 感染者の吐物は乾燥してから処理する。
  3. 感染者が使用したリネンは60℃の加熱処理を行う。
  4. 感染者が使用した食器は次亜塩素酸ナトリウムで消毒する。

 

 


 

▶午前66

大腿骨頸部骨折に対する人工骨頭置換術の術後1週以内における看護で適切なのはどれか。

 

  1. 手術当日に全身清拭は行わない。
  2. 術後初めての食事は全介助で行う。
  3. 患肢の他動運動は術後3日から行う。
  4. 臥床時は患肢を外転中間位に保持する。

 

 


 
▶午前67

認知症対応型共同生活介護(グループホーム)について正しいのはどれか。

 

  1. 20人の生活単位を基本とする。
  2. 看護職員の配置が義務づけられている。
  3. 介護保険制度における地域密着型サービスである。
  4. 連続して利用できる期間は原則3か月以内である。

 

 


 

▶午前68

出生前診断のための羊水検査について適切なのはどれか。

 

  1. 検査がもたらす母児への影響を事前に説明する。
  2. 胎児に染色体異常が発見された場合は結果を知らせない。
  3. 夫婦の意見が対立した場合は夫の意見を優先する。
  4. 妊婦の母親から問い合わせがあった場合は検査結果を伝える。

 

 


 
▶午前69

性感染症〈STD〉について正しいのはどれか。

 

  1. 経口避妊薬の内服が予防に有効である。
  2. 患者のパートナーは治療の対象ではない。
  3. 10代では性器ヘルペスの罹患が最も多い。
  4. 性器クラミジア感染症の罹患は不妊症の危険因子である。

 

 


 
▶午前70

正常新生児に対して出生後2時間以内に実施するのはどれか。

 

  1. 聴力検査
  2. 抗菌薬の点眼
  3. 心拍モニタリング
  4. 先天性代謝異常検査

 

 


 

▶午前71

Aさん(30歳、初産婦)は、妊娠39週2日で前期破水と診断され入院した。胎児は頭位で臍帯下垂はみられず、胎児心拍数は正常である。
Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 入浴を勧める。
  2. 歩行を禁止する。
  3. 3〜4時間ごとに導尿をする。
  4. 3〜4時間ごとに外陰部のパッドを交換する。

 

 


 

▶午前72

A君(10歳、男児)は、既往歴はなく健康である。A君の弟のB君(5歳)は、白血病のため入院しており、治療の一環として骨髄移植を必要としている。A君がドナー候補に挙がっており、両親はA君をドナーとした骨髄移植を希望している。
骨髄移植に関するA君への看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 骨髄採取後は腰の痛みを伴う。
  2. A君は何も心配しなくてよい。
  3. A君が頑張ればお母さんが喜ぶ。
  4. B君の病気を治すためにはA君がドナーになるしかない。

 

 


 

▶午前73

子どもの遊びについて正しいのはどれか。

 

  1. 象徴遊びは3〜4歳で最も盛んになる。
  2. 感覚運動遊びは5歳ころまでみられる。
  3. 並行遊びは6歳以降に増える。
  4. 構成遊びは8歳ころに現れる。

 

 


 

▶午前74

離乳食の進め方で正しいのはどれか。

 

  1. 開始前からスプーンに慣れさせる。
  2. 開始時は炭水化物より蛋白質の割合を多くする。
  3. 開始時から人工乳はフォローアップミルクにする。
  4. 開始から2か月ころは舌でつぶせる固さの食物にする。

 

 


 
▶午前75

体幹部の写真を別に示す。
suitou
最も疑われるウイルス感染症はどれか。

 

  1. 伝染性軟属腫
  2. 伝染性紅斑
  3. 水痘
  4. 風疹

 

 


 

▶午前76

細胞内におけるエネルギー産生や呼吸に関与する細胞内小器官はどれか。

 

  1. ミトコンドリア
  2. リボソーム
  3. ゴルジ体
  4. 小胞体

 

 


 

▶午前77

ナトリウムイオンが再吸収される主な部位はどれか。

 

  1. 近位尿細管
  2. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉下行脚
  3. Henle〈ヘンレ〉のループ〈係蹄〉上行脚
  4. 遠位尿細管
  5. 集合管

 

 


 

▶午前78

人体の右側のみにあるのはどれか。

 

  1. 総頸動脈
  2. 腕頭動脈
  3. 腋窩動脈
  4. 内頸動脈
  5. 鎖骨下動脈

 

 


 

▶午前79

ペニシリン投与によって呼吸困難となった患者への第一選択薬はどれか。

 

  1. ジギタリス
  2. テオフィリン
  3. アドレナリン
  4. 抗ヒスタミン薬
  5. 副腎皮質ステロイド

 

 


 

▶午前80

下肢の閉塞性動脈硬化症〈ASO〉の症状はどれか。

 

  1. 間欠性跛行
  2. 線維束性収縮
  3. 近位筋優位の萎縮
  4. 足背動脈の拍動の亢進
  5. 登攀性起立(Gowers〈ガワーズ〉徴候)

 

 


 
▶午前81

透析導入患者の原疾患として最も多いのはどれか。

 

  1. 慢性糸球体腎炎
  2. 多発性囊胞腎
  3. ループス腎炎
  4. 糖尿病腎症
  5. 腎硬化症

 

 


 

▶午前82

心音の聴取部位を図に示す。
肺動脈弁領域の聴診部位はどれか。
ただし、点線は心臓を示す。

 

102am82

 

 


 

▶午前83

収縮期血圧の上昇をきたす要因はどれか。

 

  1. 副交感神経の興奮
  2. 循環血液量の減少
  3. 末梢血管抵抗の増大
  4. 血液の粘稠度の低下
  5. 動脈血酸素分圧〈PaO2〉の上昇

 

 


 

▶午前84

所見と病態の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. Raynaud〈レイノー〉現象――四肢末端の虚血
  2. 頸静脈の怒張――左心系の循環障害
  3. 全身性浮腫――リンパ管の還流障害
  4. チアノーゼ――還元ヘモグロビンの減少
  5. 上室性期外収縮――心室から発生する異所性興奮

 

 


 

▶午前85

生後4日の新生児の状態で正常を逸脱しているのはどれか。

 

  1. 臍帯が乾燥している。
  2. 体重減少が7%である。
  3. 黒緑色の便が排泄されている。
  4. 排気とともに少量の母乳を吐く。
  5. 皮膚が乾燥し一部がはがれている。

 

 


 

▶午前86

疾病とその特徴的な所見の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 急性虫垂炎――血便
  2. ネフローゼ症候群――高血圧
  3. 重症筋無力症――けいれん
  4. クループ症候群――吸気性喘鳴
  5. Cushing〈クッシング〉症候群――頸部リンパ節腫脹

 

 


 

▶午前87

アポクリン汗腺が多く分布する部位はどれか。2つ選べ。

 

  1. 顔面
  2. 腋窩
  3. 手掌
  4. 足底
  5. 外陰部

 

 


 

▶午前88

原発緑内障について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 眼球が突出する。
  2. 眼圧が上昇する。
  3. 瞳孔が縮小する。
  4. 視神経が萎縮する。
  5. 眼底に出血がみられる。

 

 


 
▶午前89改題

入所者または居住者が公的保険による訪問看護サービスを受けることができるのはどれか。
2つ選べ。

 

  1. 乳児院
  2. 介護老人保健施設
  3. サービス付き高齢者向け住宅
  4. 介護医療院
  5. 認知症対応型共同生活介護〈グループホーム〉

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成26年2月16日(日)に実施された第103回看護師国家試験について、午前問題のうち一般問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第103回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

発売日:2024.8.27

定価:2,970円(税込)

412頁・B5判

雑誌コード:03854-08

 

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ネット書店

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午前 一般問題

 

 

▶午前26

呼吸中枢の存在する部位はどれか。

 

  1. 大脳
  2. 小脳
  3. 延髄
  4. 脊髄

 

 


 

▶午前27

骨格筋の収縮について正しいのはどれか。

 

  1. 筋収縮のエネルギー源はADPである。
  2. 収縮力は関節が伸展した状態で最大となる。
  3. 骨格筋は副交感神経の指令を受けて収縮する。
  4. アクチンがミオシン上を滑走して筋収縮が起こる。

 

 


 

▶午前28

光を屈折する眼の構造はどれか。

 

  1. 結膜
  2. 角膜
  3. 強膜
  4. 網膜

 

 


 

▶午前29

心臓の自動的収縮について正しいのはどれか。

 

  1. 運動神経で促進される。
  2. 興奮を伝える刺激伝導系がある。
  3. ペースメーカーはHis〈ヒス〉束である。
  4. 中脳の血管運動中枢による支配を受ける。

 

 


 

▶午前30

左心室の収縮力を抑制するのはどれか。

 

  1. アンジオテンシンⅡ受容体拮抗薬
  2. β遮断薬
  3. 硝酸薬
  4. 利尿薬

 

 


 

▶午前31

味覚障害の原因となるのはどれか。

 

  1. 亜鉛欠乏
  2. リン欠乏
  3. カリウム欠乏
  4. マグネシウム欠乏

 

 


 

▶午前32

間欠性跛行が出現するのはどれか。

 

  1. 動脈塞栓症
  2. 血栓性静脈炎
  3. 深部静脈血栓症
  4. 閉塞性動脈硬化症

 

 


 

▶午前33

胃癌についての組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 腎臓転移――Wilms〈ウィルムス〉腫瘍
  2. 肝臓転移――Schnitzler〈シュニッツラー〉転移
  3. 卵巣転移――Krukenberg〈クルッケンベルグ〉腫瘍
  4. 胃周囲リンパ節転移――Virchow〈ウィルヒョウ〉転移

 

 


 

▶午前34

腎盂腎炎について正しいのはどれか。

 

  1. 両腎性である。
  2. 初尿を用いて細菌培養を行う。
  3. 肋骨脊柱角の叩打痛が特徴である。
  4. 原因菌はGram〈グラム〉陽性球菌が多い。

 

 


 
▶午前35

介護保険の第1号被保険者について正しいのはどれか。

 

  1. 予防給付対象者は要介護1である。
  2. 保険料は所得段階別の定額である。
  3. 医療保険者が保険料を徴収する。
  4. 対象は60歳以上である。

 

 


 
▶午前36改変

令和元年(2019年)健やか親子21(第2次)の中間評価において、改善したと評価されていないのはどれか。

 

  1. 妊産婦死亡率
  2. 十代の喫煙率
  3. 十代の自殺死亡率
  4. むし歯のない3歳児の割合

 

 


 
▶午前37

精神保健及び精神障害者福祉に関する法律に基づく入院形態でないのはどれか。

 

  1. 任意入院
  2. 応急入院
  3. 勧告入院
  4. 医療保護入院

 

 


 
▶午前38

救急医療体制とその内容の組合せで正しいのはどれか。

 

  1. 初期救急医療体制――休日・夜間急患センター
  2. 第2次救急医療体制――高度の診療機能を持つ24時間救命救急センター
  3. 第3次救急医療体制――在宅当番医
  4. 広域救急患者搬送体制――へき地巡回診療車

 

 


 

▶午前39

クリティカルシンキングで適切なのはどれか。

 

  1. 直観的アプローチである。
  2. 主観的情報を重視した考え方である。
  3. 物事を否定的にみる思考過程である。
  4. 根拠を持ち実践することを可能にする。

 

 


 

▶午前40

立位の腹部エックス線写真を別に示す。
103am40
この状態で出現している所見はどれか。

 

  1. 体液波動
  2. 皮膚線条
  3. 腹部膨満
  4. 皮下静脈の怒張

 

 


 
▶午前41

無菌室で使用する物品とその滅菌方法の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. ビニール袋に入った菓子――酸化エチレンガス滅菌
  2. ステンレス製のスプーン――高圧蒸気滅菌
  3. プラスチック製の箸――乾熱滅菌
  4. 紙製の絵本――低温プラズマ滅菌

 

 


 

▶午前42

看護師の作業時の姿勢と作業台を図に示す。
腰部の負担が最も小さいのはどれか。

 

103am42

 

 


 

▶午前43

前腕の動きを肩部上方から撮影した写真を別に示す。
103am43
前腕の回外を示すのはどれか。

 

 

 


 

▶午前44

胸壁を呼気時に圧迫して気道分泌物の移動を促す手技はどれか。

 

  1. 振動法
  2. 咳嗽誘発法
  3. スクイージング
  4. 用手的呼吸介助法

 

 


 

▶午前45

創傷の治癒過程における増殖期の状態はどれか。

 

  1. コラーゲンが成熟する。
  2. 基底細胞が創面を覆い始める。
  3. 血管内皮細胞が新しい血管を形成する。
  4. マクロファージによって創内の細菌が排除される。

 

 


 

▶午前46

動脈性外出血の止血帯を用いた間接圧迫法について適切なのはどれか。

 

  1. 圧迫開始時刻を記載する。
  2. 幅が1cmの止血帯を用いる。
  3. 動脈圧より低い圧を加える。
  4. 圧迫は2時間に1回緩める。

 

 


 

▶午前47

在宅医療が必要な患者の退院調整について適切なのはどれか。

 

  1. 医師が退院調整の決定権をもつ。
  2. 退院調整は入院時から開始する。
  3. 退院時に診療録を訪問看護師に渡す。
  4. 退院前の訪問指導は診療報酬の評価の対象ではない。

 

 


 

▶午前48

成人の身体の特徴について正しいのはどれか。

 

  1. 加齢に伴う聴力の低下は、低音で現れやすい。
  2. 青年期は、成人期の中で基礎代謝量が最も高い。
  3. 眼の調節力の低下は、硝子体の弾力性低下が原因である。
  4. 女性の更年期障害は、テストステロンの分泌低下が原因である。

 

 


 

▶午前49改題

術後合併症で術前の喫煙と最も関連が強いのはどれか。

 

  1. 尿閉
  2. 腸閉塞
  3. 手術部位感染
  4. ダンピング症候群

 

 


 

▶午前50

心電図モニターで不整脈の変化がみられた。このときの心電図を別に示す。
103am50
初期対応で適切なのはどれか。

 

  1. 胸骨圧迫を行う。
  2. 体表面ペーシングを準備する。
  3. 自覚症状がなければ経過観察をする。
  4. 自覚症状と血圧を医師に報告して指示を待つ。

 

 


 

▶午前51

Aさん(56歳)は、膵癌で幽門輪温存膵頭十二指腸切除術を受け、膵臓は約1/3になった。経過は良好である。
Aさんの消化吸収機能で正しいのはどれか。

 

  1. 脂肪吸収が低下する。
  2. ビタミンの吸収障害が起こる。
  3. 蛋白質が小腸粘膜から漏出する。
  4. 炭水化物を消化する能力は低下しない。

 

 


 

▶午前52

Aさん(57歳、男性)は、肺癌で放射線治療後、放射線肺炎を発症し、1か月半前から副腎皮質ステロイドにより治療中である。2日前から38.0℃の発熱と頭痛が出現し、検査の結果、前頭葉に膿瘍が認められた。現在のAさんの血液検査データは、白血球12,000/μL、空腹時血糖101mg/dL、HbA1c5.9%、CRP4.6mg/dLである。
膿瘍の発症に関与した副腎皮質ステロイドの副作用はどれか。

 

  1. 糖尿病
  2. 易感染
  3. 高血圧症
  4. 創傷治癒遷延

 

 


 

▶午前53

運動神経の刺激の伝達経路を図に示す。
103am53
Guillain-Barré〈ギラン・バレー〉症候群で主に障害される部位はどれか。

 

 

 


 

▶午前54

広汎子宮全摘術後の性機能障害に対する看護で適切なのはどれか。

 

  1. 性生活に関する指導はパートナーにも行う。
  2. 性行為は手術後約2週間で再開できると説明する。
  3. 腟が乾燥している場合は、性行為を避けるよう説明する。
  4. 性に対する不安を患者が表出するまで、性の話題を避ける。

 

 


 
▶午前55

高齢者のエイジズムについて正しいのはどれか。

 

  1. 高齢者の価値を認めるものである。
  2. 高齢者の権利を擁護するものである。
  3. 高齢者を生活環境の違いで区別するものである。
  4. 高齢者という理由で不当な扱いをするものである。

 

 


 

▶午前56

Aさん(75歳、男性)は、1人で暮らしている。Aさんは、耳鳴が気になり耳鼻科を受診したところ、老人性難聴と診断された。Aさんは、医師から補聴器の使用を勧められたが「どうせ1人で誰とも話さないから必要ない。生活していて不便なことはない」と言う。
Aさんへの説明として適切なのはどれか。

 

  1. 「難聴は治りますよ」
  2. 「文字盤を利用しましょう」
  3. 「一度補聴器を試してみましょう」
  4. 「聞こえないとますます孤立しますよ」

 

 


 

▶午前57

老人性皮膚搔痒症について正しいのはどれか。

 

  1. 感染が原因である。
  2. 高温多湿な夏季に多発する。
  3. 硫黄入り入浴剤の使用で改善する。
  4. 入浴後に保湿クリームの使用を勧める。

 

 


 

▶午前58

高齢者のうつ病の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 電気けいれん療法は行わない。
  2. 認知症との区別はつきやすい。
  3. 三環系抗うつ薬を第一選択薬とする。
  4. 若年者と比べて身体症状の訴えが多い。

 

 


 

▶午前59

高齢者が自身の終末期における生き方や死の迎え方の意向を表示する方法としてのアドバンスディレクティブ〈事前指示〉について正しいのはどれか。

 

  1. 法的な拘束力がある。
  2. 代理人を指名できない。
  3. 口頭や文書で意思表示できる。
  4. 財産の管理者の指定ができる。

 

 


 
▶午前60改題

令和4年(2022年)国民生活基礎調査で、同居している主な介護者のストレスや悩みの原因で最も割合の高いのはどれか。

 

  1. 自分の仕事
  2. 家族の病気や介護
  3. 家族との人間関係
  4. 自由にできる時間がない

 

 


 

▶午前61

小児の睡眠の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. 新生児の全睡眠におけるレム睡眠の割合は約50%である。
  2. 乳児の睡眠は単相性である。
  3. 成長に伴いレム睡眠が増加する。
  4. 10歳ころから成人と同じ睡眠覚醒リズムになる。

 

 


 
▶午前62

小児の一次救命処置において推奨される胸骨圧迫の速さ(回数)はどれか。

 

  1. 少なくとも約 80回/分
  2. 少なくとも約100回/分
  3. 少なくとも約120回/分
  4. 少なくとも約140回/分

 

 


 

▶午前63

若年性特発性関節炎で入院している子どもの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 発疹が出現している間は隔離する。
  2. Raynaud〈レイノー〉現象の観察をする。
  3. 強い関節痛があるときは局部を安静に保つ。
  4. 朝のこわばりのある関節部位に冷湿布を貼用する。

 

 


 

▶午前64

妊娠期の不快症状と予防の組合せで適切なのはどれか。

 

  1. 下肢のけいれん――葉酸の摂取
  2. つわり――においの強い食事の摂取
  3. 便秘――緩下薬の服用
  4. 腰痛――硬めのマットレス使用

 

 


 

▶午前65

正常の分娩経過で正しいのはどれか。

 

  1. 分娩開始は、陣痛が15分間隔に起こった時点とする。
  2. 発露は、胎児先進部が陰裂間に常に見えている状態である。
  3. 分娩第2期は、破水から胎児が娩出するまでの期間である。
  4. 分娩第4期は、胎盤娩出から会陰縫合術の終了までの期間である。

 

 


 

▶午前66

成乳と比較した初乳の特徴で正しいのはどれか。

 

  1. ラクトアルブミンが少ない。
  2. IgAの含有量が多い。
  3. 粘稠度が低い。
  4. 乳糖が多い。

 

 


 

▶午前67

Aさんは妊娠28週で子宮内胎児死亡のため死児を出産した。翌日、児との面会で、Aさんは「ごめんね」と言い、身動きせずにじっと児を見つめていた。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「つらいですよね」
  2. 「早く忘れましょう」
  3. 「元気を出してください」
  4. 「次の妊娠について考えましょう」

 

 


 

▶午前68

知覚障害はどれか。

 

  1. 幻味
  2. 離人症
  3. 注察妄想
  4. 観念奔逸

 

 


 

▶午前69

認知行動療法で最も期待される効果はどれか。

 

  1. 過去の心的外傷に気付く。
  2. 薬物療法についての理解が深まる。
  3. 物事の捉え方のゆがみが修正される。
  4. 自分で緊張を和らげることができるようになる。

 

 


 
▶午前70

精神科デイケアの目的はどれか。

 

  1. 陽性症状を鎮静化する。
  2. 社会生活機能を回復する。
  3. 家族の疾病理解を深める。
  4. 単身で生活できるようにする。

 

 


 
▶午前71

現在の日本の精神医療について正しいのはどれか。

 

  1. 精神及び行動の障害で入院した患者で最も多いのはうつ病である。
  2. 人口当たりの精神病床数はOECD加盟国の中では低い水準である。
  3. 各都道府県及び政令指定都市に精神保健福祉センターが設置されている。
  4. 精神障害者保健福祉手帳制度によって外来通院の医療費の給付が行われる。

 

 


 

▶午前72

Aさん(75歳、男性)は、脳梗塞後遺症による右半身不全麻痺がある。妻と2人で暮らしている。Aさんは要介護3で、訪問介護と通所介護のサービスを利用している。今回、Aさんは誤嚥性肺炎で入院し、退院後に訪問看護が導入された。
訪問看護師と介護支援専門員が連携して行う内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 住宅改修の検討
  2. Aさんの妻の介護負担の把握
  3. 肺炎予防に必要なケアの提供
  4. 訪問介護による生活援助内容の確認

 

 


 
▶午前73

訪問看護に関する制度について正しいのはどれか。

 

  1. 平成12年(2000年)に老人訪問看護制度が創設された。
  2. サービスを開始するときに書面による契約は不要である。
  3. 訪問看護ステーションの管理者は医師もしくは看護師と定められている。
  4. 介護保険法に基づく訪問看護ステーションの開設には都道府県の指定が必要である。

 

 


 

▶午前74

Aさん(70歳、男性)は、肺癌で骨転移がある。現在、Aさんは入院中であるが、積極的な治療は望まず「家で静かに暮らしたい」と在宅療養を希望し、24時間体制の訪問看護を利用する予定である。介護者であるAさんの妻と長男夫婦は「不安はあるが本人の希望をかなえたい」と話している。
退院前に、訪問看護師が行うAさんの家族への支援で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 訪問介護の利用を勧める。
  2. 家族全員の看取りの意思確認をする。
  3. 退院後の処置を習得するよう指導する。
  4. 相談にいつでも対応することを伝える。

 

 


 

▶午前75

Aさん(45歳、女性)は、筋萎縮性側索硬化症〈ALS〉のため自宅で療養中である。Aさんは球麻痺症状が出現したため、経口摂取に加え、胃瘻による経管経腸栄養管理が開始された。
訪問看護師が行うAさんとAさんの家族への指導で適切なのはどれか。

 

  1. 水分は経口による摂取を勧める。
  2. 注入時間に生活パターンを合わせる。
  3. 経口摂取中の体位は頸部前屈位とする。
  4. 胃瘻からの半固形化栄養剤の使用は禁止する。

 

 


 
▶午前76

災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。

 

  1. 被災地域内での傷病者の搬送を行う。
  2. 外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
  3. 長期の継続的な医療を行う。
  4. 被災地の復興を手助けする。

 

 


 

▶午前77

災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 情報の発信を行う。
  2. 各自の判断で行動する。
  3. 災害現場の安全を確保する。
  4. 災害時の対応マニュアルの見直しをする。

 

 


 
▶午前78

日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。

 

  1. 国際協力機構〈JICA〉
  2. 世界保健機関〈WHO〉
  3. 国連開発計画〈UNDP〉
  4. 赤十字国際委員会〈ICRC〉

 

 


 

▶午前79

外国人の女性が38.5℃の発熱のある生後3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。
男児が4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 近所の病院
  2. 通訳のボランティア
  3. 児童相談所の児童福祉司
  4. 地区担当の母子健康推進員

 

 


 

▶午前80

Aさん(42歳、男性、事務職)は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Aさんの睡眠時間は7時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Aさんは、身長165cm、体重81kgである。
最も考えられるのはどれか。

 

  1. うつ病
  2. 低血糖症
  3. もやもや病
  4. ナルコレプシー
  5. 睡眠時無呼吸症候群

 

 


 

▶午前81

慢性腎臓病の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 糖尿病腎症は含まれない。
  2. 病期分類の5期から蛋白制限が必要である。
  3. 腎障害を示す所見が1週間持続すれば診断できる。
  4. 糸球体濾過量〈GFR〉の低下は診断の必要条件である。
  5. 病期の進行とともに心血管疾患のリスクも高くなる。

 

 


 

▶午前82

血圧を上げる作用を持つのはどれか。2つ選べ。

 

  1. レニン
  2. インスリン
  3. カルシトニン
  4. ソマトスタチン
  5. ノルアドレナリン

 

 


 

▶午前83

視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 感覚系上行路の中継核
  2. 長期記憶の形成
  3. 摂食行動の調節
  4. 飲水行動の調節
  5. 姿勢の調節

 

 


 
▶午前84

日和見感染症の起炎菌はどれか。 2つ選べ。

 

  1. メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
  2. インフルエンザ菌
  3. A群溶連菌
  4. 髄膜炎菌
  5. 緑膿菌

 

 


 
▶午前85改題

予防接種法において定期予防接種の対象となっていない疾患はどれか。

 

  1. 結核
  2. 水痘
  3. 風しん
  4. B型肝炎
  5. 流行性耳下腺炎

 

 


 
▶午前86

患者の権利について適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 患者は自分の医療情報を見ることができる。
  2. 患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
  3. 患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
  4. 患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
  5. 患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。

 

 


 

▶午前87

Aさん(43歳、女性)は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂に対して緊急止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Aさんは5年前に肝硬変と診断されている。
Aさんへの食事指導で正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 高蛋白食とする。
  2. 塩分は制限しない。
  3. 食物繊維を控える。
  4. 固い食品を控える。
  5. 辛い香辛料を控える。

 

 


 

▶午前88

小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 新生児の痛みを把握する指標はない。
  2. 薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
  3. 遊びは痛みに対する非薬物療法の1つである。
  4. 過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
  5. 3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。

 

 


 

▶午前89

思春期の続発性無月経について正しいのはどれか。2つ選べ。

 

  1. ストレスが誘因となる。
  2. 乳房の発育は認められない。
  3. 急激な体重の増減と関連する。
  4. 妊娠を希望するまで治療対象にならない。
  5. 診断基準の1つとして5か月以上の月経停止がある。

 

 


 

▶午前90

Aさん(85歳、女性)は、1人で暮らしており、高血圧症がある。物忘れがあり、要支援2の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。Aさんの長女は他県に住んでいる。
Aさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 服薬管理の支援を行う。
  2. 水分の摂取状況を把握する。
  3. 入浴は控えるよう助言する。
  4. Aさんの長女に同居を勧める。
  5. 1人で買い物に行かないように助言する。

 

 


 

資料 厚生労働省「第100回保健師国家試験、第97回助産師国家試験、第103回看護師国家試験及び第103回看護師国家試験(追加試験)の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第103回看護師国家試験

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち状況設定問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」と合わせてご活用ください。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 状況設定問題

 

 

▶次の文を読み91〜93の問いに答えよ。

Aさん(64歳、男性)は、人工心肺装置を使用した冠動脈バイパス術〈CABG〉を受け、ICUに入室した。手術時間10時間、手術中の輸液量6,200mL、出血量480mL、尿量980mLであった。

 

▶午後91

手術直後の血圧72/34mmHg、心拍数110/分、心係数2.0L/分/m2、肺動脈楔入圧20mmHgであったため、大腿動脈からカテーテルが挿入されて大動脈内バルーンパンピング〈IABP〉が行われている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 四肢に抑制帯を使用する。
  2. 背部の清拭を禁忌とする。
  3. 両足背動脈の拍動を確認する。
  4. Trendelenburg〈トレンデレンブルグ〉体位にする。

 

 


 

▶午後92

術後1日。経口気管チューブが挿入され、人工呼吸器による補助換気が行われている。吸入酸素濃度40%、動脈血酸素分圧〈PaO2〉96Torr、動脈血炭酸ガス分圧〈PaCO2〉35Torr。断続性副雑音が聴取され、気道から泡沫状の分泌物が吸引された。胸部エックス線写真で両肺全体に透過性の低下を認める。胸水を認めない。
Aさんに起こっていると考えられる合併症はどれか。

 

  1. 無気肺
  2. 肺水腫
  3. 肺血栓塞栓症
  4. 人工呼吸器関連肺炎

 

 


 

▶午後93

術後4日。人工呼吸器を離脱し、意識は清明である。経鼻酸素によって酸素飽和度は正常範囲を維持している。左前腕の点滴チューブからカテコラミンが少量投与され、循環機能は安定している。この日の夜、急にAさんの独り言が多くなり、「天井に虫がいる」、「怖いから家に帰る」と繰り返し、点滴チューブを引っ張る動作が見られ、翌朝までほとんど眠っていなかった。
術後5日の看護で適切なのはどれか。

 

  1. 家族の面会を制限する。
  2. 天井の虫は幻覚であると説明する。
  3. モーニングケア後に睡眠薬を与薬する。
  4. 点滴チューブを病衣の袖に通して見えないようにする。

 

 


 

▶次の文を読み94〜96の問いに答えよ。

Aさん(54歳、女性)は、10年前に2型糖尿病と診断され、外来受診を続けていた。今回血糖コントロールが不良となり、精密検査とインスリン治療を検討するために入院した。身長154cm、体重45kg、HbA1c9.0%。早朝空腹時血糖値178mg/dL、食事摂取の指示エネルギー量は1,400kcal/日である。

 

▶午後94

入院初日。Aさんは看護師に「10年間頑張っていたつもりだったけど、やっぱり食べ過ぎていたのね」と話す。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「もう少し頑張れるとよかったですね」
  2. 「食品交換表の使い方を勉強しましょう」
  3. 「食べ過ぎていたかどうか一緒に確かめてみませんか」
  4. 「退院後はインスリンを使わなくてすむよう頑張りましょう」

 

 


 

▶午後95

入院後5日。超速効型インスリンの自己注射が開始された。開始7日、Aさんがインスリン注射を忘れて、昼食を食べ始めていたところを看護師が発見した。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 食事を中断して血糖値を測定する。
  2. 食事を中断してインスリン注射をする。
  3. インスリン注射の必要性を再度詳しく説明する。
  4. 今後は看護師が食前に注射をするよう声をかけると説明する。

 

 


 

▶午後96

入院後2週、Aさんは血糖コントロールが改善してきたため、退院予定となった。退院後も毎食前に超速効型インスリンを使用する予定である。Aさんが「家で低血糖にならないか心配」と話したので、退院前に外泊を行って血糖値の変化を確認することにした。
外泊中の家での生活、血糖値および摂取エネルギーを表に示す。
102pm96
Aさんの低血糖予防として適切なのはどれか。

 

  1. 朝食前に飴をなめる。
  2. 掃除を2日に1回とする。
  3. 午前11時ころに補食を摂る。
  4. 夕食前の買い物は自転車で行く。

 

 


 

▶次の文を読み97〜99の問いに答えよ。

Aさん(23歳、女性)は、大学受験に失敗して以来、自宅に引きこもりがちになった。母親は、Aさんについて「中学時代までは成績優秀で、手のかからない、おとなしい子どもだった」と言っている。両親と妹との4人で暮らしている。1年前から手洗いを繰り返すようになり、最近では夜中も起き出して手を洗い、手の皮がむけてもやめなくなった。心配した母親が付き添って受診したところ、強迫性障害と診断された。Aさんには極度に疲労している様子がみられたことから、本人の同意を得て、その日のうちに任意入院となった。

 

▶午後97

入院後、Aさんとの話し合いで1日の手洗いの回数を決めたが、毎日その回数を超えて手洗いを続けており、看護師が確認するといつも洗面所にいる。
Aさんが決めた回数を超えて洗面所で手洗いを続けているときの看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 決めた手洗い回数を増やす。
  2. 回数制限を守れない理由を問う。
  3. 洗面所から離れるように誘導する。
  4. 病棟は清潔であることを説明する。

 

 


 

▶午後98

Aさんは、食事の時間以外は他の患者との接触を避け、病室で1人で過ごしている。妹が大学受験を控えていることもあり、母親は毎日面会に来ることはできない。母親が来ない日には、Aさんは自宅に面会の催促の電話をかけては口論している。Aさんとの関わりに心身ともに疲れ果てた母親が看護師に相談してきた。
母親への対応として適切なのはどれか。

 

  1. 毎日の面会を勧める。
  2. Aさんの苦悩を代弁する。
  3. Aさんからの自宅への電話を制限することを約束する。
  4. 看護師が同席してAさんと母親とが話し合うことを提案する。

 

 


 

▶午後99

入院後1か月が経過した。Aさんはカーテンを閉め切って1人で過ごしていることが多いが、薬物療法や認知行動療法による効果が認められ、手洗い行為はほとんどみられなくなった。主治医、Aさん及び家族で話し合った結果、1か月後の退院を目指すことになった。
退院するまでの期間に参加を勧めるプログラムとして適切なのはどれか。2つ選べ。

 

  1. 回想法
  2. 森田療法
  3. 就労移行支援
  4. 家族心理教育
  5. 生活技能訓練〈SST〉

 

 


 

▶次の文を読み100〜102の問いに答えよ。

Aさん(55歳、女性)は、昨年10月に腹痛と腹部膨満のため受診し、膵癌、腹膜播種と診断された。手術の適応はなく、化学療法を受けていた。今回、腹水貯留があり経口摂取量も減少したため入院した。排泄は自立しているが、臥床していることが多い。事務職員をしていたが、現在は休職中である。夫とは離婚し25歳の長女と2人で暮らしている。23歳の長男は結婚し、遠方で暮らしている。今回の入院時から積極的治療が困難であることは、Aさんと長女へ医師から説明され、Aさんは自宅での療養を希望している。長女は就労しているため、あまり来院していない。

 

▶午後100

退院調整看護師から、訪問看護ステーションにAさんの情報提供と訪問看護の依頼が入った。訪問看護師は、在宅療養ができるかを確認するため来院した。
訪問看護師が、Aさんと会う前に退院調整看護師に確認すべき情報で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 自宅環境
  2. 治療経過
  3. 食事の摂取状況
  4. 長女の在宅療養への意向

 

 


 

▶午後101

退院後、介護支援専門員、訪問看護師、在宅療養の主治医および訪問介護事業所管理者がAさんの自宅に集まり、Aさんと長女が同席し、サービス担当者会議を開催した。Aさんは「おなかが張ってあまり食べられないけれど、家で過ごせるようになってうれしいです」と話した。
訪問看護師が、会議で発言する内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 処方内容
  2. 腹部膨満へのケアの必要性
  3. ヘルパーによる支援方法の提案
  4. 予後を踏まえた療養期間の予測

 

 


 

▶午後102

在宅療養が開始されてから1か月が経過した。Aさんの病状は進行し、主治医は、長女と帰省した長男に対して、死が近づいていることを説明した。衰弱している母親を見た長男は「病院へ入院させたほうがいいのではないか」と言い、長女は、訪問看護師にどうしたらいいかと相談した。
長女への訪問看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 「Aさんの意思を弟さん(長男)と一緒に聞いてみましょう」
  2. 「医師に決めてもらう方が弟さん(長男)も納得するでしょう」
  3. 「Aさんが1人のときに亡くなることもあるので入院も考えましょう」
  4. 「Aさんは最期まで家にいたいと希望していたから、このままでいいです」

 

 


 

▶次の文を読み103〜105の問いに答えよ。

Aさん(68歳、女性)は、70歳の夫と2人で暮らしている。6年前にParkinson〈パーキンソン〉病と診断された。現在、レボドパ〈L-dopa〉を1日3回内服している。ヤールの重症度分類ステージⅢで、要介護1である。夫が付き添い、神経難病専門クリニックに杖を使って通院している。特定疾患医療受給者証を持っているが、在宅におけるサービスは利用していない。

 

▶午後103

Aさんは足がすくんで転びやすくなったため受診したところ、レボドパ〈L-dopa〉の処方が増量になった。Aさんは「主治医から薬を1日4回飲むことになると説明を受けました。今までは何もなかったけど、薬の副作用にはどんなものがありますか」と外来看護師に相談した。
副作用の説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「難聴になることがあります」
  2. 「体が勝手に動くことがあります」
  3. 「低血糖を起こすことがあります」
  4. 「呼吸が苦しくなることがあります」

 

 


 

▶午後104

3か月後。Aさんは入浴中に夫が見ている前で転倒したが、外傷はなかった。その話を聞いた主治医から、安全な入浴ができるように、訪問看護師に依頼があった。
訪問看護師が、訪問時にアセスメントする項目で最も優先するのはどれか。

 

  1. 浴室の室温
  2. ADLの日内変動
  3. 夫の入浴介助の様子
  4. 居室から浴室までの距離

 

 


 

▶午後105

Aさんは「家事は夫がしてくれて感謝しています。介護支援専門員とも相談しながら、自宅で暮らしていきたいと思っています」と訪問看護師に話した。
Aさんへの提案で最も適切なのはどれか。

 

  1. 訪問介護の利用
  2. 短期入所の利用
  3. 車椅子での室内移動
  4. 訪問リハビリテーションの利用

 

 


 

▶次の文を読み106〜108の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、妻と2人で暮らしていたが、自宅で意識を消失して緊急入院した。検査の結果、右中大脳動脈領域の脳梗塞と診断された。意識は回復したが左片麻痺があり、発症後3日からベッド上での関節可動域訓練(ROM訓練)が開始された。

 

▶午後106

発症後8日。Aさんは「ご飯が食べたい」と話した。左口角から流涎があるが、唾液は飲み込めている。日中、うとうとしていることもある。
Aさんへの嚥下機能の間接訓練で適切なのはどれか。

 

  1. 義歯を外して行う。
  2. ROM訓練の後に行う。
  3. 疲労状態を確認しながら行う。
  4. 覚醒が悪い日は訓練を中止する。

 

 


 

▶午後107

発症後3週。意識は明瞭となり、五分粥と軟菜の経口摂取もできるようになった。食事中、うまく飲み込めずに時々むせることがあり、食事摂取に40〜50分かかっている。
Aさんへの看護で適切なのはどれか。

 

  1. 水分摂取には吸い飲みを使う。
  2. 五分粥を摂取するときは大きいスプーンを使う。
  3. 嚥下するときは顔を右側に向ける。
  4. 食後は30分程度Fowler〈ファウラー〉位にする。

 

 


 

▶午後108

発症後4週。Aさんは順調に回復し、退院に向けての準備が進められた。妻から「この状態で家に帰ってきて大丈夫かしら」と看護師に相談があった。
妻への看護師の対応で優先するのはどれか。

 

  1. 介護に対する不安について詳しく聴く。
  2. 特別養護老人ホームへの入所を勧める。
  3. 要介護認定の申請手続きについて説明する。
  4. 退院後に予測される問題について説明する。

 

 


 

▶次の文を読み109〜111の問いに答えよ。

Aさん(85歳、男性)は、5年前に発症した右脳梗塞の後遺症のため、左半身麻痺がある。現在、療養病床に入院中である。右膝関節の軽度拘縮のため、ベッド上で過ごすことが多く、自力で体位変換をすることができない。全身の発汗が多く、便失禁と尿失禁とがあり、1日5回以上のオムツ交換を行っている。仙骨部に褥瘡を認め、創底の直径は5cm、創面は黄色、皮下脂肪組織までの欠損がある。毎日1回の褥瘡処置を行っている。現在のAさんは身長162cm、体重48kgである。

 

▶午後109

Aさんの褥瘡の深達度はどれか。

 

  1. ステージⅠ
  2. ステージⅡ
  3. ステージⅢ
  4. ステージⅣ

 

 


 

▶午後110

2週後、Aさんの褥瘡は創面に肉芽組織と軟らかい壊死組織があり、周囲に新しい直径5mmの水疱ができていた。
このときのケア方法として適切なのはどれか。

 

  1. 水疱はつぶす。
  2. 壊死組織は取り除かない。
  3. 微温湯で創面を洗浄する。
  4. 洗浄後は創面を乾燥させる。

 

 


 

▶午後111

肛門周囲の皮膚は湿潤しており暗赤色であった。
看護師の対応で適切なのはどれか。

 

  1. 殿部をアルカリ性石鹸で洗浄する。
  2. 肛門周囲の皮膚に保護オイルを塗布する。
  3. 肛門周囲の皮膚をマッサージする。
  4. ベッドにウレタンマットレスを敷く。

 

 


 

▶次の文を読み112〜114の問いに答えよ。

Aさん(38歳、初産婦)は、妊娠38週2日に2,900gの女児を正常分娩した。出産前は、Aさんは夫と2人で暮らしていた。引っ越して3か月であり、周囲に親しい知り合いや友人はまだいない。

 

▶午後112

産褥3日。子宮底の高さは臍下3横指にあり硬度良好であった。乳房は軽度緊満しており、乳汁分泌がみられる。体温37.0℃、脈拍76/分、血圧124/72mmHgであった。訪室時、Aさんは「体がなんとなくだるいです。理由もないのに涙が出てきます」と涙ぐんでいた。
Aさんの状態として考えられるのはどれか。

 

  1. 産褥熱
  2. 高血圧症
  3. 産後うつ病
  4. マタニティブルーズ

 

 


 

▶午後113

看護師はベッドサイドの椅子に座り、Aさんから育児について分からないことが多いという話を聞いた。話し終えたAさんは「少しすっきりしたような気がします」と言った。
このときの看護師の対応で優先度の高いのはどれか。

 

  1. 元気づける。
  2. 休息を促す。
  3. 精神科の受診を勧める。
  4. 母親として自覚するよう話す。

 

 


 

▶午後114

産褥5日。Aさんは「少しずつ育児ができるようになってよかったですが、自宅での育児は不安です」と話している。
看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 児童相談所に連絡する。
  2. 保育所の利用を勧める。
  3. 新生児訪問の時期を早めるよう市町村保健師に依頼する。
  4. 子育てをしている親の会に退院直後から参加することを勧める。

 

 


 

▶次の文を読み115〜117の問いに答えよ。

Aさん(37歳、初産婦)、会社員。妊娠41週1日の午後11時に3,200gの女児を分娩した。妊娠や分娩の経過は順調であり、会陰切開術を受けた。分娩後2時間の子宮底の高さは臍下2横指、縫合部に異常はみられなかった。

 

▶午後115

産褥1日午前5時、赤色悪露が少量みられた。子宮底の高さは臍上1横指で、膀胱部に軽度の膨満を触知したため、トイレでの排尿を促した。しかし、Aさんは「切開した傷が痛くて、排尿しようとしても出ません。どうしましょう」と看護師に相談してきた。
Aさんへの看護師の対応で最も適切なのはどれか。

 

  1. 「水分を摂らないようにしてください」
  2. 「腹部を温めてみましょう」
  3. 「授乳をしてみましょう」
  4. 「尿を管で取りましょう」

 

 


 

▶午後116

産褥3日。Aさんは「退院後は避妊する予定です。母乳は1年以上続けたいと思います」と話している。
看護師の説明で適切なのはどれか。

 

  1. 授乳期間中の避妊は必要ない。
  2. 産後1か月から経口避妊薬を使用する。
  3. 性生活を再開するときからコンドームを使用する。
  4. 産後2週にIUD〈子宮内避妊具〉を挿入してもらうよう勧める。

 

 


 

▶午後117

産褥5日。Aさんは「出産前は、職場に復帰しようと思っていましたが、今は仕事と育児とを両立できるか心配です。いろいろな制度があるとは聞いていますが、どのようなことができるのでしょうか」と看護師に相談した。
Aさんへの説明で正しいのはどれか。

 

  1. 「退院直後から、お子さんを保育所に預けることができます」
  2. 「お子さんが満2歳になるまで育児休業をとれます」
  3. 「職場でお乳を搾る時間を1日4回とれます」
  4. 「夫が育児休業をとることもできます」

 

 


 

▶次の文を読み118〜120の問いに答えよ。

Aちゃん(1歳2か月、女児)は、在胎38週2日、2,300g、新生児仮死状態で出生し、NICUで全身管理が行われた。人工呼吸器は3週後に離脱できたが、咳嗽反射が弱く嚥下障害がみられた。追視がなく、痙直性の四肢麻痺がみられるようになり、生後8か月で脳性麻痺と診断された。1歳の時点で小児病棟へ転棟し、退院に向けた準備を行っている。現在、身長と体重は年齢相当で、鼻腔から経管栄養を行っており、日常的に口腔内吸引が必要である。Aちゃんは第1子で、父親は会社員、母親は専業主婦である。

 

▶午後118

Aちゃんへの経管栄養法で適切なのはどれか。

 

  1. 胃管挿入の長さは、鼻尖から胸骨剣状突起までの直線距離とする。
  2. 胃管挿入後は、注射器で空気を1mL注入して気泡音を確認する。
  3. 栄養剤を注入する前には毎回、胃内容物が吸引できるか確認する。
  4. 栄養剤を注入する際の姿勢は、仰臥位とする。

 

 


 

▶午後119

退院に向けて、自宅でのケアを習得するために母親が付き添うことになった。母親は、看護師と一緒にAちゃんの沐浴を行うことを楽しみにしているが、眠っているAちゃんの頭をなでながら、「Aがこんなことになったのは私の責任だと思う。家で世話をするのは自信がないけど頑張るしかない。この先、どの様に育っていくのだろう」と話す。父親は仕事が忙しいが家事を行い、週末は必ず面会に訪れている。
家族への看護で適切なのはどれか。

 

  1. 父親への沐浴指導は母親に任せる。
  2. 面会を増やせば母親が楽になると父親に伝える。
  3. 将来のことは考えても仕方がないと母親に話す。
  4. Aちゃんのケアについて母親ができていることを認める。

 

 


 

▶午後120

母親は経管栄養と口腔内吸引とを1人で実施できるようになったが、「退院したら、昼間、Aと2人だけで過ごすのは心配です。Aの具合が悪いときにはどうしたら良いのでしょう」と話す。
Aちゃんが在宅療養に移行するために検討する内容で優先度が高いのはどれか。

 

  1. 保育所への入所
  2. 訪問看護の依頼
  3. 家事支援のヘルパーの依頼
  4. 地域の子育てグループへの参加

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

午前 必修問題一般問題状況設定問題
午後 必修問題一般問題/状況設定問題

 

▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 保健師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 助産師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 医師国家試験に出る国民衛生の動向

 

▶ 薬剤師国家試験に出る国民衛生の動向

 

平成25年2月17日(日)に実施された第102回看護師国家試験について、午後問題のうち必修問題の正答と解説を示します。

国民衛生の動向2024/2025」で内容を解説している問題に関しては、その参照章・ページを示しているので、同書を併用しながらの利用をおすすめします。

 

▼第102回看護師国家試験

 

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国民衛生の動向 2024/2025

 

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▶ 看護師国家試験に出る国民衛生の動向

  

 

午後 必修問題

 

 

▶午後1改題

日本の令和4年(2022年)における女性の平均寿命はどれか。

 

  1. 77.09年
  2. 81.09年
  3. 87.09年
  4. 91.09年

 

 


 
▶午後2

炭坑従事者に起こりやすい職業性疾患はどれか。

 

  1. 潜函病
  2. じん肺
  3. 中皮腫
  4. 白ろう病

 

 


 
▶午後3

介護保険制度における施設サービス費の原則的な利用者負担の割合はどれか。

 

  1. 1割
  2. 2割
  3. 3割
  4. 5割

 

 


 
▶午後4

倫理原則の「善行」はどれか。

 

  1. 患者に身体的損傷を与えない。
  2. 患者に利益をもたらす医療を提供する。
  3. すべての人々に平等に医療を提供する。
  4. 患者が自己決定し選択した内容を尊重する。

 

 


 
▶午後5

マズロー, A. H.の基本的欲求階層論で最も低次の欲求はどれか。

 

  1. 自己実現の欲求
  2. 所属と愛の欲求
  3. 生理的欲求
  4. 安全の欲求

 

 


 
▶午後6

標準的な発育をしている児において体重が出生時の約2倍になる月齢はどれか。

 

  1. 1か月
  2. 3か月
  3. 6か月
  4. 9か月

 

 


 
▶午後7

標準的な発育をしている児において脳重量が成人の約90%に達する年齢はどれか。

 

  1. 5〜6歳
  2. 8〜9歳
  3. 11〜12歳
  4. 15〜16歳

 

 


 
▶午後8

乳児期の特徴はどれか。

 

  1. 分離不安
  2. 第一次反抗期
  3. ギャングエイジ
  4. 自我同一性の確立

 

 


 
▶午後9改題

令和4年(2022年)国民生活基礎調査で、65歳以上の者のいる世帯の全世帯に占める割合はどれか。

 

  1. 30.6%
  2. 40.6%
  3. 50.6%
  4. 60.6%

 

 


 
▶午後10

健常な成人の体重における水分の割合に最も近いのはどれか。

 

  1. 20%
  2. 40%
  3. 60%
  4. 80%

 

 


 
▶午後11

血中濃度が上昇すると黄疸となるのはどれか。

 

  1. グルコース
  2. ビリルビン
  3. クレアチニン
  4. 総コレステロール

 

 


 
▶午後12

末梢血液中の( )が低下した状態を貧血という。
( )に入るのはどれか。

 

  1. 血漿量
  2. 血小板数
  3. アルブミン濃度
  4. ヘモグロビン濃度

 

 


 
▶午後13

表在感覚の受容器が存在する部位はどれか。

 

  1. 筋肉
  2. 皮膚
  3. 関節

 

 


 
▶午後14

Koplik〈コプリック〉斑がみられる疾患はどれか。

 

  1. 麻疹
  2. 手足口病
  3. 帯状疱疹
  4. ヘルパンギーナ

 

 


 
▶午後15

嚥下障害のある患者の食事介助で適切なのはどれか。

 

  1. 水分はとろみをつける。
  2. 頸部を伸展する。
  3. 一口量を多くする。
  4. むせたときには水を飲ませる。

 

 


 
▶午後16

グリセリン浣腸を実施する際、腸管孔の危険性が最も高い体位はどれか。

 

  1. 立位
  2. 側臥位
  3. 仰臥位
  4. シムス位

 

 


 
▶午後17

長期臥床によって生じるのはどれか。

 

  1. 高血糖
  2. 筋萎縮
  3. 食欲増進
  4. 心拍出量の増加

 

 


 
▶午後18

点滴静脈内注射1,800mL/日を行う。
一般用輸液セット(20滴≒1mL)を使用した場合、1分間の滴下数はどれか。

 

  1. 19滴
  2. 25滴
  3. 50滴
  4. 75滴

 

 


 
▶午後19

温罨法の作用で正しいのはどれか。

 

  1. 平滑筋が緊張する。
  2. 局所の血管が収縮する。
  3. 知覚神経の興奮を鎮静する。
  4. 細胞の新陳代謝を抑制する。

 

 


 
▶午後20

AEDの使用方法で正しいのはどれか。

 

  1. 電極パッドは水で濡らしてから貼る。
  2. 電極パッドは心臓をはさむ位置に貼る。
  3. 通電時は四肢を押さえる。
  4. 通電直後は患者に触れない。

 

 


 
▶午後21

災害時のトリアージで最優先治療群のトリアージタッグはどれか。

 

 

 


 
▶午後22

McBurney〈マックバーネー〉点の圧痛を特徴とする疾患はどれか。

 

  1. 胃潰瘍
  2. 急性膵炎
  3. 尿管結石症
  4. 急性虫垂炎
  5. 子宮内膜症

 

 


 
▶午後23

神経性食欲不振症の症状または所見はどれか。

 

  1. 発熱
  2. 咳嗽
  3. 徐脈
  4. 高血圧
  5. 過多月経

 

 


 
▶午後24

長期間の使用によって満月様顔貌〈ムーンフェイス〉になるのはどれか。

 

  1. ヘパリン
  2. インスリン
  3. テオフィリン
  4. プレドニゾロン
  5. インドメタシン

 

 


 
▶午後25

努責やくしゃみをしたときに生じる尿失禁はどれか。

 

  1. 溢流性尿失禁
  2. 機能性尿失禁
  3. 切迫性尿失禁
  4. 反射性尿失禁
  5. 腹圧性尿失禁

 

 


 

資料 厚生労働省「第99回保健師国家試験、第96回助産師国家試験及び第102回看護師国家試験の問題および正答について

注  当ページに掲載する解説は、看護師国家試験を解く上での理解しやすさを重視しているため、本来はより専門的・学術的な説明や議論がある部分を一部省略しています。正確な情報を掲載するように努めていますが、特に医療・看護行為や疾病、薬剤等の説明において、その正確性を保証するものではありませんので、学習以外での使用はお控え下さい。

 

▼第102回看護師国家試験

 

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